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2019年2月27日号掲載記事より

ユニ・チャーム、19年度有力卸店会を福岡で開催 九州工場が今春稼働へ

ユニ・チャーム、19年度有力卸店会を福岡で開催 九州工場が今春稼働へ

 ユニ・チャームは2月18日、「2019年度有力卸店会」を、3月中旬竣工で春から本格稼働する福岡県北九州市内の九州工場に全国有力卸の首脳を招いて開催。高原豪久代表取締役社長執行役員は、同社が掲げるDigital Transformationの真の目的が「生活者の“第六感”を見極め、“やさしさ”を創造し『共生社会』を実現することにある」と述べ、全社方針について報告した。
 高原社長は初めに、四国工場・静岡工場・福島工場に次ぎ、4番目・25年ぶりとなる九州工場について、①大地震が起きても津波被害を抑止できる②生産・物流面等で九州全体をフォローできる③アジアの需要に向けての重要拠点になる――といった特徴を説明。
 2018年決算報告に基づき、海外売上比率の拡大(全体=63.2%、アジア=44.0%)を説明するとともに、国内は人口減少もターゲットは拡大していることに言及。風(顧客)を読み、風を変える第六感(感・勘・観)が重要であり、生体の仕組み「インサイト」を伝統(モノ・コト)と「革新」(ココロ)で掴むために全力を挙げている共生社会研究所による成果事例を紹介した。
 なお、新工場は、人と知恵と設備が融合するモノ創り工場として、①スマートファクトリー、スマートシーン、IoT対応工場②やさしさ、将来対応③ユニ・チャームらしさへの対応――を初の試みとしている。東京ドーム約4個分の広大な敷地に建設された新工場は、「魅せる」工場としてさまざまな可能性を秘めている。

ライオン、18年業績は高付加価値品の成長が継続 売上・利益が拡大

ライオン、18年業績は高付加価値品の成長が継続 売上・利益が拡大

 ライオンは2月14日、ライオンプレスクラブ(LPC)への決算説明会を開き、小林健二郎取締役上席執行役員、榊原健郎取締役上席執行役員が出席して、2018年12月期の連結業績(IFRS)、LIVE計画の進捗、19年度重点施策などについて説明した。
 それによると同期の業績は、売上高3494億300万円(前期比2%増、為替変動の影響を除く実質1.4%増)、事業利益283億7500万円(1.5%減)、営業利益341億9600万円(12.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益256億600万円(22.6%増)で事業利益を除き、増収増益となった。
 LIVE計画の進捗については、「新価値創造による事業の拡張・進化」では、「NONIO」「ハレタ」「バスタブクレンジング」など高付加価値新製品の発売・育成、「口臭ケアサポートアプリ」の開発・実証などデジタルデータ活用による新ビジネス価値の創造に取り組んだ。
 「グローカライゼーションによる海外事業の成長加速」では、中国での構造改革が完了。東南アジアではオーラルケアプレゼンス向上の活動に取り組み、マレーシアで同社グループ、専門家、流通の三位一体による取り組みを推進し、売上拡大につなげた。
 「事業構造改革による経営基盤の強化」については、オーラルケア分野の生産能力増強を図り、ハブラシ工場新棟(坂出、18年11月)、デンタルリンス工場新棟(明石、19年4月稼働予定)を建設。さらにハミガキの新工場建設(坂出、21年稼働予定)を決定。これらの積極的な投資で同期の投資額は166億円となり、19年度は約330億円を予定する。
 「変革に向けたダイナミズムの創出」では、オープンイノベーションによる新規事業開発に向けて「イノベーション・ラボ」を設立。また、若手社員を中心とした社内変革の推進を目的とした「リ・デザインフォーラム」を組織し、活発な提案が出ている。
 2019年度の課題は、①LIVE計画達成に向けた事業成長の加速②「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニー」に向けた成長エンジンの創出――の2つ。そのための重点施策は、国内では高付加価値品の継続的な創出・育成。海外では中国市場の攻略、展開国の拡大を推進する。

J-NET中央、第79回MDF開催 業態別販売方法の提案コーナー展開

J-NET中央、第79回MDF開催 業態別販売方法の提案コーナー展開

 J―NET中央は2月21日、東京都立産業貿易センター台東館で「第79回マーチャンダイジングフェア(略称・MDF)」を開催。小売関係者など422社・883名が来場し、J―NET中央本部ならびにメンバー社社員合計257名と活発な商談・情報交換を行った。
 今回のMDFは、“私達は『3宣言』を目指します!『新価値宣言・地域密着宣言・価値組宣言』”をテーマに、新規出展9社を含むメーカー123社(123小間)、メンバー社の中日物産、ペーパー・インテリジェンス(花岡)、スクイズコーポレーション(マルキホームズ)、トゥディック(HUGHAPYハンドクリームの出展)、ときわ商会(ブース出展)が出展した。
 注目の企画コーナーでは、①メインコーナー「業態別販売方法の提案コーナー」②春・夏商品コーナー③新商品コーナー――が設けられ、地域密着型卸ならではの需要を喚起する提案を行った。
 また、メンバー社の麻友が「狭小商圏への対応2019春夏~狭小商圏の『利便性』と『地域密着』を実現~商品構成グラフ―関東・東海と、消費増税対策」をテーマにしたプレゼンテーションを行った。
 戸塚雄二社長は「第42期は本部の取り組み課題として、共同仕入機構の原点に立ち返り、売上割り戻しを含めたメンバー社への還元を増やすためにはどうすべきかを徹底的に追求していく。そのうえで、メーカー様と合意した目標達成企画、キャンペーン等の進捗管理の一層の徹底を行う」と話した。

ウエルシア薬局、RFID実証実験店舗を公開 8000SKUにタグを貼付

ウエルシア薬局、RFID実証実験店舗を公開 8000SKUにタグを貼付

 ウエルシア薬局は2月15日、東京本社内で経済産業省が主導する「電子タグ(RFID)」での自社店舗(千代田御茶ノ水店)実証実験の内容についての記者会見及び店舗内覧会を開催した。
 池野隆光HD会長は会見の冒頭、この実験の意義を「激変する流通業界で省力化は大きな課題だけに、この実証実験は大きなチャンス」と説明。この結果次第で小売業が一気に変わると明言した上で、「皆で議論を重ね、通販大手にしっかり対抗できる体制の構築につなげられるような成果を出したい」と実験に対する強い意欲を語った。
 実験期間は2月15~28日で、電子タグ貼付商品は千代田御茶ノ水店の新聞・雑誌・煙草を除く全商品(約8000SKU・2万8500ピース)となる。
 目的は、情報の共有と在庫の見える化。具体的には、需要予測ミスによる欠品・返品の低減や店頭における顧客の購買動機の証明。または在庫管理、レジレス決済、電子値札への活用まで期待したいとする。担当者は問題点についても言及し、今回は主に①レジでの読み取り率②棚卸作業の効率化③ダイナミックプライシング運用での効果、という3つの検証を実施していく考えを示した。
 同社としてはこの実証実験を通じて、タグを活用しての商品管理面での省力化(賞味期限・食品ロス対策・自動発注)を進めたい意向だ。

アルフレッサHC、「ライフサポートフェア」開催 未来型DgS実現へ

アルフレッサHC、「ライフサポートフェア」開催 未来型DgS実現へ

 アルフレッサヘルスケアは2月19日、都内で自社事業の方向性提示と最新の商品紹介を中心とした展示会「2019 LIFE SUPPORT FAIR ライフサポートフェア」を開催した。
 38回目となる今回のテーマは昨年と同じ「Disruption(ディスラプション)Ⅱ~the next stage」。その名称通り、創造的破壊を経て未来型ドラッグストア(DgS)構築を目指すという同社の主張に変わりがないからだ。
 そのメイン企画として提示されたのが、リアル店舗の価値を活かした「未来型DgS」展示となる。展示のキーワードは、スマートストア×専門性強化×カウンセリングコミュニケーション。この内容を同社は、「以前から当社が提唱するセルフプリベンション(自己予防)と、業界が普及を目指すセルフメディケーション(自己治療)の双方の視点から、AIを活用したカウンセリングMDを提示した」と説明する。
 昨年同様約180社の出展で、3300人超の来場者を目指した同社。今回は別途、勝木尚社長をホストとした人気女優による健康テーマのトークショーといった一息つける企画を併催するなど、メリハリのある内容が目立った。来場した多くのDgS関係者や個人薬局経営者からは「ビジネス面だけでなく、イベントとして楽しめる展示会だった」という高い評価を集めていた。


2019年2月27日号 記事一覧

会合・発表会

  • JACDS、「食と健康プロジェクト」活動が本格化 情報提供体制整備へ
  • アース製薬、殺虫成分不使用の蚊の捕獲機「アース蚊がホイホイ」発売
  • ライオン、大人のための予防歯科セミナー開催 適切なオーラルケアを説明
  • 日本調香技術普及協会、「ミュゲ」をテーマに大阪でセミナー開催

経営・施策

  • ユニ・チャーム、自己株式の取得を決議
  • 薬王堂、持株会社体制移行への準備を開始 今年9月を予定
  • マツモトキヨシと東京シティ・エアターミナルがDgS事業のFC契約締結
  • ユニ・チャーム、ACAP「消費者志向活動勲章」を受章
  • ライオン「坂出プロジェクト」、第二期はオーラルヘルスケアに注力
  • ユニ・チャーム、「マイスタイル防災」を公開 災害時の家庭環境を想定
  • バスクリン、自然再生プロジェクト「バスクリンの森」開始

製品・サービス

  • ニチニチ製薬、酵素処理乳酸菌配合の化粧品・養毛剤を展開開始
  • サンスター、機能性表示食品「サンスター健康道場ラクトフェリンS」発売
  • ファンケル、日本初の尿酸値を下げる「尿酸サポート」発売
  • 花王、「バスマジックリン デオクリア」発売 汚れもニオイもスッキリ
  • 王子ネピア、「ネピア おしりセレブトイレットロール」などリニューアル
  • エステー、宿泊施設の客室専用消臭ミスト「エアフォレスト」発売
  • 日本香堂、「毎日香ナチュラルさくら」新発売 ブランドの新CMも
  • P&Gプレステージ、スキンケアブランド「OLAY」ECサイトで発売
  • マンダム、「ギャツビー」「ビフェスタ」などから数量限定品発売
  • 小林製薬、「ケシミン」から新製品発売 「メンズケシミン」は処方を変更
  • 白元アース、「ミセスロイド くりかえし使える防虫衣類カバー」など発売

宣伝販促

  • クラシエHP「いち髪」新テレビCM「歌シャン」篇放映中
  • ライオン「リード」、献立作りをサポートするLINEチャットボット開始
  • P&G「ジレット」、FCバルセロナとコラボ プレゼントキャンペ実施中
  • 白十字、「キズ処置シリーズ」と「えいがのおそ松さん」がコラボキャンペ
  • P&G、「#パンパースハートキャンペーン」をInstagramで開始

人事・組織

  • ヤマザワ、山澤進会長を代表取締役から解職
  • キリン堂、組織変更・人事異動を発表
  • クレハ、家庭用品事業部とクレハロン事業部を再編、包装材料事業部に

決算

  • ユニ・チャーム、18年12月期業績は売上高・利益ともに過去最高を更新
  • アース製薬、18年12月期決算説明会 「破壊的改革」進め経営基盤強化へ
  • ポーラ・オルビスHD、18年業績は増収減益に

研究・開発

  • マンダムとパナソニック、人間工学的視点のロールオン容器を共同開発
  • サティス製薬、ストレスによる肌荒れやハリの低下改善する有効処方を開発

調査・統計

  • KSP-POS 2019年1月 カテゴリー別ランキング

イベント・展示会

  • ビジネスガイド社主催「第87回東京ギフト・ショー」開催 3002社が出展
  • AJD、2019春季商品フェア開催 春夏9テーマ別で商品提案
  • 食の商談展示会「FOOD TABLE in JAPAN 2019」開催 8万人超が来場
  • 「インターペット大阪」が開催延期 規模や構成見直し、日程調整へ
  • 貝印、「スイーツ甲子園晩柑ロールケーキ」を熊本県庁でPR
  • マンダム、第13回ギャツビークリティティブアワーズ決勝を3月2日に開催

時評・コラム

  • 時評 新工場が大きな夢を語り出す

その他

  • ヤマサキ 山崎代表取締役が著書発売 「創業 私と会社の履歴書」


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。