2018年11月14日号掲載記事より
ライオン、掬川正純専務が社長に昇格 世界基準での成長へ 新体制発表
ライオンは11月5日、来年1月1日付で現代表取締役社長執行役員の濱逸夫氏が会長に就任し、最高経営責任者としてグループ全体の経営戦略を統括するとともに、現代表取締役専務執行役員の掬川正純氏が社長に昇格し、最高執行責任者として業務全般を統括する新体制を発表した。
濱社長は、「新体制で2030年に向けた経営ビジョン『次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ』、中期経営計画『LIVE計画(LION Value Evolution Planライブ計画)』の実現のスピードアップを図る」と新体制へ移行する意図に言及。「ライオンが世界基準で成長するためには卓越した現場力によって既存事業の拡張・進化を進めること、もう1つは複数の強力な成長エンジンを持つことが重要であり、それを同時にスピーディーに進めなければならない。このために掬川専務が新社長に就任し、既存事業の拡張・進化に実行力を発揮して成し遂げてもらいたい」と述べ、自身は成長エンジンの創出に軸足を置き、中長期での価値創造、成長戦略の実現に向けて取り組んでいく考えを表明した。
掬川専務を次期社長に指名した理由について濱社長は、優れた戦略眼と人間力の2つを高いレベルで持っていることを挙げ、指名諮問委員会で満場一致で賛成だったと報告した。
新体制で社長に就任する掬川専務は、「当社はここ数年の経営改革により業績も好調に推移し、従業員の雰囲気も以前とは違い、大変ポジティブなものに変わってきている。この流れを更に加速し、ライオンを強く、面白い会社に変えていきたい。お客様に喜ばれる商品を企画、研究開発し、営業と店頭に届け、お客様に買っていただき、喜んでいただく。私はこうした仕事に大きな喜びを感じてきた。自分は真の“ものづくりや”だと思っており、今後も“ものづくり”の面白さ、チームで達成することの喜びを味わえる会社にしていきたい」と意欲を示した。
クラシエHP「ナイーブ」、ご当地企画第8弾は徳島県産の「柚子」
クラシエホームプロダクツは、「ナイーブ」の「ご当地ボディソープ」企画第8弾として、徳島県産の「柚子」の成分を配合した「ナイーブ ボディソープ(柚子)」を11月12日、数量限定発売した。
同品は徳島県産の「ユズ果実エキス」を配合し、すべすべ素肌に導く。また柚子特有のさわやかですがすがしい香りを楽しめる。キャッチシールでは、徳島の方言で香りを伝えている。徳島県は春に出荷される貯蔵ゆず、夏場に収穫する緑鮮やかな「青玉」と1年を通して柚子を供給できる産地として高い評価を受けている。また日本には古くから、冬至に柚子湯のお風呂に入って身体を温める風習があるように寒さ対策でお馴染みの「柚子」は美容にも良いとされる果実。
ブランド誕生以来、植物由来成分を処方に生かしてきた「ナイーブ」は、日本各地の旬の植物や季節イベント等に関連する植物素材を使った「ご当地ボディソープ」企画を2016年8月に開始。日本全国を11エリアに分けて、各エリアが誇る植物の成分をうるおい成分として配合。これまで第1弾の北海道「ラベンダー」と沖縄「月桃(げっとう)」を皮切りに、神奈川「桜の花」、和歌山「梅」、広島「レモン」、青森「りんご」、熊本「晩白柚(ばんぺいゆ)」、山梨「ぶどう」を発売してきた。
コーセー、4~9月期業績は増収増益、売上高は6期連続最高を更新
コーセーは11月1日、決算会見を開き、「2019年3月期第2四半期(4~9月)」の決算現況などを説明した。
同期の業績は、売上高1609億9600万円(前年同期比11.3%増)、営業利益307億1200万円(30.9%増)、経常利益326億1000万円(36.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益222億1400万円(46.0%増)となり、売上高では過去最高を6期連続で更新。利益は各段階で過去最高となった。
売上原価は407億9900万円で前年同期に比べて3.5%増加したが売上比では25.3%となり、1.9ポイント改善した。販売費及び一般管理費は894億8300万円で9.5%増加したが売上比では55.6%となった。
セグメント別では、化粧品事業は売上高1214億6100万円(前年同期比13.2%増)・営業利益286億4700万円(32.2%増)。コスメタリー事業は売上高381億7200万円(5.5%増)・営業利益41億5200万円(16.1%増)。その他は、売上高13億6100万円(19.9%増)・営業利益7億4500万円(31.8%)。
化粧品事業は、ハイプレステージ領域、プレステージ領域いずれも好調に推移した。ハイプレステージ領域では「iP.Shotアドバンスト」を発売した「コスメデコルテ」が業績を牽引、専門店チャネルへの新業態提案を推進したアルビオン、北米市場を中心にメイク製品等を展開する米国タルト社なども売上げが伸長した。プレステージ領域では、「ONE BY KOSE」、中価格帯の新スキンケアブランド「ルシェリ」等が売上げに寄与した。
海外ではアジア市場で重点グローバルブランドの販売が好調な韓国と中国が業績を牽引した。また、国内外での免税チャネルの売上げも大幅に増加した。
コスメタリー事業は、洗顔・クレンジングの「ソフティモ」、シートマスクの「クリアターン」、ボタニカルヘアケアシリーズ「サロンスタイル ビオリス」などカテゴリー№1戦略を掲げるコーセーコスメポート、「ヴィセ」などが売上げを拡大した。
JACDS定例記者会見、管理栄養士活用施策を本格化
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は11月2日、定例記者会見で、池野隆光副会長と今西信幸事務総長それぞれが管理栄養士の役割について言及。今後、協会主導でのドラッグストア(DgS)における管理栄養士の適正な活用方法に関する検証を本格化させることを明らかにした。
今西事務総長は、現在、日本栄養士会と連携協議に入っていると言及した上で、「DgSが担うべき予防・治療・介護の領域のうち、予防と介護の分野で管理栄養士の役割は大きい。しかし、店頭等で職能を発揮するには有用な教育を施す必要がある」との見解を示した。
JACDSではこうした考えの下、今春に予定している新規市場創造を目的とする「食と健康プロジェクト」の中で、菅理栄養士による販促を基軸とした売り場展開の実証実験を予定している。
また池野副会長も、今後のDgS業態における管理栄養士の有用性を指摘。すでに自社ウエルシアホールディングスでは、「専門大学と連携し、管理栄養士の有用性を検証する研修もスタートさせている」と説明した。
池野副会長は管理栄養士について、「店舗での立ち位置を明確にできれば必ず機能する。特に予防領域では大きな役割を果たせる」と言及。その上で、現在の検証の進捗について触れ、「むしろ店舗から外に出て活躍できるのは薬剤師よりも栄養士かもしれない」との考えを示した。
一方、今西事務総長は現在、今後、JACDSのパンフレットに、業界を担う資格者として管理栄養士を記載するよう調整していることを明らかにした。
メディパルHD、カラダメディカを合弁会社化 ICTサービス開発目指す
メディパルホールディングスは10月31日、2016年6月から資本業務提携している、コンテンツ配信事業会社エムティーアイの100%子会社カラダメディカに対し、34.4%出資すると発表した。
11月1日に東京本社で行われた同社決算説明会では、この施策の狙いと展望が紹介された。
カラダメディカは現在、医師や看護師、薬剤師等が回答する健康相談サービス「CARADA健康相談」を提供する事業などを手掛けている。
出資目的について同社は、前述の資本業務提携の一環とした上で、「カラダメディカを合弁弁会社化することで、当社とエムティーアイ両社で協業するノウハウが集約ができる。そして将来的には、必要とされる医療ICT(情報通信技術)サービスの普及、促進につなげたい」と説明した。
具体的には、「医療・ヘルスケアデータに、AIなど最新の技術を活用しつつ、疾病の早期発見や患者への受診勧奨などのICTサービスの開発をしていきたい」とも語った。
2018年11月14日号 記事一覧
会合・発表会
- 日衛連・中国造紙協会、第四回日中衛生用品企業交流会に230名が参加
- リベルタ、「スローブリス」新製品のローンチイベントを開催
- ディーエイチシー、秋冬新商品をお披露目会開催 「濃密うるみ」など
- 「第7回ペットとの共生推進シンポジウム」に227名が参加
経営・施策
- オルビス、「オルビス ディフェンセラ」中国・天猫国際と販売戦略提携
- 花王など、「未来洗浄研究会」を共同設立 「洗たく」を焦点に議論
- 日本歯磨工業会、第18回標語募集最優秀賞決定 表彰式を実施
- クロバーコーポ、「早期お歳暮コーナー」に対応 各種商品を積極展開
製品・サービス
- AQUA・NOA、「アミノレスキュークラフトボタニカル」新発売
- アテニア、「時計美容スキンケア」2ラインをリニューアル
- laboratory、アジャイルコスメPJを開始 「白いオイル」先行販売
- エステー、「アロマサプリ プチッとアロマ 頭脳のチカラ」新発売
- 貝印、“リラックマ”とコラボ 第4弾の限定商品発売
宣伝販促
- P&G・ジャパン、「ママの公式スポンサー」キャンペーン第2弾開始
- 貝印、「#隠れKAI」を探せ!キャンペーン実施
人事・組織
- 資生堂、同社およびグループの取締役、監査役、執行役員人事を発表
- 資生堂、米州地域本社のレイ社長CEOがチーフグロースオフィサーに就任
決算
- ライオン、2018年度第3四半期連結業績 売上・利益とも過去最高を更新
- アルフレッサHD、2019年3月期決算は増収増益 営業・経常とも2ケタ増
- 綿半HD、上期決算・小売事業は減収減益 EDLP施策などが主要因
- ユニ・チャーム、18年12月期第3四半期決算は売上・利益とも過去最高更新
研究・開発
- マンダム、ヤング男性の「清潔感がある」印象は肌状態が密接に関係
調査・統計
- シャボン玉石けん、「歯磨き」調査 歯磨き長いほどリラックス効果感じる
イベント・展示会
- 石鹸新報社主催 第122回新報クラブゴルフ大会開催 40社50名が参加
- ブラシ組合、「いい歯の日」にJR名古屋駅で1万本の歯ブラシ無料配布
- 牛乳石鹸共進社、野中生萌選手を招きボルダリングイベント開催
- 日本香堂、「ふるさとのお盆の思い出」絵画コンクール最終選考会開催
- 全卸連、第2回CSSカップ近畿地区予選開催 メーカー3社が表彰台に
- フマキラー、「第15回虫や植物とふれあうコンテスト」最終審査会開催
訃報・葬儀
- ユニ・チャーム高原慶一朗取締役ファウンダーの「お別れの会」11月29日に
時評・コラム
- 時評 業界紙主催ゴルフ会の交流史
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