2018年5月30日号掲載記事より
花王グループ化粧品事業、“新グローバルポートフォリオ”を策定
花王は5月18日、花王グループ化粧品事業成長戦略説明会を開き、花王グループの化粧品事業における新たな成長戦略の柱となる“新グローバルポートフォリオ”について、村上由泰執行役員(化粧品事業分野担当)・カネボウ化粧品社長執行役員が説明した。
花王グループ化粧品事業の新グローバルポートフォリオは、グループ内の5つの化粧品事業体(カネボウ化粧品、ソフィーナ、エキップ、キュレル、モルトンブラウン)が展開するブランド全体でポートフォリオを最適化し、ブランドマネジメントを強化するというもの。
具体的には、グローバル戦略ブランドとして新ブランドを含む11ブランドを選定。花王グループならではの確かなエビデンスと五感に訴える感性美を融合させることで、個々のブランドを磨き上げていく。特にプレステージ領域に注力し、カネボウ化粧品が欧州で展開する「SENSAI」をフラッグシップブランドとしてグローバル化を加速する。
戦略ブランドを個性が際立つブランド群に磨き上げることで、日本を含むアジア・欧州における成長を加速させ、2020年には、売上3000億円以上、営業利益率10%、海外売上比率25%を目指す。
新グローバルポートフォリオはグローバル戦略ブランドとして選定した新ブランドを含む11ブランドを「G11」として、これについては、トラベルリテール事業の強化を軸に、日本を含むアジア・欧州での育成を加速。また、日本を中心に重点育成していくブランドとしては、リージョナル8ブランド「R8」を戦略ブランドに定め、分散していた投資を集中させることで育成を図る。
あらた、中期経営計画の基本戦略を積極推進 18年3月期は増収増益に
あらたは5月24日、畑中伸介会長最高経営責任者CEO、須崎裕明社長執行役員最高執行責任者COO兼営業統括本部長、鈴木洋一副社長執行役員管理本部長が出席して2018年3月期決算説明会を開き、同期の連結業績と、中期経営計画の進捗、最新トピックスについて説明した。
同期の連結業績は、売上高7329億1400万円(前期比4%増)、売上総利益764億7500万円(4.6%増)、販管費676億1800万円(2.8%増)、営業利益88億5700万円(19.9%増)、経常利益94億3900万円(20.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益63億6100万円(30.8%増)となり、増収増益。売上・利益ともに過去最高を更新した。
売上高の増加要因は、ドラッグストア業態の売上げ増加、主要5大カテゴリー全カテゴリーでの売上増が主な要因。経常利益の増加要因は、商品単価の上昇、経費率の改善、売上総利益率の改善による。
中期経営計画の進捗状況については、「あらたセカンドステージ」と位置付け、3つの基本戦略①成長戦略を描き続ける②未来への布石を打つ③経営基盤の更なる強化――のもと積極的に事業展開を進めているが、当初の最終年度(2020年3月期)の数値目標である売上高7600億円、経常利益100億円、当期純利益60億円を1年前倒して達成することを目標に、最終年度の目標値を売上高7800億円、経常利益105億円、当期純利益68億円、ROE9%台に上方修正した。
この目標達成への取り組みは、成長戦略として、H&B、トイレタリー、紙製品、家庭用品、ペットのカテゴリー強化に取り組んでいく。H&Bについてはグループ会社のファッションあらたとの協働を更に強化し、専門性の高い化粧品カテゴリーの対策を講じていく。ペットはグループ会社のジャペルの専門性の高さを武器に更なる強化に取り組む。これについては、あらたのペット事業のジャペルへの移管を進めているが、6月で完全に移管できる見通し。家庭用品は順調に売上げが拡大しているが、さらに強化していく。
全卸連、第44回通常総会開催 常任理事会を最高意思決定機関に規約変更
全国化粧品日用品卸連合会(森友徳兵衛会長〈森友通商社長〉)は5月18日、平成30年度「第44回通常総会」を開催した。新たな取り組みとして昨年度実施した新スタイルの展示会「グレート・ディール・ショー」並びに全卸連初の社会貢献活動「チャリティボウリング全国大会・CSSカップ」を今年度も実施することや全卸連活動のスピード化を目的に常任理事会(年3回)を最高意思決定機関とする規約変更などの事業計画を決議した。
森友会長は、最近の全卸連活動について、「ひとことでいえば、卸の規模に関わらず、活気と遣り甲斐とビジョンを持てる素晴らしい卸売業界にしていく活動である」と述べ、将来を見据えた取り組みとして、卸流通アカデミーに加え、「ゼロネクスト」の立ち上げと、その「ゼロネクスト」が企画した「グレート・ディール・ショー」を開催したことを紹介。「こうした活動は、業界の諸問題を明確化して深堀りしていく『縦の活動』である」との認識を示すとともに、全卸連本来の目的である会員相互の親睦と賛助会員等と連帯を図る「横の活動」も重要との考えから、「チャリティボウリング全国大会・第1回CSSカップ」を昨年度開催し、好評を博したことを報告。「全卸連では、こうした縦と横の活動のバランスを大切にしながら、積極的に活動していく」ことを表明した。
また議案審議では、常任理事会(年3回)を最高意思決定機関とする規約を決議。全卸連規約では、常任理事会で承認された案件を最高意思決定決議の場である通常総会で再度承認を得る(正式に決定)とする条文があり、全卸連ではこの規約を遵守して活動してきた。しかし、昨今の卸売業を取り巻く環境が激しく変化する中、全卸連の意思決定のスピードアップを図るべく、条文を変更し、年3回開いている常任理事会を最高意思決定機関として、また通常総会はその内容を詳しく報告する場とする規約に改める。なお、業界全体に関わる案件については事前に賛助会員と相談・協議する体制を維持する。
ハリマ共和物産、18年3月期連結は増収増益 商流・物流一体サービス提案
ハリマ共和物産の2018年3月期の連結決算がこのほど発表された。
これによると、売上高は469億6700万円(前連結会計年度比4.1%増)、営業利益は18億100万円(5.9%増)、経常利益19億4000万円(9.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益13億4500万円(13.4%増)となり、売上、利益ともに好調に推移し、前期に続き増収増益となった。
特に売上高では有力小売業との取引拡大、利益面では売上増に加えて、新物流センター稼働に伴う初期コストや既存物流センターの修繕費等により、販売費や一般管理費が増加したものの、商流・物流一体の総合的な流通サービスの提案を推進するとともに、仕入れ原価低減への地道な取り組みを継続したことにより、売上総利益を拡大したとしている。
また、今後の見通しについては、雇用・所得環境の改善から国内消費は底堅く推移するものと予想される一方、消費者の生活防衛意識も依然として高く、また小売業間の競争も継続しており、同社を取り巻く経営環境は厳しい状態が予想されるとしている。
フマキラー、“ベープで「金」を当てよう!!”キャンペーン実施中
フマキラーは、おすだけベープ発売10周年を記念して、“ベープで「金」を当てよう!!”キャンペーンを実施している。
実施期間は5月21日~6月30日。応募方法はベープシリーズ商品を1~4点購入し、購入レシートをハガキに貼付して応募。応募締切は6月30日(消印有効)。賞品は、ブック型ランプ、華タンブラー、ブローチなど5種類の金色のグッズの中から、抽選で総計7000名に当たる。
キャンペーンの応募対象製品となる“ベープシリーズ”は、ベープマット、どこでもベープ、どこでもベープ未来、どこでもベープ№1、ベープリキッド、スキンベープのブランドごとに充実した製品アイテムを揃えている。
2018年5月30日号 記事一覧
会合・発表会
- 石洗工、第68回定時総会開く 「3つのキーワードで活動を推進」
- 大阪卸組合、第40回定時総会開催 新理事長に三好賢二氏(中央物産)
- OTC薬協、重点活動8項目発表 セルメ関連の法制定に向け調査開始
- エステー、「赤毛のアン」製作発表会開く 美山加恋とさくらまやが登場
- ペットフード協会、第9回定時社員総会開催 第10期事業計画を報告
- 小久保工業所、第2回東京展示会KOKUBOフェアを開催
- サンスター・淡島氏、富士通フォーラムで「先進予防歯科サービス」紹介
経営・施策
- 大阪府、第1種医薬品製造販売業の立入調査時に経営陣との意見交換を依頼
- 片倉工業、株主優待制度を通じて富岡製糸場の保全支援
- 花王、健康経営のノウハウを紹介する健康づくり情報コーナーを公開
- 貝印、先輩社員から名入れ包丁をプレゼントする取り組み実施
- プラネット・玉生会長、上海の大学で日本の流通をテーマに講演
製品・サービス
- P&G、レノア本格消臭部屋干し専用リフレッシュハーブの香り限定発売
- ユニ・チャーム、大きな猫でもゆったり「デオトイレ快適ワイド」新発売
- 牛乳石鹸共進社、「ミルキィボディソープ」から赤箱の香りを限定発売
- アース製薬、大人かわいい「QunQum」シリーズなど積極アピール
宣伝販促
- エステー、「赤毛のアン」チケットプレゼント告知CMを全国放映
- 大王製紙、菌の増殖予想チェックできるWEBサイト「除菌予報」公開中
人事・組織
- シンタクス、新役員人事を発表
- カドヤ産商、代表取締役社長に田路昌義氏が就任
決算
- 東邦HD、2018年3月期連結決算発表 営業・経常利益は大幅増益に
- クオール、2018年3月期決算説明会開催 2ケタ増収増益、過去最高益更新
研究・開発
- マンダム、第11回動物実験代替法国際研究助成金公募のテーマ3件決定
調査・統計
- マンダム、現役大学生座談会調査レポート第2弾発表 応援より共感を重視
- KSP-POS 2018年4月 カテゴリー別ランキング
- 東家同 18年4月度市況概況価格調査 TPは大手セカンドに需要集中
イベント・展示会
- マンダム、創業90周年・海外進出60周年プレスカンファレンス開催
- 大塚製薬、親子対象の「食育アプリ」体験イベントを実施
- マンダム、5月20日は「ガチ勢の日」 制定記念イベントにSKE48登場
- ライオン、第75回全国小学生歯みがき大会開催 小学生約21万人が参加
訃報・葬儀
- 訃報 中野幸太郎氏(中野粧業社会長) 82歳
時評・コラム
- 時評 口腔衛生を支える団体貢献
特集 【歯と口の健康週間】
- オーラルケア市場は高付加価値品の好調続くも17年市場はやや成長鈍化
- 歯磨工業会 2017年度歯磨出荷統計発表 数量・金額ともに伸長
- 歯磨工業会 「歯と口の健康週間」口腔衛生呼びかけるポスター作成
- 「歯と口の健康週間」にあたって 歯磨工業会会長 濱田和生
- ソフトブレーンF、オーラルケア調査実施 「8020運動」認知度は6割
- ライオン オーラルケア「使用体験」による“良いインパクト”ある新提案
- ヱスケー石鹸 プレミアムせっけん歯磨「ロージーミントハミガキ」が好調
- ラピス “届きにくい所もらくらく”「ラピスワンタフトブラシ」が好調
- サンスター 「ガム歯周プロケアペースト」認知再拡大図る
- DHL 曲がるネックで歯や歯茎にやさしい子ども用歯ブラシが好評
- デンタルプロ 「デンタルプロブラックダイヤ超極細毛ワイド」を展開
- 小林製薬 生葉歯ブラシのパッケージを一新 ブランドスイッチ促進狙う
- 花王 「クリアクリーン」など3ブランドでお口の健康を一生サポート
- J&J 今春発売の「リステリン ホワイトニング」販売好調
- エビス 「プレミアムハブラシ」限定品発売 夏のWキャンペーン実施
- ジェクス ラクレッシュシリーズでL8020乳酸菌オーラルケアを提案
- シャボン玉石けん 「せっけんハミガキ」の増産体制図り更なる拡大目指す
- 松本金型 「魔法ミガキくるりん」拡販 製品特長訴求した販促物を導入
- サンギ 「アパガード」ブランドが好調 「Mプラス」「プレミオ」が寄与
- UFCサプライ 「デントイン」から「ゴムようじ」「ワイドヘッド」展開
- アース製薬 「モンダミン」多角的取り組みで洗口液市場拡大図る
- グリーンベル 煮沸消毒可能な口臭対策用オーラルケア製品を提案
- 紀陽除虫菊 「クチュッペL-8020マウスウォッシュ」積極展開
- 鳴門屋 360°でマッサージ感覚「NARUTOブラシケア」が好評
- 東京企画販売 歯の消しゴム「トゥースティック ダブル」が好調
- アイオニック、イオンと音波振動で歯垢除去する電動歯ブラシ新発売
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