2018年3月7日号掲載記事より
大木HD、春夏用カテゴリー提案商談会が盛況 高齢者への快適生活提案
大木ヘルスケアホールディングスは2月27、28日の両日、恒例の「2018OHKI春夏用カテゴリー提案商談会」を開催。今回は2フロアを使用した拡大バージョンで、「国策である健康産業を支える卸として何ができるかを見せた」と話す松井秀夫会長兼社長の思いそのままの提案会となった。次世代を見据えた新提案の数々に、約1600人の来場者は「時間が足りない」「全部見れない」と同社にとっては嬉しい悲鳴を上げていた。
会期中に行われた記者会見で、松井会長兼社長は「我々は健康産業を支える中核に位置する流通業になろうと考えて仕事に取り組んできた。国民の快適な生活をサポートすることを方針に、健康に関する幅広いカテゴリーについて提案し続けている」と同社の基本スタンスを強調した上で、「健康産業は国策の中でも今後重要な位置を占めてくる。国内の人口減少が予想されるということは経済成長も減速するということ。モノの流通がグローバル化する中では、国内の生活者に不便なことが次々生じてくるのは必然。従って内需拡大策が重要で、ここを業界挙げてサポートしていかなければならない」と提言。そして健康産業こそその中核を担うべきだとの見解を示した。
そんな成熟社会下での内需拡大のキーと松井会長兼社長が考えているのが「高齢者」へのアプローチだ。今提案会のすべてのベクトルがそこに向けられている。
当日は、新カテゴリー創造・新規需要開拓につながる提案が盛りだくさんだった。
特に快適生活用品事業部が手掛けた「散歩を運動に変える、ノルディックウォーキング」や「健康効果を引き出すマイオカイン発生運動」、「スポーツ愛好家だけでなく、キッズやシニアに向けたタンパク質(プロテイン)」などの各提案。商品では高機能肌着やヒーリング園芸、物忘れ対策など、他では見られない新提案が所狭しと紹介されており、来場者が時間のなさを嘆くなど会場は両日盛況となった。
アルフレッサHC、ライフサポートフェア開催 未来型への売り場改革推進
アルフレッサヘルスケアは2月22日、恒例の展示会「2018ライフサポートフェア」を開催。当日は、来場した取引先をはじめ、多くの薬局・ドラッグストア関係者に、同社の考える、「未来型への売り場の変革」を軸とした展示を披露した。
37回目となる今回のメーンテーマは、「Disruption(崩壊)」。今フェアをプロデュースしたアルフレッサヘルスケアコンサルタントの中村治世氏(オフィスナカムラ代表)はこの意味を、「一度、既存概念を壊して、お客様が望む悩みの解決にどういったアプローチをすればいいのか、という問題提起も含めている」と説明する。そして、それを多くの小売関係者に理解してもらうための施策を展示としている。
展示された「未来型DgS未来予想図」では、「食と栄養」を基本軸とした棚割りとサービスが揃えられた。同社は、「健康な体づくりは食事から」という基本提案を持っており、中村氏がこの提案の基礎としたものが、国健康栄養調査や日本人の食事摂取基準などの公的データだ。
「栄養値を満たしているかいないか。食事バランス、摂取量はクリアしているか。足りていない人はどうするのかなどを把握した上で商品やサービスを提供しないと意味がない」
そうした観点から展示されたのが「語りかけるMD」だ。
「食事で足らないならどうするか。いきなり商品に行くのではなく、まずお客様にそのことを気づかせることが大事。健康寿命の延伸とかニュースで見聞きするような事柄を店頭でも提示し、来店するたびにそういった情報を伝達していく。自分で自分のことを把握させる仕掛けが必要」
その上で、食事が不規則なら健康食品、摂取方法に問題があるなら口腔ケア、または胃腸関連の商品、場合によってはフレイル(虚弱)対応と、あくまでその個人に適した対処方法を見つけてもらうことがすべてのスタートとなるというのが中村氏、そして同社の考え方だ。
「フレイル対策としては白髪染めも重要な提案」と中村氏が言うように、外出をしなくなるきっかけは単に健康面だけではないことを今回の展示では教えてくれる。「自身の身体を振り返る時間を持たせる」ことが重要だと同社は提言する。
これを踏まえた上で、カウンセリングや測定機器によるセルフチェックにつなげ、『健康サポート薬局』化へ移行していく。今展示の狙いはここにある。
売り場から気づきを与える「KUSABI(楔)陳列」や疲労回復スタジオなどの「KARADAリバイブスペース」といった、店頭に組み込みたい最新提案が並んだ。
そのうち、多くの小売担当者が熱い視線を向けていたのは、AI活用MAソリューションと、WEB販売ロッカー受け取りシステムだった。
前者は、コミュニケーション提案で、声掛けや挨拶ができない場合、代わりにAIが売り場の案内やイベントの告知など情報発信を、画像認証で行うもの。後者は利便性の強化と来店頻度向上につながる施策だ。卸企業の先を見た提案は、決してそう遠い未来のことではない。
ライオン商事、ペットオーラルケアの習慣化へ 春の新製品発表
ライオン商事は2月26日、「2018年春の新製品発表会」を開催。今年度は「清潔・衛生、健康の習慣化サポートの実現」を取り組みテーマに新製品の展開、啓発活動に注力する考えを表明した。
川島元樹社長は、18年度の取り組みテーマを「清潔・衛生、健康の習慣化サポートの実現」として、人とペットの距離が近づくほど、「ペットに清潔でいて欲しい」「健康でいて欲しい」というペットオーナーのニーズに対応していく新製品を発売し、ペットオーラルケアについては、今後10年で人と同じようにペットのオーラルケアがあたりまえになるよう習慣化に向けて取り組んでいく考えを表明。さらに、オーラルケアだけでなく、ペットの“自宅シャンプー”についても習慣化を促していくための新製品、取り組みを積極的に行っていく考えを伝えた。
新製品内容については、ペットオーラルケアでは、犬用オーラルケアガム「PETKISS」から「食後の歯みがきガム 無添加タイプ」、猫向けオーラルケアトリーツ「FOR CATオーラルケア ササミ&チーズ」「同サーモンかま」を発売。
ボディケアについては、“自宅シャンプーの習慣化”を目指し、子犬・子猫用シリーズを強化、「ペットキレイ」から「水のいらないリンスインシャンプー子犬・子猫用」を新発売。「低刺激シャンプー/リンス子犬・子猫用」、「顔まわりも洗える泡リンスインシャンプー子犬・子猫用」をともに改良新発売する。また、単価アップを図る高付加価値型シートタイプ「クイック&リッチ トリートメントインシャンプータオル愛犬用」、「同愛猫用」を発売した。
リビングケアでは、飛び散りの不満を解消するために「ニオイをとる紙の猫砂」を大粒タイプにサイズアップして改良新発売した。
ユニ・チャーム、AI活用のチャットボット「大人用おむつNAVI」開始
ユニ・チャームは、介護用品・排泄ケア用品「ライフリー」を通じて、本人と介護者の双方をサポートする商品やサービスを提供しているが、このほど、消費者から問い合わせが多い大人用紙おむつの適切な選び方に応えるため、同社ライフリーサイトにて、人工知能(Artificial Intelligence)を活用したチャットボットによる「大人用おむつNAVI」(http://www.unicharm.co.jp/lifree/adult/choose/navi/index.html)を開始した。
近年、日本は超高齢社会へ突入し、平均寿命は80歳を超えている。こうした中、排泄に関して悩む人が多く、同社お客様相談センター(いきいきダイヤル)へ、高齢者の介護方法や正しい排泄ケアの方法について、問い合わせ件数が年々増えているという。
そこでこのほど、大人用紙おむつ業界で初めて人工知能チャットボットを採用した「大人用おむつNAVI」を開始し、24時間365日問い合わせに対応が可能な環境を整えた。
【ライフリー「大人用おむつNAVI」チャットボット採用後の効果〈使用状況〉】(機械学習期間:2017年12月21日~18年1月31日)
◎チャットボットによる問合せ対応件数
お客様相談センターが月に電話対応した件数の約2.2倍のお問合せにチャットボットが対応した。お客様相談センターが電話対応する時間外(17:00~翌日9:30)にチャットボットが対応した件数は2000件以上に上り、平日お客様センターが電話対応した件数の約1.2倍となった。
◎チャットボットによる問い合わせ時間帯
お客様相談センターが電話対応する時間外(17:00~翌日9:30)でのチャットボットによる対応する時間帯は、21時前後の利用が最も高く、次いで0時前後、朝9時前後と、様々な時間帯で利用された。
◎チャットボットが対応した問合わせ内容上位
1位=おむつの選び方を知りたい(紙おむつNAVIの活用)▽2位=紙おむつの履かせ方を知りたい(紙おむつの履かせ方動画を活用)▽3位=医療費控除について知りたい(おむつ使用証明書を活用)
クラシエHP、「ナイーブ ボディソープ」ご当地企画第6弾限定発売
クラシエホームプロダクツは「ナイーブ」の「ご当地ボディソープ」企画第6弾として、熊本県産の柑橘類「晩白柚(ばんぺいゆ)」の成分を使用した「ナイーブ ボディソープ(晩白柚)」(ジャンボ530㍉㍑/詰替用380㍉㍑)を3月12日、数量限定発売する。
「晩白柚」とは、顔の大きさほどもある世界最大級の柑橘類で、全国の生産量の約90%が熊本県産と、ほぼ熊本県のみで生産されている希少価値の高い果実。「ナイーブ ボディソープ(晩白柚)」は、熊本県産「晩白柚」の果皮油を香料に配合。ほんのり甘くフレッシュな晩白柚の香り。
今回は、熊本県のキャラクター「くまモン」とコラボレーションした。晩白柚の大きな実から顔をのぞかせる「くまモン」が愛らしいパッケージで、「くまモン」の誕生日である3月12日に発売する。また、売上げの一部を熊本地震の被災地へ寄付するという熊本県を応援する商品となっている。
ブランド誕生以来、植物由来成分を処方に生かしてきた「ナイーブ」は、日本各地の旬の植物や季節イベント等に関連する植物素材を使った「ご当地ボディソープ」企画を2016年8月に開始した。日本全国を11エリアに分けて、第1弾の北海道「ラベンダー」と沖縄「月桃(げっとう)」を皮切りに、これまで、神奈川「桜の花」、和歌山「梅」、広島「レモン」、青森「りんご」を発売してきた。
今回は、熊本県のくまもとビジネス推進課から、晩白柚の紹介を受け、熊本県民の想いも詰め込んだ「晩白柚」のご当地ボディソープが実現した。
2018年3月7日号 記事一覧
会合・発表会
- 日家工、勉強講演会を開催 カルタス・小澤社長が講演
- 永廣堂本店、化粧品原料セミナー開催 自社開発の「米麹発酵液」など紹介
- 油脂工業会館、「平成29年度油脂優秀論文」表彰式及び祝賀パーティ開催
- ライオン、「リードプチ圧力調理バッグ」メディアセミナー開催
- 日本クレンザー工業会、定例常任理事会・懇親会開催
- 日本ロレアル、メイクアップブランド「NYX」発表 第1号店をオープン
経営・施策
- ソフトブレーン・F、ロイヤリティマーケティングと提携を発表
- 丸富製紙、4月21日出荷分から15%以上の価格修正を実施
- 石洗工、小学校高学年向けの手洗い授業プログラムを開発
- 花王、「花王・教員フェローシップ」2018年度の参加者を募集
製品・サービス
- ファンケル、美容サプリメント「ディープチャージコラーゲン」新発売
- 花王、「キュキュットCLEAR泡スプレー無香性」新発売
- 花王、「ヘルシアウォーター」改良 はちみつ入れてすっきり後味に
- 貝印、3枚刃システムレザー「K-3」20周年特別記念セット限定販売
- オカモト、春の新製品発表 水とりぞうさん防虫剤付クローゼット用など
- サンスター、新オーラルビューティーケア「Ora2 me」新発売
- シック、両方向に剃れる女性用「シック イントゥイションファブ」発売
- ダリヤ、「クレオディーテ」から春の新色3アイテム新発売
- ピップ、「ピップマグネネック」など春の新商品を発表
- ファンケル、「エイジングケア洗顔クリーム」などリニューアル
- アース製薬、家庭園芸用品ブランド「アースガーデン」各種新商品を発売
- クレハ、「キチントさん」の袋留め用クリップ「パチック」リニューアル
- 日本香堂、「花風カーネーションミニ」新発売 「母の日参り」に向けて
- 桃谷順天館、紀の川フルーツ・ツーリズムと桃のハンドクリームを共同開発
- UYEKI、レモンの香りの「美香柑 レモンの生せっけん」新登場
- カメヤマ、大河シリーズから「西郷隆盛 幕末の香りのお線香」発売中
宣伝販促
- クラシエHP、「いち髪」新CM放映 「ダメージの居場所」篇など2篇
- 花王、「たすけてピュオーラ」第2弾TVCM放映中
人事・組織
- クラシエHP、執行役員、関連会社取締役人事を発表
- マンダム、人事異動・機構改革を発表
- エステー、4月1日付けで事業本部制を廃止
イベント・展示会
- 第102回東京医療衛生用品フェア開催 取引先メーカー約140社が出展
- P&G、「ファミリーホーム」平昌冬季五輪中に開設 羽生結弦選手が訪問
- エステー、「赤毛のアン」主役に美山加恋を2年連続で起用
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。