2018年2月14日号掲載記事より
ライオン、ライオン会総会を開催 次世代ヘルスケアのリーディング企業へ
ライオンは2月6日、同社と卸店とのコミュニケーション組織「ライオン会」の総会を開催。40周年の記念総会となった今回、濱逸夫社長は今後、環境の変化が予測される中、卸店とともに新たなマーケットを創造していく考えを表明した。
濱逸夫社長はあいさつで、「今年はライオン製品会社の設立(ライオン歯磨とライオン油脂が合併する2年前・1978年)と合わせて発足した『新ライオン会』のスタートから40周年にあたる。会員の卸店様には共存共栄のもと、地域市場における強力なパートナーとしてライオン製品を全国の津々浦々届けていただき、共に市場での存在感を高めてきた。この精神は今日まで受け継がれている。私が社長に就任した2012年から皆様と共に進めている高付加価値品の育成・強化の取り組みは販売店様の支持を得て市場拡大に貢献することができた。今後も様々な環境変化を卸店様と共に残り越え、生活者とライオン製品の出会いの場を共に創造していきたい」と述べた。
同社は「Vision2020」を推進する中、高付加価値品の上市・育成に注力、さらに中長期的な成長の実現のための経営基盤の強化に取り組んできた。
今後は2030年までに“次世代ヘルスケアのリーディングカンパニー”の実現を目指し、新中期経営計画をスタートする。今後、変えるべきことは、最も変化に敏感で、常に新しい顧客体験価値を提供し続けること、また、変えないことは、同社のDNAである挑戦と創造の心とより良い生活習慣づくりの継続であり、同社では様々な変化をリスクと捉えるのではなく、最大のチャンスと捉え、卸店と共に新たなマーケットを創造していく。
NID、第99回下期展示商品約定会が盛況 関新会長が記者会見も
医薬品小売業ボランタリーチェーン(VC)の日本ドラッグチェーン会(NID)は1月30・31日の両日、パシフィコ横浜で恒例の「下期展示商品約定会」を開催。99回目を迎えた今回は、昨年7月に就任した関伸治新会長(セキ薬品社長)の下、出展メーカー413社(2009人)・参加卸企業19社、参加総数は5002社・2665人に上り、いずれも前回を上回る数字を記録するなど大盛況となった。
また31日の記者会見では、関新会長が「私がやるべきことは会員の増強」と大目標を提示した上で、「少子高齢化や大手チェーンによる市場寡占化など厳しい環境の中で、中堅チェーンが生き残るには何が必要で、VCとしてどう活動するべきかを明示していきたい」と抱負を語った。
関会長は就任にあたり、①会員の増強②調剤支援の強化③創立50周年(2020年)記念事業実行――の3つの公約を掲げている。
①については、「NID商品を円滑に回すためには会員の増強が必須。また既存の会員はそれぞれ店舗数を増やし、20年までに会員企業だけで1000店舗を目指したい」とした。
②の調剤への深耕では、「小規模会員の中には調剤をメインにする企業も少なくない。そうした加盟企業は調剤部門を強化したいという思いがある。また市場としても伸びしろのある調剤を事業の柱の1つにしたいと考える企業も多い。今や調剤事業への支援は必要不可欠」と関会長は説明する。すでに「NIDネット」なる専門サイトを開設し、関連情報の提供を開始している関会長の最終的な目標は「ジェネリック医薬品のPB化」だと言及する。
③は、20年に創立50周年の節目を迎えるため、「これを機にNIDのブランド価値向上を図る」ことを推進する。
小林製薬、17年12月期業績は増収増益 OTC医薬品の今後見据え投資も
小林製薬は2月2日、「2017年12月期決算説明会」を開き、同期連結業績が、売上高1567億6100万円(前年同期間比8.3%増)、営業利益229億2500万円(24.3%増)、経常利益241億9100万円(18.8%増)、当期純利益158億6300万円(5.6%増)の大幅な増収増益となり、20期連続で当期純利益の増益を達成したことを発表した。
売上げが伸長した要因については、①海外事業の伸長(40億円増)②新製品の寄与(54億円増)③国内既存品の伸長(10億円増)④インバウンド需要の伸長(20億円増)⑤通販事業の伸長(6億円増)――をあげるとともに、「営業利益」については、積極的な広告投下(広告宣伝費22億円増)により、売上げ成長を促進(売上高82億円増)に加え、コストダウン(22億円)などにより、大幅な増益を達成したことを明らかにした。
主要事業の状況については、「国内家庭用品製造販売事業」(小林製薬の国内店頭販売額+桐灰化学)は、売上高1234億9400万円(7.3%増)、営業利益213億2300万円(19.1%増)となり、営業利益率は17.3%と前年同期間に続き大きな伸長を記録。ヘルスケア、日用品、スキンケア、カイロの4カテゴリーの売上げも全て前年同期間比の数値を上回った。
一方、「海外家庭用品製造販売事業」は、米国ではカイロ、中国・東南アジアでは「熱さまシート」が好調となったことで、売上高217億円(22.8%増)、営業利益9億円(202.4%増)を計上。「通信販売事業」は、積極的な広告投下により昨年からのV字回復を維持し、売上高101億円(前年同期間比6.9%増/サプリメント=5%増、スキンケア=13%増)、営業損失7000万円(前期同期間は営業損失2.8億円)となった。
「『母の日参り』パートナーシップ」18年度キックオフ発表会開く
「母の日」にまつわる新たな祈りの習慣「母の日参り」の普及・浸透を目指し有志企業・団体が連携する「『母の日参り』パートナーシップ」は2月5日、東京・築地本願寺に報道関係者を招いて「2018年度キックオフ発表会」を開催。パートナー企業・団体各者の今年度の活動計画並びに共同企画「第1回『母の日参り』手紙コンクール」の実施について発表した。
発表会ではパートナー企業・団体各者が今年度の活動計画を発表。この中で日本香堂ホールディングス・小仲正克社長は、「日本香堂は昨年、生活者の普段の行動の中で『母の日参り』の接点を増やすため、小売店の店頭を“1つのメディア”と捉えて情報を発信し、拡売を図った。今年度は、テレビCMを中心とした広告出稿とシンボル・ロゴを配した店頭什器による売り場作りを行う。さらに、ご家庭の仏壇が小型化している昨今の状況を踏まえて、『母の日参り』のシンボル商品『花風 カーネーション』からミニ寸サイズのお線香を投入し、習慣定着の裾野を広げていく」と述べた。
続いて、事務局からが共同企画「第1回『母の日参り』手紙コンクール」の概要について説明が行われた。同コンクールは、亡き母への想いを綴った手紙作品を一般から公募する。選考は歌舞伎俳優・中村獅童を選考委員長に迎え、金賞(1名)・銀賞(2名)・銅賞(5名)を決定する。受賞作品は4月末頃開催予定の「『母の日参り』パートナーシップ共同プレス発表会」の席上、中村獅童の朗読により発表するという。
アース製薬、KOL感謝祭にブース出展 中国など海外への情報発信強化
アース製薬は、1月20日に大阪市内で開催された「KOL感謝祭2018」にブース出展した。
同感謝祭は、中国市場向けPR会社のFind JapanとJTB西日本の共催で、日本に関する情報発信において、中国人消費者に絶大な影響力を誇るフォロワー総数3000万人以上となる、50人以上の人気KOLを招いて開催したもの。
KOLとは、Key Opinion Leaderの略で、影響力のあるブロガーなどを指すが、中国の消費者はマスコミを通じた企業プロモーションよりもSNSなどの口コミ情報を重視する傾向が強く、中国をはじめ、アジア諸国への海外展開強化を図る同社が、このイベントを好機と捉え、ブース出展を行ったもの。
同社のブースでは、子供向けの洗口液「モンダミンキッズ」やウイルスやハウスダスト対策用品の「アレルブロック花粉ガードスプレーママ&キッズ」、同じく女性向け「アレルブロック花粉ガードスプレーモイストヴェール」、更に中国国内ECで好調な「消臭ピレパラアース柔軟剤の香りフローラルソープ」などを出品。また、同じく同イベントに出展した王子ネピアとブースを共通化することで、ボリューム感のある展示を行ない、KOLに向け、インパクトのあるアピールを行った。
イベント終盤には微博で481万人のフォロワーを持つブロガーの林小宅氏がアース製薬ブースに立ち寄り(写真)、商品を実際に試しながらその説明にも熱心に耳を傾けたという。
2018年2月14日号 記事一覧
会合・発表会
- DMS研究会、新春政策セミナー開催 「利便性追求こそドラッグの未来」
- JACDS、「成長戦略研究プロジェクト」設置 「食と健康」をテーマに
- JR九州ドラッグイレブン、今林社長が記者会見 都内3店目出店で手応え
- 18年新年会 日本DIY協会、新春特別セミナー&新年賀詞交歓会開く
- パナソニック、春の商談会開催 「エボルタ」ギネス認定、10周年企画も
- ピップ、記者勉強会・新製品発表会開き「ピップマグネネック」など紹介
経営・施策
- 小林製薬、期末配当予想を4円増額
- マンダム、「12th GATSBY CREATIVE AWARD」5部門の代表作品決定
- ライオン、毎月8日を「歯ブラシ交換デー」と制定 交換の習慣広める
- P&Gジャパン、「シチズンシップ・リポート2017日本版」発行
製品・サービス
- 花王、「ソフィーナホワイトプロフェッショナル美白美容液ET」新発売
- ニベア花王、「8×4MENスティック」発売 ニオイケア意識高い男性へ
- コーセーコスメポート、新ヘアケア「サロンスタイル ビオリス」発売
- コーセーコスメポート、「グレイス ワン」からBBクリームなど発売
- ライオン、「システマ」ブランドリニューアル 早期のセルフケアを提案
- 王子ネピア、鼻セレブ「華麗なる名馬シリーズ」第10弾発売
- 旭化成HP、「ジップロック」からディズニーデザイン2018年春を発売
- 攝津製油、「除菌ができるノロVウェットシート」新発売
- P&G、「レノアハピネス」新シリーズ「ナチュラルフレグランス」発売
- エステー、エリエールとのコラボデザイン「消臭力トイレ用」発売
- 王子ネピア、「ネピア激吸収キッチンタオル100」吸収性能をアップ
- 東洋アルミエコーP、「深いぃケース」などから徳用タイプ新発売
- 常盤薬品工業、「ノブ」にきび肌ケアシリーズをリニューアル 発表会開催
宣伝販促
- 伊勢半、「ヘビーローテーション」10周年記念眉メイク総合情報サイト開設
- 伊勢半「ヒロインメイク」、山本舞香を起用してWEBCM公開中
人事・組織
- PALTAC、組織変更・役員人事を発表
- 小林製薬、執行役員人事を発表
- フジモトHD、グループ会社役員を選任 ピップ新社長に松浦由治氏
- フマキラー、組織変更・役員・人事異動を発表
- バローHD、役員の管掌変更、連結子会社人事異動を発表
決算
- アイスタイル、18年6月期上期決算は全事業好調で大幅な増収増益に
調査・統計
- 西化工 17年1~10月化粧品統計 シャンプー・トリートメントが安定
- 東家同 18年1月度チラシ調査 長尺物の店頭露出高まる
- ソフトブレーン・フィールド、専業主婦世帯と共働き世帯の洗濯調査実施
イベント・展示会
- リブドゥコーポ、宇田取締役が徳島県主催の企業誘致セミナーで講演
時評・コラム
- 泡沫 日本列島が凍り付く最強寒波が襲来
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