2014年12月3日号掲載記事より
花王、脱デフレ型の成長モデルの構築へ 澤田社長が事業展開など語る
花王の澤田道隆社長は11月26日、都内で開催した「花王有力販売店懇談会」に先立ち記者会見を行い、今後の花王グループの方向性や事業展開について語った。その中で、澤田社長は、脱デフレ型の成長モデルの構築に取り組んでいく考えを表明した。
澤田社長は、「デフレは価格志向が強くなるため、モノの価値が評価されにくくなる“負のスパイラル”であり、経済の適切な成長を支える景気上昇のためには、“正のスパイラル”に変えていく必要性がある」との見解を示し、このため花王グループは、これまで進めてきた高付加価値戦略をグループ一丸となって力強く推進していく方針で、これを業界のトップメーカーとして、日本を代表する企業としての使命として取り組んでいく考えを表明したうえで「より高いレベルでの高付加価値製品・サービスの開発、マーケティング、生産、販売に大きな投資が必要になるが、資金を有効に使い、売上げを伸ばし、利益を創出、利益を高付価値製品・サービスの開発に投資して、成長を続ける脱デフレ型の成長モデルをなんとしても創り上げる必要がある」と述べた。
ライオン、ナノ洗浄の新台所用洗剤「CHARMY Magica」発表
ライオンは11月25日、新製品発表会を開き、“ナノ洗浄”で油汚れを水のようにサラサラ落とす台所用洗剤「CHARMY Magica(マジカ)」(2015年1月21日発売)を発表した。
濱逸夫社長がプレゼンテーションを行い、新製品「Magica」の開発背景や製品特長などを詳細に説明。「現在の台所用洗剤市場は停滞した状況にあるが、今までにない価値を驚きの実感とともに提供し、市場全体を再活性化したい」と力強く語った。
同品の特長である、ベタつく油汚れを“水のようにサラサラに落とす”技術は、ライオン独自の「ナノ洗浄」。「ナノ洗浄」は、衣料用洗剤の「トップNANOX」に使用している独自技術だが、この技術を台所用洗剤向けにさらに進化させたという。そして、圧倒的な速さで油汚れに吸着して油をやわらかくし、より細かく効率的に油汚れを水のようにサラサラ落としていく台所洗剤「Magica」を開発した。
エビス、「118会(いい歯会)」事業方針説明会開催 15年に歯磨発売
創業118周年を迎えたエビスは11月26日、「118会(いい歯会)」と題した事業方針説明会を開き、取引先卸業者78名が出席した。乾正孝社長は方針説明の中で、2015年に向けた新たなチャレンジとして歯磨市場に参入することを明言するとともに、オーラルケア並びにハウスウェア分野において、今後も高価格帯による高付加価値製品を市場に投入し、メーカーとして更なる大きな一歩を踏み出す決意を示した。
15年の新たなチャレンジとして歯磨市場への参入を明らかにし、「歯ブラシ製造を専門とするメーカーが、歯磨市場に参入しての成功事例をつくり上げたい」(乾社長)と宣言。15年5月期の業績目標では、対前年比で売上高104.7%、営業利益105.6%、経常利益105.8%、当期純利益125%を目指すとした。
NSファーファ・J、15年春の新商品発表 「ファーファ」新柔軟剤など
NSファーファ・ジャパンは11月21日、同社本社(東京都墨田区)に関係業界紙を招いて、「2015年度上期新商品発表会」を開き、吸水力が衰えない柔軟剤「ファーファ 吸水力に優れた柔軟剤」や、いつもの洗濯で紫外線を防ぐ「UVカット洗剤」、スウェーデン式無添加マウスウォッシュ「ボタニスカ無添加マウスウォッシュ」などの新商品・改良品4ブランド12SKUを来春(3月)に新発売すると発表した。
猪熊幸二社長は、あいさつで、「当社は今年の春に大型新商品『ファーファ デオテクト』を新発売し、NSファーファ・ジャパンとして初のテレビCMを投下するなど積極的な販売促進活動を展開したが、売れ行きは当初の予想と比べて今ひとつ振るわなかった。しかし、これは想定の範囲内であり、経営状態としては安定している。来年は飛躍の年にするべく、今年の反省を踏まえた上で、付加価値ある新商品・改良品を12SKU上市し、積極的に展開する」と述べた。
あらた、次世代型卸商社に向けた構造改革を推進 3月期第2四半期連結業績
あらたは11月21日、決算説明会を開き、2015年3月期第2四半期(14年4月1日~14年月9日30日)の連結業績並びに中期経営計画(15年3月期~17年3月期)について説明した。
同期の連結業績は、売上高3160億9200万円(前期比1.6%減)、売上総利益321億6800万円(1.7%減)、販売費及び一般管理費313億6100万円(1.1%増)、営業利益8億700万円(52.1%減)、経常利益8億1200万円(51.4%減)、四半期純利益2億3100万円(71.9%減)の減収減益となった。
売上高の減少については、消費増税に伴う駆け込み需要の反動の影響が約80億円、6月~8月の天候不順と白元の民事再生に伴う影響が約10億円、合計約90億円あったが、9月は売上高が前年同月に比べて約40億円増加し、差し引き52億5200万円の減少となった。営業利益、経常利益は減少したが、白元の民事再生による貸倒引当金繰入の増加の影響を除くと、ほぼ計画通りとなった。
中期経営計画については、2017年3月期の連結数値目標を売上高6700億円、経常利益67億円。収益性の向上と同時に総資産の圧縮を進め、ROE6%台を目標に経営効率性を高める。これについて畑中社長は「景気動向を楽観視することは禁物だが悲観的にはなりすぎず、様々な手法で計画を達成させたい。収益性の向上と同時に総資産の圧縮を進めるのが当社の課題であり、経営効率性を高めていく」と述べた。
2014年12月3日号 記事一覧
会合・発表会
- JACDS、成長戦略最新情報セミナーでDgsのコンビニ対応を講演
- 近石工、第97回技術部会・工場見学会開催 国立印刷局など見学
- スーパーマーケット・トレードショー2015・2016記者発表会開催
- JHI、最新キッチンライフトレンドセミナー開催 こだわり事例を紹介
- 企業メセナ協議会「メセナアワード2014」、資生堂が優秀賞受賞で表彰
- 花王、有力販売店懇談会開催 花王らしいサイエンスベースでモノづくり
経営・施策
- 牛乳石鹸共進社、飲酒運転撲滅のためのキャンペーン「SDD」に協賛
製品・サービス
- P&G、「アリエール」からウイルス除去シリーズを数量限定発売
- エステー、スヌーピーデザインの「消臭力」数量限定で発売
- 常盤薬品工業、「エクセル」から「ハンド&ネイルクリーム」限定発売
- カネボウ化粧品、「ミラノコレクション」限定ボディパウダーの予約受付
宣伝販促
- カネボウ化粧品、「コフレドール」新TVCMでMay J.とタイアップ
- P&G「ブラウン」、「ブラウン シリーズ9」TVCMに本田圭佑選手起用
人事・組織
- グリーンベル、新社長に取締役の石田逸人氏が就任
- ユニ・チャーム、人事異動を発表
決算
- 大木、4~9月期は増税反動の長期化が影響 「自社ブランド確立」推進
調査・統計
- 経済産業省 2014年1~9月洗浄剤統計 石けんは数量・金額とも増加
- 東家同 2014年10月度チラシ価格調査 TP全体で価格引き締まる
- JFA、2014年10月度コンビニ統計 既存店は来店客数が8カ月連続減に
- JCA、2014年10月度チェーンストア統計 ベビーおむつ、住居洗剤が好調
イベント・展示会
- マンダム、第9回GATSBY学生CM大賞の最終審査会・授賞式を開催
施設・店舗
- サティス製薬、研究所を東京都江東区に移転
訃報・葬儀
- 訃報 齊藤正人氏(ココカラファイン監査役) 57歳
- 訃報 中尾千興氏(中山福会長) 75歳
時評・コラム
- 時評 地域特性の発揚こそが解決策
- 話題 少彦名神社の例大祭に製薬関連企業のマスコットキャラクターが集合
- らいたあ 創業130周年迎える2社の共通点
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。