2014年2月12日号掲載記事より
ライオン、ライオン会総会開催 価値創造、価値伝達を卸店と一体で推進
ライオンは2月4日、同社と卸店とのコミュニケーション組織「ライオン会」の総会を開き、今年度の経営方針、事業方針、営業方針、目指す春の新製品について説明した。
濱社長は、「変化スピードが激しい社会環境の中、ブレない企業理念の下で経営を行うこと、環境変化に機敏に対応するだけではなく、変化を牽引するような仕掛けを自ら起こして成長を掴みとるが重要」と述べ、「『一人ひとりの価値ある未来に向けた“今日”創り』にお役に立っていこう」という考え方の企業ステートメント並びに、①くらしとこころの価値創造企業を目指す②環境対応先進企業を目指す③挑戦・創造・学習企業を目指す――経営ビジョンの目指す姿などを説明した後、メーカーとして暮らしと心の新たな価値を創造し、その価値を卸店とともに生活者に伝達することで、新しい需要を創造し、国内市場の成長を加速させ、売上・利益拡大につなげていく考えを表明した。
さらに濱社長は、『健康』『快適』『環境』という3つの言葉をキーワードに、日用品、OTC医薬品、機能性食品の事業カテゴリーを通して新たな価値を提供し続けることで、生活者の今日と未来に貢献していく方針を示し、この3つの価値の提供について詳述した。
さらに卸店との連携を進める中で、各カテゴリーで消費者視点での提案から強い売り場の実現までの連携を強化し、売り場の検証と課題点があれば早期改善を行い、ロイヤル顧客の獲得、目標達成のサイクルを徹底していく考えを伝えるとともに、価値の創造、価値の伝達を製配販一体となって進め、消費増税の逆風を乗り越え、内需拡大による日本経済の活性化を目指す考えを説明。不変の「共存共栄」に加え、「共創共栄」を図っていくことを宣言した。
花王CMK、竹内副社長が社長に就任へ
花王カスタマーマーケティングはこのほど、代表取締役副社長執行役員の竹内俊昭氏を同社長執行役員に、取締役専務執行役員の新藤武彦氏を代表取締役副社長執行役員に内定した。3月24日開催予定の定時株主総会および取締役会で正式に決定する。
花王、4期連続の増収増益 コンシューマープロダクツ事業が好調
花王は、2月4日、2013年12月期(13年1月1日~12月31日)の連結業績を発表した。同期の連結業績は、売上高1兆3152億1700万円(前年同一期間比7.8%増、為替変動の影響を除く実質2.1%増)、営業利益1246億5600万円(11.5%増)、経常利益1280億5300万円(12.2%増)、当期純利益647億6400万円(21.9%増)となり、4期連続の増収増益を達成。営業利益、経常利益は過去最高を突破した。海外売上高比率は30.9%となった。
売上高の増加は、日本及びアジアのコンシューマープロダクツ事業が好調に推移したこと、増益は同事業の増収効果に加え、コストダウン活動や減価償却費の減少などが要因。カネボウ化粧品等のロドデノール配合美白化粧品の自主回収関連では販売先からの返品額等で売上総利益が24億円減少したほか、その他費用として特別損失に97億円を計上した。
セグメント別にみると、コンシューマープロダクツ事業については、売上高は、前年同一期間に対して7.1%増の1兆919億円(実質2.9%増)となった。
日本の売上高は、2.8%増の8664億円となった。消費者の生活スタイルの変化や、環境、健康、高齢化などの社会的課題に対応した新製品・改良品の発売、提案型販売活動の強化などに取り組み、比較的安定した市場環境の中、売上げが伸長した。一方、カネボウ化粧品の売上高は、ロドデノール配合美白製品自主回収による販売先からの返品受け入れ、マーケティング活動自粛の影響を受けた。アジアの売上高は、33.3%増の1164億円(実質11%増)。米州の売上高は、21.7%増の689億円(実質0.5%増)。欧州の売上高は、26%増の721億円(実質1%増)。営業利益は、日本ならびにアジアが好調に推移したことによる増収効果などで、1030億円となった。
Paltac、ストアソリューションフェア2014開催
Paltacは2月4日~5日、「Paltacストアソリューションフェア2014」を開催し、全国の同社取引先及び海外提携企業など約600社、3500名が来場した。今回は、「原点回帰、そして未来へ-生活者に選ばれる売場創造」をフェアのテーマに設定。ライフスタイルの多様化、ネット購買拡大、高齢化社会の進展など、流通を取り巻く環境が急速に変化する中、サプライチェーン全体の最適化を図るためには、生活者が直接商品と接する「売場」の充実が不可欠であることから、「生活者に支持される売場づくり」を具体化した、様々な提案が行われた。
会場は、141社の出展メーカーによる「メーカーブースゾーン」のほか、新商品ゾーンでは、今春発売される新商品約1900アイテムが、「ヘルスケア」「ビューティケア」「ホームケア」(計26カテゴリー)の3つに分類され、カテゴリー毎に2013年度の市場規模と前年比、2014年度のトレンド及び市場動向予測、また、注目サブカテゴリーなどを紹介。また、3階の会場入り口正面の企業PRゾーン「Paltacインフォメーション」では、同社の「営業」「商品」「物流」などの各ソリューション機能をビデオとパネルで説明。2F通路にレイアウトされた同社の「流通限定商品」のコーナーでは、アートネイチャーの男性用スカルプケアシャンプー「LABOMO」、エムジェイラボの男性用リンスインシャンプー「薬用エクサエナジー」を含む計22社193SKUの商品が、ビューティとヘルスケアに分けて披露された。
一方、同フェアの人気企画である「MD提案」のゾーンでは、今回「アクティブシニア」のカテゴリーを追加。高齢者人口の変化や経済状況、高齢者の意識の特徴などがパネル展示で紹介されるとともに、現状の売り場内で抵抗なく購入してもらえる展開例として、「シニア向け健康サポート」(青汁、栄養補助食品、レトルトお粥など)、「乾燥スキンケア」(かゆみ止めクリーム、乾燥肌用の保湿クリーム・入浴剤・身体洗浄料など)--など5つのテーマを提案した。
G&G、第40回春季商談会開催 「来期売上高130億円目指す」
ドラッグストア向けのPB商品開発会社・グレートアンドグランド(G&G)の春季商談会が1月31日、開催され、仕入先メーカー91社が出展、約400人が来場し、熱心な商談が行われた。第40回目となった今回の展示会は医薬品、医療衛生品、健康食品化粧品、日用品、食品など1820アイテム(うち新製品514アイテム)の商品が展示された。成約目標は50億円(事前発注47億1000万円)。
商談会に合わせて行われた記者会見で佐川社長は2014年3月期の売上高について、「113億円で前年比107%を見込んでいる。4~12月までの売上高は97億円で、前年同期比は105%。2~3月の消費増税の駆け込み需要を考えると、目標売上高を若干上回るものと考えている」と説明。また、来期売上げについては、「130億円を目指す」と抱負を語った。
今後の展開として、商品面では、各カテゴリーの中で、売上げ上位10品目の売れ筋商品とロングセラー商品のリニューアルを図っていく。さらに、2019年までの5年間で、取り扱いアイテム1万点に拡大し、売上高300億円を目指す。
役員人事・組織面では、次期社長に常任顧問の吉田雅司氏を内定したほか、東京・日本橋に東京事務所を2月4日に開設する。東京事務所開設の理由について佐川社長は、「吉田氏が東京出身であるということと、得意先の多くは関東に本社を構えている関係上、営業マンはほぼ毎日、大阪本社から関東に出張しているので、営業スタッフを東京事務所に常駐させ、ローコストで営業を強化することが狙いだ」という。
2014年2月12日号 記事一覧
経営・施策
- 第一石鹸 福井泉新社長インタビュー 価値を実感して頂くモノづくり推進
- エステー、フマキラーの自己株式公開買い付けに応募
- ライオン、「キレイキレイのまち 坂出」プロジェクトを開始
- H2Oリテイリングとイズミヤが6月1日メドに経営統合
- イズミ、スーパー大栄と資本業務提携を発表
製品・サービス
- ライオン、予防歯科から生まれた「新クリニカ」発売
- ニベア花王、「8×4パウダースプレー」改良新発売 制汗剤市場活性化へ
- 花王、「リーゼ」からメイクアップライン3アイテム新発売
- ユニリーバ、「AXEボディソープ」追加 未体験のリフレッシュ感を追求
- ピップ、磁気治療器「ピップ マグネスピネル」通販限定で発売
- ライオン、トッププラチナクリア改良新発売 「新アクティブクリア処方」
- ライオン、リードヘルシークッキングペーパー改良新発売
- エステー、“きゅん”とするさくらの香りの「消臭力」限定企画品発売
- 桐灰化学、「熱中対策シリーズ」から新製品、リニューアル品発売
- ユニ・チャーム、「ムーニーおしりふき」などのパッケージをリニューアル
- P&G「ブラウン」、“お風呂剃り”“首振り”実現の新シェーバー発売
- 白元、衣類用防虫剤「ミセスロイド1年防虫消臭プラス」発売
- 大王製紙、鳥取大学医学部と共同開発したパッドを業務用ルートでも発売
- 王子ネピア、「nepia鼻セレブティシュ」アイスホッケーの応援企画品発売
- ジェクス、新カテゴリー「セクシャルヘルス」提案する新製品など発売
- 旭化成HP、「クックパー レンジでから揚げトレー」新発売
- 花王、男性向け“ブラックリセッシュ”誕生 除菌EXデオドラントパワー
- 花王、メンズビオレが更に充実 「薬用アクネケア洗顔料」新発売
- シャボン玉石けんの商品が南雲医師のおすすめ品に 話題の著書で
宣伝販促
- ジェクス、「INVI」「iX」新発売に合わせ消費者キャンペーン実施
- クラシエHP、「ディアボーテHIMAWARI」尾野真千子をイメージキャラに
人事・組織
- 花王、代表取締役常務執行役員に吉田勝彦氏、竹内俊昭氏が就任へ
- G&G、次期社長に吉田雅司氏の就任を内定
決算
- ユニ・チャーム、14年3月期第3四半期連結決算発表 売上高、営業利益が増
- アイスタイル、14年6月期第2四半期決算 海外子会社の損失計上で減益
- Paltac、14年3月期第3四半期決算発表 売上高は6269億円に
- マンダム、14年3月期第3四半期連結決算発表 増収増益で推移
- 攝津製油、14年3月期第3四半期決算発表 売上高0.8%増に
調査・統計
- シャボン玉石けん、受験と手洗いに関する調査実施 受験時の手洗い頻度増
イベント・展示会
- DMS、第160回新春政策セミナー開催 新カテゴリー構築への取り組み
- ペットフード協会など、「インターペット ビジネス・フォーラム」開催
施設・店舗
- レキットベンキーザー・J、事務所を東京都品川区に移転
- アイスタイル、「@cosme storeルミネ有楽町店」をオープン
- G&G、東京・日本橋に東京事務所を開設
時評・コラム
- 時評 卸の新たな連合はあり得るか
- 泡沫 立春の声聞くも春まだ遠し
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。