2013年12月4日号掲載記事より
JACDS、政治連盟特別セミナー・業界研究レポート報告会を開催
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は、11月27日、東京・飯田橋のホテルグランドパレスでJACDS政治連盟特別セミナー並びにドラッグストア業界研究レポート報告会を開催した。政治連盟特別セミナーでは三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長・中谷巌氏が「アベノミクスと日本経済の将来」について講演。ドラッグストア業界研究レポート報告会ではドラッグストア業界を取り巻く現状や、ドラッグストアの今後の変化、JACDSの活動報告などを行った。
冒頭、あいさつに立った関口信行会長は「現在、OTC医薬品を取り巻く環境は激変している。6月14日の閣議決定で一般薬の99.8%のネット販売が認められたが、スイッチ直後の23品目・劇薬指定5品目のネット販売は禁止されることとなり、国会で討議される。この28品目については対面販売が義務づけられた。また、要指導医薬品が新設され、薬剤師法を一部改訂する法案も提示されている。このことはOTC医薬品による副作用を回避するという意味では最後の砦が残った。これにより薬剤師の対面による情報提供が必要になり、これまで以上に薬剤師、登録販売者の積極的な関与が求められる。
また、同日の閣議決定ではセルフメディケーションの推進と健康食品の表示が緩和されることになった。これを機に当協会はセルフメディケーションの推進と健康食品の表示の制度化について政策提言を行うために研究プロジェクトを設置することを決めた。この制度には超高齢化社会に向けた医療費高騰抑制という命題がある。当協会としては制度の実現に総力を挙げて取り組んでいく。生活者のヘルスケアを推進することでドラッグストア業界10兆円産業を目指す」と述べた。
次に松本南海雄政治連盟会長があいさつに立ち、今後の政治連盟の活動について、セルフメディケーション推進のためのスイッチOTC化の促進、登録販売者13万人の組織化、地域のかかりつけのドラッグストアにおける医薬品対面販売の重要性啓発などを行っていくことを報告した。
特別講演では、「アベノミクスと日本経済の将来」をテーマに中谷氏が講演、日本の人口問題に触れ、労働市場が自由化されたことで派遣・パートなど非正規雇用の割合が増え、それが婚姻率の低下につながり、社会の個人化を招いている。こうした問題を放置してはいけないと指摘したうえで、アベノミクスは財政出動による経済政策であり株価上昇等、短期的には評価されているが、貨幣を増やしても中国・ベトナムなどの安く供給する力があるためにデフレから脱却できるかどうかわからないとの見解を示し、ダブついた貨幣は資産投資に向けられることなどを示唆し、深刻な人口問題を解決するような抜本的な政策に期待している考えを語った。
業界研究レポート報告会では、高齢化社会におけるドラッグストアの在り方やIT戦略とリアル店舗の融合、さらに表示が規制緩和される「健康食品」に関する制度化などについて話が行われた。
また、JACDSの活動報告では、6月14日の日本再興戦略閣議決定の内容を受けた業界対応について検討し、セルフメディケーション推進の障害にならない医薬品のネット販売ルールの制度化に向けたロビー活動に力を入れることなどを会員企業に通達。第1類の販売強化に向け販売マニュアルを策定するとともに、今年4月からはヘルスケアアドバイザーを対象に介護情報員制度をスタートしたことなどについて報告を行った。
バスクリン、JOCにきき湯ファインヒートスペシャルエディションを贈呈
バスクリン(古賀和則社長)は、ソチオリンピック日本代表選手団を強力にサポートするために、同社の持つ温泉研究や生薬研究による知見を集約した入浴剤(JOC公式ライセンス商品)を新たに開発し、JOCに提供していく。
11月19日、古賀社長がJOC竹田恆和会長、青木剛副会長兼専務理事並びにソチオリンピック日本代表選手団の橋本聖子団長に新たに開発した「きき湯ファインヒートスペシャルエディション」を贈呈した。
同社は、2011年6月から日本オリンピック委員会(略称:JOC、竹田恆和会長)のオフィシャル入浴剤パートナーとして、オリンピック競技大会に参加する日本代表選手団に対し、入浴に関する情報の提供、入浴指導及び「きき湯」シリーズを中心とした入浴剤の提供を行っている。
新たに開発した「きき湯ファインヒートスペシャルエディション」は、「日々の活動をアクティブにこなす現代人に不可欠なコンディションづくりをサポートし、更に「スポーツ選手の疲労回復力の強化」に着目した機能性入浴剤。
製品特長はパワフルな発泡。炭酸ガス、温泉ミネラル成分(炭酸水素ナトリウム)、生薬成分配合。α―ピネン(香料成分)を含有したレモングラスの香り。イエローグリーン(透明タイプ)のお湯の色。容量は50g(1包)。
NSファーファ 衣類のデオドラント剤「ファーファ・デオテクト」来春発売
NSファーファ・ジャパンは2014年2月下旬、衣料用洗剤&消臭仕上げ剤の2ステップで業界最高水準のニオイケア機能を実現した「ファーファ・デオテクト」を新発売。
「ファーファ・デオテクト」は、気になる汗のニオイをブロックしたい人に最適な衣料用洗剤&消臭仕上げ剤(各本体400mlオープン価格〈税別参考売価369円〉、詰替360mlオープン価格〈同276円〉)。ステップ1のニオイクレンジング(衣料用洗剤)とステップ2の消臭プロテクター(消臭仕上げ剤)の2ステップで、96%以上の消臭率を達成。帰宅するまで長時間ニオイをシャットアウトする。
ニオイクレンジングの衣料用洗剤(コンパクト洗剤)では、高浸透成分の働きで皮脂洗浄成分が繊維の奥まで入り込み、ニオイの元になる皮脂汚れを浮き上がらせて洗い落す。
制汗剤(医薬部外品)に使用されている抗菌防臭成分を配合し、ニオイ原因菌を防いで悪臭の発生を阻止。衣類を着用した後についた汗からもニオイの発生を防ぐとともに、洗うたびにデオドラント効果がアップする。爽やかなピュアミンティの香り。すすぎ1回のエコ洗濯が可能。
一方、消臭プロテクターの消臭仕上げ剤は、らせん構造で悪臭成分を包み込む“N・デオドラントカプセル”が悪臭成分を包み込み無力化。着用中の衣類にニオイをよせつけない。制汗剤に使用されている除菌・消臭成分をダブルで配合。持続力と即行性のある除菌成分“除菌ベール”がニオイ原因菌を減滅させ、悪臭の発生を阻止する。緑茶エッセンスも配合。爽やかなピュアミンティの香り。使い方は、柔軟剤投入口へ入れるだけ、柔軟剤との併用も可能だ。
店頭では、超コンパクト洗剤売り場で衣料用洗剤と消臭仕上げ剤の並列陳列を提案するとともに、各種販促物を活用した売り場作りと推奨販売を行う。また発売時には、お試し品として、本体容量240mlの衣料用洗剤と消臭仕上げ剤のペアセットを数量限定発する予定だ。
こうした取り組みにより同社では、「ファーファ・デオテクト」の商品認知率40%、目標配荷店舗数1万5000店舗、初年度売上13億4000万円、3年後には売上約25億円を目指す。
西化工 13年1~9月化粧品販売統計 ファンデーション堅調
西日本化粧品工業会はこのほど、平成25年1~9月の化粧品出荷販売金額累計比較表を発表した。
それによると、同期間における化粧品合計の出荷販売金額は1兆492億6300万円(前年同期比101.0%)と堅調だった。
分野ごとにみると、頭髪用化粧品の合計は2897億1800万円(99.1%)となった。ヘアケア3品(シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント)が低調に推移した一方で、染毛料が726億7200万円(101.2%)とよく動いた。また、セットローションも76億2500万円(105.7%)と好調だった。
皮膚用化粧品の合計は4730億6900万円(100.5%)となった。パックが2ケタ増の203億3800万円(112.8%)、美容液が995億1700万円(106.2%)と前年を上回ったほか、クレンジングクリーム、洗顔クリーム・フォームなども良かった。苦戦したのはマッサージ・コールドクリームで、69億1700万円(80.8%)の大幅減となった。
仕上用化粧品の合計は2139億6000万円(101.2%)となった。同分野最大のマーケットであるファンデーションが977億3200万円(101.9%)となったほか、リップクリーム、口紅など5品目が前年をクリアした。下落したのは、アイメークアップ285億8800万円(93.4%)とおしろい138億3900万円(96.3%)の2品目だった。
特殊用途化粧品の合計は697億3500万円(113.8%)となった。日やけ止め及び日やけ用化粧品は376億7600万円(124.9%)と大幅増だったが、ひげそり用・浴用化粧品は59億700万円(96.0%)と振るわなかった。
JCA 13年10月度チェーンストア統計 総売上高は3カ月連続でプラスに
日本チェーンストア協会(JCA)はこのほど、2013年10月度「チェーンストア販売統計(月報)」を発表した。
会員企業58社8248店の総売上高は1兆433億円(前年同月比店舗調整前4%増、同店舗調整後0.5%増)となり、店舗調整後では3カ月連続でプラスとなった。
部門別では、食料品6591億円(前年同月比店舗調整後1.8%増)、衣料品1039億円(5.7%減)、住関品2121億円(0.4%増)、サービス34億円(10.7%減)、その他646億円(1.3%減)となった。
10月は、食料品は農産、畜産が相場高の影響もあり好調だった。また、残暑が長引いたことや天候不順だったこともあって衣料品が不調だったが、住関品は平年をやや上回った。
住関品については、大人用おむつ、フェイスメーク、ヘアメーク、台所用液体洗剤、柔軟剤、液体洗濯洗剤、ペット用品などは好調だったが、ペーパー類、ボディケア、ヘアケア、カウンセリング化粧品、防虫剤、園芸用品などは不調だった。
2013年12月4日号 記事一覧
会合・発表会
- プラネットが東京でユーザー会を開き、MITEOSなどの新サービスを紹介
- 玉川衛材 Fittyシルキータッチのイメージキャラクターにホラン千秋を起用
経営・施策
- ファンケルが中期戦略を発表、直販部門持つ研究開発型メーカーの強み発揮
- 大王製紙が介護の日セミナーin松山に特別協賛、介護従事者ら300名が参加
- ライオンがエコプロダクツ2013に出展、製品の一生を通じた環境配慮を紹介
製品・サービス
- 小林製薬の熱さまシートの海外展開、東南アジア、欧米など約20カ国で販売
- ドウシシャH&BD、ヘアケア新ブランドなど来春夏の新商品を発表
- バスクリン、「バスクリンカラダめぐり浴」からツバキの香りを限定発売
- サンスター、目もと用のスペシャルケアシートを通信販売で発売
- マックスファクター、SK-Ⅱから目もと用美容液を来年1月から発売
- Relux&Co. 次世代オーガニックヘアケアブランド「オルジェノア」を発売
- ドクターベルツ、歯磨剤「薬用デンタルWサポートAPFⅡ」の処方を変更
- 宇部フィルム、ティシュー式ポリ袋「キッチンパック200枚入」を新発売
- クラシエHP、肌美精リンクルケア美容液マスクをジッパー付きパウチで発売
宣伝販促
- ライオン、ルックおふろの防カビくん煙剤の防カビ保証キャンペーンを実施
- ピップ、トライアルWebキャンペーン「2013ピップ貼レード」を実施中
- クラシエHP、「肌美精乾燥小じわケアシリーズ」の新TVCMを放映
人事・組織
- イオナインターナショナルの代表取締役社長に小林平明氏が就任
決算
- プラネット、14年7月期第1四半期は増収増益に、MITEOSの販促活動に努める
研究・開発
- 花王、毎日の炭酸入浴と30秒ストレッチの併用による歩行機能向上を確認
調査・統計
- スーパー3団体 13年10月度販売統計 景況感上昇し全店ベースは103.3%に
- 小林製薬、愛犬に対する意識調査を実施、臭いを気にする飼い主は約半数に
イベント・展示会
- 花王、第4回花王国際こども環境絵画コンテストの受賞者・受賞作品を決定
- マンダムの第8回GATSBY学生CM大賞、タイのsumalee133の作品が大賞に決定
時評・コラム
- 時評 加速するドラッグストア再編
その他
- ユニ・チャーム、大王製紙からの特許侵害訴訟で知財高裁でも勝訴
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