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2013年9月25日号掲載記事より

スーパーマーケット2団体、来年4月1日をメドに統合で合意

スーパーマーケット2団体、来年4月1日をメドに統合で合意

 日本スーパーマーケット協会と新日本スーパーマーケット協会は、9月13日、東京・帝国ホテルで合同記者会見を開き、2団体統合に関する検討協議状況と消費税価格表示に関する両団体の取り組みについて発表した。合同記者会見には日本スーパーマーケット協会会長・川野幸夫氏(ヤオコー会長)、新日本スーパーマーケット協会会長・横山清氏(アークス社長)が出席。統合については、来年4月1日を目途に2団体を統合することで合意したことを発表。消費税増税の価格表示については、「本体価格をベース」とする考えを明らかにした。
 両団体の統合について横山氏は、「川野会長とはかねてから業界が統一し、正当な発言が伝わるような組織をつくりたいと話をしてきた。本日、合併統合協議会を開催し、来年4月1日を目途に合併することで合意した。川野会長と二人三脚でしっかりやっていきたい」と統合の合意について語り、一方、川野氏は「スーパーマーケット業界が一致団結しようということは4年前から横山会長と話し続けてきたことであり、両協会メンバーの皆様も基本的に合意し、本日の運びとなった。4月1日には間違いなく、両協会が一緒になると約束する。小売業はライフラインをはじめとして社会に大切な役割を果たさなければならないが、現在の社会的な地位・評価は低く、その中でもスーパーマーケットは主体的な発言ができていない。今後、社会的評価を高め、業界人が胸を張って働ける、優秀な人材が集まる業界にするためにも両団体の統合は意義がある」と述べた。
 新団体の名称は「日本スーパーマーケット協会」。初代会長は横山清氏となる。今後、両協会の理念を整理するとともに、加盟していないスーパーマーケットにも参加を呼びかける。新日本スーパーマーケット協会の会員企業は賛助会員を合せて約1100社。日本スーパーマーケット協会は同583社。

全卸連、第2回常任理事会開催 消費税対応について協議

 全国化粧品日用品卸連合会は、9月11日、平成25年度第2回常任理事会を都内で開催した。今回の常任理事会は、来年4月から実施される見通しの消費税増税の対応について協議した。この件については、6月14日に公布され、10月1日から施行される「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」(消費税転嫁対策特別措置法)について、9月3日に行われた同法に関する説明会に森友会長、平木正人副会長、森本仁常任理事、川上和伸専務理事、藤原愛三常務理事が出席し、公正取引委員会・財務省・消費者庁担当者から同法の説明を受けたことと、その内容について報告。
 同法は、①消費税の転嫁拒否等の行為の是正に関する特別措置②消費税の転嫁を阻害する表示の是正に関する特別措置③価格の表示に関する特別措置④消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為に関する特別措置の4つで構成されている。
 ④消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為に関する特別措置については、平成26年4月1日以降に供給する商品又は役務を対象にした事業者または事業団体が行う転嫁カルテル(消費税の転嫁の方法決定に係る共同行為)・表示カルテル(消費税についての表示の方法の決定に係る共同行為)が独占禁止法の適用除外となるが、転嫁カルテルについては参加事業者の3分の2以上が中小事業者であることが条件となっており、届け出を行う必要がある。
 全卸連は、参加事業者の3分の2以上が中小事業者という条件に該当、消費税の適正な転嫁のために、転嫁カルテルについて行う方向で準備に入ることを決めた。

エステー、今季のカイロの方針発表 貼るタイプや足回り品の展開を強化

エステー、今季のカイロの方針発表 貼るタイプや足回り品の展開を強化

 エステーは9月18日、合同取材を開き、「オンパックス」などマイコールとの提携で販売するカイロ製品の今冬シーズンのマーケティング方針を発表した。
 今冬シーズンの方針は①最大ボリュームゾーンである貼るタイプへのアクション②足回り品の強化③医療機器の品揃え④プロモーション――の4つ。
 ①貼るタイプへのアクションでは、カイロのシーズン立ち上がり期には、30枚入などの大容量品の動きが活発になることを受けて、9月から今年オンパックスブランドが発売25周年を迎えたことを記念した増量企画品「貼るオンパックス10+1袋入」「貼るミニオンパックス10+1袋入」を期間数量限定で発売する。また近年の健康意識の高まりの中で、カイロにおいても“肩用”や“腰用”などの「部位別品」のニーズが徐々に高まっていることから、分割形状の発熱体を採用した貼るタイプ「スマートオンパックス」のパッケージをより分かりやすく変更。“肩に”というメッセージや分割形状のイラストなどを追加した。
 ③医療機器の品揃えでも、部位別品へのニーズの高まりに応えて、一昨年に発売した温熱医療機器「メディカルジーン」について従来品を「肩用」としてリニューアルするとともに、新たに「腰用」を追加新発売。また②足回り品の強化では、昨年投入した黒タイプの「くつ下用オンパックス黒タイプ」の大容量品「15足入」を新発売する。
 なお、店頭販促に関しては④プロモーションの施策の1つとして充実した店頭販促物を用意。さらに今シーズンは新たな試みとして、店頭での訴求力をより高めることを目的に「スマートオンパックス」「メディカルジーン肩用/腰用」「中敷カイロ足ぽかシート8時間」の3品で“現物見本”を制作した。鶴田氏によると「当社の『足ぽかシート』は22㌢㍍タイプ、25㌢㍍タイプの2サイズを揃えていることが強みだ(多くの競合品はフリーサイズのみ)。店頭の現物見本を通じてこの大きな差別化ポイントを消費者の方々に訴求したい」という。

プラネット、13年7月期は増収増益 「MITEOS」稼働記念して増配

 プラネットは、9月17日、2013年7月期の業績(12年8月1日~13年7月31日)の業績を発表。売上高26億9200万円(前期比0.6%増)、営業利益6億9500万円(3.7%増)、経常利益7億2900万円(6.2%増)、当期純利益4億4000万円(14.2%増)となった。
 同社は13年7月期、日用品・化粧品及び一般用医薬品(OTC医薬品)、ペットフード・ペット用品などの各業界におけるメーカー・流通業間のさらなる取引業務効率化のため、EDI(電子データ交換)サービス利用企業の拡大、EDIデータ種類の利用拡大を推進した。また、業界のオンライン取引を一層推進するために、メーカー・流通業間で手軽に双方向データ通信を実現できるWeb受注―仕入通信サービス「MITEOS(ミテオス)」を今年2月に開始し、その普及活動に注力した。
 これらの結果、当事業年度も利用企業数及び通信処理データ量が増加し、従来通りの安定的な成長の継続を達成した。また、同社の保有有価証券の一部について時価が上昇したため、投資有価証券の評価益を計上した。
 同社は12年10月の社長交代に伴う新たな経営体制のもと、将来へ向けた取組みとして、業界の膨大な取引データをビッグデータとして上手く活用することで実現し得る「見える化」サービスの事業機会の探索、検討を進めていく。

花王、フィリピンの高級アルコール生産設備の増強工事が完成

 花王は、8月にフィリピンで進めていたピリピナス花王の高級アルコール生産設備の増強工事を完了させた。
 高級アルコールは、家庭用製品のシャンプー、洗剤などに配合される界面活性剤の主原料をはじめ、工業用の洗浄剤、プラスチック加工用薬剤の原料として使用されることから幅広い用途がある。生産設備の増強は、アジア地域を中心とした高級アルコールへの需要の伸長に対応するためのもので、ピリピナス花王の高級アルコールの生産能力は約1.4倍になった。生産設備には、環境負荷の低い同社独自の触媒を用いたアルコール製造技術を従来から導入しており、効率的に高品質なアルコールの生産を行うことができる。さらに、同社の高級アルコール事業はフィリピンとマレーシアの生産拠点を合わせて、世界トップクラスの生産能力を有しており、今回の生産能力アップにより、安定供給をいっそう万全に行なえる体制が整った。
 花王グループは、グローバルでの利益ある成長の実現に向けて、中期3カ年計画「K15」を策定し、「ケミカル事業の強化」を成長戦略のひとつに掲げている。今回のピリピナス花王の生産能力アップのほか、今年7月には花王インドネシア化学の新工場が竣工、2014年末には中国の上海金山区で建設を進めている花王(上海)化工有限公司の工場が完成する予定だ。


2013年9月25日号 記事一覧

会合・発表会

  • 新日本SM協会、第3回全国大会・神戸大会開き1000名超える参加者

経営・施策

  • ユニリーバ、ビジネスの成長とサステナビリティの両立を目指して
  • 東京ローソク製造 塩田社長に聞く 「年内に価格改定を実施」

製品・サービス

  • PRページ ライオン インバススキンケア「BATHTOLOGY」改良新発売
  • ユニ・チャーム、シルコットウェットティッシュ「消毒ウェット」など発売
  • ユニ・チャーム、ウェーブハンディワイパー改良 超立体ヘッドを新搭載
  • 王子ネピア「nepia GENKI!」パンツ改良 おなか周り、脚周り股下に重点
  • 小林製薬、「ブルーレット香るトイレ用洗剤」など新製品発売
  • 桃谷順天館グループ、「ピンクリボンンハンドクリーム」限定発売
  • サンスター、VO5スーパーキープヘアスプレイがAmeba GG部門大賞に
  • PRページ 小林製薬 「ブルーレット香るトイレ用洗剤」新発売

人事・組織

  • Paltac、木村清隆氏が取締役副社長に執行役員に
  • ユニ・チャーム、機構改革・人事異動 チェーンストア部を3部体制に
  • フマキラー・トータルシステム、役員を選任

決算

  • ツルハHD、第1四半期は増収増益に 中部・関西地区の運営基盤を強化

研究・開発

  • サティス製薬、プレミアムヨーグルトを化粧品原料に シワ、たるみをケア

調査・統計

  • プラネット、「インターネットは日用品流通をどう変えるか」2013年版発表
  • インテージ、アジア4カ国で色調査実施 男女・子供らしい色を聞く

イベント・展示会

  • プラネット、トップセミナー開催 「国家の品格」の藤原正彦氏が講演

施設・店舗

  • 西日本化粧品工業会、10月15日付けで事務所を移転

時評・コラム

  • 時評 SMの評価高める統合に期待
  • 泡沫 日本列島を台風が襲来

その他

  • 最近のPR誌 日本石鹸洗剤工業会クリーンエイジ235

特集 【石鹸&ハンドソープ】

    特別企画

    • 固形石鹸市場 12年度は約221億円に 新たなニーズの取り込みへ
    • ハンドソープ市場 10年間で市場規模は2倍以上に
    • 花王 「花王ホワイト」こだわりの製品づくりを継続
    • クラシエHP 「ナイーブ」石鹸・ハンドソープを展開中
    • 牛乳石鹸共進社 宮崎副社長インタビュー 「赤箱125」を積極展開
    • マスター 奥中社長インタビュー 品質保証体制の更なるレベルアップ推進
    • マックス 大野社長インタビュー 新しい商品で新しい顧客創造へ挑戦
    • クロバーコーポ 永井社長インタビュー クロバー品質の誇りで前進
    • フェニックス 中野社長インタビュー 「品質保証」「商品開発」向上へ
    • ミヨシ石鹸 三木社長インタビュー 「サバイバル」で身軽な経営体質を
    • サティス製薬 山﨑社長インタビュー 化粧石鹸のOEM事業を展開
    • ライオン キレイキレイ薬用泡ハンドソープから増量品を発売
    • ユースキン製薬 敏感肌などのケアに「Sソープ」を提案
    • 太陽油脂 2カ月熟成した透明石けん「パックスキャンディーソープ」販売
    • ハイネリー 台所用石けん「キッチン純」を改良発売
    • フマキラー 「アルコール消毒きれいな手」を積極展開
    • レキットベンキーザー・J 「ミューズ」スキンケア泡ハンドソープ新発売
    • サラヤ “無添加せっけん+天然ハーブ”アラウ.ベビーせっけん新発売
    • ペリカン石鹸 手軽に使えるミニ石鹸「mon savon」シリーズ新発売
    • バーモントソープJ 「フォーミングソープ」2アイテムを提案
    • シャボン玉石けん 浴用石けん、ハンドソープいずれも昨年上回る実績
    • 玉置企画 幻の繭採用した「小石丸石鹸」展開 5大要素を網羅
    • ヱスケー石鹸 廃食油を石けん原料として再利用 小田急電鉄Gが今秋導入
    • シー・ビー・エス ふわふわ泡とフレッシュな香りの「北海道石鹸」が人気
    • 大日産業 米パンロサブランド「香るハンドソープ」からふんわり泡タイプ
    • ネオナチュラル 自社有機農場で栽培の古代米の米ぬか使用の石けん新発売


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。