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2013年6月19日号掲載記事より

資生堂、電通RM、店頭メンテナンス機能を担う新会社設立 10月から始動

 資生堂は7月1日、電通リテールマーケティング(東京都中央区 渡會公士社長)との共同出資により、店頭メンテナンス機能を担う新会社・ジャパンリテールイノベーションを設立。10月から、組織小売業を中心に店頭への情報提供や店頭メンテナンス業務などの事業を開始する。
 新会社の設立背景について資生堂では、「近年、お客さまの購買行動の多様化や、異業種からの参入が相次ぐなど国内化粧品市場の競争は一段と激しさを増している。中でも化粧品の販路として大きなウエイトを占める組織小売業への対応は、高い専門性とともに、常に鮮度の高い売り場を維持することが求められている。こうした背景から、組織小売業への対応強化を目的とする新会社を、組織小売業に関するデータベースの分析や編集に加え、店頭メンテナンスのノウハウを有する電通リテールマーケティングと共同で設立する」としている。
 今回設立する新会社は、専門的且つ集中的に、店頭への情報提供や店頭メンテナンス業務をローコストで実行するとともに、顧客や流通視点に立ったデータベースによる提案活動を推進していく。これにより、資生堂販売社が行っている営業活動のうち、店舗への訪問業務(商品情報の提供、商品の売れ行き動向などの情報交換、店頭施策展開の状況確認など)や店頭メンテナンス業務(取扱商品のクリンネスや陳列棚の清掃作業、棚替え、販促物の組み立て・貼り付け作業、など)などを新会社に移管する。

花王コラボレーションフェア2013開催 新価値創造による市場活性化へ

花王コラボレーションフェア2013開催 新価値創造による市場活性化へ

 花王は6月11、12日の2日間、全国の販売店(国内1400人、アジア・アメリカ60名)を招き、「花王コラボレーションフェア2013」を開催した。今回のフェアでは、「新しい価値創造による市場活性化」をテーマに消費者満足の向上を目指した売り場・売り方の実現に向けたコラボレーションの具体的な提案を行うとともに、秋の新製品を紹介した。
 フェアに先立ち、報道関係者向けに行われた内覧会であいさつした澤田道隆社長は、花王に求められることは、「安心・安全・信頼・やすらぎなどをベースとした高付加価値商品の提供、健康、高齢化、環境などの社会的課題にマッチした新しい価値提案、消費者に驚きや感動、気づきを与える加価値商品の提案である」との考え方を表明し、今回のフェアでもこの点を念頭に置いた提案を行ったと説明。また、今年も社会的課題に対応する商品の発売に力を入れ、4月に健康をサポートする「ヘルシアコーヒー」を発売し、幅広い業態で受け入れられるとともに、女性の愛飲者も多いなどこれまでとは違った新しい市場を形成して好調に推移していることや、環境負荷低減につながる衣料用粉末洗剤「アタック高活性バイオEXつめかえパック」を発売したこと、8月には衣料用液体濃縮洗剤で洗浄力を高め、スピードコースで洗浄時間5分でも汚れもニオイもしっかり落とす高性能「ウルトラアタックNeo」を新発売することなどを紹介し、「こうした環境対応型の商品開発はリーディングカンパニーとしてしっかり進めていく」との考えを表明した。

プラネット物流、中央ユーザー会開催 「共同」と「協働」でニーズに対応

プラネット物流、中央ユーザー会開催 「共同」と「協働」でニーズに対応

 プラネット物流は6月11日、「プラネット物流中央ユーザー会2013」を開催、荷主メーカー、関係者など83名が出席した。
 はじめに馬場純夫社長があいさつに立ち、「プラネット物流は現在、第24期に入っている。前期は震災の影響からBCP対策として荷主メーカー様が在庫を厚くしたが、今期は在庫を圧縮する動きが出てきた。こうした中、当期は一部計画の修正を行ったが、この計画については順調に進んでいる。私どもは、まだアベノミクスの効果を直接感じとることができないが、こうした中でも元気な会社はある。その1つは新しい価値を加えている会社、もう1つは他の会社がやらないことを加え、それをコストに反映させず行っている会社だという。当社も良い会社を目指していくが、良い会社の共通項は、①時代の変化とともに自らが変われる会社②人を尊重して人の能力を十分に発揮できる環境をつくる会社③短期的ではなく、長期的な展望に基づいて仕事を進めている会社④社会の中での存在意義を意識し、社会に貢献している会社だそうだが、当社もこの4つを模範にしながら、頑張っていきたい」と述べた。
 次に御子柴英彦事業推進部長が「流通・市場環境変化に対するプラネット物流の今後の役割」について報告。御子柴部長は、現在18社(まとめ納品を含めると47社)のメーカーが参加、6つの流通センターで全国をカバーし、共同保管、共同配送、返品共同輸送、幹線共同輸送、まとめ納品、クロスドッキング、販促物管理等のサービスを提供していること、年間4300万梱の配送実績、常時342万梱包の保管実績となっていることなどの現状を報告するともに、今後は、ニーズが大規模物流センター、小売業専用センターの増加による大量多頻度とキメ細かい小口納品の急増による少量少頻度に二極化していることから、「共同」一括配送と「協働」エリア配送で対応していくことを発表した。この後、福田健二ダリア生産本部総合管理部次長が「共同物流(プラネット物流)参加のメリットと今後の課題」と題した事例を紹介した。

大木、13年3月期決算は増収増益 快適生活用品等新規事業部が順調に拡大

 大木(松井秀夫会長兼社長)は6月4日、東京・文京区の同社本社に関係業界紙を招き、決算発表会を行った。
 2013年3月期(12年4月1日~13年3月31日)の連結業績は、売上高1861億200万円(前期比107.8%)、売上総利益175億600万円(110.7%)、販売費及び一般管理費168億5800万円(110.8%)、営業利益7億200万円(107.8%)、経常利益12億6700万円(104.7%)、当期純利益6億1200万円(108.6%)で増収増益となった。
 増収要因は、C&V(コスメ&バラエティ)事業部等の新規事業部の伸長と新たなチャネルの拡充。年末からのノルウイルスとインフルエンザの流行や例年を上回る花粉飛散も増収要因となった。増益要因は、MD商品への注力が主要因。
 商品別売上高(単体)は、医薬品751億8200万円(前期比103.3%)、健康食品211億4400万円(110.5%)、化粧品238億4700万円(122.7%)、衛生医療・介護・オーラル用品178億1300万円(106.9%)、日用品・軽衣料97億1200万円(114.1%)、ベビー用品74億5700万円(97.1%)、菓子・食品73億1600万円(90.5%)、その他47億9400万円(156.2%)となった。化粧品が昨年に引き続き、大きく伸長、大幅増収を達成した。
 C&V(コスメ&バラエティ)事業部、コンタクトケア事業部、快適生活用品事業部の新規事業部の売上げ順調に伸びている。C&V事業部は、新興化粧品メーカーとの継続的取り組みなどにより前期比29.7%の増収となった。

あべのハルカス近鉄本店タワー館がオープン 「業態融合型百貨店」目指す

あべのハルカス近鉄本店タワー館がオープン 「業態融合型百貨店」目指す

 現在、旧近鉄百貨店阿倍野店を建て替え増床する形で建設が進められている「あべのハルカス」の中核店舗「あべのハルカス近鉄本店」の「タワー館」部分がこのほど完成。来春の全面開業に先駆け、6月13日にオープンした。
 「あべのハルカス近鉄本店タワー館」は、地上60階建て、高さ300mの日本一の高さを持つビル「あべのハルカス」のタワー館の地下2階から地上14階の部分で、来春にかけて順次開業が進められる東側の「ウイング館」を合わせた「あべのハルカス近鉄本店」の核となる部分として位置付けられている。
 あべのハルカス近鉄本店のコンセプトは、百貨店、専門店、コミュニティが組み合わされた「業態融合型百貨店」で、メインターゲットはアクティブシニア女性層に加え、40~50代ミセス層・OL層とし、チャレンジターゲットとして、子育てファミリー層、ヤング女性層、駅利用ビジネスマンを設定。
 地下1、2階には関西最大級となる9000平方m(ウイング館開業時)の広さを持つ地下食料品売り場「あべのフード・シティ」、2階化粧品フロアの「ビューティオアシス」では、約40ブランド200アイテムのトレンドコスメを自由に試すことのできる「タッチ&トライコーナー」が設置されているほか、4階には輸入雑貨とキャンドルを組み合わせたカメヤマの新業態店「ソフィエッタ」、10階には、眠りをカウンセリング&カスタマイズし、最適なパーソナル寝具を提案する「ねむりきれいサロン」――など、新しい切り口の取り組みや店舗が組み込まれている。
 グランドオープン後の「あべのハルカス近鉄本店」は、営業面積10万平方m、年間予想来店者数4500万人、初年度目標売上高1450億円(百貨店売上高と専門店取り扱い高の合計)を見込んでいる。


2013年6月19日号 記事一覧

会合・発表会

  • JACDS、第14回通常総会開き医薬品ネット販売問題の解決に向け活動実施
  • 生団連、25年度定時総会開催 清水会長「国民の生活・生命・平和を守る」
  • 西化工、第63回通常総会開催 「日本再生元年となるように」
  • 愛知岐阜卸組合、第57回定例総会開く 「健全な市場の確立目指して」
  • 三重卸組合、第53回通常総会開く 「地域卸は次世代への継承が大切」
  • 千葉卸組合、第45回通常総会開く 「交流深め互いの良い点取り入れる」
  • ユニ・チャーム、中部支店・近畿支店が秋の新製品発表会開く
  • ビーバンジョア、「MKオウゴンパック」発売20周年記念式典&講演会開く

経営・施策

  • 日本香堂、2013お盆需要期キャンペーン発表 お盆商戦盛り上げる
  • サティス製薬、「ヤマブドウ樹液」使った化粧品開発プロジェクトを推進

製品・サービス

  • ヤマサキ「ラサーナ」、2012年アウトバストリートメントシェアNo.1獲得
  • 日本ロレアル、「メイベリンNY」新商品発表 新ボリュームマスカラ発売
  • クラブヤマノFGコスメティックス、“琥珀エキス”配合の化粧水発表
  • 花王、「セグレタ」からシャンプーふっくら仕上げを新発売
  • NSファーファ・J、「ファーファ液体洗剤香りひきたつ無香料」など新発売
  • 旭化成HP、フロッシュ食器用洗剤3本トライアルセットを数量限定発売
  • 花王、「ビオレふくだけコットンうるおいリッチ」新発売
  • 常盤薬品工業、「エクセル」からアイライナーなどリニューアル
  • ユニリーバ、ラックスボディソープ改良 厳選エッセンシャルオイル配合
  • ユニ・チャーム、「ムーニー母乳パッド」パッケージ改良して発売
  • ユニ・チャーム、「ソフィ超熟睡ガード涼肌」数量限定発売
  • 廣川、片手で開封できるパウチ袋「イージースナップ」の販売開始
  • PRページ 小林製薬 「消臭元 木のある生活」新発売

宣伝販促

  • ユニ・チャーム、「マミーポコ」でプレゼントキャンペーン実施
  • 白十字、アニメ「銀魂」とコラボでプレゼントキャンペーン実施
  • ライオン「スクラート」、iPhoneのバッテリーの空腹を改善するアプリ提供

調査・統計

  • 流研、カスタマーCM、「消費者購買行動年間2013ドラッグストア編」発売
  • 東家同 13年5月度市況概況価格調査発表 ティシュで店頭価格上昇

イベント・展示会

  • マスター・奥中社長、地元大学生向けに「企業出前講座・仕事塾」で講演
  • 環境省、「スーパークールビズ」スタート 都内でキックオフイベント開催

訃報・葬儀

  • 訃報 小林善明氏(ジュン美化学社長) 85歳

時評・コラム

  • 時評 薬ネット販売と安全の担保
  • 泡沫 マイナンバー制度は国の国民管理?

その他

  • 【お知らせ】 石鹸新報社が「第4回化粧品原料展」に出展します


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。