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2013年6月12日号掲載記事より

JACDS政治連盟、特別講演開催 医薬品ネット販売の行方が焦点に

JACDS政治連盟、特別講演開催 医薬品ネット販売の行方が焦点に

 日本チェーンドラッグストア協会政治連盟は6月4日、特別講演を開催した。
 はじめに、JACDS・関口信行会長(龍生堂本店)が「現在、ネット販売についての様々な情報が錯綜しているが、ヨーロッパでも同様にネット販売に関する諸問題が起きており、13世紀から続く医薬分業も大きな変革の時期にある。JACDSでは、新しい登録販売者の育成や、セルフメディケーションの推進などを引き続き推進するとともに、医療施設あるいは医療人として医療の一役を担うドラッグストアへの変革を後押ししていきたい」とあいさつした。
 次に、JACDS政治連盟・松本南海雄会長(マツモトキヨシHD)が「ネット販売は、利便性などの点で有用だろう。しかし、海外ではニセ薬の問題も出ており、これは日本でも起きる。これまでも、海外製の薬による死亡事故や、自殺サイトなどで製品の不適切な使用法が拡散されたことで業界として対応した事例もある。こうした背景からも、リスクの高い医薬品に関しては例外とすべきだ。当業界はネット販売を含め、消費税や薬価制度など様々な問題を抱えているが、関連企業・団体の方々の協力を得ながら解決していきたい」と述べた。
 特別講演では、第一部に、経済学者/慶應義塾大学経済学部・金子勝教授が「日本経済の行方とその対応~円安、株高、TPP、規制緩和は日本経済を救えるか~」をテーマに講演を行った。第二部では、JACDS・宗像守事務総長が、「第2弾・医薬品ネット販売問題の現状説明」をテーマに講演。4月25日に行った医薬品ネット販売に関する説明会の主な内容を報告するとともに、説明会後からこれまでの動きとして、厚生労働省主催の検討会では、推進派と慎重派の両論併記の中間報告で規制改革会議との調整となったことや、JACDSとしては、運用が調剤やコンビニ販売に飛び、セルフメディケーション推進の障害にならないよう強く主張していることなどを紹介。また、「“どこまで”“どのように”ネット販売を可能とするか」という2つの争点についてのJACDSの見解を発表した。

ユニ・チャーム、秋の新製品発表会開く “際立った差別化”をテーマに

ユニ・チャーム、秋の新製品発表会開く “際立った差別化”をテーマに

 ユニ・チャームは6月5日、「2013年秋の新製品発表会」を開催。ベビーケア、フェミニンケアなどの今秋の新製品の開発背景や製品特長、具体的なマーケティング・店頭施策などを説明した。
 はじめに高原豪久社長が登壇し、1963年の生理用品「チャーム」販売当時などを振り返りながら、チャームという小さな種が大きく育った理由は、消費者から見て「際立った差別化」を実現した商品であり、かつ開発にあたっては、当時の全社員の“貪欲なこだわり”があったことを説明。そして同社の企業理念「NOLA&DOLA」は“貪欲なこだわり”の積み重ねであり、さらには“もうちょっと”の積み重ねが「際立った差別化」を生み、同社が提唱するノーマライゼーションを実現できることを強調した。
 次に「ムーニー」「マミーポコ」「オヤスミマン」「ソフィ」「ライフリー」「シルコット」「ウェーブ」「チャーム超立体マスク」について説明。
 続いて森専務営業本部長が2013年下半期の販売政策を説明した後、同社の3つのDNA「尽くし続けてこそナンバー1」「変化価値観」「原因自分論」を紹介し、これをベースに取引先などとの“以心伝心”による交流力、交渉力、実行力を実践し、その積み重ねで、取引先との関係性から“永続性”への取り組みに進化し、国内市場の活性化に挑戦していくことを宣言した。

医薬品ネット販売慎重派が合同記者会見開催 6団体がまとめた意見を提言

 医薬品ネット販売に慎重な姿勢を示す6団体は6月4日、「医薬品ネット販売を慎重に考える合同記者会見」を開催した。同会見では、厚生労働省主催の「一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会」が一応の取りまとめを5月31日に終えたのを機に、インターネット販売に慎重な団体が一堂に会し、それぞれの立場から意見を述べた。また、6団体がまとめた意見「一般医薬品のインターネット販売について」を提言。①インターネット販売において、第1類医薬品を解禁することは、絶対に受け入れられない②万一、全面解禁によりインターネット販売による事故が生じた場合には、一般用医薬品のインターネット販売を推進した者などの責任の所在を明らかにすべきである③これまでの状況や経過を見ても、インターネット上の悪質業者を排除することは非常に困難である④国民の安全をないがしろにしてまで政策を進めることは、後世に禍根を残すことになる――の4点を強調した。

フマキラー、13年3月期決算は売上高6%増 国内市場でシェア奪還目指す

フマキラー、13年3月期決算は売上高6%増 国内市場でシェア奪還目指す

 フマキラーは6月5日、2013年3月期決算説明会を開き、同期決算概要と今後の施策などについて説明。連結売上高225億5600万円(前期比106%、計画比101.5%)、営業損失3億1200万円、経常損失3億900万円、当期純利益は、特別利益として土地売却を計上したため1億4200万円(計画比41.8%)となり、前期より赤字額が縮小した。商品別売上高は、殺虫剤160億9800万円(前期比105.7%)、家庭用品16億7400万円(148.8%)、園芸用品17億7200万円(86.7%)、防疫剤14億3500万円(98.9%)、その他15億7400万円(111.4%)。海外売上高は67億6900万円(前期比136.4%、計画比109.5%)と大幅伸長を達成。今後の展望については、業績回復に向けて、国内・海外の売上計画の達成、販促経費の効率的運用、返品率の改善、在庫削減などに取り組むほか、重点戦略として①国内市場におけるシェアの奪還、収益の安定化②海外市場における成長加速のための積極投資③エステー、NSファーファ・ジャパンとの3社連合における協業によるシナジーの追求――の3つの柱で持続的な成長を目指す。
 大下社長は「適正価格の構築など、しっかりとした基盤に立った上での販売に取り組み、その結果として、シェアの回復を図っていく。また、日本で培った技術を海外で活用することに合わせ、海外で展開している成功事例の横展開と組み合わせながら業績の拡大に努めたい」と述べた。

ライオン、第70回学童歯みがき大会を開催 約5万4300人の小学生が参加

ライオン、第70回学童歯みがき大会を開催 約5万4300人の小学生が参加

 ライオン、公益財団法人ライオン歯科衛生研究所、日本学校歯科医会、東京都学校保健会は、文部科学省等の後援を受け、「歯と口の健康週間(6月4日~10日)」に合わせて、6月4日、「第70回学童歯みがき大会」を開催した。
 東京都千代田区の歯科医師会館大ホールを配信会場とし、インターネットによるライブ配信を通じて、日本国内(891校)および今年初参加のタイ、ベトナムをはじめ、中国、香港、韓国、フィリピン、シンガポールのアジア7カ国・地域計11校(日本人学校8校、現地校3校)を含む総計902校、約5万4300人の国内外の小学生が参加した。
 記念すべき第70回の今回は、日本学校歯科医会・金森市造会長代行が開会のことばで始まり、大会のメインコンテンツとなる歯と口の健康教室が行われた。明海大学学長安井利一先生監修のもと「見逃すな、歯ぐきのサイン。みがいてつくろうお口の健康」をテーマに、クイズを交えながら、楽しく、元気に歯ぐきの歯と口の健康について学んだ。
 この後、ライオン・藤重貞慶会長が「今日は健康な歯ぐきについて勉強しました。歯ぐきは歯を支える大切な働きをしています。その歯ぐきは調子が悪くなると、赤くなる、ぶよぶよになるなどのサインを出します。そのサインにいち早く気づくことが大切です。お口の健康は全身の健康を支えています。お口の健康を保つためにも良い歯みがき習慣を身につけましょう。皆様のような小学生の頃にに良い歯みがき習慣を身につけることは一生の宝となります。健康な歯と歯ぐきでしっかり噛んで色々な食べ物を食べて丈夫で健康な体をつくってきましょう」と閉会のことばを述べた。


2013年6月12日号 記事一覧

M&A・設立

  • ツルハHD、ウエダ薬局を8月16日付けで完全子会社化へ

会合・発表会

  • JACDS、ドラッグストア業界研究レポート報告会を開催
  • 日本DIY協会、25年度定時総会開催 志村会長が重任
  • 油脂工業会館、第64回定期講演会開く 一般財団法人に移行
  • 神奈川卸組合、第39回総会開く 「消費税引き上げなどに全組合員で対応」
  • 長野卸組合、第53期通常総会開催 「新たな運営体制の下で活動推進」

経営・施策

  • ユニ・チャーム、高原社長あいさつ「創業の精神継承し、束縛から解放を」
  • ライオン、「スマイル40プレミアム」販売状況などを説明
  • 資生堂、「TSUBAKI」原産地・五島列島で植林・保全活動を実施

人事・組織

  • 花王、人事異動を発表
  • NSファーファ・J、新役員人事を発表
  • フマキラー・トータルシステム、役員を選任
  • UYEKI、役員選任
  • コットン・ラボ、役員人事を発表
  • クロバーコーポレーション、新役員選任
  • ライオン、組織改正・人事異動を発表
  • 伊勢半グループ、グループ各社の役員人事を発表

決算

  • NSファーファ・J、第53期業績は減収増益 ブランド展開を積極推進

調査・統計

  • 日経トレンディ、上半期ベストヒット30発表「ヘルシアコーヒー」等選出
  • 西化工 25年1~3月販売統計 ヘアケア3品が低調、美容液は好調推移

イベント・展示会

  • 全日本ブラシ組合、歯ブラシ感謝祭開催 口腔衛生の大切さをPR

訃報・葬儀

  • 訃報 水本久男氏(ハイネリー前社長) 88歳

時評・コラム

  • 時評 夏ギフトの勝機を逃すな
  • 泡沫 油脂工業会館、一般財団法人に移行
  • 話題 特別展「當麻寺」を観て 極楽浄土への希求

特集 【ペット関連】

    特別企画

    • ペット関連市場 飼育頭数減少も関連品市場は堅調に推移
    • 花王 「ニャンとも清潔トイレ」シリーズから子ねこ用を新発売
    • ニトムズ 「コロペット」シリーズを積極展開 単独での売り場作りを提案
    • ユニ・チャーム ペット飼育の5大潮流捉えた新製品投入
    • ライオン商事 榊原社長インタビュー 「ペットのオーラルケアを啓発」

    特集 【H&BCマーケティングニュース】

    • 制汗デオドラント剤、日やけ止め、美白化粧品など夏物商材の需要期に
    • 花王 「ビオレさらさらUV」からウォーターベースの顔用日やけ止め発売
    • 小林製薬 メークの上から気軽に使えるUVカットパウダー発売
    • 資生堂 メークがお湯で落とせる世界初の化粧下地が店頭発売1カ月で好調
    • ユニリーバ 「レセナ ドライシールドシリーズ」増量して発売
    • 近江兄弟社 「男の薬用デオドラントジェル」など夏季向け製品が好調
    • グリーンベル 女性用ビューティケアの新シリーズ「PSGシリーズ」展開
    • pdc 多機能エイジングケア「ワンデビジン」から美白保潤液など発売
    • ロート製薬 「スキンアクア」からスプレータイプ新発売
    • ナリスアップコスメ 「パラソーラ」UVカットシリーズが好調推移
    • マンダム 「ギャツビー バイオコアデオドラントシリーズ」新登場
    • ジェクス 汗取りパット「ア・セーヌ」ラインアップ拡充
    • ライオン 「Banシャワーデオドラント」、新デオドラント習慣を提案
    • 日本写真印刷 溶解性マイクロニードルパッチの評価用サンプル出荷開始
    • 伊勢半 「サンキラー」から日やけ止めウォーターなど発売
    • 玉川衛材 「ひやしま専科」に追加品 冷却ストラップ&タオル発売
    • セネファ お灸市場に新潮流-美容にお灸利用する「お灸女子」が急増中
    • コーセーコスメポート 「サンカット日やけ止め透明スプレー」TVCM投下
    • 明色化粧品 明色オーガニックローズが好調 単品色の強い製品も拡充
    • レイナチュラル スティックタイプの無添加せっけん販売
    • 常盤薬品工業 1本4役、豆乳生まれの炭酸泡「パーフェクト泡洗顔」発売
    • ヤマサキ 「ラサーナ」ブランドの世界観を再構築
    • ユースキン製薬 ユースキンあせもシリーズ新展開 “汗あれ”の意識啓発
    • ネサンス 「マニス マンゴーピーリングジェル」をリニューアル
    • アロインス化粧品 「アロインス美白アロエ水シリーズ」発売
    • ベス工業 はちみつ&ローヤルゼリー配合のブラシ・コームシリーズが好調
    • 不二ラテックス 冷却スプレー「ひえぷるクールスプレー」を新発売
    • 日本ロレアル 「メイベリンユーヨーク」から限定品など発売
    • 化粧品開発展/国際化粧品展、26日から東京ビッグサイトで開催
    • クラシエHP 「肌美精 薬用美白シリーズ」新発売 明るい白肌へ


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。