2013年5月22日号掲載記事より
歯磨工業会、「歯と口の健康週間」取組み発表 お口からの全身健康へ貢献
日本歯磨工業会は5月14日、記者発表会を開催。白川英一広報委員長(サンスター)などが歯の衛生週間から名称を変更して実施される今年度「歯と口の健康週間」(期間=6月4~10日)の概要および歯磨工の独自の取り組み内容、各委員会の活動状況などを発表した。
まず、新名称「歯と口の衛生週間」への変更に関しては、2011年8月に公布・施行された「歯科口腔保健の推進に関する法律」において、新たに“歯のみではなく口腔およびその周囲などの健康を増進していく”ことが提唱されたことに合わせて、1958年から55年間にわたり展開されてきた「歯の衛生週間」の名称も変更が検討されてきたことによるもの。今年度から新名称のもと、“お口からの全身健康への貢献”という大きなコンセプトへの転換を図り、国民に対して歯を含めた口腔全体の健康意識を高めることを啓発していく。この名称変更に伴い、これまで同週間に合わせて作成・掲示されてきた啓発ポスターに関しても「歯と口の健康啓発ポスター」としてデザインコンセプトとキャラクターを一新。
歯磨工独自の取り組みとしては、新名称「歯と口の健康週間」の浸透を図るとともに、新啓発ポスターを全国の小・中学校や保健所などへ27万枚を配布するとともに、毎年恒例となった「第13回標語募集キャンペーン」で歯の大切さ、歯を磨くことの大切さをテーマにした標語を募集している。
また、生活者に向けた情報WEBサイト「みがこうネット」ではコンテンツの拡充を実施。オーラルケアカテゴリーの認知度拡大を目指し、既存コンテンツ「保険だより」に順次、歯磨、洗口剤、ハブラシ、歯間クリーナーなどの効果的な使用方法を紹介するコラムを掲載するほか、「ハミガキ占い」など楽しみながらオールケアアイテムに親しみを持ってもらえるコンテンツも追加した。
JACDS、第68回記者意見交換会開催 介護に関するDgsの役割報告
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は5月10日、第68回記者意見交換会を開き、宗像守事務総長が①「第8回一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会」②日本薬剤師会と連携した対面販売強化③冷凍食品の販売価格に係る表示の適正化④ドラッグストアの高齢者支援のための活動――などについて報告した。
②については、店頭での対面販売強化を目指して、日本薬剤師会との連携のもと、様々な活動を行う。OTC医薬品の購入方法に関する店頭用ポスターは新たに“登録販売者への相談”を訴求する記述に修正。あわせてJACDS会員企業に対して、一声運動など、これまで以上の情報提供・相談応需を店頭で行うように通知した。
③では、一部のドラッグストアなどでオープン価格の冷凍食品を“全品4割引”など表示して販売していることが不当景品類及び不当表示防止法に違反する恐れがあるとして消費者庁および都道府県から適正化の要請を受け、JACDS会員企業に通知した。
④に関しては、アドバイザー制度の受講生募集と合わせて、新しい認定資格「介護情報提供員」の受講生の募集を開始。ヘルスケアアドバイザー受講者および認定者を対象に、複雑な介護サービスについて、その地域にあった適正な介護サービス情報を提供できる専門家を育成していく。
また、農林水産省主催の「これからの介護食品をめぐる論点整理の会」に参加するなど介護食品についての研究を進めていく。
宗像事務総長は「硬いものを食べられる人は痴呆症や病気になりにくいなど、食品や食べ方に関する知識は重要だ。“食べ方を指導する”ことは、これからのドラッグストアの新しい役割、マーケットになるだろう」と述べた。
サンスター、歯と口の健康週間に向けたプロモーション施策など発表
サンスターは5月16日、歯と口の健康週間に向けたプロモーション施策や同社商品動向、などを発表する共同取材を開催した。
吉岡貴司社長があいさつに立ち、「オーラルケア市場の動向については、ハミガキは順調に伸長しているが、ハブラシは停滞している状況で、オーラルケアを中心に事業を展開している当社としては、オーラルケアを牽引できるメーカーになっていきたいと考えて、取り組んでいるところだ。8020運動も引き続き推進していて、歯周病をケアすることで、一生自分の歯で健康に過ごしていただきたいということを我々のキーメッセージとして、これからも取り組んでいきたい。我々は、オーラルケアを中心に、全身の健康まで消費者の皆様にご提示していきたいと考えている。今後も当社の商品を通じて、オーラルケアの価値向上をこれまで以上に追求していきたい」
また、歯と口の健康週間に向けたプロモーション施策として、昨年は日本歯科医師会と「防災」をテーマに取り組みを実施したが、今年は「お口と全身の関わり」(予定)をテーマに据えて、店頭では、「それは歯周病リスクと関係あるかも!」をキャッチコピーとして各種店頭POPを用意し、ハブラシを中心に販促活動を展開する。
「Doクリア」のプロモーションとしては、ベネッセコーポレーションの人気キャラクター・しまじろうとの共同企画として、「お子様の仕上げみがきでお困りのあなたに!」をテーマに、親と子供のコミュニケーションを推進するべく、仕上げみがき専用ハブラシの紹介を展開する。
メディパルHD、13年3月期決算発表 Paltac事業は売上高2.5%増
メディパルホールディングスは5月13日、2013年3月期(12年4月~13年3月)決算説明会を開き、決算の概況と今後の事業展開について説明した。
同期の決算は、営業利益が計画を達成し、メディセオ事業(医薬品卸売事業)は市場平均並みの売上伸長、未決定価格は保守的に計上した。Paltac事業(化粧品、日用品、OTC医薬品卸売事業)、関連事業は売上げ、利益ともに概ね計画通りとなった。
連結業績は、売上高2兆8109億円(前期比2.2%増)、売上総利益2021億円(5%増)、販管費1736億円(1.1%増)、営業利益285億円(36.5%増)、経常利益396億円(25.7%増)、当期純利益186億円(60.1%増)、営業利益は過去最高となった。メディセオ事業の業績は、売上高2兆103億円(前期比2.2%増)、売上総利益1342億円(7.9%増)、販管費1196億円(2.5%増)、営業利益146億円(89.1%増)。Paltac事業の業績は、売上高7606億円(前期比2.5%増)、売上総利益613億円(0.4%減)、販管費484億円(1.6%減)、営業利益129億円(4.3%増)となった。
マンダム、13年3月期決算説明会開催 海外売上伸長も増収減益に
マンダムは5月11日、「2013年3月期決算説明会」を開催。同期の概況状況を次のように発表した。
同期は、連結売上高604億2700万円(前期比101%)、営業利益59億4700万円(98.3%)、経常利益62億4100万円(98.9%)、当期純利益36億700万円(109.3%)となり、3期連続で過去最高売上高を更新した。
地域別売上高は、国内で382億800万円(98.1%)と減少したが、海外はインドネシア135億5100万円(100.4%)、その他87億800万円(117.6%)と好調。その他エリアの大幅伸長はインドでの売上げ・シェア増によるもの。ただし、利益面では、マーケティング費の効率化を図った国内は営業利益39億2100万円(103%)と増加したものの、海外での主要エリアであるインドネシアでは11億1700万円(78.1%)と減少した。
事業別売上高は、男性用グルーミング事業が415億400万円(99.8%)と微減。そのうちコアブランド「ギャツビー」は、国内では夏物商材である制汗シートやデオドラント剤が天候不順で苦戦したが、スタイリング剤「ムービングラバー」の再強化に取り組んだ成果で348億7600万円(100.2%)と堅調に推移。
女性コスメティック事業は、育成ブランドである「ビフェスタ」で製品ラインアップ拡充や積極的なプロモーション活動に努めたことで67億600万円(106.2%)と好調だったほか、女性用コスメタリー事業も海外ブランド「ピュセル」が成長傾向を維持したことで57億8100万円(107.5%)と伸長した。
2013年5月22日号 記事一覧
会合・発表会
- 日石工組東日本支部、25年第1回研修会開催、養命酒製造工場を見学
- 大阪卸組合、第35回定時総会開催 「まとまりのある卸組合目指して」
- 流通BMS協議会、通常総会開き業界団体関係者による座談会実施
- ファンケル、創業者・池森会長が再び経営執行に
経営・施策
- 「流通BMS」普及速度が加速 2013年が本格普及“元年”になるか
- 塩野香料、塩野秀作社長がTV番組「賢者の選択」に出演
- 秋葉商店、「売り先・売る物・売り方を変える」経営哲学で業績伸長
製品・サービス
- 東レ・ダウコーニング、新規シリコーン乳化剤を発売
- PRページ 小林製薬 汗対策をコンセプトにした製品を拡充
- 東邦、洗濯石けん「ウタマロ石けん」が「赤丸!スクープ甲子園で紹介
人事・組織
- マンダム、役員異動・人事異動を発表
決算
- ライオン、第1四半期決算は売上6%増、ファブリックケア分野が好調
イベント・展示会
- ライオン、「キレイキレイでつなごう!日本全国キレイの輪」を実施
時評・コラム
- 時評 円安による原料高騰が心配だ
- 泡沫 特保認定飲料市場の潜在需要
特集 【H&BCマーケティングニュース】
- ヘアケア市場に新たな潮流、ノンシリコンがカテゴリーを形成
- ヘアカラーリングカテゴリー、女性白髪用は高機能商材に注目集まる
- 花王 「アジエンス」で黒髪ならではの奥深いツヤ引き出す新しい提案
- 資生堂 「TSUBAKI」改良 髪内部の光の反射整える新補修成分を配合
- ジャパン ゲートウェイ 「レヴール」累計販売本数3700万本突破
- マンダム 「ギャツビー ヘッドフリーザーシトラスブリザード」発売
- 澁谷油脂 「SOC 柿渋配合シャンプー」「同トリートメント」が順調推移
- P&G 「水」に含まれるダメージ要因に着目した新「パンテーン」導入
- コーセーコスメポート 全品ノンシリコンのヘアケア「ジュレーム」が好調
- コシミ ヘアケア&スキンケアの高付加価値品「コシミ うるおい椿」発売
- ユニリーバ 「ティモテ ピュア」発売 自然派ブランドとして認知向上へ
- バスクリン 「モウガLモルティ」から「薬用頭皮エステ」新発売
- 化粧品開発展/国際化粧品展、6月26日から東京ビッグサイトで開催
- クラシエHP 主力ブランド「いち髪」新商品投入でブランド強化
- ダリヤ 「パルティ フレグランスエッセンスカラー」が好調な滑り出し
- ライオン 女性の“ふんわり髪”をサポート 「フルリア」を通販限定発売
- シャボン玉石けん 液体&粉末のシャンプー、リンスをラインアップ
- シュワルツコフ ヘンケル 「サイオス」ヘアケアシリーズ改良発売
- 小泉成器 「ビジョーナ エステドライヤー」が話題に
- ホーユー 「シエロ カラートリートメント」新発売 髪や地肌いたわる
- サラヤ ダメージヘアに働きかけるヘアケア「アユルスパ」新発売
- ベス工業 傷んだ髪を静電気から守る静電気防止ブラシを積極提案
- 大島椿 トライアルに最適な“お試し品”を順次投入 新規顧客獲得へ
- ドライシャンプーの現況 市場規模は約2億6000万円で微増傾向に
- ピジョン 介護用品ブランドからリンスインドライシャンプーなど発売
- 資生堂 水のいらない「フレッシィドライシャンプー」がロングセラーに
特別企画
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