2013年5月15日号掲載記事より
資生堂、今後の事業方針発表 徹底した選択と集中による成長戦略を策定
資生堂は4月26日、「2013年3月期決算説明会」を開催。今後の事業方針(経営改革)と同期の決算概況を発表し、前田新造会長兼社長は、「当社を再び成長軌道に乗せるべく、成長の行く手を阻む経営課題を解決し、改革を断行していく」と、不退転の決意で経営責任を果たしていくことを表明。徹底した選択と集中による成長戦略を実行し、再び大きな飛躍が図れる環境を構築していく。
前田会長兼社長は、今後の事業方針(経営改革)について、「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレーヤーになる」という中期的な経営構想はそのままに、これまでの成長戦略や収益性向上を目指した施策を見直していく。特に成長戦略では、再び成長軌道に乗せて、顧客から多くの支持を得るためには、「資生堂ならではの強みを磨く(絶対的価値を高める)ため、徹底した選択と集中を行い、『強い領域をより強く、大きな領域をより大きく、収益性の高い領域で、より利益を生み出していく』」ことを実現すべく、主な成長戦略の領域を【日本】【中国】【米国・ベアエッセンシャル】――の3つに集中する。
さらに、「マーケティング力の強化」と「利益体質の強化」も図っていく。これについて、前田会長兼社長は、「マーケティング統括顧問として、元日本コカ・コーラで様々なヒット商品を手掛けた魚谷雅彦氏(ブランドヴィジョン社長)を招聘し、注力ブランド強化に加えて、国内外、組織全体のマーケティング力のレベルアップを図っていく。また、利益体質の企業として生まれ変わるべく、京セラ社が開発し、日本航空でも採用された『部門別採算制度』を当社の状況に合わせて導入する」と述べた。
P&G、「ファブリーズ」新キャンペ、松岡修造とクレヨンしんちゃん登場
P&Gは、「ファブリーズ」の新キャンペーン「Let's FUN! FUN! ファブダンス おどって消臭!」を4月26日から開始している。
同キャンペーンは、ファブリーズのCMキャラクター・松岡修造と子供から大人まで幅広い人気を誇るクレヨンしんちゃんという異色コンビが、覚えやすくリズム感のよい歌とダンス「ファブダンス」を通じてファブリーズの消臭・除菌という製品力と意外と知られていない使い方“秘密テク”を伝えるというもの。
松岡の熱血ぶりとしんちゃんのゆるさが好対照な楽しい「ファブダンス」の映像(約2分)を制作・公開したほか、特設ウェブサイト(http://www.febreze.jp/febdance/)も開設。これらを通じて、ファブリーズの消臭・除菌効果や使用可能なアイテム、スプレー回数などを効果的に訴求する。
また、「ファブダンス」の映像は、5月3日からTVCM(30秒)としても放映される。
さらに、クレヨンしんちゃんが幼稚園・保育園をサプライズ訪問する「おどって応募!ファブダンス!キャンペーン!」も併せて実施。6月14日までの期間中に応募があったグループの中から選考で1グループを決定し、しんちゃんが子供たちと一緒にファブダンスを踊って楽しむ。また、応募特典として、先着5000名に「ファブダンスオリジナルDVD」をプレゼントする(DVDのみの応募も可)。
ユニ・チャーム、2013年3月期決算は大幅増収増益に
ユニ・チャームは4月30日、2013年3月期の連結決算を発表した。
同期の業績は、連結売上高4957億7100万円(前期比15.7%増)、営業利益594億8800万円(14.6%増)、経常利益650億1200万円(34.4%増)、当期純利益431億2100万円(59.8%増)と大幅な増収増益を達成。少子高齢化が進む国内市場では新たな価値提案と積極的な販売活動を実施し、市場の活性化に取り組むとともに、海外市場では各国のニーズを捉えた商品を発売し、販売エリアの拡大と生産拠点の拡充を進め、シェアと売上げの拡大に取り組んだ。
部門別にみていくと、パーソナルケア事業部門の売上高は4171億8700万円(前期比15%増)、営業利益554億7800万円(同15.1%増)となった。ペットケア事業部門の売上高は、731億8200万円(22.9%増)、営業利益36億1800万円(14%増)となった。2014年3月期の方針に関しては、引き続き世界中の人々のために、快適と感動と喜びをあたえるような世界初・世界ナンバー1の商品とサービスを提供し続けていく。国内では、パーソナルケア事業で消費者ニーズを捉えた高付加価値商品を提供し、市場の活性化をリードし続ける。ペットケア事業では前述の国内ペット飼育の5大潮流を捉えた商品開発と市場創造に努め、ペット需要の高まりに応える。海外では、各国のニーズを捉えた商品の提供と積極的な販売活動を通じて市場の活性化に努める。
エステー、「消臭力」など好調で13年3月期決算は増収増益を達成
エステーは4月26日、「2013年3月期決算説明会」を開催。鈴木貴子新社長が決算概況と今期の経営方針を発表した。
同期の連結決算は、売上高469億4300万円(前年比1.3%増)、営業利益17億9900万円(2.8%増)、経常利益11億4100万円(35.7%増)、当期純利益5億6400万円(647.4%増)と増収増益を達成した。
売上面では、主力の消臭芳香剤ならびに防虫剤が好調だったことで増収。消臭芳香剤のエアケア部門では、メガブランド「消臭力」が引き続き伸長したほか、昨年上市した新製品「マイアロマコフレ」が好調な売上げを記録。成長を続ける消臭力は、今春時点で消臭芳香剤市場においてトップシェアブランドになった。防虫剤などの衣類ケア部門では、近年、東日本大震災や極端な天候不順の影響で防虫剤市場全体が混乱する状況が続いたものの、同期は春・秋ともに平年並みに回復。同社の衣類ケア部門は前年比8.9%増を達成。利益面では、拡販費を消臭力に戦略的に投入する一方、消臭力および防虫剤「ムシューダ」ブランドが売上げを伸ばしたことや、カイロや除湿剤でコストダウンを実現したことなどで増益となった。
鈴木社長は、この同期の業績について「計画比では未達だったものの、増収増益という厳しい市況の中では胸を張れる業績を達成できた」と総括した。
日石工組副理事長・三木晴雄氏が春の叙勲で旭日双光章を受章
日本石鹸洗剤工業組合(日石工組)副理事長を務める三木晴雄氏(玉の肌石鹸、ミヨシ石鹸、ミツワ石鹸)が春の叙勲で旭日双光章を受章した。
今回の受章は、日石工組副理事長として、業界への幅広い貢献並びに社会への貢献などが認められたもの。ミヨシ石鹸においてゴミ公害にいち早く注目し、他社に先駆けて詰替用を開発し、循環型社会の形成に寄与するなど幅広く社会に貢献している。
三木氏は1939年7月15日生まれ、73歳。千葉県出身。これまでに、化粧石けん公正取引協議会理事、洗剤・石けん公正取引協議会理事、向島労働基準協会副会長、本所災害防止会理事などの要職も務めた。
2013年5月15日号 記事一覧
会合・発表会
- 浴用工、第25回定期総会開催 市場活性化・愛用者拡大図る
経営・施策
- 住友化学、白元の株式を19.5%取得で合意
- Olympic、6月1日付けで「Olympicグループ」に商号を変更へ
- 小林製薬、取締役のストックオプションに関する議案を付議
- Paltac、増配及び配当性向の見直しについて決議
- ヤマサキ、「ジーマイノベーションアワードプログラム」を受賞
- ユニリーバ「ダヴ」、女性が自分の美しさに気付く実験動画を配信
- デンタルプロ、“ハミガキ啓蒙キャンプ”開催をサポート
製品・サービス
- BASFジャパン、展示会で化粧品原料の新ブランド「Care Creations」発表
- ユニ・チャーム、「ソフィシンクロフィット」パッケージ約5年ぶりに刷新
- 日本製紙クレシア、「スコッティウエットティッシュ」から数量限定品発売
- バスクリン、「バスクリンクール」からラムネの香りを数量限定発売
- ピップ、女性のニーズに応えた靴用消臭スプレーを限定発売
- 日本ロレアル、「メイベリンNY」からネイルカラー新発売
- クレシェコスメティックス、頭皮用美容パック新発売
- 東洋アルミエコープロダクツ、「静電ホコリとりフィルター通気口用」発売
宣伝販促
- フマキラー、「ゴキブリ凍止ジェット」TVCM「雪女」篇放送開始
- 牛乳石鹸共進社、TV番組「みしらん!」で安田工場など紹介
人事・組織
- 小林製薬、役員異動を発表
- 資生堂、役員人事を発表
- 攝津製油、人事異動を発表
決算
- 小林製薬、芳香消臭剤、カイロなど伸長も減収減益 新価値提案をスタート
- 花王、13年第1四半期連結業績発表 コンシューマープロダクツ事業が好調
- 資生堂、13年3月期決算は減収減益に 海外売上比率は44.9%に伸長
- 攝津製油、13年3月期決算発表 減収増益で推移
研究・開発
- CHANEL、皮膚の老化の仕組みとマイクロRNAの役割について新発見
調査・統計
- ネイチャーズウェイ、男性のフェイスケアについてのアンケート実施
- 西化工 25年1月販売統計 頭髪用・仕上用化粧品が好発進
イベント・展示会
- カシオ計算機、「コトPOP書き方セミナー」全国7カ所で開催
- 日本ホビー協会、日本ホビーショー開催 ニトムズが初出展
- マンダム、「第8回GATSBY学生CM大賞」エントリー受付中
- ウテナ、サンケイリビングと共同で体験イベント開催 「リフタージュ」
施設・店舗
- 牛乳石鹸共進社、福岡営業所を移転 6月17日から業務開始
- エビス、大阪支店・開発部を大阪市中央区に移転 6月3日付で
訃報・葬儀
- 訃報 天田忠正氏 (白十字会長、日衛連会長) 69歳
- 訃報 中島孝嘉氏 (旭川石鹸販売社長) 63歳
時評・コラム
- 時評 大阪から元気を発信しよう
- 泡沫 セルフメディケーション推進のために
その他
- 本紙信岡元会長「徒然なるままに-石鹸日用品業界の回顧録」を発刊
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。