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2013年3月27日号掲載記事より

ユニ・チャーム、ミャンマーの衛生用品製造・販売会社を買収

 ユニ・チャームは3月22日、ミャンマーの女性用生理用品及び乳児用おむつ製造・販売会社ミャンマー・ケア・プロダクツ(Myanmar Care Products Limited)を買収することで大筋合意に達したと発表した。
 ミャンマー・ケア・プロダクツは、ミャンマー市場でトップシェアを誇る女性用生理用品ブランド「Eva」や、同市場で2位のシェアをもつ幼児用紙おむつブランド「Mybaby」などを展開する同国有数の衛生用品製造・販売会社である。
 同社では、昨今の民主化・欧米の経済制裁解除の流れで今後の高成長・消費拡大が期待されるミャンマーにおいて、優れた事業基盤と高いブランド認知をもつミャンマー・ケア・プロダクツをグループに加えることで、ミャンマー市場でのさらなる高成長の実現を目指す。
 なお、この買収は、同社のタイ子会社を通じ、ミャンマー・ケア・プロダクツの株式88%を保有するシンガポールの持株会社を買収するとともに、ミャンマー・ケア・プロダクツの株式10%を取得することで行われる。

全卸連、卸流通アカデミー第3期日3日目講義 J-NET中央・関根社長が講演

全卸連、卸流通アカデミー第3期日3日目講義 J-NET中央・関根社長が講演

 全国化粧品日用品卸連合会(略称・全卸連、森友徳兵衛会長)は3月15日、東京・江戸川のライオン平井コミュニケーションセンターで、次世代の卸経営者・経営幹部育成のためのプログラム「卸流通アカデミー(ORA)」(主催=全卸連、後援=ライオン)第3期日3日目の講義を行った。
 午前中の業界リーダーに聞くでは、J―NET中央の関根健慥社長で、「人の育成について」と題する講演を行った。関根社長は、「我々の業界は価格競争などフォローの風は吹いていないが、一生懸命頑張って改革をすればハッピーな会社になれるという思いで、森友会長を中心にこのアカデミーを開催していると思う」と述べた後本題に移り、中小企業は財務内容を良くして会社を良くすることの重要だと前置きし、与信管理について、する側、される側の双方の立場から、その方法について詳細な説明を行った。また、経営組織の改革について触れ、「経営組織の改革とは正しいと思うことを愚直に必死になってやり遂げることである」「リーダーは果てしない情熱が必要である」「改革とは魂の伝授である」「経営者にとっても重要なのは高い意志である」という三枝匡氏の言葉を紹介し、「皆様は、『為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり』であり、出来ないのはリーダーが悪い。やれば必ず良くなる。この業界もこれだけ若い人がいれば必ず明るくなる。ましてや森友会長のような応援団がいる自信を持っていきましょう」と若手経営者にエールを送った。
 ORAは、業界の有力メーカー・卸業者のリーダー達から多面的な経営理念や実践理論の教示を受けることができ、さらに日用品・化粧品業界卸にカスタマイズした実務的な講義を受講できることが最大の特長。また、受講者同士が同じ立ち位置から率直な質問や意見交換を交わす場にもなり、若手・次世代経営者にとっては貴重な体験の場となっている。

東京卸組合3支部合同勉強会、ミヨシ石鹸・三木社長が講演

 東京都化粧品洗剤卸商業組合は、3月19日、八重洲富士屋ホテルで平成24年度3支部(イーストシティ・ウエストシティ・ヒルサイドシティ)合同勉強会を開催した。
 今回の勉強は、の三木晴雄ミヨシ石鹸社長の講演を聴講。出席者は組合員31名、千葉県卸組合員4名、埼玉県卸組合1名、全卸連2名、業界紙など40名。
 会は桑原啓一副理事長(花生堂)の司会で進行。はじめに森友徳兵衛理事長(森友通商)があいさつに立ち、「以前、三木社長に会社が順調な時には人件費は優良資産だが、調子が悪くなると不良資産に変わってしまうという話を訊いて参考になった。今日は業界の優良資産である三木社長の話をしていただくので、皆様の経営に役立てていただきたい」とあいさつ。
 引き続き、三木ミヨシ石鹸社長が「将来の地域卸を考える」と題する講演を行った。
 三木社長は50年の業界経験から過去を振り返りながら、経営の本質と自身の考え方を、「経営は“お金”と“人”に凝縮して考えることができる」「家業は継続することが大事」「利益を出すためには支配権を持つビジネスモデルをつくることが究極の鍵」「現在はモノを売るより、哲学や思想を売る時代に変化している(気持ちを込めた商品は売れる)」、「論理よりも真理(例、与えれば与えらえる)などに基づいた経営が重要なる」など示唆に富むキーワードを挙げながら自身の経営哲学を披露した。
 この後、別室で懇親会が開かれ、平木正人副理事長(エーアンドティー)の司会で進行。益子政一理事(カルタス)の発声で乾杯、種々歓談し、秋葉吉秋千葉県組合理事長(秋葉商店)の中締め後、終了した。

ツルハHD、2013年5月期第3四半期決算発表、販管費制御で純利益3割増

ツルハHD、2013年5月期第3四半期決算発表、販管費制御で純利益3割増

 ツルハホールディングスは3月13日、東京・日本橋の東京証券取引所で「2013年5月期第3四半期決算説明会」を開催し、大船正博常務管理本部長が決算概要などを説明した。
 それによると同期は、連結売上高2591億3900万円(前年同期比6.9%増)、営業利益172億1900万円(同18.3%増)、経常利益187億8300万円(同23.5%増)、当期純利益105億5500万円(同32.3%)と増収大幅増益で推移した。
 売上面では、13年1~2月は大雪などの悪天候に見舞われたことで客足は鈍ったものの、インフルエンザの流行によるマスクや除菌剤などの需要増も売上げに寄与し、既存店売上高は前年同期比1.7%増とプラスで推移。利益面では、チラシ配布の回数を減らすことによる販売促進費の抑制など販売管理費のコントロールが奏功し、営業利益率がさらに向上した。
 出店に関しては、期首から56店舗の新規出店と20店舗の閉店を実施し、第3四半期末のグループ店舗数は直営店で1044店舗となった。
 部門別売上高は、医薬品627億4400万円(同5.0%増)、化粧品494億300万円(同4.6%増)、日用雑貨796億9700万円(同7.2%増)、育児用品94億300万円(同0.3%増)、その他549億700万円(同11.3%増)と、全ての部門で伸長。医薬品では、OTC市場全体が同約97%で推移している中、同社は103%と好調だった。
 13年5月期の取り組みとしては①カウンセリング販売主体の重点品目の強化(医薬品、健康食品、化粧品など)②売り場展開・販促強化(荒物雑貨、食品、PB商品など)③営業時間のさらなる見直し(地域特性を考慮した利便性の向上)④化粧品の教育体制刷新(ビューティスーパーバイザー、化粧品教育グループの新設)⑤接客・接遇のさらなる向上⑥平常売価の見直し(メリハリをつけた売価設定へ)⑦組織変更(企画戦略部の新設、ツルハ店舗運営部の細分化)――などを推進。
 大船常務は「売価の見直しに関しては、共働き世帯の増加など社会環境の変化により、以前ほど特売効果がなく、常に安く目立つ商品とともに、価格を下げなくても売れる商品の選定を進めている。また組織変更では、東北・関東地区の組織を拡充するため、ツルハ店舗運営部を8運営部から10運営部体制へと変更した」と述べた。

第13回JAPANドラッグストアショー開催、来場者数は13万人を突破

第13回JAPANドラッグストアショー開催、来場者数は13万人を突破

 ドラッグストア業界の最大のイベント「第13回JAPANドラッグストアショー」(主催・日本チェーンドラッグストア協会〈JACDS〉)が3月15~17日の3日間、千葉・幕張メッセで盛大に開かれ、過去最高の13万1957万人が来場した。
 今回は、「夢ふくらむドラッグストアの進化~セルフメディケーションで街に元気を!家族に元気を!~」をテーマに、超高齢化社会の進行に伴い今後重要度が増す“セルフメディケーション”のさらなる理解促進と啓発のための情報発信が行われた。
 会期中は、晴天にも恵まれたこともあり、JACDS皆川友夫実行委員長の目標通り、来場者数は、ショー始まって以来の初の13万人台(前回12万5728人)を記録した。
 また、多くの一般来場者が詰めかける出展社ゾーンでは、ヘルスケア、ビューティケア、ホームケア、シニアライフケア、フーズ&ドリンク、サプリメント、ペットケア、ウェルネスウエア、エンジョイライフ、ストアファシリティ、調剤システム・医療用医薬品、出版・その他、韓国の全13ゾーンで展開。出展社数は357社、出展小間数は過去最高の1263小間に達した。
 セルフメディケーション啓発の中心を担う主催者企画「テーマブース2013」では、①セルフメディケーション推進②面分業調剤への参入③高齢者(介護)向けの提案④ドラッグストアの新たな役割⑤JACDS活動紹介――の5つのゾーンで展開。セルフメディケーションの推進と実現のため、社会や生活者が求められる様々な課題に取り組んでいく姿勢を強調し、業界関係者から注目を集めた。
 中でも、課題として掲げた「医薬品のネット販売問題」については、“これまでの経緯とともに安全性を担保するための厳格なルールづくりが必要”とするJACDSの主張をパネルで掲示。さらに、「調剤ポイント付与問題」も課題として取り上げ、ポイント付与継続を求めることについて来場者への理解を求めた。
 もう1つの主催者企画「ヘルス&ビューティ情報ステーション2013」も来場者の関心を集めた。今回は、「ビジネスゾーン」と「一般生活者ゾーン」の2つのゾーンを展開。「ビジネスゾーン」では、業界関係者向けに、ドラッグストアと相乗効果が見込めるコラボ事業(リバビリ型デイサービス、フィットネス等)の導入提案やアラフォー女性の体に関する悩みを解消する売り場作りを提案し、今後のドラッグストア店舗の在り方を示した。また、「一般生活者ゾーン」では、子供向けに、ドラッグストアの仕事体験を通じてセルフメディケーションが学べる「子ども向けドラッグストア体験」(一般公開日に実施)を実施し、家族連れの来場客から好評を得た。また活動的なシニアに向けた情報を発信する「アクティブシニア生活提案」のコーナーも設け、年配の来場者から注目を集めた。

新商業施設「KITTE」が旧東京中央郵便局跡地にオープン

新商業施設「KITTE」が旧東京中央郵便局跡地にオープン

 日本郵便は3月21日、東京駅前の旧東京中央郵便局跡地に、JPタワー商業施設「KITTE(キッテ)」をオープンした。日本の“心地よさ”“奥深さ”“楽しさ”を体感・再認識できる商業施設として、地域(地方)と東京をつなぎ、丸の内周辺地域の活性化を図っていく。
 「KITTE」は、日本郵便不動産部が初めて手がけた商業施設。超高層ビル・JPタワーの低層棟に位置する。
 施設名を「KITTE」とした理由は、「ハガキなどに切手を貼って投函すると、そこに綴られたその人の思いを全国どこにでも届ける郵便サービスを踏まえ、この施設で商品を購入する顧客の想いと、その商品を販売する作り手の想いを繋げたいという想いを込めた。もう1つは、たくさんの人たちに『ここに“来て”欲しい』という意味も込めた」(日本郵政不動産部・野村洋部長)という。
 フロアは、地上6階~地下1階の7階構層。①地下1階=全国ご当地銘品フロア(弁当、スウィーツ、イートイン等)②地上1階=つなぐ、つながるフロア(レストラン、フード、ファッション等)③2階=大人の女性のリアルクローズフロア(レディスファッション、ファッション雑貨)④3階=日本の美意識フロア(レディス&メンズファッション、ビューティーサロン)⑤4階=古と新しい感性の融合フロア(ファッション雑貨、デザイン雑貨等)⑥5階=わが街のぬくもりフロア(レストラン)⑦6階=日本のおもてなしフロア(レストラン、屋上庭園)――という構成で、全国各地のご当地銘品を扱った飲物販店舗や日本のモノづくりへのこだわり・美意識を感じることができる物販店舗や地元で愛される老舗の味や地域で話題の飲食店など合計98店舗(店舗面積約9400平米)が出店している。


2013年3月27日号 記事一覧

会合・発表会

  • 近石工、第24回情報交流会・第20回環境保全部会合同部会を開催

経営・施策

  • エコートレーディング、国分と資本業務提携
  • マンダム、国内とインドネシアで設備投資を実施
  • デンタルプロ、福島の小学生対象にしたキャンプイベントをサポート
  • ライオン、オーラルケアの新ソリューションビジネスをスタート

製品・サービス

  • 花王、「フレアフレグランス」柔軟剤と衣料用フレグランス改良新発売
  • クラシエHP、「ナイーブ」ミニーマウスデザインを数量限定発売
  • 小林製薬、「アンメルツほぐタイムマッサージ乳液」など発売
  • 東洋アルミエコープロダクツ、「ホコリとり」シリーズから新製品
  • 常盤薬品工業、新スキンケア「ビューティメイド」を新発売
  • PRページ サラヤ 新ヘアケアシリーズ「アユルスパ」新発売
  • PRページ マックス アクティブシニアと若い女性に向けた新製品を発売

宣伝販促

  • フェザー安全剃刀、80周年記念オープンキャンペなどの抽選会開催
  • エステー、「ムシューダ」「香りムシューダ」の新TVCMを放映開始
  • 住友3M、スコッチ・ブライト日本発売50周年記念キャンペを実施中

人事・組織

  • コーセー、役員人事異動を発表
  • マンダム、役員の異動、人事異動、機構改革を発表
  • ユニ・チャーム、プロケア営業組織変更などの機構改革・人事異動を実施
  • CFSコーポレーション、宮下雄二氏が新社長に内定

イベント・展示会

  • 健康産業展示商談会「健康博覧会」に約4万人が来場
  • JAPANドラッグストアショー詳報、高齢化社会対応へ業界一丸で邁進
  • 第8回セルフメディケーションアワード開催、応募は過去最高の343作品
  • JACDS、標準EDI推進特別セミナー開催 具体的な導入効果など示唆
  • JACDS、面分業とドラッグストア調剤をテーマに特別セミナー開催
  • JACDS、ドラッグストアショー出展社ブースコンテスト結果など発表
  • 日本香堂、子ども絵画館inお台場開催 コンクール入賞作品を展示
  • JACDS、健康(セルメ)川柳コンクール受賞作品発表

施設・店舗

  • エステー、新本社「STR CENTER」竣工

時評・コラム

  • 時評 より高まる卸流通の価値
  • 泡沫 消費税還元セールの禁止
  • 斜凡珠 渡良瀬遊水地の葦焼き

特集 【卸流通】

    特別企画

    • 市場活性化のための卸売業の役割 地域密着卸の生き残り策を探る
    • 全卸連・森友会長インタビュー 全卸連改革のリーダーシップを発揮
    • 地域卸の現状と生き残り策を探る 先を見据え徐々に商売の中身を強化
    • Paltac 店頭起点の発想でサプライチェーン全体の最適化に貢献
    • サプリコ メンバー社は全国77社が参加 今年は10周年の記念の年に
    • あらた・嶋脇副社長インタビュー “物を売る機能”をしっかり果たす
    • こもりコーポレーション 世の中の変化捉えた「提案できる営業活動」を
    • 花王CMK 新製品・既存品の育成強化に注力 4つの取り組みを推進
    • 東流社 生活者の生活の質向上と利便性の向上実現へ
    • 麻友 “狭小商圏”“買い物弱者”にフォーカスした提案を実施
    • 中央物産・小澤専務インタビュー 商品価値伝達とカテゴリー全体の提案を
    • ときわ商会 企画開発型卸ナンバーワン目指す
    • ライオン 市場拡大のために新流通政策を推進
    • ユニ・チャーム “際立つ3つの差別化への挑戦”
    • 日本香堂・土屋営業本部長インタビュー 卸店と買いやすい売り場作り協働
    • ユニリーバ・里村副社長インタビュー 卸売業との協働を推進
    • P&G・朝田営業本部長インタビュー 製配販の協働に基づく店頭づくりを
    • 大木 需要創造型の新しい中間流通業を目指す
    • プラネット・玉生会長インタビュー 卸の社会的有用性を数学的に証明
    • カルタス・益子社長インタビュー 「紙のコンシェルジュ」の役割を強化
    • J-NET 今期も増収増益で推移 グループ全体の合理化を推進
    • J-NET中央・関根社長インタビュー 販売と仕入れの代位機能を果たす
    • ハリマ共和物産・津田社長インタビュー 卸機能活かした生き残りの道探る
    • トゥディック 社内イントラを刷新 出先でも随時利用が可能に
    • 中日物産 「POPラボ」が店頭販促支援に役立つ機能として導入店増加
    • 藤原物産 化粧品を自社開発、6月以降からネットでの販売を開始


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。