2012年12月5日号掲載記事より
ユニ・チャーム、13年春新製品発表会開く 「公益資本主義に貢献」
ユニ・チャームは11月28日、首都圏の代理店・販売店関係者を招き、「2013年春新製品発表会」を開催。少子・超高齢化時代の中で市場を活性化する来春の新製品や具体的なマーケティング・販売施策について説明した。
高原豪久代表取締役社長執行役員が登壇し、コーポレートビジョンの「NOLA&DOLA」(人生の全てのステージで束縛から解放する 人生の全てのステージで夢を実現する)の下、ノーマライゼーション(全ての人が自分らしく、暮らし続けられる社会)の実現をめざし、様々な取り組みをしているが、このことを通じて、「公益資本主義」を推進していく考えを明らかにした。また、「公益」とは子孫まで物心両面の豊かさを意味し、企業が公益に貢献するには「持続化可能性」「公平性」「改良改善性」の3要素が必要で、日用品業界は生活必需品を社会に提供し続ける使命を帯び、この3要素を満たしていること、さらに近年は環境問題、高齢化、安全等さらなる公益に貢献する内容へとシフトしていること、そして同社の3つのDNA「尽くし続けてこそ№1」「原因自分論」「変化価値論」も3要素に合致していることを説明し、顧客の変化に基づいた提案で公益資本主義の実現に貢献していきたいと語った。
JACDS政治連盟、特別講演開催 セルフメディケーションの制度化
日本チェーンドラッグストア協会政治連盟は11月27日、政治連盟特別講演を開催した。
今回の特別講演は、これまでの有識者による講演とは趣を変え、「ドラッグストア10兆円産業への道~セルフメディケーション推進の制度化をこう実現する~」をテーマに林芳正参議院議員と杉尾秀哉TBSテレビ報道局解説・専門記者の対談が行われ、セルフメディケーションの推進へ向けた課題やポイントについて意見交換が行われた。
会では、樋口俊一衆議院議員・日本チェーンドラッグストア協会副会長があいさつに立ち、「今、様々な政策課題があるが当面の課題は景気を上げ、雇用促進をする内需拡大の政策である。私はその1つを医療問題と位置づけている。これまでは高騰する医療費を給付と負担でどうするという議論ばかりしていた。しかし、医療制度外の問題や、地域の人に軽医療の中で貢献しているドラッグストア・薬局の役割を、大きな医療制度の中での役割としてクローズアップしていかなければならない」と述べ、セルフメディケーションの推進に尽力していく考えを改めて強調した。
続いて関口信行日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)会長が、「当協会がやらなければならないのはセルフメディケーションの推進であり、これがドラッグストア10兆円産業の基盤になる。国民医療費が高騰する危機をセルフメディケーションで救わなければならない」と述べ、同協会がセルフメディケーションの受け皿として役割を果たしていく考えを語った。
エビス、事業方針説明会開く 来春には1000GRPのTVCM投入
エビスは11月27日、代理店を招いて事業方針説明会を開き、日用品化粧品・家庭用品業界の卸業者44社82名が出席した。乾正孝社長は24年ぶりの代理店会にあたり、「エビスを改めてご理解いただき、更なるご支援を賜る機会としたい」と述べ、企業理念や経営方針を発表。来春には、大ヒット商品となった「プレミアムケアハブラシ」で1000GRPのテレビCMを投入するとともに、首都圏の主要駅において、食品保存容器「パックスタッフ」の電子ポスター広告を実施する計画も披露した。
乾社長は、価値創造企業として、同社が「感動を与える製品を提案」し、「お客様の心地よい生活の実現」を図り、「信頼性の高い企業」を目指していることを表明、そのために①お客様志向②品質重視③人間性尊重④共存共栄⑤社会的責任の遂行という5つの行動指針を貫いているとした。
また特徴と強みでは、価値を創造する新製品開発力や独自技術による一貫生産体制、1世紀を超える顧客との信頼関係――などを取り上げ、これらの強みがバランスよく融合して企業力が増大し、少ない経営資源でも大きな成果を挙げていることを強調した。
基本戦略については、①ダントツ商品の育成②組織能力の向上③グローバル化の推進などにより付加価値の創造を目指すとし、「守勢に回らず、攻めの姿勢を貫く」と述べ、2013年5月期の業績目標として、前年比で売上高は104.6%、営業利益は92.8%、経常利益は102.8%、当期純利益は121.4%を掲げた。
資生堂、重ねたメークがお湯で落とせる化粧下地をワタシプラスで先行発売
資生堂は12月12日、重ねたメークがお湯で落とせる世界初の化粧下地「フルメーク ウォッシャブル ベース」(35㌘)を同社ウェブサイト・ワタシプラスで先行発売した。
「女性たちをメーク落としのストレスから解放する」という発想で開発した同品は、メークをキレイに仕上げる機能と、クレンジング料を使わずにメークを落とせる機能を併せ持った次世代の化粧下地。ファンデーションやアイカラー、口紅が密着して肌の凹凸や小じわを補正しながら、ほのかな明るさで肌を明るく演出。保湿成分ヒアルロン酸を配合し、うるおいを与えて、乾燥から肌を守る。すっと伸びるやさしい使い心地。
さらにクレンジング時に関しては、水にはなじまず、湯には反応する機能を持つ独自の技術“ヴェールアクションポリマー”を配合。湯になじませると“ヴェールアクションポリマー”が浮き上がり、重ねたファンデーションもポイントメークも湯で簡単に落とすことができる。女性が面倒と感じるメーク落としのストレスから解放し、もっと気軽にメークを楽しみ、気軽に素肌に戻れる「新たな化粧習慣」を実現する。
同品の店頭販売に関しては2013年3月上旬からスタート。それに併せて、テレビCMも放送する予定。価格はワタシプラス1050円、店頭オープン価格。
なお、同社では、同品の使用でクレンジング料が不要になることから、化粧下地から洗顔料まで一連の化粧行為における環境負荷低減度を算出。従来の化粧行為と同品を使った化粧行為との比較で、1回の化粧行為あたり約1.6㍑の水消費量を削減できる。
プラネット、第1四半期は減収減益に 安価な“可変長方式”切り替え進む
プラネットは11月28日、2013年7月期第1四半期決算(12年8月1日~10月31日、非連結)を発表した。
同期は、売上高6億7700万円(前年同期比0.2%減)、営業利益1億7600万円(6.1%減)、経常利益1億7700万円(9%減)、四半期純利益1億700万円(4.2%減)と減収減益で推移した。
同社では、引き続き日用品・化粧品業界および一般用医薬品業界、ペットフード/用品業界などのメーカー・流通業間の更なる取引業務効率化のため、EDIサービス利用企業の拡大、EDIデータ種類の利用拡大を推進。また、同社にとっては一時的な減収要因になるものの、業界EDIの高度な利用を促すべく設計した同社料金体系のもとで、利用企業がEDIを従来の固定長方式から先進的でより安価な可変長方式へと切り換える動きが進んだ。さらに商品データベースをはじめとする各種デーベースの機能向上や、バイヤーズネットの利用会員数の増加を図り、マーケティング・ネットワークとしての付加価値向上にも努めたほか、「インターネットは日用品流通をどう変えるか2012」と題した報告書も公表した。そのほか、同社は10月25日付けで、経営体制の強化・充実を図り、新体制で第2のインフラづくりを推進していくため、代表取締役の異動および機構改革を行った。
2012年12月5日号 記事一覧
会合・発表会
- 流通BMS協議会、「流通BMSフォーラム&ソリューションEXPO」開催
- 日本OTC医薬品協会、“くすり教育”についてプレスセミナー開催
- 小林製薬、プレスセミナー開催 「防風通聖散」実証結果など発表
- グリーンベル、内覧会開催 「お風呂で使えるカカトのヤスリ」など披露
- 味の素HS、機能性食品素材セミナー開催 “アミノ酸原料”テーマに
- 企業メセナ協議会、メセナアワード贈呈式開催 大賞にアサヒビール
- ネイチャーズウェイ、自然素材の化粧品「ナチュラルグラッセ」新製品発表
- フマキラー、フマキッズ「虫と植物とふれあうコンテスト」最終審査会開催
- サカイトレーディング、ジュエリーコスメ新作発表会開催 叶恭子が登場
- 緊急災害備蓄推進協議会、セミナー開催 備蓄用トイレットペーパー発売
経営・施策
- Paltac、670万株の公募増資、100万株の第三者割当増資などを決議
- 粧工連 UVA防止効果の表示に 「PA++++」を追加
- アース・バイオケミカル、ペットフード販売ニッケペットケアの株式を取得
- ユニ・チャーム、福島浜通りの子供たちにマスク136万枚を無償提供
- デンタルプロ、福島の子供たちに楽しい歯みがき体験を応援
- ジェクス、世界エイズデーに合わせコンドームの使用啓発ポスターなど発表
製品・サービス
- 資生堂、PA++++に進化したアネッサ新製品発売
- プロビジョン、低刺激のオイル・インローションを新発売
- サンスター、「エクイタンスヴァイトロジーリンクルエッセンス」改良発売
- 資生堂「アクアレーベルスペシャルジェルクリーム」58万個出荷突破
- ポーラ、「B.A」から夏用下地美容液を新発売
宣伝販促
- エステー、消臭力新CM「香りの力を信じよう」篇を放映開始
- エステー、「脱臭炭」新TVCM「グラサン娘」篇の全国放送を開始
人事・組織
- 明色化粧品、役員改選を発表
決算
- 養命酒製造、13年3月期第2四半期決算発表 増収増益で推移
調査・統計
- 経済産業省 24年9月度洗浄剤統計 洗浄剤全体では前年同期並みで推移
- JFA 24年10月度コンビニ統計 日配食品好調も既存店は5カ月連続減
- JCA チェーンストア24年10月度統計 既存店の総販売額は8カ月連続減
- スーパー3団体 2012年10月度販売統計 総売上高は既存店・全店で減に
- ライオン、グロンサン「お疲れさんアラーム」累計20万ダウンロード突破
- ユニリーバ、トイレ掃除に関する調査発表 トイレブラシの使用率は91.8%
イベント・展示会
- グッドデザイン賞、大賞はNHKの子供向けテレビ番組「デザインあ」に
- 花王、第3回花王国際こども環境絵画コンテスト、受賞者決定
時評・コラム
- 時評 来年に繋ぐ展望は見えている
- 泡沫 業界イロハ歌留多
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。