2012年11月28日号掲載記事より
全卸連、ORA第3期目がスタート 第1回目は牛乳石鹸・宮崎社長が講演
11月16日、全国化粧品日用品卸連合会(全卸連、森友徳兵衛会長)が主催する次世代の卸経営者、幹部候補者のための学校「卸流通アカデミー(略称=ORA)」(後援・ライオン)の“第3期”のスタートとなる1回目の講座が11月16日、開催された。
はじめに全卸連・川上和伸専務理事の司会で開講式が開かれ、第3期の受講者は合計21名(うち継続受講者4名)であることやORAの概要を説明。
続いてORA学長を務める森友会長があいさつに立ち「ORAは、第1期では卸企業経営者として『これをすべきだ』という知識=mustを、そして第2期では『その知識をもとに『自分でできること』を率先してやる=canをそれぞれ学んでもらった。そして今回の第3期は、第1期と第2期で学んだことを基礎に『自社や卸売業界全体の未来を想像する』=Wiiを学んでもらうカリキュラムを用意している。我々卸売業を取り巻く環境は非常に厳しいが、腹をくくって行動すれば世の中の風向きを変えることができる。未来の自分自身と相談しながら、また100年後の自社をベストな姿を想像しながら、しっかりと勉強してほしい」とエールを送った。
次に1つ目のプログラム「業界リーダーに聞く」に移り、今回は、牛乳石鹸共進社・宮崎仁之社長が講演。宮崎社長は、同社が創業20周年を迎えた際に制定した①共進イズム②品質第一主義③手頃な商品価格――という3つのステートメント、100年を超える社史、来年で石鹸の定番アイテム「赤箱」が誕生85周年になることなどを紹介。
また「社員が『牛乳石鹸で働いていて良かった。自分の子供も牛乳石鹸で働いてほしい』と思ってくれるような会社にしたい」「会社にとって『あれば良いな』というものには極力投資しない。しかし本当に必要なものにはしっかりとお金をかける」等々の“牛乳石鹸4代目社長”としての経営哲学や、社長就任後に断行した経営改革での苦労話なども披露。さらに現在の日本経済への提言として「メーカーの多くが“モノづくり”という役割を忘れているように感じる。手間・時間をかけなければ良い商品を作ることは不可能だ。コストダウンやスピードを追いかけているだけでは海外企業と差別化はできない」との持論を述べた。そして最後に、受講者に対して“経営者の先輩からアドバイス”として「病気とうまく付き合う」「何をするにも動機づけが大切」の2つの心掛けを示唆した。
大王製紙、いわき大王製紙工場見学会開く 古紙有効活用の新タイプ工場
大王製紙は、第31回エリエールレディスオープンを東日本大震災復興支援として福島県いわき市の五浦庭園カントリークラブで開催したが、11月14日の前夜祭当日、関係業界紙によるいわき大王製紙工場見学会を実施。大王製紙技術開発部新聞用紙担当丹下裕二部長代理が案内、説明した。
同工場はいわき市南部の工業団地(約40万坪)内にあり、古紙の大発生地帯(約5割)であり紙・板紙の大消費地帯(約6割)の首都圏から180㌔㍍に位置するという、絶好の立地コンセプトを持った、古紙原料使用の新聞用紙・段ボールの一大生産拠点。敷地面積は10万2000坪で東京ドーム10個分の広さを誇る。
古紙を最大限に活用するという新しいコンセプトの製紙工場として、平成8年8月に建設が開始され、同9年9月に1号抄紙機(段ボール原紙)、11月に2号抄紙機(新聞用紙)を稼働させており、年間再生する古紙の量は約50万トン。しかも生産に当たっては“バイオマスボイラー”(燃料は木質チップ、RDF、ペーパースラッジ)の利用によるCO2削減や排水処理施設の充実、廃棄物の削減など環境保全最優先に取り組んでいる。
古紙100%の新聞用紙はまず古紙の処理から始まるが、その処理フローは難解工程→粗選工程→脱墨工程→精選工程→脱墨工程(2度目)→脱水工程→搾水工程→乾燥工程→塗工工程→乾燥工程(2度目)→仕上工程と続き、その後、抄紙機に送られて巻取状の新聞紙が出来上がる。
マックスファクター、新プロモーション発表会にミューズ3名が初顔合わせ
マックスファクターは11月19日、高級スキンケアブランド「SK―Ⅱ」の冬季新プロモーション発表会として“1年間頑張った女性に。SK―Ⅱが贈るプレゼント~美肌の証明トークショー”と題したプレス向けイベントを開催。同ブランドのミューズ(イメージキャラクター)を務める桃井かおり、小雪、綾瀬はるかという3世代の美肌女優が初めて顔を揃えた。
山田敦マックスファクター事業代表が「当社は『素肌の美しさは女性の生活や人生をも豊かにする』と考え、長年そのお手伝いの1つとしてSK―Ⅱを育成してきた。今では商品ラインアップの拡充とともに、お客様の声を反映させた広告宣伝活動、ビューティカウンセラーによる誠実な店頭活動などに取り組んでいる。今後もより多くの女性にSK―Ⅱを知っていただき、愛していただけるための取り組みを継続していく」と挨拶。続いて土屋香里SK―Ⅱシニアグループマネージャーが、同社が実施した意識調査で同ブランドが「女性達が贈られたいギフト№1」に選ばれたことを報告し、それを記念して同社では、11月21日から「肌に、最高のプレゼント」をテーマにした新プロモーション活動を展開することを発表。具体的には、大切な人や自分自身への1年間頑張った“大人のご褒美”として、主力アイテムのスキンケア「フェイシャルトリートメントエッセンス」のクリスマス限定版「ロシャスボトル」を百貨店限定で発売するほか、同ブランドの基本アイテムを1つにした14日間集中ケアセット「SK―Ⅱピテラ実感キット」も数量限定で投入。さらに同日からこの冬プロモーションに合わせた新テレビCMの全国放送も開始した。
その後、前述のミューズ3名がSK―Ⅱのブランドカラーである“レッド”で統一した衣装で登場。「美肌の証明」をテーマにトークショーを行い、各人のSK―Ⅱに対する想いやスキンケアへのこだわりなどを披露した。
あらた、3月期4~9月連結決算説明 売上高0.5%増 夏物不振で計画未達
あらたは11月16日、決算説明会を開き、2013年3月期第2四半期(12年4月1日~12年9月30日)の連結業績やトピックスについて説明した。
同期の連結業績は売上高3109億900万円(前年同期比100.5%)、売上総利益323億2000万円(93.7%)、販管費304億1400万円(93.8%)、営業利益19億500万円(91.5%)、経常利益17億8100万円(87.9%)、四半期純利益9億1700万円(102%)となった。
売上高は0.5%増加したが夏物商材の不振が響き、計画に対しては未達となった。同社は夏物商材を「化粧品分野」と「生活快適分野」に分類しているが「化粧品分野」は「前年同期」に比べ25億8200万円減、「生活快適分野」は18億2400万円減の合計44億600万円減少。この額は同期売上高計画未達分に相当する。
利益面では営業利益、経常利益ともに減少となったが、売上高の予算未達や退職給付費用の割引率変更による数理計算上の差異の償却等、また、中部支社新物流センターの建設にともなう統合拠点の閉鎖による減価償却費が増加したことなどによる。
カテゴリー別の売上実績は、ヘルス&ビューティー909億5000万円(前年同期比99.4%)、トイレタリー854億7800万円(97.2%)、紙製品627億7200万円(101.8%)、家庭用品214億8400万円(108.9%)、ペット用品・その他502億2300万円(103.4%)。
Paltac、愛知県春日井市に最新鋭物流センター「RDC中部」開設
Paltacは11月21日、愛知県春日井市内にサプライチェーン全体の最適化を目指し、最新鋭の大型物流センター・「RDC中部」を開設したのに伴い、取引先・得意先関係者を招き竣工披露・見学会を開いた。RDC東海・RDC岐阜と3カ所の外部倉庫を集約・統合し、愛知・三重・岐阜の3県全域、また静岡・長野・滋賀の3県の一部地域への最適物流を担う。東海地区における出荷キャパシテイを年間450億円から1000億円に増強、RDCでは初となる免震構造の採用や同一敷地内で稼働中のSCL(物流受託)事業専用センターとの共同運用など、安全性やローコスト化への積極的な取り組みが注目を集めそうだ。
総投資額は約105億円、敷地面積約7万3077平方㍍(SCLの敷地を含む)、建坪(地上4階建)約1万4849平方㍍、延坪約3万7564平方㍍、うち自動倉庫約2097平方㍍で、当初の年間出荷額は約500億円となっている。12月17日の本稼動後は、担当地区で全ての得意先に同品質サービスの安全で安定した提供が可能になり、同社が推進するサプライチェーンマネジメント(SCM)の強力な推進に貢献する。
2012年11月28日号 記事一覧
特別企画
- 12月1日は「世界エイズデー」 コンドーム市場は数量減少続く
- オカモト 若年層にエイズ・性感染症予防を訴える 啓発イベント開催
- 相模ゴム工業 「Magic Shape!!」新発売 サンプリングも実施
- 不二ラテックス 「ザ・ベスト」とコラボしたローション&コンドーム発売
- ジェクス 「グラマラスバタフライ」ラブ活キャンペーン実施
- エイズ予防財団・永井氏に聞く 「エイズ予防啓発活動を展開」
会合・発表会
- プラネット、東京でもユーザー会開催 過去最高の490名が参加
- 西日本プラスチック製品工業協会など創立合同記念式典・祝賀会開催
- ドウシシャヘルス&ビューティーディビジョン、来春夏の新製品発表
経営・施策
- JACDS、登録販売者試験での実務経験証明不備・不正問題でコメント
- ラッシュ、新チャリティプログラム「FunD」店頭イベント開催
製品・サービス
- ライオン「リードヘルシークッキングシート」お菓子作り品数量限定発売
- クラシエHP、プレミアムヘアケア「ココンシュペール」に注目集まる
- ドクターエルフィン、「ERクレンジングジェルEX」など新製品発売
- 小林製薬 Sawaday Happyが好調 年間売上目標を半年で突破
宣伝販促
- サンスター「VO5」、Superflyアリーナツアーチケット当たるキャンペ実施
決算
- 東邦HD、13年3月期第2四半期決算は増収増益に グループ戦略を説明
- 大木、13年3月期第2四半期決算は増収減益に 「快適生活用品事業部」創設
調査・統計
- ライオン、大掃除に関する意識調査 大掃除する人の6割が大洗濯も予定
イベント・展示会
- グリーンベル、東京ファッショングッズトレードショーに出展
- マンダム、「第7回GATSBY学生CM大賞」最終審査・授賞式開催
施設・店舗
- 日本OTC医薬品協会、事務所移転 12月3日から業務開始
時評・コラム
- 泡沫 福島県いわき市でエリエールレディスオープン開催
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。