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2012年11月14日号掲載記事より

花王 澤田社長が会見 グループの今後の方向性や施策を説明

花王 澤田社長が会見 グループの今後の方向性や施策を説明

 花王の澤田道隆社長は11月7日、「花王販売店懇談会」に先立ち記者会見を行い、花王グループの今後の方向性並びに来期の戦略商品や施策について説明した。澤田社長はグローバルで存在感のある会社を目指し、グローバルな拡大と「健康」「高齢化」「環境」といった社会的なテーマに積極的に取り組んでいくことを力強く表明。また、消費者との双方向のコミュニケーションも強化していく考えを明らかにした。
 澤田社長はまず花王グループについて、グローバルで存在感のある会社を目指し、グローバルな拡大と社会的テーマに積極的に取り組んでいく方向性を明示した。
 グローバルな拡大については従来のプレミアム層をターゲットにしたビジネスの強化に加え、拡大する中間所得層(ボリューム層)をターゲットにしたビジネスをまず中国、インドネシアからスタートし、今年8月に竣工した中国安徽省合肥市のベビー用紙おむつ工場は予定通り生産を開始したこと、インドネシアでは家庭品の第2工場の建設をスタートしたことを報告した。
 また、社会的テーマへの取り組みつについては「健康」「高齢化」「環境」に大きなビジネスチャンスがあると捉え、今後も積極的に取り組み、新しい市場の創造と既存の市場を活性化するサービスが重要との認識を示し、花王グループの強みである研究開発力やケミカル事業とのシナジーを活かし、創造型商品の開発を行っていく考えを示した。

花王、東日本地区「有力販売店懇談会」開催 「よきモノづくり」推進

 花王は11月7日、東日本地区の販売店関係者など約400人を招いて「花王有力販売店懇談会」を開き、同社の2013年度の重点施策や来春の新製品、花王カスタマーマーケティング(花王CMK)の方針などを発表した。
 会では、はじめに最近の花王グループの取り組みを紹介するVTRを上映。
 続いて澤田道隆社長があいさつに立ち、花王グループを取り巻く環境について、国内では原料高や長引くデフレといった課題への対応が急務となり、海外では欧州金融不安や新興国の成長鈍化が明確になるなど、新たな変化の時代に突入しつつあることに触れ、特に来年の“消費税増税”については「増税前には駆け込み需要、増税直後には購買意欲の冷え込みが予想され、生活者の購買心理への影響も大きい」と指摘。
 そのように社会環境が劇的に変化する状況の中、同社は引き続き「花王ならではの『よきモノづくり』」を推進。さらに澤田社長は厳しい市場競争を生き抜くための花王の強みとして①研究開発力②ケミカルビジネス――の2点を挙げた。
 来春の新製品・改良品に関しては、ヘルシアブランドに世界でニーズの高い“コーヒー”を追加し、新たに特保コーヒー市場に新規参入することや、いまだ多くの愛用者から支持される粉末用衣料用洗剤からつめかえタイプ「アタック高活性バイオEXつめかえパック」を上市し、新しい形の環境対応を提案することなどを発表。
 また、消費者との“双方向コミュニケーションの実現”を目指して「SNSを活用した新WEBサービス」をスタートさせ、あわせて流通とのコラボレーションをより強化して「店頭・売り場」の活性化に努めていくことを表明した。

日本香堂、「喪中見舞キャンペーン」発表 習慣定着化目指す

日本香堂、「喪中見舞キャンペーン」発表 習慣定着化目指す

 日本香堂は11月6日、「2012年喪中見舞キャンペーン発表会」を開き、年末恒例の「喪中はがきにまつわる『進物用お線香』」の需要喚起策として、今年は、「『喪中見舞』キャンペーン」と題して実施すると発表した。
 小仲正克社長があいさつに立ち、「今年は薫香需要の活性化や創造に繋がる5つの施策を“5段ロケット”と称して順次展開しており、今回はその第5段目として、『喪中見舞キャンペーン』を展開する。このキャンペーンを通して、進物用お線香の贈答機会の呼称をさらに広め、習慣の定着化を目指していく」と述べた。
 キャンペーンでは、「喪中見舞」をキーワードにした市場提案型の新キャンペーンテレビ・ラジオCM(近石真介氏を起用)を11月初旬から展開。テレビCMでは同社提供番組(笑点、笑っていいとも!)を中心に出稿するほか、BSでのスポット出稿も計画。
 ラジオCMでは、東京、関西、名古屋、福岡、札幌、広島の人気ワイド提供枠を中心に出稿。また、新聞・雑誌広告では、全国紙及び女性生活雑誌への出稿も計画している。さらに、同社ウェブサイト上でも情報発信を行う。店頭では、定番売り場を中心に、「喪中見舞」を訴求した店頭販促物や喪中見舞体験実話を紹介するミニドラマ風の映像コンテンツ(DVD)に加え、「喪中御見舞」の表書き用短冊も用意して露出を高め、拡販を促していく。
 今後の展開について小仲社長は、「当社の進物用お線香のチャネル別売上げ構成比は、専門店チャネルが約7割であるのに対して日用品チャネルは約3割となっており、両チャネルでの売上げは年々伸びている。また、日用品チャネルにおける進物用お線香の通年定番率は25%だが、お線香市場の3~4割は進物用商品であることを考えると、日用品チャネルでの定番率の伸び代はあると見ている。このキャンペーンで進物用お線香の更なる定番化を推進していきたい」と語った。

大阪卸組合、辛坊治郎氏を招いて組合員研修セミナー開催

大阪卸組合、辛坊治郎氏を招いて組合員研修セミナー開催

 大阪府化粧品日用品卸組合は、全卸連後援で組合員研修セミナーを11月5日に大阪市内のホテル日航で開き、組合員、賛助会員、来賓など132名が参加した。
 冒頭、井上理事長(シンタクス)があいさつに立ち、以下の概要のあいさつを述べた。
 「今年は日中、日韓の冷えた関係によって様々なところに影響が出ており、個人消費の落ち込みにもつながっている。さらに今後、消費税の増税もあるなど、ますます国民生活は不安感の募る状況となっている。
 一方で、最近のニュースで日本はアメリカに次いで富裕層が多いと伝えられている。富裕層は、資産8000万円以上で、日本では360万人で、5年後には540万人になるという。そして資産40億円という超富裕層も日本には3400人いるそうだ。
 日本は世界の中ではこのようにまだまだ富裕国ではあるが、格差というものもより大きくなってきている面もある。
 本日は、大変お忙しい中、辛坊治郎様にご講演いただくことになっており、ぜひ皆様の今後の活動にお役立ていただければと思う。大阪組合の組合活動は、今後、近畿圏に向けてさらなる友好と連携の充実を図っていきたいと考えており、今後も皆様のご協力をよろしくお願い申し上げる」
 続いて司会の木村理事(木村商事)から講師紹介が行われ、テレビでもおなじみの辛坊治郎氏による講演「この国で起きている本当のこと」が行われた。
 辛坊氏は、講演で石原新党のことや東京都知事選のゆくえ、さらに橋下市長と最近会った時の話、さらには日本の年金についてなど、幅広く、そして興味深い話の数々を披露した。
 そして講演会終了後は、場所を移して懇親会も開かれ、参加者一同が、意見交換や親睦を深めた後、散会となった。

プラネット、田上社長、玉生会長が会見 「第2のインフラづくりを推進」

プラネット、田上社長、玉生会長が会見 「第2のインフラづくりを推進」

 プラネットは10月25日付で玉生弘昌氏が会長に、田上正勝氏が社長に就任する新体制となったが、11月7日、東京・浜松町の同社本社で両氏が記者会見を行った。田上社長は、「これからのプラネットの姿を考えるのが私の役割になる」と語るとともに、入力系からアウトプット系の第2のインフラづくりに挑戦していく考えを明らかにした。また、玉生会長は会長として今後も支えていく姿勢を示した。
 玉生会長は、「プラネットではテクノロジーだけわかってもいてもダメで、業界のパワーバランスを理解し、キーマンに直接理解していただくことも重要になる。そして、経済界の流れ、官庁との付き合いもあり、難しい面もあるが、支える人材も多く、組織力でしっかり運営していきたい。業界のユーザーのために頑張るというDNAは根付いているので、今後もしっかり運営していく」と述べ、田上社長は「歴史のあるプラネットの社長とう大役を仰せつかった。私は改めてプラネットを見直しながら、経営にあたりたい。プラネットは後2年で30周年を迎えるので、それ以降の会社の姿を考えるのが役割になると思っている。今後については新しい業界インフラを形にしていきたい。第2のインフラ作りのための組織改編も行った。この新しいサービスは“見える化サービス”と呼んでいるが、その一部は来年5月のバイヤーズネットにリニューアルに合わせてリリースする予定である」と抱負を語った。


2012年11月14日号 記事一覧

会合・発表会

  • JACDS、業界標準化推進、有事対応の状況と今後の活動を報告
  • 日本総合システム、ストアマネージャーユーザーフォーラムを開催
  • 油脂工業会館、定期講演会開催 「知っているようで知らない世界遺産」

製品・サービス

  • 花王、「アタック高活性バイオEXつめかえパック」新発売
  • レキットベンキーザー、男性ビジネスマン向け「メディキュット」新発売
  • 資生堂、「SHISEIDO」香水ライン「ZEN」から限定品を発売
  • 日本ロレアル、「メイベリンウォーターシャイニーミルキー」新口紅発売

宣伝販促

  • 旭化成HP、宮﨑あおいを起用した「フロッシュ」新TVCM放送

人事・組織

  • アース製薬、12月1日付けでガーデニング戦略本部を新設

決算

  • メディパルHD、3月期第2四半期決算は増収増益に 物流・営業機能強化へ
  • アルフレッサHD、13年第2四半期決算は増収減益 連結売上高1兆1577億円
  • 資生堂、国内・海外の積極的投資で利益減 13年4~9月期業績
  • ユニ・チャーム、13年3月期第2四半期決算は増収増益
  • 小林製薬、13年3月期中間決算は減収 米国・中国などでカイロの販売強化

イベント・展示会

  • 日本経済新聞社、「エコプロダクツ2012」開催 日本最大級の展示会
  • 伊勢半本店、紅ミュージアムで企画展を来年1月から開催
  • 花王、「エコプロダクツ2012」で味の素との共同研究会のフォーラム開催
  • ユースキン製薬、川崎など5都市でハンドエキスポ開催
  • オカモト、日大学園祭で「性のマナー教室~STOP AIDS」開催
  • 日経トレンディ、毎年恒例「ヒット商品ベスト30」発表 「レノア」等選出
  • 大王製紙、「エリエールレディスオープン」11月16日から福島県で開催

時評・コラム

  • 時評 歳末商戦は利益確保重視で
  • 泡沫 ヘルシアからコーヒー発売

その他

  • ユニリーバ、プレミアムアイスクリーム店2号店を吉祥寺にオープン


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。