2012年6月27日号掲載記事より
P&G・ジャパン 桐山社長、奥山次期社長が記者会見開く
P&Gは7月1日付けでヴァイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー―コリアの奥山真司氏がP&Gジャパンの社長に就任し、現P&Gジャパン社長の桐山一憲氏がP&G米国本社シニアエグゼクティブオフィサー兼プレジデント―アジアに就任する人事を発表したが、この件に関し、6月18日、桐山社長、奥山次期社長が記者会見を行い、就任の決意など語った。
桐山社長は「私は7月1日でアジアの責任者になるが、アジアでは競合状況、市場環境が日々変化している。これまでP&Gはアジアで順調なビジネスを展開しているが、競合もアジア市場の展開を強化しており、厳しい環境になると考えている。こうした中、スピード、クオリティで競合に負けないよう展開することが課題なる。これまで培ってきたノウハウにスピードとクオリティをつけ、アジアの消費者に貢献していきたい。日本はアジアの中でも重要なマーケットであり、奥山のリーダーシップのもと、アジアの牽引国の1つになってもらいたい」とアジア市場でのスピードとクオリティの向上を目指す考えを表明するとともに奥山氏の日本でのリーダーシップに期待を示した。
奥山次期社長は、「私は1989年の入社以来、様々なカテゴリーのマーケティングに従事し、2008年に韓国に赴任し、社長として日本に戻ることになった。韓国は日本と同様にトレンドに敏感で要求水準の厳しく、競争環境も厳しかった。幸い在任中の4年間連続で2桁の伸びを達成できたことは大きな経験と自信になった。日本で桐山の仕事を引き継ぐことになるが、この経験が役立つと考えている」と自己紹介するとともに、「P&Gジャパンの社長としてビジネスの全般を通してイノベーションを継続していく。さらにイノベーションを通して、より高い消費者価値を提供し、需要を喚起していく。それにより桐山が築き上げてきた成長の勢いを維持し続ける。桐山が日本の責任者に就任した時、シェアを2倍にするという決意表明があった。実際、この厳しい市場環境においても12四半期連続でシェアを伸ばしている。これを継続すれば10年間でシェア2倍を達成できる。この成長のスピードを維持し、加速していきたい」と抱負を語った。
日衛連、第66回通常総会開催 4つの重点活動方針を発表
日本衛生材料工業連合会は6月18日、第66回通常総会を開催した。また総会終了後には記者会見が開かれ、天田忠正会長(白十字)は重点活動方針として「消費者並びに医療、介護企業ユーザーへの持続的安定供給」「安心・安全品質の提供を図るために関連法案の遵守、自主基準の整備と遵守」「環境社会形成への努力」「グローバル化経済に対する対応」の4点を発表した。
記者会見終了後には、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の岸博幸氏による記念講演「政治の混迷と日本経済の展望」、ならびに懇親会が催され、懇親会で天田会長は「昨年の東日本大震災に伴い、衛生材料はもとより、衛生的な生活に必要不可欠な紙おむつ、生理用品、ウェットワイパー類などの安定供給に業界をあげて取り組み、大量の支援物資を速やかに各地被災地に届けた」と述べ、各社の協力に感謝の意を表した。
さらに、今後の業界商品の動向について「楽観視できない状況にある」と指摘しながら、昨年度の紙おむつ市場が大人用107%、子供用101%と伸長し、全体数量では145億1200万枚(前年比103%)、販売価格で3000億円に近づく市場に成長していることを例に挙げ、「会員各社の製品は時代のニーズに合致したカテゴリー・アイテムが数多く存在することから、人口減少時代にあっても工夫や努力次第で国内需要を拡大、伸長させる余地は充分にある」と述べ、会員各社の一層の奮起を促した。
JACDS、第13回通常総会開く 「医薬品のネット販売問題の解決へ」
日本チェーンドラッグストア協会(略称JACDS)は6月11日、「第13回通常総会」を開き、平成24年度の事業計画などを満場一致で決議した。
平成24年度の基本テーマは「医薬品のネット販売問題及び調剤ポイント付与禁止問題の解決に向けた活動を行う」「ドラッグストア業界の発展に向け製・配・販の連携を強化する」「セルフメディケーションの推進を目指した活動を行う」「面分業推進に向けた活動を行う」「介護情報の提供体制を構築する」「アジア圏のドラッグストア事業発展に寄与する」「社会貢献活動の輪をさらに広げる」「協会運営基盤の強化に取り組む」の8点。
また重点施策として①医薬品のネット販売問題の解決に向け、各ブロックでの意見交換や協会内に検討会を設置し、意見の集約を行う②調剤ポイント付与禁止問題解決に向けた活動を行う③改正薬事法100%遵守の維持活動を行う④セルフメディケーションの推進を目指し、薬剤師の職能領域の拡大やフォーラムの開催を行う⑤OTC医薬品の活性化を目指した活動をさらに強化する⑥処方せん応需が面で可能となるための研究を継続して行う⑦第13回ドラッグストアショーを開催する⑧「有事対応マニュアル(仮称)」を作成する⑨電力の供給不足に対応して、夏季の節電実施に向けたサポートを行う⑩「介護情報提供員」制度の導入など、アドバイザー認定制度の一層の充実を図る⑪標準EDI(流通BMS)などの業界標準化事業の普及を目指す⑫アジア各国のドラッグストア団体との交流を密に行う⑬ドラッグストアの防犯・防災体制をより強化する⑭そらぷちキッズキャンプ支援などの社会貢献活動をさらに推進する⑮会員相互の意見交換や意見集約を一層強化し、協会活動に反映する⑯協会の運営基盤を強化するための検討・研究を継続する――に取り組む。
ツルハHD、12年5月期決算発表 既存店売上高3.8%増に
ツルハホールディングスは6月19日、12年5月度決算説明会を開き、鶴羽樹社長が期中の概要と今季の目標を発表した。同期は、売上高3209億6900万円(前期比107.1%)、売上総利益907億9600万円(108.5%)、販売費・一般管理費717億2800万円(105.6%)、営業利益190億6700万円(120.9%)、経常利益199億4800万円(120.7%)、当期純利益105億9400万円(134.4%)の増収増益を達成。期中の出店状況は、出店80店、閉店22店、純増58店で、期末店舗数は1008店と、目標としていた1000店を突破した。
既存店売上高は、第4四半期の3カ月間が4.3%、通期でも3.8%増と好調に推移。重点商品の販売強化や営業時間のさらなる見直し、荒物雑貨の展開などで前期の特需(約32億円)に対して約51億円の売上オンを達成した。
Paltac、埼玉と宮城に国内最大級のRDCを建設
Paltacは6月15日、上田清司埼玉県知事と、埼玉県南埼玉郡の事業用地を取得する方向で合意し、同地に同社最大規模で最新鋭の大型物流センター(RDC)を建設することを決定。また、震災復興と東北エリアの物流効率化を目的に宮城県白石市においても事業用地を取得し、RDCを建設することを決定した。
今回のRDC建設の目的については、まず関東地区の出荷能力の増強及び得意先への貢献がある。
最大市場で今後の成長が見込まれる関東エリアで2棟のRDCを建設し、同社最大規模の物流拠点を整備することで、チェーン化やグループ化を推進している得意先の売上拡大に十分に対応できる出荷キャパシティを確保し、高品質・ローコストの物流サービス体制を更に強化。またRDCの高機能・高精度システムを活かし、得意先の店頭作業効率化に貢献する。
目的の第2は、東北地区の得意先及び震災復興への貢献だ。
宮城・福島・山形の南東北エリアにおいて、チェーン化やグループ化を推進している得意先の売上拡大に対応できる出荷キャパシティの確保、高品質・ローコストの物流サービス体制を強化する。また、汎用物流センターとしての機能とSCL事業としての専用物流センターを併せ持つ複合型(ハイブリッド型)の物流センターを構築し、投資効率及び生産性の向上を図る。更に雇用創出による地元経済の活性化と震災復興にも貢献する。
2012年6月27日号 記事一覧
M&A・設立
- グローウェルHD、ドラッグフジイを完全子会社化 ウエルシア関東と合併
- イオン、テスコジャパンの発行済株式の50%を取得
- あらた、家庭用雑貨卸の市野を完全子会社化
会合・発表会
- バスクリン、プレスセミナー開催 運動・入浴・快眠で“超回復”
- 日石工組東日本支部、研修会で東京スカイツリー展望台など見学
- 日家工がプレス懇談会 輸入紙対策とトイレット・ダブル製品の推奨に注力
- 宮城卸組合、第52回通常総会開催 「地域卸として流通の価値を大切に」
- SMAC、「認定NPO法人」認定祝賀懇親会開く 大震災支援活動も報告
- オカモト、「ゼロゼロスリー」“世界最薄”でギネス認定 イベント開催
- 埼玉卸組合、第33回通常総会開催 新カテゴリーづくりと商品育成が重要
- 三重卸組合、第52回通常総会開く 「夢を持てる業界に」
- 工学院大学プレス懇親会開催 「今後は『企業』を顧客として」
経営・施策
- 柳屋本店と明治大学商学部がコラボ 「柳屋広報明治大学支局」を開設
- 企業探訪 桐灰化学 温度を科学し、新たな暮らしの「快」をつくる
- 資生堂、米国事業強化の組織再編を発表 コスト構造改革の一環
- PRページ 小林製薬 復興支援活動通じ被災地にエールを送る
製品・サービス
- PRページ ライオン 超コンパクト衣料用液体洗剤「トップHYGIA」新発売
- 花王、「薬用ピュオーラハミガキ」クレンジング成分を配合して改良新発売
人事・組織
- キクロン、嶋津俊宏氏を新社長に選任
- エステー、役員人事を発表
- 花王CMK、役員を選任
イベント・展示会
- 資生堂、体験型ポップアップストアをオープン 武井咲が登場
施設・店舗
- メディセオ、岩手県花巻市内に最新鋭の物流センターALC、FLC設置
時評・コラム
- 時評 電池製品の業態対応に転換を
- 泡沫 望まれる企業の安定
- らいたあ 7月からロンドン五輪 スマホ緊急充電ニーズに期待
特集 【電池関連】
- 電池市場 2011年は大震災の影響で需要急増 「適切な情報提供を」
- 三洋電機エナジー社 飛び出す「エネループ」をスマホで楽しめるアプリ
- 日立マクセル 「ボルテージ」「エコフル」などを提案
- FDK 「プレミアムG」「スマホ乾電池」など3アイテム投入
- 東芝HA 充電式インパルスから8本パック新発売 キャンペーンも実施
- パナソニック 「パナソニックアルカリ乾電池」シリーズを改良新発売
特別企画
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