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2012年5月30日号掲載記事より

全卸連 第38回通常総会開催 「がんばろう日本 がんばろう全卸連」

 全国化粧品日用品卸連合会は5月18日、平成24年度「第38回通常総会」を開催した。任期満了に伴う役員改選では、森友徳兵衛氏(森友通商社長)を会長に再任。4期目(1期2年)となった森友体制のもと、今年度も返品や店頭価格安定化などの流通全体の課題についてメーカーと積極的に意見交換を行うとともに、各地域のブロック活動の拡大、「卸流通アカデミー」などによる次世代の卸経営者の育成といった取り組みを継続・発展させることを決議した。
 森友会長はあいさつの中で「現在の日用品化粧品業界では、メーカー各社がまだまだ“満腹の発想でものづくり”をしていると感じる。これでは、世の中に商品が溢れかえってしまい、やがては店頭価格が下落し、流通自体の破壊を招いてしまう。メーカーには70~80%の“腹八分目の発想”への転換をお願いしたい。確かに消費者からは『店頭に欲しい商品がない』といった不満が出てくるかもしれないが、それは逆に厳選して作った商品の付加価値を実感してもらえる機会にもなり得る。流通全体で適正利潤を得られる時代に変えることは日本経済全体の活性化にもつながるはずだ」と要請するとともに、全卸連では店頭価格の安定化などを目指した活動を積極的に推進していくことを表明した。

ヒグチ産業、ファミリーマートが実験店オープン

ヒグチ産業、ファミリーマートが実験店オープン

 ヒグチ産業ならびにファミリーマートは5月23日、両社が締結したフランチャイズ契約に基づく実験店「ファミリーマート+薬ヒグチ淡路町店」をオープンした。
 今回の実験店はコンセプトを「ライフソリューションストア」とし、ファミリーマートが持つコンビニエンスストアの利便性・商品力(中食・各種サービスなど)と、ヒグチ産業が持つドラッグストアの専門性・商品力(健康・介護など)を融合させることで、社会・生活インフラとしての新たな小売業態を目指した店舗フォーマットの構築を目指している。
 具体的には“物販領域”と“サービス領域”という2領域で様々なサービスを展開。物販とともに、各地域の商圏特性に合わせて「宅配サービス」や「介護関連サービス」も提供する。
 例えば、今回の1号店「ファミリーマート+薬ヒグチ淡路町店」では、既存のコンビニのフォーマットを基にしているが、取り扱い商品はコンビニの中食商品、ドラッグの一般医薬品とともに、特に日用品と化粧品の品揃えを充実させているほか、イートインコーナーや、骨折、脂質異常などを調べることができる「リスク判定遺伝子検査キット」の取り扱いなど、ビジネスパーソンのニーズと、単身もしくは2人世帯が多い近隣住民のニーズの双方に対応するサービスを展開している。

Paltac、12年3月期は増収増益 圧倒的なローコスト体制で成長へ

Paltac、12年3月期は増収増益 圧倒的なローコスト体制で成長へ

 Paltacは5月22日、決算説明会を開催。三木田國夫会長、折目光司社長らが出席して、12年3月期の決算概要並びに13年度の業績予想を説明した。
 12年3月期の売上高はインストアシェアの拡大により前年比81億円増(1.1%増)の7656億円を達成したが、下期以降、季節商品を中心に売上げが低迷したことで計画(7700億円)に対しては44億円の未達となった。売上総利益は814億円で前年比13億円のプラスだが、売上高の計画未達成に加えて、マスク商材を廃棄処分したことにより3億円の評価損が発生したため、計画(818億円)に対して4億円の未達。営業利益は前年同期29億円増加の88億円(計画92億円)、前年同期比49%、経常利益は同26億円増加の140億円(計画142億円)、前年同期比22%の大幅増益を達成。当期純利益も61億円(計画61億円)と、前年同期比27億円増となった。
 カテゴリー別の売上状況は、化粧品1894億円(前期比99.9%)、日用品2974億円(同104.3%)、医薬品1187億円(同95.6%)、健康・衛生・関連品1404億円(同99.5%)、その他76億円(同91%)で、日用品は震災及び節電需要により生活必需品の売上げが増加したことなどが貢献。
 業態別の売上実績は、ドラッグストアが4542億円(前期比99.7%)で構成比60.3%、ホームセンターが891億円(同100.4%)で構成比11.8%、GMSが526億円(同95.9%)で構成比7%、CVSが578億円(同108.1%)で構成比7.7%、スーパーが545億円(同98.7%)で構成比7.2%、その他が452億円(同112.6%)で構成比6%となった。「その他」はネット通販や家電量販店を含むディスカウントストアの構成比が高いことが特長で、特に、ディスカウントストアについて折目社長は「今期中にGMSの構成比を抜く可能性もある」としている。

資生堂、観月ありさと小嶋陽菜をゲストにワタシプラス女子会を開催

資生堂、観月ありさと小嶋陽菜をゲストにワタシプラス女子会を開催

 資生堂は5月21日、「ワタシプラス美容女子会」を開き、4月21日から開始したWebサービス「watashi+(ワタシプラス)」の内容を詳しく紹介した。冒頭、ゲストとして女優の観月ありさと小嶋陽菜(AKB48)が登場。テレビCMが紹介された後に、観月が「Web BC カウンセリング」、小嶋が「ビューティチェック」をそれぞれ体験した。
 「Web BC カウンセリング」は、同社のビューティコンサルタント(BC)がライブ動画、もしくはチャットで顧客の相談に応対するという新しい形のカウンセリング。
 会では、ライブ動画を使用したカウンセリングが行われ、観月からの「ファンデーションをうまく塗れる方法を教えて欲しい」とのリクエストに対してBCが、“ファンデーションブラシ”を使いながら、頬骨付近は「トントン」、顔の中心部は「クルクル」、輪郭部は「サッサッサ」と処理する方法を紹介した。
 ここでのカウンセリング内容は“ファンデーションブラシ”など提案された商品と共に観月の「マイページ」に反映され、また提案された商品はオンラインショップで購入、もしくは取扱店を紹介する仕組みになっている。一方、「ビューティチェック」は自分の写真をアップしてから使用するコンテンツで、①同社独自の“ゴールデンバランス理論”に近づける「パーツコース」②なりたいイメージをシミュレーションできる「イメージコース」――の2コースが用意されている。

東京スカイツリータウン、東京ソラマチが開業「新・下町流」がコンセプト

 5月22日、東京スカイツリーの開業と同時に東京スカイツリータウンと商業施設「東京ソラマチ」がオープンした。とうきょうスカイツリー駅と押上駅をつなぐ東西長さ400㍍、広さ約3.69㌶の東京スカイツリータウンは、東京スカイツリーを中心に、オリジナリティあふれるバラエティ豊かな店舗構成の商業施設「東京ソラマチ」、水族館やプラネタリウム、オフィス棟「東京スカイツリーイーストタワー」等で構成され、商業、エンターテイメント、文化、防災など様々な機能を備えることで、周辺エリアと連携した賑わいのある「タワーの街」を実現した。
 商業施設の「東京ソラマチ」は、面積約5万2000平方㍍、店舗数312店舗(物販127店、食物販90店、飲食・フードコード77店、サービス18店)。
 コンセプトは「新・下町流」で、下町ならではの新しい下町の魅力を感じられる商業施設を世界に提案する。「東京ソラマチ」のターゲットは「沿線・地域」「アーバンツーリズム」「観光」の3つを設定。「沿線・地域」は文字通り、周辺地域や沿線の住人。「アーバンツーリズム」とは街歩き観光のことで、都心や郊外から訪れる人々。「観光」は東京スカイツリーや浅草を訪れる世界中の人々を指している。
 ユニークな店舗では卸売業の国分の店舗国分オフィシャルショップ「問屋国分」。創業300周年を迎えた同社の目利き力、ブランドを発信する場所として、同社の過去、現在を通じての食の広がりが体感できる。
 ソラマチ商店街のイーストヤードにあるマツモトキヨシstoreもオリジナルキャラクターの「マツキヨポリス」(マツポリちゃん)を使ったブランドの商品を揃える。マツモトキヨシは、ウエストヤードにも「薬マツモトキヨシソラマチ店」を出店している。


2012年5月30日号 記事一覧

会合・発表会

  • サラヤ、創立60周年記念式典を東京で開催 世界の衛生・環境・健康守る
  • JCA、清水信次氏(ライフコーポレーション)の会長再任を決定
  • 家同連・東家同が定時総会を開催 価格修正は24年度の早い時期に成果を
  • 全卸連・森友会長あいさつ 「満腹の発想からの転換を」
  • ハリマ共和物産、第61回第一線会総会開催 連結決算は過去最高の業績に
  • 小林製薬、PMS(月経前症候群)をテーマにセミナー開催
  • 石洗工、第62回定時総会開く 「石洗工の役割がさらに重要に」
  • 近石工、第62回通常総会開催 「一致協力して難局を乗り切ろう」
  • 日本グローブ工業会、第47回通常総会開催 望戸理事長が留任

経営・施策

  • バスクリン、決算期を12月31日に変更
  • 日本香堂、新盆見舞キャンペーン開始 夏のギフトで「進物用お線香」提案
  • 日本精蝋、ワックス製品価格を6月11日から値上げを発表
  • ライオン、東京スカイツリーとの連携プロジェクトを実施
  • 小林製薬、「小学校のトイレぴかぴか計画」キャンペーンを実施

製品・サービス

  • PRページ 小林製薬 暑さ対策製品の買い場作りを推進
  • PRページ NSファーファ 「ファーファ」から初の芳香消臭剤など新発売

宣伝販促

  • CM総研、CM好感度調査発表 花王、エステーがトップ10に
  • マックスファクターSK-Ⅱ、「美肌JAPAN」サイトで福山雅治の楽曲を公開

人事・組織

  • 日本調剤、役員異動を発表
  • 全家協、新役員を選任
  • 大幸薬品、役員の異動を発表
  • アイスタイル、新経営体制・子会社代表取締役異動を発表
  • 日本製紙クレシア、役員人事を発表

決算

  • ココカラファイン、12年3月期決算は増収増益に 中期経営計画を策定
  • 東邦HD、12年3月期決算発表 売上・利益ともに過去最高に
  • 大木、12年3月期決算は増収減益に 新中期経営計画を発表
  • 大王製紙、12年3月期は減収減益に 元会長の事件が影響

イベント・展示会

  • ライオン×キッザニア、歯の衛生週間に合わせ「スペシャルイベント」開催

時評・コラム

  • 時評 より逞しくなった全卸連
  • 泡沫 電気料金の高騰と経済成長の関係

特集 【H&BCマーケティングニュース】

    特別企画

    • 高まるオーラルケア意識 “生活者の健康への貢献”で市場が拡大
    • 歯磨工業会 「歯の衛生週間」関連企画を展開 ポスター27万枚作成
    • 歯磨工業会 23年の歯磨出荷統計を発表 歯磨類全体は数量・金額とも増加
    • 花王 日々のケアでオーラルヘルスケアを 「クリアクリーンEX」が好評
    • J&J 「リーチ ホワイトニング」改良新発売
    • サンスター 「プラーク/歯垢」にフォーカス当てた店頭展開を推進
    • ライオン 歯みがきプロテストキャンペーンを実施
    • エビス 「プレミアムケアハブラシ」が好調に推移
    • シャボン玉石けん 「せっけんハミガキ」が好調 隠れたヒット商品に
    • 卸店の店頭活性化策を聞く あらた・落合寛仁氏「トータルケアの提案を」
    • ライオン、第69回学童歯みがき大会開催 フィリピン・中国が新たに参加
    • ココカラファイン 「おもてなし」をコンセプトに東京・吉祥寺にオープン
    • ジャックス ハブラシと歯間ブラシの併用を推奨する企画品を展開
    • グリーンベル 「舌クリーナー」が好調 ラインアップも拡充
    • 小林製薬 「タフグリップ」「生葉」「糸ようじ」をリニューアル
    • 小林製薬の義歯安定剤の取り組み 最適な商品が選びやすい店頭に整備
    • 「歯の衛生週間にあたって」 日本歯磨工業会会長 藤重貞慶
    • 歯の衛生週間によせて 全日本ブラシ工業協同組合理事長 稲田眞一
    • これからの生活者が求める“快適”の探求 ライオンの「快適曼荼羅」


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。