2012年5月2日号掲載記事より
P&G、女子サッカー・澤親子をCMに起用 五輪「ママの公式スポンサー」
オリンピックの公式スポンサーを務めるP&Gは4月23日、オリンピック応援キャンペーン「ママの公式スポンサー」CM記者発表会を開催。今夏のロンドンオリンピック開催に合わせた同キャンペーンのテレビCMに、女子サッカー・澤穂希選手(INAC神戸レオネッサ所属)と、ママ・満壽子さんを起用することなどを発表した。
同社は、2011年から2020年までの10年間、オリンピックのワールドワイド公式スポンサーとして、国際オリンピック委員会(IOC)と“TOP(The Olympic Partner)プログラム”の契約を締結。その一環として、世界各国で、オリンピック出場選手を育て上げたママたちにスポットを当て“ママにメダルを”をテーマにしたキャンペーン企画「ママの公式スポンサー」を展開している。同キャンペーンは175年にわたる同社の歴史の中でも最大規模のものとなる。
日本では、昨年、女子サッカーワールドカップでの“なでしこジャパン優勝”を牽引したトッププレイヤー・澤選手と満壽子さんを起用。同社によると「“澤選手が子どもの頃、練習でドロドロに汚した白いソックスを満壽子さんが手洗いで洗っていた”などのエピソードを知り、当社の『ママの公式スポンサー』のテーマに合致した親子としてオファーした」という。発表会では、はじめに野上麻理バイスプレジデントが「ママの公式スポンサー」の趣旨などを説明した後、澤親子が登壇し、トークショーを行った。
今後、同社では、今回の澤親子出演CMと連動した企画品の発売、店頭キャンペーンの実施、特別WEBサイトの開設などを順次行う予定。
ライオン、藤重会長・濱社長が懇談会開催 目標達成に向けて展開推進
4月23日に開かれたライオン主催の「感謝の夕べ」終了後、藤重貞慶会長と濱逸夫社長は、業界紙記者クラブ・LPCメンバーとの懇談の場をもち、近況について語った。
初めに藤重会長は、代表取締役就任人事が同社の年度はじめとなる1月1日からのスタートになったことについて「非常に良いタイミングだった」と述べ、新体制が軌道に乗っていることをアピール。また濱社長は、新経営ビジョンである「Vision2020」と中期経営計画「V-1計画」について、藤重会長はじめ、役員・社員とあらゆる協議をしながらつくり上げてきたものであることに言及し、「これらの達成に向け、社長という重責を感じ、気が引き締まる3カ月余りだった」と述べた。
更に「Vision2020」の実現に向けた戦略について藤重会長は、①国内事業の質的成長②海外事業の量的成長③通販事業などの新規事業の開発④組織学習力の向上--を挙げ、濱社長は、各中期3カ年計画の目標を達成し20年に国内事業3000億円、海外事業1500億円、新規事業で500億円、合計5000億円の達成目標を改めて強調した。
この中で、国内事業では、「付加価値型の製品開発に重点を置き、単価アップの実現」(藤重会長)を図り、マーケティングを徹底させながら、アカウント営業部の強化とともにエリア営業部において「地域卸様のご要望に合わせた細やかな戦略で市場を深掘りする」(同)というマトリックス経営を主張した。
花王、2012年3月期の連結業績は売上高が実質4%増に
花王は4月24日、2012年3月期(11年4月~12年3月)の連結業績を発表した。
売上高は1兆2160億9500万円で前期に比べて2.5%の増加。為替変動の影響を除く実質では4%増だった。営業利益は1085億9000万円で3.8%の増、経常利益は1100億2600万円で6.5%増、当期純利益は524億3400万円で12.2%増となり、増収増益となった。
売上高の増加の要因は、ビューティケア事業の国内プレステージ化粧品、海外プレミアムヘアケア製品が好調に推移したこと、ヒューマンヘルスケア事業、ファブリック&ホームケア事業の売上が伸長したこと、ケミカル事業で原料価格の変動に対応した価格改定に取り組み、海外での売上げが伸長したことなどによる。
利益面では天然油脂原料や石化原料を中心とした市況の変動を受け、原材料価格上昇の影響があったが、増収効果の他、コストダウン活動の推進や費用削減により増収となった。
グローウェルHD、12年8月期第2四半期決算 Drg&調剤の売上構成比10%に
グローウェルホールディングスは4月20日、2012年8月期第2四半期決算説明会を開催した。鈴木孝之会長は、「今期は『目標3000億円』と少し無理をした計画を立案したが、99%達成できる目処がついた」と報告。それを牽引した「ドラッグ&調剤」の上半期の売上構成比が10%を超えたことを報告し、「改正薬事法の規制が厳しいことから、『ドラッグ&調剤では採算が合わない』と、登録販売者を中心に営業を展開することを明言する競合のドラッグストアも多いが、登録販売者店は今後、コンビニエンスストアなどとの競合でますます厳しい経営環境に陥る。その時に生き残るのが『ドラッグ&調剤』だ。当社は今期100名弱の新卒薬剤師を採用、来期は約200名の薬剤師確保を目指す方針だ。5月中に改正薬事法への対応を完了して、6月からの完全施行に備える」と述べた。
続いて高田隆右社長が期中の概況について「第2四半期まで大きな問題もなく推移し、各利益項目を前年同期比だけでなく計画も上回った」と総括。期中は売上高1416億8900万円(前年同期比9.7%増)、売上総利益415億800万円(同11%増)、販管費360億4400万円(同10%増)、営業利益54億6300万円(同18.3%増)、経常利益57億5200万円(同17.6%増)、四半期純利益26億4600万円(同38.2%増)の増収増益で、課題の販管費低減も、売上高構成比25.4%と計画通りに推移した。
エステー、12年3月期通期決算発表 売上高6.4%増を達成
エステーは4月26日、「2012年3月期決算説明会」を開催。鈴木喬会長が同期決算の概要を報告するとともに、米田幸正新社長が今後の経営方針、4月1日付けで実施した大幅な組織改革の趣旨などを説明した。
同期の連結決算は、売上高463億5400万円(前年比6.4%増)、営業利益17億5100万円(同17.2%減)、経常利益8億4100万円(同45.6%減)、当期純利益7500万円(同90.4%減)と増収減益になった。
売上面では、衣類ケア(防虫剤)部門が震災の影響で春のプロモーションを自粛したことなどで苦戦したものの、主力のエアケア(消臭芳香剤)部門では“ミゲル君”が出演したテレビCMが大反響を呼んだ「消臭力」ブランドが前年比23.6%増と大幅な売上増を記録。
また、家庭用放射線測定器「エアカウンター」シリーズが社会的なニュースになったホームケア部門が同41%増と大幅成長するとともに、サーモケア(カイロ)部門やハンドケア(手袋)部門も震災特需や天候要因で伸長した。
一方、利益面では、昨年3月の東日本大震災後に“日本を明るく元気に!”などの思いで広告宣伝費を積極的に投入したこと、防虫剤などの原材料価格が上昇したこと、そして本社ビルの建替え工事に伴う固定資産除去損を特別損失に計上したことにより、減益となったが、営業利益は計画を上回った。
鈴木会長は2010年10月からスタートした3カ年計画の経営改革プロジェクト「STR(エステー・リフォメーション)」が着実に成果を出していることに触れて「昨年までは営業部門のみで改革を進めてきたが、今年度は米田新体制のもと、全社的な取り組みに拡大していく」と表明した。
2012年5月2日号 記事一覧
会合・発表会
- JACDS、薬業連絡協議会の会見で「改正薬事法100%遵守」など報告
- サンスター財団など、第5回JSDEIセミナーを京都で開催
- 小林製薬グループ、「暑さ対策」テーマにプレスイベント
- 界面工、第62回定時総会開催 竹本元泰氏(竹本油脂)が新会長に
- 排水協、第18回通常総会開催 「新規獲得及びリピーター育成へ」
- ライオン、「感謝の夕べ」開き取引先・得意先関係者など384名が出席
- 全家協、第36回協力会総会開催 「新体制で難局乗り切る」
経営・施策
- 暑さ対策製品、今夏は節電対策を背景に需要拡大へ 早期の購入も
- 小林製薬、連結子会社の株式の80%を三菱商事に譲渡
- グローウェルHD、東証第一部銘柄に指定
- 大王製紙、元顧問・井川高雄氏が株式格下げでコメント発表
- 日本製紙グループ、日本製紙を存続会社に子会社など来年4月に合併へ
- ドラッグフジイ、Tポイントサービスを導入開始
- オルビス、従業員ボランティアが山梨県甲州市で植林活動を実施
- 企業探訪 ミドリムシの可能性を探求する「ユーグレナ」
製品・サービス
- マンダム、「ボディシート」ディズニー生誕110周年記念デザイン限定発売
- 日本製紙クレシア、「スコッティ1.5巻きロール」を改良発売
- ポーラ、新発想のヘアケア「フォルム」新発売
- 王子ネピア、家庭紙製品のパッケージ改良 デラックスシリーズなど
- 伊勢半、「ヒロインメイク」マスカラ2アイテムをリニューアル
- 花王、ヘルシアスパークリングに新製品 ブラッドオレンジフレーバー発売
- J&J、ジョンソンベビーから幼児向けUVローション新発売
宣伝販促
- マックスファクター「SK-Ⅱ」、「美肌JAPAN」キャンペーンをスタート
- シック、「シック×エヴァンゲリヲンキャンペーン」を展開中
人事・組織
- アルフレッサHD、代表取締役2名を追加
- ユニリーバHD、5月1日付けで役員人事を発表
研究・開発
- 資生堂、新・抗老化スキンケア技術の開発に成功
イベント・展示会
- JILS、物流改善事例大会を開催 「PDCAのサイクルを促す」
- 日本ロレアル、「ラ ロッシュ ポゼ」授賞式開催 長谷川理恵が受賞
- PIショー春開催 “防災”“節電”などのPI品が一堂に展示
- ラッシュ、LUSHの工場を見学 「バスボムルーム」などの製造工程を見学
- 愛知岐阜卸組合、AGK第21回ゴルフコンペを開催
- 貝印、ニチレイフーズなど、親子で楽しむ「お弁当コンテスト」開催
施設・店舗
- カメヤマキャンドルハウス、東京スカイツリータウンに直営店オープン
訃報・葬儀
- 訃報 青木数栄子さん (クスリのアオキ・青木保外志社長の母堂) 93歳
時評・コラム
- 時評 テーマ性を持たせた売り場に
- 泡沫 ゴールデンウィークの効果
- らいたあ 顔ツボ化粧品が活動スタート Wケアを提案
その他
- 新日本SM協会・中村洋子常任理事が藍綬褒章受章
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