2012年4月4日号掲載記事より
JACDS、「日中友好ドラッグストア円卓会議」開催
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は3月19日、「日中友好ドラッグストア円卓会議」を開催した。この会議は日中のドラッグストア業界の製配販の現状を理解し、今後の交流、発展を目的にしたもので、両国のドラッグストア、商品、流通の現状や関心事、質問、要望などについて話し合った。
円卓会議では、中国側から中国のドラッグストア、商品、流通の現状について「中国ではドラッグストア業態がまだ芽生えた状態。現状として医薬品、健康食品、医療機器の取り扱う伝統的な薬局・薬店という業種店になっているが、今後の様々な実験によって徐々に中国的なドラッグストア業態も形成してくるだろう。個人的には5~10年ぐらいになると思う。現在、中国の薬店数は40万店を超え、年商は2000億RBM(約320億米㌦)になっている。医薬品は約35%が製薬メーカーが直送、約50%代理商が配送し、残りの15%がローカル卸が配送している。医療機器と健康食品はメーカー直送と代理商納品が半々になっているが他の食品や雑貨などはほとんど地域代理商とローカルベンダーが供給している」といった現状の報告や、日本のドラッグストアに対しての注目点を述べたほか、日本のドラッグストア、商品、流通の現状については「小売業の物流が確立され、メーカーとの直接取引が可能となってきている。商品では継続的なヒット商品がなく、特に化粧品の鈍化が著しい」、「OTC医薬品市場はセルフメディケーションを支え、ドラッグストアはOTC市場の8割を担う重要なチャネルとなっている。OTC薬は約1万2000種が流通している」、「卸の役割・機能には商流、物流、情報提供、金融機能、在庫機能、サポート機能がある。流通経路は多様であり、卸経由、メーカー直取、小売センター経由、店着などの形態がある。卸は得意先の変化に合わせて変化してきた。特徴的なことは多頻度小口配送となっている」などの説明があった。
全卸連 「第2期ORA」3日目を開講 テーマは「経営マネジメント」
全国化粧品日用品卸連合会(全卸連)は3月23日、次世代の卸経営者・幹部育成のためのプログラム「第2期卸流通アカデミー(ORA)」(主催=全卸連、後援=ライオン)第3日目を開講した。
ORAは、業界の有力メーカー・卸業者のリーダー達から多面的な経営理念や実践理論の教示を受けることができ、さらに日用品・化粧品業界卸にカスタマイズした実務的な講義を受講できることが最大の特徴。また、受講者同士が同じ立ち位置から率直な質問や意見交換を交わす場にもなり、若手・次世代経営者にとっては貴重な体験となる。
第3日目では、第1部の講義「業界リーダーに聞く」で、卸売企業・あらたの畑中伸介社長が講演。同社長は、自身の卸業界における経験談を交えながら「卸売業を陽の当たる仕事にしたい」という思いを述べるとともに、卸経営者としての心構えや必要な知識・スキルを教唆した。
続いて第2部の実務に関する講義では「経営マネジメント」をテーマに、受講者達はグループディスカッション形式で、経営者や役員、責任者など“人材を活用する”立場にある人間が持つべき考え方「原因自分論」「防衛コスト」などについて学習した。
資生堂、Web活用した新ビジネスモデル発表 既存店舗網と組み合わせ
資生堂は3月29日、記者説明会を開き、末川久幸社長が「Webを活用した新ビジネスモデル」を説明した。
同社では、昨年から新3カ年計画の1つ「ニューフロンティア戦略」で、「Webマーケティングの本格展開」を掲げて取り組んでおり、すでに昨年から米国と中国ではECサイトを立ち上げているものの、日本では外部環境の変化(少子高齢化、市場の成熟化・飽和化、流通構造の変化、情報を多く持つ生活者の登場など)とともに、同社内には大正12年に誕生した「制度品ビジネスモデル」が存在することから、「単なるECサイトではなく、全く新しいビジネスモデルの開発が必要不可欠」(末川社長)と判断。前述の2国よりも展開が1年遅れたものの、国内で全く新しいビジネスモデルをスタートさせることにした。
こうして開発した新ビジネスモデルは、美と健康に関する企業と専門家によるコラボレーションサイト「Beauty & Co.(ビューティー・アンド・コー)」と、資生堂単独の企業サイト「watashi+(ワタシプラス)」という2つのWebサービスと、既存の店舗網でのサービスを組み合わせて構成している。
「ビューティー・アンド・コー」では、業界の垣根を越えた様々な企業が集まり、魅力的で幅広い商品・サービス・情報を紹介することで生活者との接点を拡大し、それぞれの企業サイトへと誘導する。その企業サイトの1つでもある「ワタシプラス」では、生活者の様々な美容の要望や期待に応えるとともに新しい需要の拡大を図り、併せて化粧品販売店紹介サービスを通じて既存店舗の活性化を目指す。さらに参加企業が相互に顧客を紹介するなどリンクした活動を行うことで、それぞれの魅力を増し、国内市場の活性化につなげる。
ホーユー、3月30日付けでクラシエグループを完全子会社化
ホーユーは、2009年9月にクラシエホールディングス、クラシエホームプロダクツ、クラシエ製薬、クラシエフーズ(以下「クラシエグループ」)の発行済普通株式の60%を取得し、子会社化した。
その後、それぞれの連携を強めシナジー効果による事業拡大を図ってきたが、3月30日付けで、クラシエグループの残りの40%の株式を同株を保有するファンドから取得し、完全子会社とした。
ホーユーは、今回のクラシエグループの完全子会社化について「2009年にクラシエグループの株式を取得し、協働と連携による更なる発展を目指すとともに、3年以内に残りの株式の取得を基本方針としてきたが、直近期の決算において、クラシエグループの最終損益における黒字化が確認され、また生産や物流部門でのシナジーをはじめ、ホーユー・クラシエグループの新たな成長機会の獲得に一定の目処が立ったことから今回の株式追加取得に至った」と語っている。
P&G、JOC・P&Gファミリープロジェクトでトークショー開催
P&Gは、JOC(公益財団法人日本オリンピック委員会)と共同で、オリンピックを通じて“家族の絆”をより深めるきっかけを創出する「JOC・P&Gファミリープロジェクト」を進めている。
このプロジェクトは、いつも家族のために頑張るママを応援する「ママの公式スポンサー」を掲げたP&Gが、JOCと協力して実施する共同プロジェクト。
その第1弾として、3月27日、アクアシティお台場(東京都港区)内「シネマメディアージュ アトリウムスペース」で、元女子シンクロナイズドスイミングオリンピックメダリストの武田美保・珠子さん母子を招いて「ママと選手の絆トークショー」を開き、オリンピックという大舞台での成功を裏で支えた“ママと選手の絆”について語った。
トークショーでは、アトランタ、シドニー、アテネと3つのオリンピックで活躍してきた武田美保の活躍を影で支え育んできたママの珠子さんから、トップアスリートのママとして、またひとりのママとしての苦労や心温まるエピソードを、写真や珠子さんが手縫いして装飾を施した試合用水着とともに紹介。最後に武田美保が「これからロンドンオリンピックの最終予選が開かれるが、シンクロナイズドスイミングは出場がギリギリの状況にある。何とか予選を通過するように日本中で選手にエールを送って欲しい」と呼びかけた。
なおトークショー終了後には、武田美保にまつわるエピソードをクイズ形式で出題する来場者参加型イベントやP&Gの製品が当たる抽選会、武田が現役時代に獲得した5つのオリンピックのメダルを首からかけての記念撮影会など、春休みの親子が楽しめる機会が提供された。
2012年4月4日号 記事一覧
M&A・設立
- オカモト、船堀ゴムを完全子会社化へ
- メディカル一光、訪問介護事務所・居宅介護支援事務所のさつきを子会社化
会合・発表会
- 近石工、第91回技術部会、洗たく石けん部会、合成洗剤部会合同部会開く
- シュワルツコフ ヘンケル、「サイオス」改良で栗山千明を新CMに起用
- 日本香堂、「『母の日参り』キャンペーン」取り組み内容を発表
- 日本ロレアル、メイベリンNY新製品発表会 公式オンラインストア説明
- 白元、「フローラルミセスロイド」新CMに石田純一とローラを起用
経営・施策
- クリニーク、「ふくしま再生プロジェクト:キッザニアへ行こう!」支援
- サティス製薬、サメ肝油利用した化粧品製造販売事業が農商工連携事業認定
- カネボウ化粧品、パナソニックLUMIXとコラボ レタッチ機能を監修
- ローソン、限界集落に向けて移動販売と注文配送サービス開始
- 資生堂、スターツ出版の株式を一部取得
製品・サービス
- 大王製紙、Hellosmileプロジェクトに協賛 「elis」から企画品発売
- カネボウ化粧品、「アリィー」から肌へのやさしさ高めた新商品発売
- カネボウ化粧品、「フリープラス」からエアシャワーミストを改良発売
- カネボウ化粧品、百貨店で展開する「インプレス」から新製品3品発売
- カネボウ化粧品、「サラ」発売30周年記念して限定セット発売
- 日本総合システム、新棚割システム「StoreManagerGX」を紹介
- ライオン、デンターシステマハグキプラスハブラシに「やわらかめ」追加
- クロバーコーポ、スキンケアソープシリーズが高機能・高品質で人気
- クラシエHP、ナイーブボディソープ「さわやかシトラス」季節限定発売
- 大王製紙「GOO.N」、“うえのパンダくん”デザインの企画品発売
- ペリカン石鹸、背中ニキビを防ぐ薬用石鹸など春の新商品発売
- P&G、プレミアムライン「ウィスパーコスモ吸収」関西地区限定発売
- 牛乳石鹸共進社、「ウルルア」「スキンライフ」などから限定企画品発売
- 小林製薬、「すい取ってポイ!」など新製品・追加品発売
- 東洋アルミエコー、「まるくできちゃうクッキングシート」など新製品発売
- ユースキン製薬、「ユースキンS」から子どもの肌を守るUVケア乳液
- リベルタ、削らずに角質ケアできる「ベビーフット」から新製品
宣伝販促
- サンスター「VO5」、ミニサイズが3万人に当たるプレゼントキャンペ
- 桃谷順天館グループ、「新生活応援キャンペーン」を実施
- 貝印、人気女子アナのフィギュアなど当たる「KAI RAZOR」キャンペ展開
- クラシエHP、「いち髪」新CM放映開始 EXILE・ATSUSHIの歌を使用
- エステー、「ムシューダ」新TVCM「防虫の季節」篇放送開始
- 住友3M、2種類のキャンペーンを展開中
人事・組織
- BASFジャパン、シュテック副社長が新代表に就任
調査・統計
- 西化工 24年1月販売統計 ヘアトニック、ヘアトリートメントが好調
- 日家工 24年1月/2月(速報) 「紙 板紙」統計発表
イベント・展示会
- 日本香堂、子ども絵画館inお台場開催 コンクール入賞作品を展示
- フマキラー、フラワー&ガーデンショウに出展 「カダン」シリーズを訴求
施設・店舗
- アルフレッサ、愛知物流センターを5月21日から稼動開始
- 花王、渋谷「ShinQs」に「エスト」新発想の化粧品売り場オープン
時評・コラム
- 時評 組織改革の意図するものは
- 泡沫 桜の咲く時期
その他
- ラッシュジャパン、新鮮な原料を使ったレシピブックを発刊
特集 【家庭用包材】
- 保存・調理関連品市場 利益確保には適正価格での販売が重要に
- 旭化成HP 「サランラップ」が好調 ブランド力の維持図る
- 宇部フィルム 「ポリラップ」「キッチンパック」中心に事業展開
- 日本製紙クレシア キッチン用品「スコッティファイン」 内食化に対応
- 三菱アルミニウム 「遠赤レンジクックプレート」新発売
- エステー ジッパーズで「おやつバッグ」など展開
- サンナップ 「忍者」をモチーフにしたペーパーウェアなど発売
- クレハ 「NEWクレラップ」9年連続の改良を実施
- ライオン リードヘルシークッキングペーパーを積極展開
- 日本紙パック “添加物ゼロ”「ワンラップ」シリーズなど積極提案
- 日本デキシー 消費者目線で付加価値ある商品を開発
- 殺虫剤市場 11年は前年比2%増に 空間用虫よけが最大シェア剤型に
- 桐灰化学 「ムシガード虫よけ紙リング」新発売
- ライオン 「バルサンプロEXノンスモーク霧タイプ」新発売
- フマキラー 成長市場に新製品投入 積極的な宣伝展開も
- 大日本除虫菊 「ハンターシリーズ」で若年層の新規ユーザー獲得へ
- ウエ・ルコ 徳用の小型コバエ捕獲器を発売 インパクトある販促物用意
- 小林製薬 生ゴミの臭いとコバエを解消するゴミ箱用芳香消臭剤を発売
- 白元 「ワイパアワン」などゴキブリ対策品を改良新発売
- アース製薬 生活シーンの多様化に対応する提案を推進
- エステー プラグタイプの電子式虫よけ剤「虫よけアロマプラグ」新発売
- 立石春洋堂 ワンプッシュ型かとり器など殺虫剤関連品新発売
特別企画
特集 【殺虫剤】
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