2012年3月28日号掲載記事より
フマキラー、東南アジアの殺虫剤メーカー2社を子会社化
フマキラーは3月21日、東南アジアで殺殺虫剤の製造販売事業を展開するテクノピア(マレーシア)とテクノピア・ジャカルタ(インドネシア)の株式を取得し、子会社すると発表した。テクノピアはマレーシア、タイ、ベトナム、ミャンマーの4カ国を中心にシンガポール、ラオス、カンボジアにも販売網を持つ企業で、11年12月期の売上高は約34億円。一方、テクノピア・ジャカルタはインドネシアで殺虫剤の製造・販売事業を手掛ける企業で売上高は約8億円。2子会社化のフマキラーの目的は、①ASEAN主要6各国は人口約6億人で経済成長が著しく購買力も上昇していることから、今後の事業の成長が期待できること②ASEAN市場は年間通じて殺虫剤の需要があり、季節変動(天候)に左右されずに安定した売上げが確保できること。
なお、フマキラーは3月21日、記者会見を行い、大下一明社長は「当社の海外事業はインドネシアを中心に急速な発展を遂げている。今回発表の件は、この発展を大いに加速させるものと期待している。当社は早い時期から積極的な海外展開を行っており、現在約70カ国でネットワークを構築してきた。そのネットワークの1つであるテクスケム・リソーシズとの信頼関係と将来の東南アジアにおける殺虫剤市場での未来像を語り合ったことを契機に、株式譲渡による子会社化について協議し、本日、契約を締結するに至った。今後、テクノピアグループと私どもが協力して、子会社化による効果を早期に実現していくことで、東南アジアの国々での事業のスピードを加速させて企業価値並びに株主価値を高めていきたい」と語った。
マンダム、インド共和国に海外グループ会社を設立
マンダムはこのほど、インド共和国に同社海外グループ11社目となるMandom Corporation(India) Private Limitedを3月1日に設立したと発表した。
同社では、従来からインド市場に対し、インドネシアの連結子会社および現地販売代理店を通じて化粧品販売を行ってきたが、①現地の小売業・店頭にスピーディに対応できる営業力の強化および流通に対するサポートの強化、②商品の認知拡大・市場浸透を目指したマーケティングの強化、③現地の生活者ウォンツに対応できる商品開発力の強化および積極的な商品の上市――を図り、化粧品事業の基盤確立、規模拡大のためには同子会社の設立が必要と判断した。
同子会社は当面、インド市場での事業基盤の確立に向け、商品・流通・マーケティング体制の構築を図り、マーケティング費用を中心とした費用の先行投資を行う計画で、初年度の業績見通しについては、平成25年3月期の連結業績予想に織り込むとしている。
ユニ・チャームヒューマンケア、尿吸収ロボ ヒューマニーのレンタル開始
ユニ・チャームヒューマンケアは、展開する自動排泄処理装置の介護保険適用ルールがこれまでの購入からレンタルへと変更されたことを受けて、排泄ケアで一晩中安眠できない全ての方のために「尿吸収ロボ ヒューマニー」のレンタルを4月1日に開始する。
「尿吸引ロボ ヒューマニー」は、夜間の頻繁なおむつ交換や多頻度なトイレへの移動や移乗をなくすことで、介護される人と介護者双方が朝までぐっすり眠れる環境を提供する製品で、移動・移乗がなくなることで、転倒などのリスクが回避できることも期待されている。特徴は、本体と接続された専用の吸引パッドを身体にあてて寝ているだけで、排尿のたびに尿を瞬時に自動吸引して体から離してくれるというもの。夜間のおむつ交換を無くすだけでなく、頻尿の人でも、トイレを気にせず朝までぐっすり眠ることができる。さらに夜間のパッド交換や頻繁なトイレへの移動・移乗が不要なので、朝までぐっすり眠れ、日中、リハビリやデイサービスを頑張ることができる。
JACDS、第12回JAPANドラッグストアショー 12万人超が来場
「第12回JAPANドラッグストアショー」(主催・日本チェーンドラッグストア協会〈JACDS〉)が3月16~18日、千葉県・幕張メッセで盛大に開かれた。今回は過去最大の366社(1235小間)が出展。3日間で延べ12万5728人が来場した。昨年は初日に東日本大震災が発生し、2日目以降、中止を余儀されたが、今回は関係者の努力と出展者の協力で無事成功裏に終了した。
今回のテーマは「セルフメディケーション宣言~がんばろう日本!ドラッグストアでつながる家族の元気!日本の元気!」として、復興途上の日本が元気になるようなイベントを目指すとともに、恒久テーマであるセルフメディケーションの啓発・推進を図った。
出展者も、来場者も昨年の残念な想いがあったためか、復旧・復興と健康増進という根源的なテーマによる期待の大きさの表れのためか、初日のバイヤーズデイには海外からの来場者も含め、過去最高の4万1054人が来場する盛り上がりを見せ、2日目、3日目も天候に恵まれなったにも関わらず、多くの一般来場者、関係者が集まった。
同協会は今回のショーで①面分業調剤と地域介護への挑戦②セルフメディケーションの推進③改正薬事法遵守100%への挑戦④アジアマーケット進出への挑戦――という課題を取り上げ、これらを克服して10兆円産業実現する考えを表明した。
出展ゾーンは、ヘルスケア、ビューティケア、ホームケア、シニアライフケア、フーズ&ドリンク、サプリメント、ペットケア、ウェルネスウエア、エンジョイライフ、ストアファシリティ、調剤システム、出版・その他の12ゾーンで展開。花王、ライオン、P&G、ユニ・チャーム、資生堂など日用品化粧品業界からも多の企業が出展し、新製品や企業としての取り組みを紹介した。
第7回セルフメディケーションアワード開催 「地域社会に元気と活力を」
JACDSは3月16日、「JAPANドラッグストアショー」会場内で、JACDS正会員企業の薬剤師、登録販売者、栄養士・管理栄養士などによるセルフメディケーション推進のための実践論文の優秀作品を決定する「第7回セルフメディケーションアワード」を開催した。
はじめに、櫻井清セルフメディケーションアワード実行委員長(丸大サクラヰ薬局)があいさつに立ち、「昨年の東日本大震災で、ドラッグストアの現場で働くスタッフの方々は苦労されたと思うが、『店を開けることの大切さ』『薬の販売に従事していることの重要性』を改めて実感されたことだろう。今後、わが国は高齢化に伴う健康不安や独居生活でのメンタルケアが益々重要となってくるが、その中で、このセルフメディケーションアワードを通して、ドラッグストアのスタッフがホスピタリティや商品知識、セルフメディケーションの浸透への意識を高めて頂き、地域社会に元気と活力を提供して欲しい」と述べた。
続いて、302件(前回293件)の応募作品の中から、3次審査を突破したグランプリノミネート7名によるプレゼンテーションが行われた後に表彰式が行われ、グランプリはユタカファーマシー・柳瀬沙矢加管理栄養士が受賞。続いて準グランプリ、会長賞、実行委員長賞、審査委員長賞、審査員特別賞の受賞者が発表され、各受賞者に表彰状と記念品が授与された。
2012年3月28日号 記事一覧
会合・発表会
- 近石工、第22回情報交流会・第17回環境保全部会合同部会開く
経営・施策
- 資生堂、「女性研究者サイエンスグラント」受賞者を決定
- 花王、「世界で最も倫理的な企業」に6年連続で選定
製品・サービス
- PRページ 花王 健康的で若々しいライフスタイル応援する「サクセス」
- 花王、大人用紙おむつ「リリーフはつらつパンツ」シリーズ新発売
- 小林製薬、「ヘッドクール」など新製品・改良品発売
- P&G「パンパース」、ロンドン五輪応援する限定デザインパンツを新発売
宣伝販促
- 大日本除虫菊、「金鳥の渦巻 日本の魅力、再発見キャンペーン」実施中
- 旭化成HP、「フロッシュ」TVCMに宮﨑あおいを起用
- ライオン、「花ピカ」が当たるキャンペーン実施
人事・組織
- マツキヨHD、執行役員・重要人事・子会社人事を発表
- マンダム、4月1日付けで役員異動・機構改革を発表
決算
- フマキラー、連結決算を下方修正 花粉対策商材市場縮小の影響で
イベント・展示会
- ドラッグストアショーに前回上回る企業が出展 新たなDgsの在り方提示
- プラネット、商品DBをテーマにセミナー OTC医薬品向け活用提案など
- JACDS、標準EDI推進特別セミナー開催 具体的な導入事例など報告
- クラブコスメチックス、「中山太陽堂の大正時代」展開催
- マンダム、ギャツビーダンスコンペティション日本決勝とアジア決勝開催
施設・店舗
- ハリマ共和物産、名古屋オフィスを名古屋市北区に移転
時評・コラム
- 時評 前年比に惑わされない計画を
- 泡沫 権力者の影響力行使
特集 【卸流通】
- 卸売業の現状と課題を探る いかに地域と生活者のニーズに対応するか
- 全国化粧品日用品卸連合会会長・森友通商社長 森友徳兵衛氏インタビュー
- 一般小売店減少で岐路に立たされる中小地域卸の今
- Paltac 折目光司社長インタビュー
- 卸売業の取り組み サプリコ 3つの中核事業で存在感示す
- あらた 畑中伸介社長インタビュー
- 卸売業の取り組み 東流社 生活必需品を届けるライフラインの一翼担う
- 花王CMKの取り組み 暮らしの中で清潔・美・健康の向上に貢献
- 卸売業の取り組み こもりコーポ 主要得意先とのパイプを太くする施策
- 卸売業の取り組み 中央物産 独自性のある新しい中間流通業を創造
- ライオン 新経営ビジョン実現に向け始動 ブランド価値の最大化目指して
- P&G 朝田文彦営業本部長インタビュー
- 日本香堂 土屋義幸取締役営業本部長インタビュー
- エステー 営業部門を2本部体制に再編 首都圏・地域に最適化した活動
- ユニリーバ 里村治取締役副社長兼営業本部長インタビュー
- ユニ・チャーム 森信次取締役専務執行役員営業本部長インタビュー
- 卸売業の取り組み トゥディック 物流システムの刷新目指しシステム改革
- 卸売業の取り組み J-NET 広域対応や専売品への取り組みをさらに強化
- 卸売業の取り組み J-NET中央 「販売機能の強化」に取り組む方針
- 卸売業の取り組み ときわ商会 まごころの循環+ニッコリアイデア企業
- カルタス・小澤社長インタビュー 育成・販促活動に対する機能フィを
- 卸売業の取り組み 麻友 「総合見本市」で注目集める「提案コーナー」
特別企画
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