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2012年2月22日号掲載記事より

ユニ・チャーム、有力卸店会開催 日本再生とアジアの成長担う展開を

 ユニ・チャームは2月15日、「2012年度有力卸店会」を全国の有力卸51社のトップを招いて開催。高原豪久社長は、「ユニ・チャームの目指す成長戦略、日本再生とアジアの成長を担う」というテーマで、同社の目指す理念と戦略について語った。
 高原社長は、アジアを中心とした世界規模での事業展開、世界と共生した新日本の創造が求められているとし、海外では中国の内陸都市の開拓を加速化させ、ASEAN、中東・北アフリカでの展開も加速化。国内では高齢化社会での排泄ケアに代表されるヘルスケアをはじめとするパーソナルケア事業を更に拡大し、ペットケア事業でもダントツのシェアの獲得に意欲をみせた。
 また海外展開の経緯について説明。1984年の香港・台湾を皮切りにタイ・中東・北アフリカ・北西欧・韓国・中国・インドネシア・マレーシア・シンガポール・フィリピン・ベトナム・インド・オーストラリア・ロシア・USAと展開を進め、昨年には、ベトナムのパーソナルケア企業とUSAのペットケア企業を買収したことを説明。海外の構成比が増え、12年3月期決算では昨年の42.4%を上回る見込みであり、更に拡大を続けると宣言。次にユニ・チャームが担う排泄ケアの標準モデルについては、商品でイノベーションが進んでおり、営業組織では一般市場とプロケアを合体させる事業が4月から本格展開されると明言。日本発の排泄ケアモデルをアジア・世界に向けて発信する決意を述べ、ペットケアでは国内ペットケア市場は成長余地があるとし、ペット飼育の高い効果や、高い飼育率の高齢者を有力購買層として攻略する必要性を語った。

クラシエHP、方針説明会開く 「いち髪」大きく伸長 存在感ある企業へ

クラシエHP、方針説明会開く 「いち髪」大きく伸長 存在感ある企業へ

 クラシエホームプロダクツは2月14日、2012年度方針説明会を開いた。説明会の中で、岩倉昌弘社長は、昨年に「いち髪」が20%増の伸長を示したことを明らかにするとともに、新中期事業計画のスタートとなる12年度を「改革元年」と位置づけ、「当社の強みを最大化し、参入カテゴリーで存在感のある企業になる」と宣言した。
 主要ブランドについては、スキンケア効果をプラスした「ナイーブ」がCMキャラクター・大野智の起用も貢献し前年を上回った。また総合ヘアケアブランドに進化したいち髪は『予防美髪』のコンセプトを強力にアピールするさまざまな施策を展開。昨秋には新CMキャラクターに中谷美紀を起用してブランド施策を強化した結果、ナイーブに並ぶブランドに成長し、同社業績を大きくけん引した。
 なお、11年度の同社売上は、計画・前年ともに上回り、利益は原材料費の高騰、競争激化対応での販売費増などで若干の減益の見込み。
 また新中期事業計画(12~16年)の方向性として、昨年までの企業基盤を確固たるものにするための「護り」のステージから、「成長・発展」のステージに踏み出すとし、主力ブランド、主力カテゴリーに経営資源を集中させ、同社の強みを最大化し、「参入カテゴリーで存在感のある企業」となるという考えを確実に進めていくことを表明した。

ライオン、11年度12月期連結決算は営業利益3期連続の過去最高益に

ライオン、11年度12月期連結決算は営業利益3期連続の過去最高益に

 ライオンは2月13日、ライオンプレスクラブ(LPC)への決算説明会を開き、11年度12月期の連結業績並びに藤重前社長時代の04年~11年までの経営の振り返り、新経営ビジョン「Vision2020」、中期経営計画「V―1計画」、12年度の業績予想について、濱逸夫社長が説明した。
 それによると、同期の業績は原材料価格の影響による利益減が40億円、為替変動による売上減28億円、また、震災の影響による売上減少80億円、特別損失29.7億円があった中、競争費用(販売促進費)の効率化、トータルコストダウンの推進や新製品、高付加価値商品の販売強化等を行った結果、売上高3275億円(前年比1.1%減)、営業利益111億6900万円(6.4%増)、経常利益121億8300万円(3.3%増)、当期純利益40億7700万円(32.5%減)となり、売上高が1.1%減じたものの、営業利益は3期連続、経常利益は2期連続で過去最高益を更新した。また、震災と為替変動の影響による売上減を除けば売上高は2.2%の増加だった。
 セグメント別の売上高は一般用消費財2623.8億円(0.7%減)、産業用品524.1億円(4%増)、海外537.5億円(1.5%増)、その他263.8億円(7.1%減)となった。

花王、花王インドネシア化学の新工場を建設 界面活性剤の生産能力増強

 花王は、アジア地域を中心とした工業用製品に対する需要の増加に対応するため、花王インドネシア化学の新工場をジャカルタ郊外のカラワン工業団地に建設し、あわせて製造設備を増強する。12年2月に着工、13年1月から順次稼動開始予定。敷地面積は現工場の2倍の約12万平方㍍となる。
 今回の増設計画では、主要生産品である界面活性剤の生産設備を新設し、現工場から移設する既存設備とあわせて、界面活性剤の年産能力を現在の約1.5倍に増強する。新工場では、香粧品などの原料に使用する界面活性剤や産業用化学製品を製造する。初期総投資額は40億円超の見込み。また、新工場においても、省エネや環境に配慮し、ガス・コジェネレーションシステム(天然ガスを利用した自家発電装置と、その排熱を有効利用した環境配慮型の電気・熱エネルギー供給システム)を導入するなどCO2排出量削減を進める。なお、ジャカルタ郊外タンブンにある現工場は、14年12月末までに移転を完了し、新工場へ統合する予定。
 現在、花王インドネシア化学で製造している工業用製品は、アジア経済の成長に伴い、インドネシア国内・輸出向けとも需要が伸長している。香粧品分野を含む産業用の化学製品の需要は、さらなる拡大が見込まれる一方、現工場はフル稼動に近い状況にあり、現有敷地では将来の規模拡大に限界があることから、生産拠点の移転を決めた。建設地については、立地条件や各種インフラ環境が良好なことなどから、カラワン工業団地に決定。将来的にはさらなる設備の増設・拡張も視野に入れている。
 花王インドネシア化学は、新工場建設により、アジア市場への界面活性剤の供給拠点としての機能の強化・拡充を図り、各種産業用の化学製品の増産体制を整えることで、成長市場でのケミカル事業のさらなる拡大に努めていくとしている。

寺島薬局、初のグループホームを茨城県・境町のウエルシアタウン内に開設

寺島薬局、初のグループホームを茨城県・境町のウエルシアタウン内に開設

 寺島薬局は3月1日、同社初となるグループホーム「さとのこホーム境」を茨城県猿島郡境町の「ウエルシアタウン」内にオープンする。それに先立ち2月15日には、報道機関者を対象に内覧会が行われた。
 「さとのこホーム境」は定員が9名で、全員が約8畳の個室を使用。個室はベッドと布団の両方に対応でき、冷暖房に加えて加湿や除湿なども調整できるエアコンが付属。さらにクローゼットとチェスター付きなので、慣れ親しんだ衣類や小物などを室内に持ち込むことができる。施設は、居間兼食堂、トイレ(3カ所)、浴室など。浴槽は約4畳、脱衣所は約5畳の広さがあり、車椅子での入浴を想定して、浴槽を壁部中央に置いて介護する人が動きやすいよう工夫を凝らした。また、同所は「ウエルシアタウン」内の「メディウエルタウン」2階に位置しており、隣には眼科が、そして1階には同じグローウェルホールディングス傘下の「ウエルシア関東茨城境町店」が店を構えている。


2012年2月22日号 記事一覧

M&A・設立

  • マツキヨHD、イタヤマ・メディコと弘陽薬品を完全子会社化

会合・発表会

  • 三菱レイヨン・クリンスイが大阪で発表会 家庭用浄水器新製品を紹介
  • 永井正一氏(日石工組副理事長)旭日双光章受章記念祝賀会開き栄誉称える

経営・施策

  • メディパルHD、メディカル一光との資本提携を解消 業務提携は維持
  • 大日本除虫菊・上山専務が「金鳥の国内外の広告宣伝戦略」テーマに講演
  • 花王、特許侵害に関して東京地裁の仮処分決定を発表
  • ホーユー、花王との特許侵害に対する仮処分決定に見解を発表

製品・サービス

  • 花王、フレアフレグランスから新香調「パッション&ベリー」新発売
  • 小林製薬、「透明フィルムのあせワキパットRiff」など新製品発売
  • ライオン、「ペア」から漢方エキス錠、アクネリキッド治療薬を新発売
  • 東洋アルミエコーP、「断熱&冷気防止シート」など新製品発売
  • 大日本除虫菊、「ハンター」「虫コナーズ」など春の新製品発表
  • サラヤ、新ヘアケア「ココパーム」発売 頭皮ケアから導く美髪&小顔印象
  • ニベア花王、ニベアサンから「フェイスモイスト」新発売
  • 資生堂、「ウーノ」から「スキンケアタンク」など春の新製品発売
  • ユニリーバ、モッズ・ヘアからホットケア集中補修・オイルinミスト発売
  • クロバーコーポレーション、「スキンケアソープ」3アイテムを追加発売
  • カネボウ化粧品、ブランシールスペリアから炭酸泡マッサージ洗顔料新発売
  • サンスター、「サンスタートニック クールデオタオル」数量限定発売
  • ライオン、「香りとデオドラントのソフラン」抗菌力を改良して新発売
  • 日本製紙クレシア、「スコッティ大人のデオシート」新発売
  • NSファーファ、「ベビーファーファ」から泡全身ベビーソープなど発売

宣伝販促

  • レキットベンキーザー、「ドクター・ショール」がミス・ユニバースに協賛
  • エステー、春の衣替えシーズンに「ムシューダ」などでキャンペーン実施

人事・組織

  • ミヨシ油脂、代表取締役の異動を発表
  • フジモトHD、本社及び関係子会社の役員人事を発表
  • ライオン、3月29日付けで人事異動を発表

決算

  • P&G米国本社、グループ(連結)の第2四半期業績発表 純売上高4%増
  • ユニ・チャーム、12年3月期第3四半期連結業績 営業利益17.1%増に
  • ポーラ・オルビスHD、12月期決算は増収増益に
  • マツキヨHD、3月期第3四半期業績は増収増益 営業力強化と経営効率改善

調査・統計

  • グローブ工業会、11年度の手袋の国内生産販売数量統計を発表
  • 東家同、24年1月度市況概況価格調査 価格建て直しの具体的成果見られず
  • マスク工業会、23年度の生産量(国内・輸入)と昨年末までの在庫量を発表

イベント・展示会

  • 麻友、第89回総合見本市開催 取引メーカー95社が出展
  • G&G、第36回春季展示商談会開催 売上高約38億円を達成
  • 大木、春夏用カテゴリー提案商談会開き約1000名が来場
  • エステー&フマキラー、「囲碁マスターズカップ」抽選会開く

時評・コラム

  • 泡沫 大河ドラマと経済効果


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