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2011年11月16日号掲載記事より

ライオン、記者懇談会開き業績、経営概況を説明 営業・経常利益が大幅増

ライオン、記者懇談会開き業績、経営概況を説明 営業・経常利益が大幅増

 ライオンは11月7日、11年第3四半期(11年1~9月)の業績並びに同社経営概況について藤重貞慶社長が説明した。
 同社の第3四半期の業績は売上高が2332億2900万円(前年同期比99.4%)、為替変動の影響が16億円を除く、実質の売上高前年同期比は0.1%増となっている。
 震災による売上高の影響は約80億円あったが、この影響を同期までで概ね取り戻すことができた。国内は震災の影響により販売店の企画減少、一部商品の供給量の減少により、1月~6月は減収となったが、7月~9月はオーラルケア分野を中心に売上が回復し、増収に転じた。海外は主力のタイ、韓国を中心に順調に推移し、前年実績を上回った。
 営業利益は50億1300万円(同132%)、原油・植物油脂等の価格上昇の高騰による影響があったが、販売促進費の効率化やトータルコストダウンの推進により、増益となった。経常利益は57億4900万円(同121.2%)、営業利益の増加により、増益となった。四半期純利益は8億9100万円(同61.3%)。震災の特別損失約28億円を計上した影響で減益となった。
 セグメント別の実績は一般用消費財が1845億円(前年同期比99%)、産業用品387億円(同106%)、 海外事業400億2900万円(同102.9%、為替変動の影響を除く実質7.4%増)となった。海外構成比は10年15.2%から今期1月~9月は16.3%に増加した。

小林製薬、海外事業の中期計画発表 今期を“国際事業元年”に

小林製薬、海外事業の中期計画発表 今期を“国際事業元年”に

 小林製薬は11月7日、「国際事業戦略説明会」を開催。同社海外事業の中期計画として、6カテゴリーで世界の習慣を創出し、2015年3月期に海外売上高200億円を目指すことなどを発表した。
 平成23年3月期における海外事業の業績については、売上高78億円、営業利益2億5000万円となり、同事業の黒字化達成を報告するとともに、今期は、売上高90億円、営業利益2億5000万円を見込んでいることを明らかにした。一方、昨年度の地域別売上高の構成比については、アメリカ47%、アジア27%、中国13%、英国6%、その他7%となったこと、品目別売上高構成比では、カイロ65%、冷却ジェルシート16%、医薬品8%、芳香消臭剤5%、その他6%となったことを報告。また、海外市場の展開の一例として、中国では、カイロ(製品名=暖宝宝)を中心に展開(2010年度の上海小林の売上高におけるカイロの売上げ構成比は78%)し、上海ではナンバー1ブランドとなっており、今後は中国沿岸部のほか、内陸部へも展開を進めていくことを明らかにした。
 田中常務は、「当社では今期を『国際事業元年』と位置付け、1人でも多くの世界のお客様に、新しい世界の価値を提供し、新しい世界の習慣を創ることをビジョンに海外事業の展開を図っていく」と力強く述べた。

全卸連、ORA第2期スタート ライオン藤重社長が講演

全卸連、ORA第2期スタート ライオン藤重社長が講演

 全国化粧品日用品卸連合会(森友徳兵衛会長)が主催する次世代の卸経営者、幹部候補者のための学校「卸流通アカデミー(ORA)」(後援・ライオン)の第2期・1回目の講座が11月8日に開かれ、今回は26名が出席した。
 森友学長があいさつに立ち、ORAについて「地域卸の活性化と、業界の将来を担う受講生の皆さんに『志を持ち、夢とビジョンを抱えてこの業界で頑張ってやっていこう』と思ってもらうことを目的に立ち上げた。これを通じて受講生の皆さんに『我々の業界も捨てたものではない』と心の底から思っていただければありがたい」と紹介するとともに、自身が全卸連会長に就任した前後の状況を説明しながら、受講生に対して「全卸連活動を通じて『これからは地域卸の時代だ』と決起を促してきたが、浸透しきれずにいる。受講生の皆さんには、このような状況を打破して『我々が中心になって業界を動かしていく』という気概を持ってもらいたい。そうすれば必ず道は開ける」と呼びかけた。
 続いて「業界リーダーに聞く」に移り、ライオンの藤重社長が「ライオンの経営戦略」をテーマに講演を行った。藤重社長は、10月28日に発表した新経営ビジョン「Vision2020」や新コーポレートメッセージ「今日を愛する。」を、120年に渡って培われた「同社のDNA」に基づいて策定したことなどを詳しく解説。また“リーダーシップ”について「先頭に立って支持するだけでなく周囲を能動的に動かせる能力」だと定義しながら、側近(フォロアー)の重要性を指摘するとともに“教養”をベースにした判断力強化の必要性を強調。その上で「今後は『全てはお客様のために』『社員を大切に』『常に革新』を忘れることなく高い目標を持って人生を歩んで欲しい」との言葉を受講生に贈り、講演を終了した。

JOC・P&Gファミリープロジェクトを発足 日本中のママと家族を応援

JOC・P&Gファミリープロジェクトを発足 日本中のママと家族を応援

 P&GとJOC(日本オリンピック委員会)は11月8日、来年から活動予定の「JOC・P&Gファミリープロジェクト」について共同記者会見を行い、同プロジェクトの概要について説明した。
 桐山P&G社長は、「P&Gは昨年7月28日に2011年から2020年までの10年間のオリンピックのワールドワイド公式スポンサーとして、IOC(国際オリンピック委員会)とTOP(The Olympic Partner)プログラムの契約を締結した。オリンピックの公式スポンサーとなることは世界中のお客様に貢献できる機会につながると確信している。消費財メーカーのP&Gらしく、活動の世界共通テーマとして『Proud Sponsor of Mom/ママの公式スポンサー』というテーマを掲げ、母親を中心とした家族を応援する様々な活動を日本のみならず世界的に展開していく。
 数々のオリンピックゲームで目にする選手の活躍には人の心を動かすものがある。この大きな力の影には家族の支え、家族の存在があると考えており、オリンピック選手と家族の強い絆を生み出す大きな力を全面的に支援させていきたい。私たち一人ひとりが家族の大切さを思い起こせるよう企業として、この活動をバックアップしていきたい。
 今後、10年間にわたるスポンサー期間中、家族がお互いを想い、家族の絆をより深めてもらうきっかけになる様々な活動をサポートしていくが、初年度にあたる2012年度は第1弾としてオリンピック選手の活躍を支えてきた家族の絆をひもとく『ママ&オリンピアントークショー』を行っていく。オリンピック選出とそのお母さんに登場していただき、夢と栄光への道のりを家族でどのように支え築き上げてきたのかを語っていただくのであり、このトークショーを来春からイベントキャラバンで日本各地を回る予定である。その中で当社は各プロジェクトの企画、立案、実行など全般的な運営を担い、JOCには各プロジェクトに協力いただき、オリンピアンへの交渉などをいただく予定である。また、このプロジェクトの発足に際してオリンピックの強化選手とその家族の絆づくりへの支援もあわせて行っていく」と説明した。

大日本除虫菊、「金鳥の渦巻」がグッドデザイン・ロングライフデザイン賞

大日本除虫菊、「金鳥の渦巻」がグッドデザイン・ロングライフデザイン賞

 大日本除虫菊の渦巻型蚊取線香「金鳥の渦巻」が、日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞において、2011年度の「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞した。
 同賞は人々に愛され支持され続けた道具や機器を明日の生活という視点から再評価し、顕彰することにより、ものづくりと私たちの生活を見直す契機を提供するもので、11月9日に行われた授賞式には同社上山専務が出席した。
 今回の受賞について同社では、「東日本大震災後の今夏、節電・省エネルギー生活を志向されたお客様から、多くのご支持や高い評価を頂き、蚊取線香市場は前年比2ケタ近く売上が伸長した。また、東南アジアを始め、蚊に悩まされている熱帯地方を中心に、依然として多くの需要があり、電気式や電池式の蚊取製品と比べても、その効果は劣っていない。明治、大正、昭和、平成と19世紀から21世紀まで、時代・世代を超えて愛用頂き、大変感謝している」とコメントしている。


2011年11月16日号 記事一覧

会合・発表会

  • 大阪卸組合、全卸連後援のセミナー開催 「信頼と協調のある組合として」
  • プラネット、ユーザー会を大阪で開催 「多様化が今後のキーワードに」
  • JACDS、第55回記者意見交換会開く 調剤ポイント制の禁止が決定
  • ライオン、技術説明会を開催 制汗剤の機能強化する2つの新技術を発表
  • JACDS/政治連盟、東京・大阪で業界研究レポート報告会・講演会開催

経営・施策

  • 家庭の節電対策 今冬も注目の「すすぎ1回」タイプの衣料用洗剤
  • 出光ライオンコンポジット、インド共和国で現地法人を設立
  • ポーラ、ベトナム・ハノイ市内に1号店をオープン
  • 王子製紙・王子ネピア、第2期支援団体を決定 東北地方被災者支援活動
  • 花王 今期歳暮商戦の取り組み 「アタックNeoギフト」を積極展開
  • ライオン 今期歳暮商戦の取り組み 「トップNANOXギフト」を強化
  • マンダム、「第5回動物実験代替法国際研究助成金公募」を実施

製品・サービス

  • ライオン、キレイキレイが15周年 オレンジミックスの香り数量限定発売
  • アンファー、「スカルプD」とJALとの企画品を通販で発売

決算

  • アルフレッサHD、12年3月期第2四半期決算発表 AAAとの連携を強化
  • ユニ・チャーム、12年3月期第2四半期決算発表 経常利益9.7%増で推移

イベント・展示会

  • ハリマ共和物産、第94回ブツブツ会開催 48名が参加
  • グッドデザイン賞、大賞は本田技研工業「通行実績情報マップ」に
  • 歯磨工、歯の衛生週間関連企画「標語募集」結果を発表
  • 日本香堂、絵画コンクール最終選考会開催 応募数過去最高の約7万点に
  • 日経トレンディ、「ヒット商品ベスト30」発表 1位は「スマートフォン」
  • フマキラー、フマキッズ「虫と植物とふれあうコンテスト」最終審査会開催
  • ビジネスガイド社、来年3月に大阪でギフトショー開催
  • 近石工組、第126回ゴルフ会を開催 組合員・賛助会員20名が参加

施設・店舗

  • ミツエイ、本社工場を増設 徹底した品質管理と低コストで高い競争力発揮

時評・コラム

  • 時評 ネット販売の実態が明らかに
  • 泡沫 円高に悲鳴


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。