2011年7月13日号掲載記事より
JACDS、新会長に関口信行氏(龍生堂本店)を選出
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は7月7日、第12回(平成23年度)通常総会で寺西忠幸会長(キリン堂)に代わり新会長に関口信行副会長を選出。今後は関口新会長をリーダーにセルフメディケーションを推進するとともにドラッグストア業界の10兆円産業化、経過措置期間が1年を切った改正薬事法の定着、面分業調剤への取り組みなどを推進していく。
関口新会長は1935年生まれ。東京薬科大卒の薬剤師で同大学の客員教授でもある。模範的な薬剤師、現場を知る経営者として知られている。総会後に行われた記者会見で「JACDSには設立の理念にセルフメディケーションを推進し、秩序ある業界を組み立てていくというものである。この理念に沿ってしっかり活動していきたい。変革は簡単にできるものではく、10年ぐらいかけて取り組まなければならない。改正薬事法も3年の経過措置があるが定着させるまでには時間がかかり、実際にネット問題などの色々な問題が起きる。こうした問題を松本名誉会長(マツキヨHD)、寺西前会長をはじめ、皆様の意見を聞きながら定着させていくつもりである」と抱負を語り、改正薬事法の完全実施に向けて意欲的に取り組んでいく考えを示した。
一方、寺西前会長は名誉会長として今後も協会の運営に協力していくことになるが「少子高齢化社会の中で、今後はセルフメディケーションを進めていかなければならないわけだが、関口新会長は模範的な薬剤師であり、調剤面分業を推進する点で良い時期に会長を引き受けていただいた。現場のことを知っている会長として協会を牽引していだきたくことを期待している」と新会長にエールを送った。
シャボン玉石けん、石けんリサーチセンター設立で発表会開催
シャボン玉石けんは7月1日、マスコミ関係に対し「石けんリサーチセンター」の設立発表会並びに内覧会を行った。せっけんリサーチセンターは、今年4月に北九州学研都市(福岡県北九州市)に設立。その後、研究に必要な機材などを揃え、今回はじめてマスコミ向けに披露を行ったもの。
当日はまずリサーチセンターの内覧会を実施し、研究室においてシャボン玉石けん研究開発室の川原氏がセンターの設備などについて説明を行なった。同研究室では、実験のための小規模な石けん製造装置をはじめ、分析機器などが設置され、シャボン玉石けんの研究スタッフや石けんリサーチセンターのそれぞれの分野を担当する研究員が共同で研究を行うスペースとなっている。内覧会後は産学連携センターの一室に場所を移してリサーチセンター設立発表会が開かれた。
森田社長は「石けん自体は、研究対象としてはあまり取り扱われておらず、学術的な研究が進んでいないのが実情である。環境や安全ということが益々重要となっている現在、我々は石けんについて産学連携により、基礎から応用に至るまで多角的に研究を進めていくために、この度石けんリサーチセンターを設立した。シャボン玉石けんは、昨年創業100周年を迎え、今年は次の100年に向けた最初の1年であり、石けんを改めて研究することからスタートし、その研究を通じて石けんの普及を図るとともに新たな分野への進出や製品開発にもつなげていきたいと考えている」と述べた。
白十字、「サルバ東日本復興支援プロジェクト」を実施中
白十字は現在、大人用紙おむつシリーズ「サルバ」及び「応援介護」シリーズの売上げの一部を、東日本大震災の被災地支援に取り組んでいる日本赤十字社に寄託する「サルバ東日本復興支援プロジェクト」を実施中。実施期間は来年6月末まで。
同社は東日本大震災発生以降、日本衛生材料工業連合会をはじめ、関係各所を通じて支援物資の無償提供など被災地復興支援に取り組んできたが、今回の大震災は今後も継続的な復興支援が必要不可欠と考え、また昨年度から展開している『スマイリング・ニッポン“笑顔倍増計画”』の趣旨(“笑顔”を広げていく活動=復興を推進する1要素は“笑顔”の創出)とも連動することから、同プロジェクトの実施を決定した。
プロジェクトの内容は、対象商品の売上げの一部を、日本赤十字社を通じて支援するというもの。同社では「当社は“命を支える”お手伝いをさせて頂く企業として、復興に向けた長い道のりを継続的に支援することを使命として取り組んでいる。被災された人々の生活が1日も早く正常化することを心から祈念するとともに、今後とも皆様に貢献する活動を継続的に実施していく」と話している。支援状況の報告は、同社ホームページ(http://www.hakujuji.co.jp/)の特設ページを通じて随時行う予定。
悠香・中山社長が講演 「茶のしずく石鹸」回収までの経緯などを説明
「茶のしずく石鹸」の製造販売を手がける悠香(福岡県大野城市)の中山慶一郎社長は6月30日、東京・有明の東京ビックサイトで行われた化粧品OEM展示会「コスメティックスジャパン」の専門セミナーで基調講演を行い、業界関係者など約1200名が聴講した。
冒頭、中山社長は、今回の自主回収について、「多くのお客様にご迷惑をおかけて申し訳ない。今回の事態を重く受け止め、回収作業に全力を尽くすとともにお客様には精一杯の対応をさせて頂く」と述べ、回収に至る経緯とその経過報告、今後の取り組みについて説明した。今後について中山社長は、「当社としては、この症状の研究に最大限協力するとともにお客様には、アレルギー症状の改善について情報提供を行い、企業としての社会的責任を果たしていく」と述べた。なお、同品を販売したきっかけについて中山社長は、「もともとこの石鹸は、私の両親がインドネシア人女性のために開発したものだった。両親の知人や友人などに使ってもらった所、好評だったので、この石鹸を両親から譲り受けて起業した」と紹介。また、販売では、「集客」が最重要だと考えて通販ルートを選定するとともに、費用対効果の高い広告制作を独学で実践したことが、同品のヒットに繋がったと説明した。
花王、新鮮な香りがずっと続く柔軟剤「フレアフレグランス」新発売
花王は9月24日、新鮮な香りが続く柔軟剤「フレアフレグランス」と、衣類用フレグランス「フレアフレグランス衣類のリフレッシュミスト」を同時に新発売する。
「フレアフレグランス」は、単に残香性が高いだけでなく、新技術「香りセンサー」により、水分や汗を感じるたびにさらに香りがわきたち、新鮮な香りをずっと楽しむことができる。 香りセンサーは揮発性の香料成分が複数結合した新配合成分を含む、花王独自の発香技術(特許出願中)。新配合成分には、水分に反応して、互いに結合していた香料成分を解き放つ性質があるため、衣類が水分に触れると香料成分の揮発量が大きくアップ。香りセンサーによる発香効果は、約半年続く。(たたんで保管した場合、同社調べ)香りは「摘みたてのフローラルスウィートの香り」「みずみずしいフルーティフレッシュの香り」の2種類(各本体570㍉㍑、つめかえ用480㍉㍑)。
「フレアフレグランス衣類のリフレッシュミスト」は、着るたびに毎回は洗わない衣類でも新鮮な香りでリフレッシュできる衣類用フレグランス。シワ・ニオイをとって新鮮な香りを楽しめる。スプレー回数で香りの強さを調節できる。香りは「フレアフレグランス」と共通なので、頻繁に洗う衣類と洗わない衣類で同じ香りを楽しむことができる。
香りは「フローラル&スウィート」「フルーティ&フレッシュ」の2種、各本体200㍉㍑、つめかえ用400㍉㍑(2回分)。
牛乳石鹸、Mart読者と作った「ウルルアモイストハンドウォッシュ」発売
牛乳石鹸共進社は、秋の新製品として、人気主婦情報誌「Mart」読者と作った、美容液生まれの“ウルトラモイストハンドウォッシュ”「ウルルア モイストハンドウォッシュ」を、9月15日から新発売する。
同品は、美容液50%配合したハンドソープで、贅沢にうるおうモイストキープ処方でしっとりすべすべ手肌に。保湿成分(コラーゲン・ヒアルロン酸ナトリウム・加水分解ヒアルロン酸)配合で、手荒れの原因となる手肌の乾燥をケアするほか、殺菌成分(イソプロピルメチルフェノール)配合でしっかり殺菌・消毒。ふわっと華やぐフローラルブーケの香り。医薬部外品。ポンプ付250㍉㍑、詰替用450㍉㍑(約2回分)各オープン価格。
Martは、コミュニケーションツールとしての情報を発信している主婦向け生活雑誌。読者会員・Web会員から発信された情報が誌面を飾る独特の編集が特長で、“ヒットのゆりかご”として、雑貨・食品・家電などお気に入りの品々を紹介し、次々とヒットの火付け役になっている。今回の「ウルルア」も、新しいライフスタイルや価値観を積極的に取り入れるMart読者との約1年間にわたる共同開発によって誕生した。
同品を使用したMart読者の感想も、「手を洗ってみましたが突っ張らず、カサカサせずこんなハンドソープがほしかったの!と嬉しくなりました」「すすぎが簡単で、ぬるぬる感なども残らないし、つっぱりも感じないので今まで出会ったハンドソープで一番好き。絶対買っちゃいます」と好評を博している。
2011年7月13日号 記事一覧
会合・発表会
- 防虫工、定期総会を開催 「公正競争規約の適切かつ厳正な運用を」
- ユースキン製薬、「ユースキンSミッフィークリーム&ローション」を発表
- マンダム、「猛暑本番!『冷感肌セミナー』」を大阪で開催
経営・施策
- ポーラ・オルビスHD、孫会社の印刷事業会社の株式を譲渡
- 小林製薬、株主優待制度の拡充を決議 優待実施回数を年2回に
- 小林製薬「1円の想いキャンペーン」具体的な寄付金の使途と支援活動発表
- ポーラ・オルビスHD、最大使用電力量の削減目標を25%に設定
製品・サービス
- サティス製薬、業界初の国産化粧品原料の販売を開始
- 小林製薬、「トマリナ」「ブレスケア舌クリン」など秋の新製品を発表
- クラシエHP、ナイーブボディソープから季節限定品を発売
- J&J、ホワイトニング歯ブラシ「リーチ ホワイトニング」改良新発売
- UYEKI、「スーパーオレンジ」が人気ファッション雑誌で紹介
- 伊勢半、働く女性に向けた新ブランド「メグリッチ」2アイテムを発売
- 本島椿販売、「髪のREMAKEシリーズ」を改良 モーニングローションなど
- 丸三産業、「ロールケーキコットン」の販売に注力
- ニベア花王、アトリックスエクストラプロテクションを新発売
- 花王、めぐりズム蒸気でホットアイマスクに「咲きたてローズの香り」追加
宣伝販促
- ユニリーバ、「夏は毎日が菌曜日 ドメスト ラク技キャンペーン」実施中
- ライオン「@トイレ」、トイレ位置情報検索サイトのエリア対応機種を拡大
人事・組織
- JACDS、23年度役員を決定 寺西前会長は名誉会長に
- あらた、役員人事を発表 営業副本部長と副支社長を設置
- 大木、6月17日付けで役員を選任
- 中央香料、新社長に高橋利絵子氏が就任
- 近江兄弟社、新社長に山村徹氏が就任
- クラシエHP、小谷智久氏が津島工場長に昇任
- リブドゥコーポレーション、新役員を選任
- クレハ、6月24日付けで役員人事を発表
決算
- CFSコーポレーション、平成24年2月期第1四半期決算短信を発表
調査・統計
- 西化工 23年1~4月販売統計 ヘアケア3品が前年割れ、染毛料も不調に
- JCA 23年5月度チェーンストア販売統計 食料品衣料品減 住関品微増
イベント・展示会
- エステー「赤毛のアン」チケット抽選会を実施 応募総数は24万7436通に
- 第2回コスメティクススジャパン開催 6万人以上が来場
時評・コラム
- 時評 多面化と深掘りで市場は拡大
- 泡沫 猛暑突入で節電モードもスタート
その他
- 製薬協、「製薬協ガイド2011」を発刊
特集 【H&BCマーケティングニュース】
- 総論 トイレタリー市場は堅調推移 2011年も夏商材の出足好調
- 化粧石鹸・ハンドソープ・ボディソープ 通販や店頭での販売が好調な石鹸
- 衣料用洗剤 液体洗剤が大幅に伸長、ついに粉末洗剤を超える
- 台所用洗剤 食器用洗剤は横ばい推移 セグメント化も更に進む
- 入浴剤 健康志向の高まりで需要は堅調に推移
- 住居用洗剤 総需要は縮小傾向 新商品の認知拡大が鍵に
- 洗濯仕上剤 販売数量・金額ともに順調に推移 香りのニーズが急拡大
- ヘアケア 市場は横ばい傾向に 目立つ上位ブランドの寡占化
- ヘアカラー 泡タイプの人気が継続 白髪用・黒髪用ともに前年上回る
- ウェットシェービング 市場は前年並み 高機能商品の上市が活性化の鍵に
- 制汗デオドラント剤 汗・ニオイに対するケア意識高まり市場は拡大基調に
- スキンケア化粧品 2010年のスキンケア市場は前年比4.5%伸長
- 手袋 衛生意識の高まりなどで市場は拡大傾向に
- オーラルケア 生活者の健康意識の高まりで高付加価値製品が好調に推移
- ラップ・保存調理関連製品 ラップ需要は微増続き 不況時にも底堅く安定
- 殺虫剤 2010年シーズンも順調に拡大 成長カテゴリーが市場牽引
- 芳香消臭剤 香りへの関心の高まりを受け部屋用を中心に拡大
- 繊維製品防虫剤 2010年は天候不順などで2.5%ダウン
- 子供用紙おむつ おむつ・おしりふきで付加価値商品化の取り組み続く
- 大人用紙おむつ 高齢化の進展受け好調に推移 男性用軽度失禁製品に課題
- フェミニンケア 各社「モレ」「ムレ」「カブレ」予防を強化
- 家庭紙 震災直後に仮需 “生活必需品”としての価値再認識
- コンドーム 国内出荷数量は微減 海外市場に活路見出すケースも
- カイロ 全アイテムが2ケタの伸び達成 “電気不使用”で再認識進む
- ローソク 大震災発生でローソク製品の果たす役割の大きさが再認識
- 線香 新たな需要掘り起こし策で市場を活性化
- ペットフード 「プレミアムフード」の売上構成比が拡大傾向に
- ペット用品 飼育頭数減少などが響きダウントレンドに
- 電池 2010年は「アルカリ市場の成熟化」「充電池の普及」進む
特別企画
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