2011年6月8日号掲載記事より
家同連・東家同、定時総会開催 新理事長に紺野正弘氏(正和)が就任
全国家庭紙同業会連合会(家同連)ならびに東京都紙商家庭紙同業会(東家同)は5月26日、それぞれの定時総会を開き、任期満了に伴う役員改選では、両会の新理事長に紺野正弘氏(正和)を選出した。
東家同の第38回定時総会は、小澤茂副理事長(カルタス)の司会で進行。出席状況の報告の後、嶋脇明理事長(あらた)を議長、今枝英治副理事長(アズフィット)と中村真一理事(中庄)を議事録署名人に指名して、各議案を審議、承認した。
小憩を挟んで開かれた家同連の第33回定時総会は、紺野副理事長の司会で進行。はじめに嶋脇理事長があいさつに立ち、東日本大震災により「価格修正のスケジュールに遅れが生じたこと」「家庭紙製品の仮需が発生したこと」を説明しながら、今後の価格修正について「あらたでは①小売業からの帳合見直し示唆に負けないこと②家庭紙製品の長期契約締結の拒否③メーカー各社の付加価値商品の提案――を指示している」と紹介し、組合員に対して価格修正実現に向けて取り組むことを要請した。
続いて、嶋脇理事長を議長、今枝副理事長と中村副理事長を議事録署名人に、次の議案を滞りなく審議、承認した。なお第4号議案では、平成23年度スローガンに「生活必需品を扱う誇りをもって、市場の健全化と安定供給を目指そう」を採択した。
総会終了後には第92回臨時理事会、製販懇談会ならびに製販合同懇親会が開かれ、紺野新理事長は、「家庭紙業界歴40数年間の中で、業界の悪い点、良い点ともに理解しているつもりだが、それを実行できないことが悔しくてならない。今はメーカー、卸ともに疑心暗鬼に陥り、戦わなくても戦いを行っている。どこまでできるか不明だが、できる範囲で業界発展のために力を作りたい」と決意表明した。紺野理事長は当面、製品価格の修正に注力する方針を打ち出している。
ハンディクラウンが会見 豪州で展開する清掃用品ブランドの独占販売開始
DIY関連商品などを展開するハンディ・クラウンは6月1日、今夏からオーストラリアの清掃用品ブランド「ミスタークリーン」(製造元=APB Asia)の国内独占販売を行うことを発表した。
「ミスタークリーン(MR.CLEAN)」は97年にオーストラリアで誕生したお掃除グッズブランド。清潔さと快適さにこだわるオーストラリアの消費者から支持されるとともに、プロユースでも高い人気を誇る。すでに中国やシンガポールなどのアジア・パシフィック地域で展開、各国で順調に売上げを伸ばしているという。同ブランドの特長は“少量の洗剤使用”や“水だけ”でしっかり汚れが落ちる優れたパフォーマンスと手頃な価格帯。今回の日本参入にあたっては①スポンジやタワシ、クロスなどのキッチン用品②床用モップ、ガラス拭き用ミットなどのリビングルーム用品③バス&タイル用スクラブなどのバスルーム用品――の3カテゴリー合計22SKUを展開。順次、その他のハウスホールド製品、プロユース製品などを投入していく。販売チャネルは、ホームセンターと通信販売を中心とし、初年度目標として「ホームセンター1000店舗への配荷」を掲げる。
ハンディ・クラウンの大塚久利社長は「日本国内の販売店をみると、モップなどの清掃用品は、キッチン用品、トイレタリー、カー用品など、様々な売り場で点在して取り扱われている。そこで当社では『ミスタークリーン』の日本販売を契機に、キッチンスポンジからリビング用清掃用品までをトータルで提案する“ハウスクリーニング売り場”の定番化を推進していきたい」と表明した。
P&G、「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」進捗状況を発表
P&G・ジャパンは、東日本大震災支援施策の一環として、4月26日から宮城県内で被災者を対象に洗濯支援「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」を行っているが、活動が1カ月を経過したことを受け、これまでの内容と今後の展開について発表した。
支援目的は、被災者に清潔に洗濯した衣類を届けることで、「少しでも快適で元気な暮らしを取り戻していただく」こと。これまでアリエールが培ってきた清潔な洗濯に関するノウハウが、今回のプログラムで多くの被災者の役に立てるとしている。
支援内容は、被災地避難所で暮らす人々の洗濯物を回収し、被災地隣県の山形県に設置した「アリエールランドリーセンター」(40台の洗濯機を設置)に輸送し、アリエールによる洗濯を行い、乾燥・たたみを行った後、翌々日に洗濯物の持ち主に返却するというもの。4月26日から多賀城市内の避難所で活動をスタートさせ、5月22日からは新たに石巻市内の避難所にも拡大し、5月26日現在で計5カ所の避難所、延べ629家族分、4344着の衣類を洗濯し届けた。避難所で暮らす人々からは「助かっている、嬉しい」という声が上がっており、同社では今後もこの活動を継続させる。
なお、一般のユーザーにも支援の輪を広げる企画として、P&G製品の売上げの一部を被災地支援活動の資金に充てる「東日本エールプロジェクト」を6月中旬から開始する。全国のスーパー・量販店などに設置した専用売り場で告知し、洗濯支援活動「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」をはじめとした同社の被災地支援の活動資金に充当させる。
クラシエHP、夏の暑さ乗り切る冷感シリーズ「冷え~る」新発売
クラシエホームプロダクツは、夏季限定ブランドとして、夏の暑さを乗り切る冷感シリーズ「冷え~る」ブランドを立ち上げ、6月22日にシャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュを新発売する。
今年の夏は、電力不足の懸念より暑さ対策商品の需要拡大が見込まれている。特に「エアコンの使用を控える」など節電意識の浸透もあり、身体そのものを冷やす、あるいは汗を抑える商品に注目が集まると予測されている。
このような状況下、同社では「冷感洗浄で暑さをひんやり乗り切る」をコンセプトとした新ブランド「冷え~る」を立ち上げて、「冷感洗浄商品」を強力にラインアップした。
新ブランドは、頭皮や身体のベタつきをさっぱりさせるのに欠かせないバスタイムで、ゾクっとするほどの“冷感体験”ができることが特長。共通成分として、超冷涼成分「極冷メントールEX」を配合して冷涼感を高めた冷感洗浄を実現した。また、ひんやり冷涼感が続くスーパークール処方と、ひやっと爽快アイスミントの香りも特長だ。
「スーパークールシャンプー」は、冷感洗浄でゾクッとするほどの突き抜ける冷涼感で、頭皮も髪もスッキリ洗いあげるシャンプー。毛髪内部補修成分のセリシン配合で、髪をケアする。「スーパークールコンディショナー」は、すすいだ後も冷涼感が続くコンディショナー。毛髪内部補修成分のセリシンに加えて保湿成分の海藻エキスを配合。頭皮スッキリ、サラっとした髪に仕上げる。「スーパークールボディウォッシュ」は、突き抜ける冷涼感が特長のボディソープで、全身をスッキリ洗い上げるだけでなく、ユーカリエキス配合でボディにうるおいを与える。
メーンターゲットは、お風呂で全身をひんやりさせて夏を快適に過ごしたい男性で、頭皮や髪、ボディに“超冷涼感”を感じられるシリーズとして、この夏の暑さを乗り切る商品として提供する。
あらた、2011年3月期決算説明会開く 次世代卸商社に向けた構造改革へ
あらたは5月26日、「決算説明会」を開き、畑中社長が平成23年3月期の連結業績と、平成24年3月期を初年度とする中期3カ年経営計画の概要を説明した。
業績は、売上高6019億4900万円(前期比102%、121億円増加)で、平成20年度からの増収基調を堅持。売上総利益は763億円(同100%)、売上総利益率は12.7%と前期比0.2%低下したが、畑中社長は「前期はインフルエンザパンデミックなどの影響から粗利が高い数値になった。今期が平均的」と述べている。営業利益は2億8600万円(同402.1%)。経常利益は42億5700万円(同109.5%、4億円増加)で、平成20年度からの増益ベースを維持。経常利益率は0.05%改善した。当期純利益は、東日本大震災で仙台やつくばの物流センターが被害を受けたことから災害復旧費用として6億6900万円を特別損失として計上したことが影響し、10億1500万円(同78.4%、2億円減少)となった。
また、平成24年3月期を初年度とする中期3カ年計画は、「次世代型卸商社に向けた構造改革」をテーマに取り組み、最終年度の目標は売上高6500億円、経常利益80億円に設定した。ポイントは、経常利益を平成23年度実績から倍増させることで、売上原価率を維持しながら売上高を8%増大させて営業利益を61億円に増加させ、一方で販管費の伸びを27億円(3.5%)に抑えることで実現を目指す。
2011年6月8日号 記事一覧
M&A・設立
- ポーラ・オルビスHD、米スキンケア企業を買収、子会社化へ
会合・発表会
- 東京卸組合、第31回通常総会開催 「最高の仕事を誇り持って進める」
- 日家工、第7回定時総会開く 黒崎会長は留任
- M&Aセンター、プレスセミナー開催 「大震災の復興にM&Aは必須」
- ブラシ組合、第42回通常総会を開催 「安全・安心な歯ブラシを提供」
経営・施策
- 石洗工、洗たく用、台所用洗剤など会員製品で“成分情報開示”を開始
- アルフレッサHD、モロオの一般医薬品等卸売の量販事業を丹平中田に譲渡
- ライオン、第4回「きれいな川と暮らそう」基金キャンペーン実施
- 企業探訪 丹羽久の取り組み 安全・安心な商材として「重曹」に注目
- ライオン、雨水タンクを大阪市福島区の全ての私立小学校・幼稚園に寄贈
- 特別レポート 被災地で展開する卸流通① 東流社 震災翌日から懸命対応
製品・サービス
- PRページ ニッサン石鹸 「ベビーファーファ」10月からピップで先行発売
- アイスタイル、ソーシャルサイト「アットビューティスト」β版を開設
- ライオン、2つのソフランのパッケージを一新 アクロンは限定ボトル発売
- UYEKI、カビ対策製品を発売 「ジャストタッチ メジ補修剤」など
- ポーラ「B.A」、スキンケアシリーズなど発売開始
- 小林製薬「アットノン」、約2カ月で売上目標の5割以上の3.5億円達成
- ショーワグローブ、家庭用手袋「しなやか」シリーズなどパッケージ一新
- クラシエHP、「ナイーブ」ボディソープから「クールミント」限定発売
- 東洋アルミエコーP、電動お掃除ツール「migaku」新発売
宣伝販促
- ユニリーバ「AXE」、「告白手当」支給キャンペーンを実施
- エステー、「赤毛のアン」TVCMでキャンペ告知とハーモニーの力伝える
- フマキラー、“大自然の恵み”食材が当たるプレゼントキャンペ実施
- 白十字、キズ処理シリーズ×「劇場NARUTO」プレゼントキャンペ実施
人事・組織
- 伊勢半、グループ各社の役員人事を発表
- ニッサン石鹸、5月30日付けで役員改選を発表
決算
- プラネット、2011年7月期第3四半期業績は増収増益に
- 大王製紙、2012年3月期業績予想を修正
調査・統計
- 西化工23年1~3月販売統計 シャンプー微増も染毛料、ヘアリンスなど苦戦
- JFA 23年4月度コンビニ統計 売上伸長も震災特需は落ち着き
- JCA 23年4月度チェーンストア販売統計 震災特需の反動で伸び悩み
- ドラッグストア・ザグザグが岡山の就職希望調査で1位を獲得
- 小林製薬、「歯周病とその実態」を公表 歯間清掃具の機能と効果を紹介
- CM総研、10年度企業別CM好感度トップ10など発表 7位に花王
- スーパー3団体 23年4月販売統計など発表 北海道・東北、首都圏は微減
イベント・展示会
- 日本香堂、恒例の「ご愛用者謝恩観劇会」開催大阪地区から約1400名招待
- 第5回化粧品産業技術展開催 国内外から258社が出展
時評・コラム
- 時評 3月決算好調の勢いをつなげ
- 泡沫 社会人の常識と「国旗・国歌」
特集 【ペット関連】
- ペット関連品市場 キーワードは「高齢化」「少子化」「健康管理」
- 花王 「ニャンだふる・ワンだふる清潔トイレ」で快適生活を提案
- 大王製紙 新ブランド「エリエール エルル」を創設
- ユニ・チャーム ペットケア事業で米国進出 米国Hartz社買収へ
- ライオン商事 「猫砂のフルライン化」で猫オーナーのニーズを網羅
- ニトムズ 「ペット用清掃品売り場」の拡大目指す
- ジョンソントレーディング JOYPETからハミガキシートなど新製品
- らいたあ 桜のはなびらの耳に “野良猫”が“部屋猫”に
- 線香市場 需要構造に変化 新たな需要掘り起こし策が本格化
- ローソク市場 大震災が需要に影響 ローソク製品の果たす役割を再認識
- 巣鴨地蔵通商店街で聞く 震災の影響で春彼岸の需要鈍化 ローソクは仮需
- 日本香堂 小仲社長インタビュー 変化を好機に需要活性化、市場拡大へ
- カメヤマ 谷川社長インタビュー 陳列什器の共同開発に今まで以上に注力
- こもりコーポレーション 震災で神仏用具の需要が変化
- 孔官堂 新浜営業本部長インタビュー 「自然派」のラインアップを拡充
- 東京ローソク製造 計画停電の影響でローソク特需が発生
- 東亜ローソク 製品の安定供給がメーカーの使命 震災以降の需要に対応
- 天昇堂 微煙・微香タイプの「ポプリ花心地Rose」が安定した動き
- 全日本ローソク工業会 ローソクの安全な使用呼びかける
- 日本薫物線香工業会 喪中ハガキへの対応PRに高評価
- キャンドルワックスアーティスト笹本道子さん 0から生み出すモノづくり
- 「キャンドルナイト」チャリティーイベントを17日に東京・表参道で開催
- マルエス 業務用及び量販・通販ルートでの販路を拡大へ
- ニホンローソク 原料高も安定供給に努める 適正価格の維持が必要に
- 薫寿堂 天然ひばオイルを使用した「ひばの香り延山」新発売
- 佐藤油脂工業 桜の香りのローソク「さくらの里」新発売
- 梅栄堂 風水のカギは香りに 「風水香」新発売 MIREY氏が監修
- 「キャンドルナイト」大阪・茶屋町で開催 メッセージキャンドルなど灯す
特別企画
特集 【薫香・ローソク】
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