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2011年4月27日号掲載記事より

薬業連絡協議会、第44回定例合同記者会開催 JACDSは震災支援紹介

薬業連絡協議会、第44回定例合同記者会開催 JACDSは震災支援紹介

 日本薬業連絡協議会は4月15日、第44回定例合同記者会を開いた。
 はじめに、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が、正会員・賛助会員を対象に実施した東日本大震災における「被災状況に関するアンケート調査」(調査期間=3月25日~4月1日、全て複数回答可)の結果について、正会員は(問A)「従業員について(複数回答可)」=けがをした社員がいる5社、安否不明の社員がいる4社、それ以上重大な被災を受けた社員がいる4社、(問B)「店舗の状況について」=営業不可の店舗がある25社135店舗(再開の見込みあり9社30店舗、建物修繕後再開可能11社24店舗、当分の間は営業不可・原発事故による避難地域内店舗含む15社81店舗)。賛助会員の被害状況は、本社=中程度の被災1社、支社・支店=大きく被災4社、中程度被災15社、工場=大きく被災3社、中程度の被災8社、物流センター=大きく被災5社、中程度の被災12社――と発表した。しかし、4月11日以降の余震により、再び大きな被害を受けた企業があるという。
 また、JACDSが現在進めている支援活動については、次のように説明した。
 ①今後の支援活動全般で用いる「支援マーク」をJACDS事務局が中心となり作成した。マーク中央・円部の色を変えることで「義援金支援」「物資支援」「薬剤師派遣支援」「協力支援」の4つを区別することができる。②JACDSに寄せられた4月14日現在の義援金は4235万3101円(店頭募金は含めず)。募金は5月31日まで行う。③被災地への薬剤師派遣は、3月末の緊急派遣に続いて「第1チーム」を4月7日から、「第2チーム」を同12日から派遣した。被災地での活動は実質2~3日間。今後は宮城薬剤師会を中心に、5月末まで派遣を続ける予定だが、状況によっては延期もありうる。第1チームは4名で組織。④支援物資は会員企業や被災地に派遣した薬剤師からのニーズに合わせて提供。また“風評”で商品調達が滞っている地域への商品発送も継続実施している。

資生堂、国内化粧品事業の新3カ年計画発表 ウェブマーケティング強化

 資生堂は先般、11年度を初年度とする新3カ年計画の内容を発表したが、苦戦している国内化粧品事業の新3カ年計画では発売15周年を迎えたベネフィークのマーケティング強化を図るとともに、ウェブを使った新たな化粧品ビジネスモデルを構築し、国内化粧品事業の抜本的なたて直しに取り組んでいく。
 同社の国内化粧品事業の基本方針は、「より多くのお客さまとの出会いの拡大と絆の強化」としており、計画の柱は「ベネフィークマーケティングの強化」と「新たなビジネスモデルへの転換」の2つ。人口の減少価値観の多様化がもたらす「化粧品の販売需要の低下」、流通構造の変化やビジネスモデルの変化による「集客力・客数の低下」を打破するために、“需要創造”と“集客力・客数の増加”を課題に取り組んでいく。
 ウェブでは「ビューティプラットフォーム」という美容に関心が高い人に向けた新サイトを立ち上げ、化粧品以外の業種も含めた様々な企業から出店者を募り、ネット上に仮想商店街を構築。同社単独展開の出会えなかった消費者との絆づくりの場を提供する。連動する資生堂ウェブサイトではオンラインカウンセリング、資生堂ECショップ、店舗NAVIを提供。さらに一部の契約店については顧客データを共有することにより、サービス情報を適切なタイミングで行うCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)を強化し、会員の固定化促進を契約店と一体となって強化する。

スギHD、11年2月期決算は増収増益に 積極的な出店など推進

スギHD、11年2月期決算は増収増益に 積極的な出店など推進

 スギホールディングスは4月20日、2011年2月期決算発表会を開いた。同期は、生活者・患者のための積極的な店舗展開を行い、65店舗の新規出店と16店舗を閉店し、期末で774店舗となったことや、子会社スギ薬局の調剤部門が売上高250億1400万円(前期比17.0%増)、ビューティケア部門も売上高626億5900万円(同6.8%増)と好調に推移したこと、粗利の適正化に努めたこと、販売費及び一般管理費が計画比97.5%となり、グループ各社でコスト削減を行ったことで、スギHDの連結業績は売上高3047億3000万円(同3.8%増)、売上総利益806億1800万円(同5.7%増)、営業利益127億7700万円(同25.9%増)、経常利益150億1200万円(同22.3%増)、当期純利益89億9900万円(同73.7%増)の増収増益を達成。また、ドラッグストア事業子会社各社の売上高は、スギ薬局2179億8100万円(同6.2%増)、ジャパン703億9200万円(同0.1%減)、飯塚薬品147億3600万円(同8.9%減)となった。
 今期の取り組みについては、更なる飛躍を図るための基盤づくりを目指し、①積極的な出店計画②スギ薬局のOTC医薬品販売③在宅医療への取り組みと訪問看護ステーション――を推進する。このほか、東日本大震災による今後の事業への影響について、杉浦会長兼CEOは、「東日本大震災の影響は半年後に如実に現れてくると考えており、今下期は厳しい市場環境が予想されることから、今期業績は必達最低目標として設定する」と語った。

大阪・阿倍野に「あべのマーケットパーク キューズモール」オープン

大阪・阿倍野に「あべのマーケットパーク キューズモール」オープン

 4月26日、大阪・阿倍野・天王寺地区における市街地再開発事業の一環として、かねてから建設が進められていた、大阪府下最大級のモール型ショッピングセンター「あべのキューズタウン」のショッピングセンターゾーン「あべのマーケットパーク キューズモール」がオープンする。大阪都心部でこれだけの規模の商業施設ができるのは、2003年10月にオープンした「なんばパークス」以来で、大阪のキタ(梅田)、ミナミ(心斎橋・難波)に次ぐ、大阪市第3のターミナルである阿倍野・天王寺地区を活性化させる起爆剤として大きな注目を集めている。
 商業施設は、あべの筋沿いに南北に長い、地下2階地上6階建てで、敷地面積3万7800平方㍍、店舗面積6万9000平方㍍、出店店舗数約320店舗という規模を誇り、ターミナル中心部という立地にも関わらず、1500台分の駐車場が設置されているほか、2000台分の駐輪場も設置されているのが大きな特長となっている。
 今回オープンする、ショッピングセンターゾーンの「あべのマーケットパーク キューズモール」は、店舗面積6万900平方㍍の規模に、254店舗のテナントが集積。テナントの業種(イトーヨーカドー内の店舗及びSHIBUYA 109 ABENO内の店舗を除く211店舗)は、物販120店舗、飲食44店舗、サービス28店舗、食物販19店舗で構成され、この中には、新業態店19店舗、関西初出店33店舗、大阪市初出店62店舗など、新規性の高いテナントが数多く含まれている。あべのキューズタウンでは、初年度の年間来場者を約1700万人、また、あべのマーケットパークキューズモールでは、初年度の年商額を約400億円と見込んでいる。

イオン、初のアウトレットを埼玉県越谷市にオープン

イオン、初のアウトレットを埼玉県越谷市にオープン

 イオンは4月29日、埼玉県越谷市に、イオン初のアウトレットモール「レイクタウンアウトレット」をオープンする。「レイクタウンアウトレット」は、太陽光発電施設や屋外ミスト空調、壁面緑化、電気自動車充電ステーションなど多くの環境配慮型設備を備えた新世代のショッピングモール。敷地面積7万5724平方㍍、延床面積2万9073平方㍍、商業施設面積2万6740平方㍍で、3つの街区(ファーストアベニュー“グリーン”、セカンドアベニュー“ハーベスト”、サードアベニュー“フラワー”)の中に141のテナントが入る。
 既存のショッピングセンター「イオンレイクタウン」に隣接し、フォレストブリッジを渡ると、イオンレイクタウンの1階(mori GARDEN WALKレストラン街)へ回遊することができる。営業時間午前10時~午後9時、年中無休、鉄骨造2階建、駐車台数2200台。なお、「レイクタウンアウトレット」と「イオンレイクタウン」を合わせると、延床面積39万平方㍍、商業施設面積24万平方㍍、テナント数は710、1万台を超える駐車場を有することとなる。イオンでは、「国内では他に類をみない業種業態の集積、そして自然と一体化した一大ショッピングセンターへと進化し、お客様のライフスタイルに合わせた施設・店舗を選択できる魅力的な複合商業施設となる」としている。


2011年4月27日号 記事一覧

会合・発表会

  • JILS、物流改善事例大会開催 現場レベルでの物流効率化など発表

経営・施策

  • ライオン、千葉工場での生産を全面再開
  • 小林製薬、仙台で生産を再開
  • ユニリーバ、ウェブコンテンツ「東日本大震災募金」を開始
  • 桃谷順天館グループ、母の日キャンペーンを実施中

製品・サービス

  • ポーラ、夏のニオイ対策用芳香消臭剤を新発売
  • ユニ・チャーム、MamyPoko改良 ブランドロゴ、パッケージ刷新
  • 大香、「GONESH」から衣料用柔軟仕上げ剤新発売
  • P&G、「アリエールレボ イオンジェルコート」新発売 予防洗いを提案
  • 明色化粧品、オーガニックコスメ「ミルカ」から新アイテム発売
  • 花王、「オーブクチュール」からアイシャドウ新発売
  • コーセー、「アディダススキンプロテクション」新アイテム4品発売
  • 日本製紙クレシア、クリネックス極上のおもてなし4ロールなど新製品発売
  • ジョンソン、「グレード」から「ネイチャーインフュージョン」新発売
  • ダリヤ、自然派ヘア&スキンケア「オーガニックアロエシリーズ」新発売
  • 大王製紙、「アテント」からすっきりフィットうす型パンツなど新発売

人事・組織

  • マツキヨHD、4月15日付けで機構改革・人事異動を発表
  • 大王製紙、4月20日付け、5月1日付けで人事異動を発表

研究・開発

  • ライオン、田七人参の有効成分、高血糖抑制効果を発見

調査・統計

  • CM総研、テレビCM自粛の推移を発表
  • 経済産業省 平成23年2月度販売統計 洗浄剤市場全体で活性化傾向に
  • JFA 平成23年3月度コンビニ統計 震災の影響で売上高が大幅プラス
  • 日家工 紙関連平成23年2月度統計・3月度速報を発表

イベント・展示会

  • 花王、「第2回花王国際こども環境絵画コンテスト」募集を開始
  • ベアエッセンシャル、大阪・阪神で期間限定ショップ開店 ブランドを訴求
  • エキスポS65+、開催日程を9月から11月15~17日に延期

施設・店舗

  • カネボウ化粧品、本社・関係会社の一部を移転 5月6日から営業開始
  • エステー、横浜営業所を移転

訃報・葬儀

  • 訃報 阪本佐知子儀 (石鹸新報社監査役) 63歳

時評・コラム

  • 時評 今こそ踏ん張りの見せ所だ
  • 泡沫 排水協の事務局をお役御免

特集 【カミソリ】

    特別企画

    • ウェットシェービング、市場は前年並み 高機能品の上市で活性化
    • シック 「シック ハイドロ」好調に推移 女性用カミソリ数量限定品発売
    • 花王 「サクセス」プレシェーブ製品が充実のラインアップ
    • P&G 新システムレザー「ジレットフュージョンプログライド」新発売
    • フェザー安全剃刀 女性用ディスポ新ライン「フラミンゴベリィ」発売
    • 貝印 「レッグトリマー」新発売 「KAI RAZOR」は龍が如くとコラボ
    • BIC 新ディスポレザー「ビック スリー グリップ」新発売


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。