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2011年4月6日号掲載記事より

日本香堂ホールディングス発足説明会開催、統治強化でグローバル化を推進

日本香堂ホールディングス発足説明会開催、統治強化でグローバル化を推進

 日本香堂は3月28日、東京・銀座の銀座らん月に関係業界紙を集めて、「日本香堂ホールディングス発足説明会」を開き、グローバル化に対応するため、同社と関連会社の中央銀座ビルディングを合併し、4月1日付けで株式会社日本香堂ホールディングス(以下、日本香堂HD)を設立すると発表した。
 日本香堂は昭和17年の法人設立以来、薫香製造を事業の中核としてトップメーカーの磐石なる地位を築く一方、グローバル化にも注力し、現在国内に9社、海外に9社の企業グループを形成している。
 また、昨今の日本経済は、需要の喚起、拡大が望めない厳しい状況下にある中で、グローバル化に対する企業戦略は不可欠であるとともに、それに対応する組織を形成することが必須要件であると判断し、このほど、日本香堂と中央銀座ビルディングが合併して日本香堂HDを設立、持株会社体制へと移行するに至ったという。
 この合併では、中央銀座ビルディングを存続会社とし、日本香堂HDはグループ企業全体を一元管理運営する役割を担い、グループ全体の企業戦略を策定及びグループの財務管理を行う。
 また、日本香堂の事業は、日本香堂HDから会社分割し新たに設立する株式会社日本香堂が継承する。新生日本香堂は今後、国内を中心としたビジネスの深耕を図り、グループ最大の旗艦として力強い牽引役を果たしていく。

東日本大震災、全卸連が被災組合員の支援に動く

東日本大震災、全卸連が被災組合員の支援に動く

 全国化粧品日用品卸連合会(全卸連・森友徳兵衛会長)は、東日本大震災義援金募金を行うことを決め、各単位組合に文書を3月29日付けで送付した。また、賛助会員(メーカー)宛てに商品安定供給などについての要望書を3月30日付けで送付。義援金と賛助メーカーへのお願いという形で、被災した組合員の支援活動に動き出した。
 義援金は組合から10万円を目安に募集する。この募金と全卸連基金の一部を割いた金額を加え、被災地の岩手県化粧品日用品卸商組合、宮城県化粧品日用品卸組合に送金する。義援金の送金は5月初旬を予定している。各単位組合ともに事情があることから強制ではなく、あくまで任意の募金として行う。
 一方、賛助会員メーカーへのお願いでは本社、物流センター、営業所、設備などの損壊をはじめ、商品の汚損、破損、流出などの被害を受け、事業活動に重大な損害が生じている組合員がおり、そうした状況の中、商品の安定供給に最大限の努力を傾注している状況から、①商品の安定供給について②被災した商品の取扱いについて③支払いの延期などについて――の3つのお願いを文書で行った。
 今回の対応について森友会長は、「全卸連としても被災した組合員の方々のお役に立ちたいと考えた。義援金もどういう形でするべきか検討したが、被災した岩手県と宮城県の単位組合に送ることとした。ただ現在単位組合がない福島県にも被災した卸店はあり、そうしたことを考え、東北ブロックとして使ってもらいたいということをお願いしたい。賛助メーカーに募金を呼びかけなかったことについてはメーカーも被災している企業があること、個々の事情によっての対応の考え方があることを考慮した。
 それよりメーカー様へお願いしたいことは、小売店の商品供給の要請に応えたいが商品が津波で流されてしまって困っている組合員がいる。あくまでもお願いということだが、こうした事情を認識いただき、最大限の協力をいただきたいと思っている。
 今回の震災では大きなチェーン小売業も地場の小さな小売業も被害を受けているが、被災した地域に地域卸がなくなってしまえば陸の孤島になって商品が届かなくなってしまう。地元の生活者のためにも配慮していただきたい。ただ全国の商品供給ももちろん大切であり、被災地を優先の上で、公正な商品供給をお願いしたいと考えている。また、全卸連として被災した組合員の情報の収集に努めていきたい」と話している。

公正取引員会、震災発生後の取引に関する「Q&A集」をサイトに掲載

 公正取引委員会は、東北地方太平洋沖地震発生後に寄せられた質問についての考え方をまとめた「Q&A集」を同委員会のウェブサイト(URL=http://www.jftc.go.jp/)に掲載するとともに、3月18日には「被災地への救援物資配送に関する業界での調整について」を発表した。
 「Q&A集」では、①生活必需品など物資の便乗値上げ②生活者への購入個数制限③被災店舗による原状回復や再陳列作業への協力④親事業者が被災し、工場等が滅失するなどして親事業者に受領能力がないことを理由に受領拒否すること――という4つの具体例で考え方が示されている。
 そのうち「生活必需品など物資の便乗値上げ」については、「価格カルテルなどの独占禁止法違反行為による不当な価格引上げが行われることがあれば問題となる。公正取引委員会として、そのような行為がないかどうか監視する」との見解を表明。
 「被災店舗による原状回復や再陳列作業への協力」では、「被災者の生活の糧を供給する拠点となる大規模小売業者の営業が迅速に開始されることは、被災地の復興や被災者の生活支援にも資するもの」とした上で、「大規模小売業者と納入業者との間で協議が行われた結果、被災した大規模小売業者の原状回復や再陳列作業への協力を行うことになったとしても、独占禁止法上問題となるものではない」としたが、震災を口実に、大規模小売業者が納入業者に対して不当に不利益を与えることとなるような場合には「独占禁止法上の問題が生じ得る」と注意を呼びかけている。

ユニ・チャーム、「ライフリーおしりふきトイレに流せる」新発売

ユニ・チャーム、「ライフリーおしりふきトイレに流せる」新発売

 ユニ・チャームは2月22日、「ライフリーおしりふきトイレに流せる」を発売した。
 高齢者人口の増加とともに、近年は介護用ウェットティッシュ市場が継続的な成長を続けており、快適で清潔な排泄介護を望む声は年々増えている。
 介護用ウェットティッシュは、衛生ニーズや防臭ニーズを背景に「トイレに流せるタイプ」が約6割を占め、主流になっているが、このタイプのおしりふきはシート強度が弱いため、使用中にシートが破れることも少なくなく、介護する人からは「拭き取りにくさ」や「便が手に付いてしまいそう」などの声が上がっていた。
 新製品は、繊維のスキマの少ないしっかりとした厚手素材を採用。手を汚す心配もなく拭き取ることができるほか、水解性なのでトイレに流せて簡単、便利に処理できる。
 パッケージは、ラインまで引っぱって開けると、シールが戻らず取り出すことができる「ピタッとシール」を採用し、急いでいても簡単に取り出せる。72枚入りオープン価格。

西化工 平成23年1月販売統計 美容液大幅伸長で皮膚用化粧品が好調

西化工 平成23年1月販売統計 美容液大幅伸長で皮膚用化粧品が好調

 西日本化粧品工業会はこのほど、平成23年1月の化粧品出荷販売金額比較表を発表した。
 それによると、化粧品全体の出荷販売金額の合計は943億7900万円(前年同期比100.2%)となり、幸先の良い滑り出しとなった。
 分野ごとにみると、頭髪用化粧品の合計は244億5400万円(同90.8%)となった。ポマード・チック・ヘアクリーム・香油が10億4200万円(同103.3%)、ヘアスプレーが12億8200万円(同101.9%)となった他は、全ての品目が前年を割り込んだ。特に、シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメントのヘアケア3品が全て2ケタ減となったことや、セットローションが6億9600万円(同73.8%)と低調だったのが目立っている。
 皮膚用化粧品の合計は、445億200万円(同107.7%)となった。巨大マーケットである美容液が95億9400万円(同133.8%)と大きく伸長したほか、モイスチャークリームも66億7100万円(同128.6%)と2ケタ増を達成した。一方、洗顔クリーム・フォームやパックは2ケタ減でのスタートとなった。話題の男性用皮膚化粧品は、8億3600万円(同99.8%)の微減であった。
 仕上用化粧品の合計は、224億1600万円(同100.4%)となった。同分野最大のマーケットであるファンデーションが99億1800万円(同105.6%)と堅調に推移したほか、リップクリームが5億6000万円(同116.7%)、アイメークアップが37億9400万円(同112.3%)と好調であった。
 特殊用途化粧品の合計は27億5700万円(同82.7%)となった。日焼け止め及び日焼け用化粧品が11億1700万円(同77.4%)、ひげそり用・浴用化粧品は7億3300万円(同92.3%)と、ともに振るわなかった。


2011年4月6日号 記事一覧

会合・発表会

  • 近石工、技術部会、洗たく石けん・合成洗剤部会の合同部会を開催

経営・施策

  • 花王芸術・科学財団、第5回美術に関する研究奨励賞受賞者を決定
  • 各社の被災状況および被災地への支援・対策
  • ウエルシア関東、下館南店の営業を再開、筑西市民に水とマスクを無償提供

製品・サービス

  • シャボン玉石けん、福岡ヤフードーム内トイレに「バブルガード」設置
  • サティス製薬、幻の白ビワを化粧品原料として開発
  • PRページ、ライオン「デンターシステマ」充実のラインアップで積極展開
  • バスクリン、「クールシャワー」など新製品、新入浴価値を提案へ
  • 森友通商、髪を太く濃く見せる「ヘアリッチボリュームアップスプレー」
  • ジョンソン、「スクラビングバブルトイレスタンプクリーナー」新発売
  • 小林製薬、「ビーズの消臭元fresh!」など新製品
  • ペリカン石鹸、ニキビケア洗顔石鹸「薬用アクネ泥炭石」など新発売
  • ライオン、食洗機専用洗剤「CHARMYクリスタパウダー」改良新発売
  • エリザベス、主力ブランド「ポアトル」から新製品2品
  • 大王製紙、「エリエールハーブガーデン」など家庭紙の新製品・改良品
  • 牛乳石鹸、「ミルキィボディソープ」などから企画品・限定品発売

宣伝販促

  • 明色化粧品、「プラセホワイターシリーズ」モニターキャンペを実施中
  • ライオン、「PRO TEC」のテレビCMキャラクターに大泉洋を起用

人事・組織

  • ユニ・チャーム、4月1日付で機構改革、人事異動を実施
  • 日清紡ホールディングス、役員異動を内定

研究・開発

  • 松谷化学工業、希少糖の肥満を防ぐ作用を香川大との共同研究で確認

施設・店舗

  • 都市型商業施設「Luz大森」がオープン

時評・コラム

  • 時評 地域スーパーの姿に見る希望
  • 泡沫 支社移転と電話番号

その他

  • 資生堂、長野県信濃美術館に特別協力
  • 製薬協、医薬品に関するデータを収録した「DATA BOOK 2011」発刊

特集 【殺虫剤】

    特別企画

    • 殺虫剤市場 10年シーズンも順調に拡大、「1プッシュ式」が大幅伸長
    • フマキラー 成長カテゴリーに新製品を積極投入
    • ライオン 「バルサンこれ1本スプレー」新発売
    • 立石春洋堂 「ヘキサチンゴミ箱用虫よけプレート」など新製品
    • 大日本除虫菊 新商品と伸長カテゴリーで売上げをプラスオンへ
    • 桐灰化学 「ムシガード虫よけリング」改良、本格シーズンに向けて拡販
    • エステー 「天然ハーブの自動でシュパッと虫よけ」で新規参入
    • アース製薬 多数の新製品で新規ユーザーの開拓目指す
    • ウエ・ルコ 「コバエとり戦用無敵ガエルジュニア3個入り」など新発売


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。