バックナンバー

2011年2月9日号掲載記事より

花王尾﨑社長が会見 日本市場の活性化と技術ベースの海外展開で成長へ

花王尾﨑社長が会見 日本市場の活性化と技術ベースの海外展開で成長へ

 花王の尾﨑元規社長は2月2日、都内のホテルで開催した花王有力販売店懇談会に先立って、記者会見を行い、花王グループ全体の事業活動の方向と重点施策について説明した。その中で、尾﨑社長は、今後、花王グループは日本市場の活性化を図り、収益の基盤を磐石にしながら、独自の技術をベースに海外展開を強化していく事業戦略をさらに力強く進めていくことを明らかにした。
 尾﨑社長は、花王グループの重点戦略は、まず日本市場の活性化を図り、収益の基盤を磐石にしながら、花王独自の技術をベースに海外展開を強化していくとし、日本市場では「トイレタリー市場の活性化、新たな成長戦略の実行に注力していく」と力強い発言があった。また、「国内トイレタリー市場は成熟、飽和という見方もあるが消費者の価値観、生活意識、商品購買意識の変化の本質をしっかり捉え直し、新たなニーズに的確に応える高い価値をもった商品開発提供することで、日本の市場を活性化できる」との述べ、商品開発で重要な点は、「従来にもまして消費者の生活に近づき、調査を徹底することによって、真の消費者理解を深めていくことに尽きる」と消費者理解のための活動の重要性について言及。また、消費者理解という点では花王は商品開発、マーケティングなどのメーカーとしての機能と販売政策から店頭提案までを行う販売機能を合わせ持っていることから、消費者ニーズの変化、購買行動の変化を的確に捉えることができ、それに基づいた積極的な提案ができることが花王の強みだと説明した。さらに尾﨑社長は具体的な生活者の価値観、生活意識の変化で特に顕著なのは“環境意識の高まり”“アクティブシニア層の増大”“健康意識の高まり”の3点を挙げた。

ココカラファイン、第3回CF会開催 会社方針・商品政策を発表

ココカラファイン、第3回CF会開催 会社方針・商品政策を発表

 ココカラファインは1月28日、取引先企業で構成する「第3回CF会」を開き、取引先メーカー、卸関係者など約700名が出席した。
 会は2部構成で行われ、第1部の2011年会社方針・商品政策説明会では、塚本厚志社長が会社方針を、石橋一郎副社長が商品政策をそれぞれ説明して終了。第2部は総会・懇親会が行われ、畑中伸介会長(あらた社長)の開会挨拶、理事の紹介、折目光司副会長(Paltac社長)の乾杯発声で開宴。懇談後、児島誠一郎理事(中央物産社長)の中締めで散会した。
 会社方針・商品政策説明会で塚本社長は、現在の展開状況と重点テーマ①ドラッグストア事業と調剤事業の収益基盤強化②地域密着型ビジネスの強化③グループ運営体制強化を発表。さらに同社では、「お客様のココロとカラダを元気にする『おもてなしNo.1企業になる』」をコーポレートスローガンに、“おもてなし”を具現化するべく、昨年末から「お客様の声(改善要望等)」を経営改善に活かすCS推進活動の専門プロジェクトを3月に立ち上げることを表明。こうした取り組みを行うことで、2016年3月期に売上高5000億円、経常利益200億円を、2020年3月期には売上高1兆円、経常利益400億円を目指すことを明言した。

Paltac、ストアソリューションフェア開催 生活者起点の需要を喚起

Paltac、ストアソリューションフェア開催 生活者起点の需要を喚起

 Paltacは2月2日~3日の2日間、大阪市内で「Paltacストアソリューションフェア2011」を開催、全国の販売業者約600社、約3600名が来場した。
 今回は、「売場主義~生活者起点の需要喚起~」をフェアのテーマに設定、生活者のライフスタイルの多様化への対応が求められていることを受け、中間流通業が担うべく役割に立ち返り、生活者視点での需要喚起を図るための提案の数々が紹介された。
 会場は、136社の出展メーカーによる「メーカーブース」のほか、具体的な提案を行うゾーンとして「プレゼンテーションゾーン」を設置。今回は5つのゾーンで構成され、まず「インフォメーション」のゾーンでは、同社SCM全体最適構想の概要と、同社の物流、調達、IT、ストアの4つのソリューション機能をビデオとパネルで紹介。「需要喚起」のゾーンでは、今春発売される2000SKU以上の新製品を、3カテゴリーに分類して展示するとともに、各カテゴリーの2010年度の市場規模と今年度の市場動向の予測をパネルで説明。「最適品揃え」のゾーンでは、①オーラル②基礎化粧品③健康食品④医薬品の4つのカテゴリーにおける「商圏タイプ別の品揃え」の実施を提案。
 会場では、各カテゴリーで商圏タイプに最適な商品構成が展示されたほか、同ゾーンの入り口では、同社の営業担当者が架空のドラッグストア幹部に対して、「商圏タイプ別の最適な品揃え」の重要性を提案する様子を約10分程度の寸劇でわかりやすく説明し、来場者の注目を集めていた。

NID、第85回春季展示会開催 390社2169人が参加

NID、第85回春季展示会開催 390社2169人が参加

 日本ドラッグチェーン会とニッドは、「日本ドラッグチェーン会平成23年・第85回春季展示会」を2月1、2日の両日、神戸国際展示場3号館で開いた。
 同展示会には、新規出店8社を含む265社のメーカー出展に加えて、103の加盟社と22社の卸が参加し、参加者総数は390社2169人となった。
 取扱高構成比は、医薬品31%、衛生品10%、トイレタリー9%、医療用具2%、化粧品関連14%、フード(含健食)12%、家庭日用雑貨22%となっている。
 また、2日午後には、同チェーン会の佐野訓久会長やニッドの筒井敏幸社長ら幹部出席の下、記者会見が行なわれ、以下の概要の質疑応答が行なわれた。
 今回の展示会の売上げについては、「今回の売上目標は、254億円で、これは前年の同会の101%である。最終集計はまだ出ていないが、目標値まで十分いけるのではないかと思う。現在の傾向としては、医薬品の売上げが低迷しており、化粧品については少し伸びている。特に化粧品部門は、高額品よりも低価格品が伸びており、商品開発のほうでもそれに対応したものを増やしていることが、プラスとなっている。また食品関係は一番伸びが良い。会員メンバー社の新規店舗は大型店も多く、そういった売り場で食品の占める割合が高まっているのが大きな要因だ」と述べていた。

エステー&フマキラー、「囲碁マスターズカップ」に協賛

エステー&フマキラー、「囲碁マスターズカップ」に協賛

 エステーとフマキラーは、「囲碁マスターズカップ」(主催・日本棋院)に協賛することになり、1月28日、記者発表並びにトーナメント抽選会を行った。
 記者発表は、はじめに大竹英雄日本棋院理事長・名誉碁聖が「エステー様とフマキラー様の協力でマスターズカップという素晴らしい棋戦ができた。出場者は皆、自分が優勝と思っていると思うが大事なのは内容であり、桁の違う内容の棋譜を残すことがトーナメント参加者の責任だと思う」あいさつ。
 この後、エステー鈴木喬社長が「私ども『世にないことをやる会社』であり、囲碁のマスターズはまだないということで協賛させていただくことになった。知的なゲームである囲碁を盛り上げるのは日本を明るくすると思う」とあいさつ。
 次にフマキラー大下俊明会長が「私は、囲碁は文化であり、芸術だと思っている。今回の棋戦はタイトル覇者だけの戦いであり、日本の囲碁界の後世に残るような高いになるだろう。当社のキャッチフレーズは『世界に感動を。そして愛される企業へ。』だが、この大会も世界に感動が残るような素晴らしい棋譜が残ることを期待している」とあいさつした。
 この後、トーナメント抽選会が行われ、2月から始まる本線の組み合わせが決定。トーナメント出場棋士が一人ずつ抱負を語り、記念撮影、懇親会が行われた。
 エステーとフマキラーは、囲碁によって得られる「マナー」「構想力」「計算力」「先見力」といった能力は、ビジネスにおいても重要であり、日本の将来を担う優秀な人材育成にもつながると判断し、この競技の魅力を広く伝える本大会に協賛することになった。大会を通じ、囲碁の普及・発展の手伝いをするとともに両社の連携をさらに強化するとしている。


2011年2月9日号 記事一覧

会合・発表会

  • ライオン、Ban・新製品発表会開く 新消臭技術“ナノイオン消臭”採用
  • 日本香堂、関東地区の卸店招き恒例の新春懇親会開く
  • 花王、有力販売店懇談会開催「わかりやすく人にやさしいモノづくり」推進
  • 大日本除虫菊、東京で製品説明会開く V.I.P陳列コンテスト受賞店を表彰
  • アース製薬、東京で方針発表会開催 100SKU超の新製品を発表

経営・施策

  • キリン堂、中国の合弁会社の設立登記が完了 ドラッグストア事業の確立へ
  • 日登協、8番目の都道府県支部「群馬県登録販売者協会」設立
  • プラネット、ドラッグストアの商品購入リピート率ランキングをサイト掲載
  • JACDS、「調剤支払い時のポイント付与」自粛含む冷静な対応を要請

製品・サービス

  • 花王、「ディープクリーン」から歯周ケアハブラシを改良発売
  • P&G「ジレット」、極薄5枚刃のジレットフュージョンプログライド発売
  • 白元、フローラルミセスロイドに「フローラルソープの香り」を追加
  • トイレタリージャパンインク、「香りサフロン アロマ洗剤」を新発売
  • ショーワグローブ、作業用手袋「ジャージテムレス」新発売
  • 貝印、「匠創 ワイドピーラー」6アイテムを改良新発売
  • 大日本除虫菊、「虫コナーズスペースバリア」など春の新製品発売
  • ライオン、「ハイテクト生薬の恵み」にマイルド香味タイプを追加
  • 王子ネピア、ネピアテンダーうららか日和幅広テープをリニューアル
  • 日清紡PP、介護ケアのためのトイレに流せる大判のおしりふき新発売
  • 白元、ドライ&ドライUPシリーズに新アイテム「クローゼット用」発売
  • P&G、ヘアケア「パンテーン」からナチュラルケアシリーズ新発売
  • ニベア花王、8×4デオウォーター新発売 はじける香りカプセル配合
  • ビーバンジョア、2in1クリームジェル「MKリッチホワイト」新発売
  • ユニリーバ、ダヴプロエイジから新クレンジングアイテムを発売
  • オカモト産業、「ドリップ」「キレイエアアロマ」など春の新製品発売
  • 資生堂、「ツバキウオーター」からアウトバストリートメント新発売
  • エスエスエルヘルスケアJ、ドクター・ショールから巻き爪用クリップ発売
  • ジェクス、育児用品ブランド「チュチュベビー」から新製品発売

宣伝販促

  • 日本ロレアル、「メイベリンNY」11年カレンダービジュアルを公開
  • マンダム「ルシードエル」、iPhone/iPod Touch用アプリ「髪コレ」公開中

人事・組織

  • メディパルHD、代表取締役副社長に渡辺秀一氏が就任
  • 花王、2月1日付けで人事異動を発表

決算

  • 花王11年3月期第3四半期決算 増収増益で推移 売上高0.4%増に
  • マンダム11年3月期第3四半期決算 増収減益に 連結売上高441億円
  • 資生堂11年3月期第3四半期決算 海外売上高が22.7%増加
  • ユニ・チャーム11年3月期第3四半期決算 売上高2818億円に
  • 小林製薬11年3月期第3四半期決算 経常利益6.1%増の169億円
  • 攝津製油11年3月期第3四半期決算 売上高1.7%増加
  • メディパルHD11年3月期第3四半期決算 増収減益で推移
  • Paltac11年3月期第3四半期決算 売上高5829億円で1.7%増加

イベント・展示会

  • 東京ギフトショー開催 2400社が出展し盛会に
  • トゥディック、第18回春の商談会開く SMへのペットフードの展開強化
  • 日本香堂、東京ギフトショーに出展 「アロマベラ」新製品など発表

時評・コラム

  • 時評 負の連鎖を止める覚悟が必要
  • 泡沫 鹿の生肉はどんな味?
  • 斜凡珠 “タイガーマスク現象”とボランティア精神①
  • Paltac、ダンボール専用カッター「SSカッター」を開発 フェアで紹介

その他

  • プラネット物流、社史「21年の歩み」を刊行


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。