2011年1月19日号掲載記事より
エステー、春の卸店説明会開催 「2011年のテーマは卸店との協業」
エステーは1月12日、関東地区卸店営業責任者95名を招き、「2011年春の卸店説明会」を開催した。
鈴木社長はあいさつで、「エステーは今年もまた“強くて速い”会社を目指す。そのためには、まず『スピード経営』である。走りながら考え、走りながら変えていく。次に『絞込みと集中』だ。商品数を減らすとともに主力ブランドを強化する。具体的には今春、エアウォッシュブランドを消臭力ブランドに統合した。そして『世にない商品の開発』である。これについては、この春『天然ハーブの自動でシュパッと虫よけ』をフマキラー社の協力で開発し、上市する。このようにフマキラー社と当社の業務提携は、現場レベルでの協力関係がかなりのスピードで進んでいる。今後も両社の展示会には相互に展示するなど、フマキラー社との業務提携関係を一層進めてシナジー効果を拡大する予定だ。
最近目につくのは、自分の強みを特化するという動きである。その流れに対応するため、第1に『スピーディーな商品の開発』が不可欠だ。それを配荷し、育成するためには是非とも卸店の力をお借りして協業を進める必要がある。第2にひと頃流行った直取引の要求が減少してきた。これは卸店の重要性が見直された結果だと考える。第3にPBからNB重視の方向である。販売店はNBの魅力ある開発力や独創性のある商品、高くても売れる価値のある商品を期待している。当社は創業以前の家業時代から卸店に可愛がっていただいてきた。現在、メーカー各社は中国へ中国へと草木もなびいている。しかし、当社は中国には一銭たりとも投資していない。その最大の理由は信頼するに足る卸がないからだ。卸店が支えている日本こそ宝の山だと思っている。当社の2011年のテーマは、卸店との協業である。今後ともご指導ご鞭撻をお願いしたい」と述べた。
ライオン、春のプレゼンテーション開催 Banシリーズなど新製品を紹介
ライオンは1月12、13日の2日間、東京地区「2011年ライオン春のプレゼンテーション」を開催。2日間で販売店、卸店など約1100人が来場した。
今回のプレゼンテーションでは改良新発売する「Ban」シリーズをはじめ、「クリニカKid’s仕上げみがきセット」「デントヘルス」歯槽膿漏薬シリーズなど今春の新製品を中心に実演を交えた商品特長、マーケティング展開の説明が行われた。
「Ban」シリーズのブースではナノレベルのニオイ分子に直接アプローチする「ナノイオンメカニズム」で、気になるニオイと汗をしっかり抑える同シリーズの特長を映像や実験を使って説明。さらにマーケティング担当者が商品特長やマーケティング展開について詳細に説明し、多くの来場者が期待を寄せていた。
オーラルケアの新製品では子どもの大切な歯を守るためにかかせない「仕上げみがき」に適した新処方のハミガキと、お口のすみずみまで丁寧に仕上げみがきができるハブラシをセットにした「クリニカKid’s仕上げみがきセット」や改良新発売する「デントヘルス」歯槽膿漏薬シリーズなど紹介され、こちらも多くの来場者の注目を集めていた。そのほかにもファブリックケア、ハウスホールド、OTC医薬品、ペット関連商品など新製品や主力商品のプレゼンテーションが行われた。
小林製薬、2011年春の新製品商談会開催 ヘルスケア領域の市場開発に注力
小林製薬は1月13日、近畿地区の卸店、販売店を招き「2011年春の新製品商談会」を開催した。今回発表された新製品は、ジェルタイプの傷あと改善外用薬「アットノン」、靴内にスプレーするだけで瞬時に冷やしてムレた足をリセットする「靴クール」、排尿痛・残尿感を改善する漢方薬「ボーコレン」、天然柑橘オイル配合のフレッシュ香料を採用した芳香消臭剤「ビーズの消臭元fresh!」など8品目で、これらの初年度売上目標の合計は31億7000万円を見込んでいる。
展示会場の特設ブースでは、注力製品の「シャツクール・同女性用/靴クール」と「アットノン」のプレゼンテーションが行われたほか、製品ブースでは、肩こりをほぐしながら頭痛を鎮める塗るタイプの頭痛薬「塗るズッキノンa軟膏」、世界各地の自然な空気をイメージした香りのミストスプレー「世界香路ミスト」、お風呂のデコボコ床用専用洗剤「ジャリピカ」などの新製品を披露。
また、同社グループ企業である桐灰化学のブースでは、「熱中対策シリーズ」のパッケージリニューアルと新製品の「服の上から体を冷やすスプレー」が披露されたほか、腕に通すタイプの虫よけ「ムシガード虫よけリング」のリニューアル(価格変更)などが提案された。一方、企画展示のコーナーでは、ナイシトールやチクナインなど同社の漢方製品への取り組みや、昨年からスタートした社会貢献型キャンペーン「小学校のトイレぴかぴか計画」の活動状況が報告され、来場者が熱心に見入っていた。
クスリのアオキ、11年5月期第2四半期決算 新店舗フォーマット開発に着手
クスリのアオキは1月11日、「平成23年5月期第2四半期決算説明会」を開催した。
同期の連結業績は売上高318億9000万円(前期比18.9%増)、営業利益8億5400万円(同25.1%減)、経常利益9億400万円(同22.0%減)、当期純利益3億1200万円(同50.8%減)と増収減益で推移した。
売上面では、前期下半期が新型インフル特需の反動で厳しい状況に終わったことを受けて、来客促進を目的にチラシ配布やテレビCMといった広告宣伝活動を強化するとともに、ポイントカード制度の見直しなどを実施。また8月からの記録的な猛暑によりドリンクなどのフードカテゴリーが好調だったことで増収となった。
強化にしている調剤薬局事業については、ドラッグストア併設調剤薬局の出店強化に加えて、前期同期よりも処方箋枚数が増加したことで堅調な伸長を記録した。
利益面では、売上総利益率が低下したこと、販促経費が増加したことなどを要因に、営業利益、経常利益ともに前年同期を下回った。
青木社長は、同中間決算の増収減益という結果に対して「単に広告宣伝活動を強化したことで売上げが伸びただけ。これはとても企業努力とはいえない」との反省の弁を述べるとともに、下期ならびに来期以降の方針として①シェア拡大(ドミナント化の深耕、既存店活性化、信越エリア100億円の基盤強化)②ファーマシーへの投資(調剤薬局の併設加速、ヘルス・ビューティの販売力強化、人材育成)③ローコストオペレーションの仕組みづくり(効率的な人員配置の実現)を発表。特に“既存店活性化”については、昨年新設した部署「営業推進室」を中心に、新しい店舗フォーマットの開発に着手していることを示唆したほか、デイリー性の高い日配食品の取り込みなどフードカテゴリーの更なる強化を表明した。
コンビニとドラッグ融合 「NEWDAYS+くすり」がJR品川駅構内に開店
JR東日本駅構内の売店「KIOSK」やコンビニ「NEWDAYS」などの運営を手がけるJR東日本リテールネット(東京都新宿区、夏目誠社長)は昨年12月28日、JR品川駅構内にコンビニとドラッグストアを融合した新業態店舗「NEWDAYS+くすり」をオープンした。
同店は、品川駅構内のエキナカ商業空間「エキュート品川サウス」内にオープンした店舗。従来の「NEWDAYS」の利便性に加え、薬剤師・登録販売者を店内に配置し、医薬品を販売するドラッグストア機能を融合している。
売場(85平方㍍)は大きく分けてコンビニエリア、ドラッグエリアに分かれており、コンビニエリアにはレジ5台とセルフレジ1台が、ドラッグエリアにはレジ1台がそれぞれ設置されている。コンビニエリアのレジで第1類医薬品の会計はできないが、それ以外の商品は、どのレジでも会計することができる。
また医薬品の販売については、午前7時~午後10時30分は薬剤師が第1類~第3類医薬品を、午前5時50分~午前7時、午後10時30分~午後11時30分は登録販売者が第2類~第3類医薬品をそれぞれ販売しており、こうした医薬品の長時間販売は、エキナカのドラッグストア機能として駅利用客に重宝されそうだ。
品揃えの中で、トイレタリー、化粧品関連では、ハンドクリーム、カイロ、マスク、フットケア、生理用品、入浴剤、カイロ、オーラルケア、ディスポカミソリ、スキンケアなどを販売。また、栄養ドリンク、健康補助食品など健康志向に対応した商品も販売され、客の健康をサポートしていた。営業時間は午前5時30分~午後11時30分。
2011年1月19日号 記事一覧
会合・発表会
- エステー、東京で春の商談会開催 フマキラーとの共同開発製品第1弾発表
- キリン堂協栄会、平成23年度協栄会新年会に会員530名が出席
- 家庭紙2団体合同新年互礼会 「全会員一体で難局を乗り切ろう」
- 東北3県卸組合合同賀詞交歓会 「次の10年へ気持ち引き締める」
- 全日本ブラシ組合新春年賀懇親会、「ものづくりのキーワードは品質重視」
- 白十字グループ賀詞交換会 第4次中期経営計画をスタート
- 殺虫剤工業会、虫慰霊祭・年賀交歓会に会員・賛助会員ら約130人が出席
- 大日本除虫菊、新年懇談会開催 新製品開発に積極的に臨む姿勢を示す
- 日本通信販売協会、新年賀詞交歓会開催 「法律相談と広報機能を強化」
- シャボン玉石けん、第31回シャボン玉会を開く 創業101年目の新スタート
経営・施策
- 拡大する流通のアジア新興国市場での展開 卸売業の可能性に注目
- 花王マーチャンダイジングサービスが社名変更
- 小林製薬、「天使の耳かき」を自主回収
- 太陽油脂、国際協力NGOに協力 南アジアで石けん作りを指導
- オカモト、宝島ワンダーネットとライセンス契約を締結
- 伊勢半本店、宇和島伊達家所蔵の香道具箱の復刻プロジェクト進める
- 企業探訪 アウトソーシングサービス 企業の海外進出支援サービスを展開
製品・サービス
- 森下仁丹、バイオカプセル化種子(人口種子)の国内特許取得
- 花王、「アジエンス」改良新発売 芯からしなやかな髪へ
- ユニリーバ、「モッズ・ヘア」を改良 スタイリングシリーズに新アイテム
- 大島椿、ヘアクリーム新発売 ツバキセラミド+椿油を配合
- 王子ネピア、nepia鼻セレブに数量限定品 「わさお」など起用
- P&G、「レノアハピネス」からシートタイプの「香りシート」新発売
- 大香、「ロコアロマキャンドル」など新製品発売
- クラシエHP、「エピラット除毛クリームキット」をリニューアル
- ライオン、CHARMY泡のチカラ手肌プレミアム好調 ゆずの香り限定発売
- 白元、「花粉バリアマスク立体タイプ30枚入」関東・近畿で発売開始
- ヤマサキ、「ラサーナ」から薬用シャンプー&コンディショナーを発売
- 伊勢半本店、キスミー・マキカル・クレンザーパックを新発売
- 太陽油脂、パックスナチュロンクリームソープに2つの香りを追加
- 花王、エッセンシャルダメージケアから毛先集中キューティクル美容液発売
- ユニリーバ、「ダヴ」ヘアケアシリーズを全面改良して新発売
- ライオン、「デントヘルス歯槽膿漏薬シリーズ」を改良新発売
宣伝販促
- 貝印、「ヒゲソリギャップGP」エントリー受付を延長
- 王子ネピア、Webの連載漫画「恋する鼻セレブ・恋鼻」続編をスタート
人事・組織
- 資生堂、末川久幸氏が新社長に就任 前田新造社長は会長に
- DCMホールディングス、連結子会社のホーマック取締役人事を発表
調査・統計
- 東家同 22年12月度市況概況価格調査 価格下落の歯止めを願う
- ライオン「ストッパ」、受験に関する意識調査実施 「急な下痢」が心配
イベント・展示会
- エコプロダクツに18万人超が来場 “グリーン×クリーン革命”を訴求
- ジェクス協賛キャンペ チャリティーイベントで性感染症予防を啓発
時評・コラム
- 泡沫 8020運動の行方
- らいたあ 金刀比羅宮を30数年ぶり参拝 体力の衰えを実感
- 日雑談 “買い物難民”対応に光明 ある食品卸の取り組みに注目
その他
- 大王製紙、第29回エリエールレディスオープン大会レポートを発刊
- 石洗工「クリーンエイジ」No.224
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