2010年12月15日号掲載記事より
全卸連、業界紙懇談会開き22年度の重点項目の推進状況を説明
全国化粧品日用品卸連合会は12月3日、業界紙懇談会を行い、今年度(平成22年)の重点項目と進捗について説明した。今年度の全卸連の重点項目は、①流通課題について、メーカー様と意見交換し、卸売業の考えを提示する②経営トップを育成する機関を設立し、卸売業の次期経営者を育成する③組合のブロック化を推進、並びにブロック活動の活性化を推進する④公正、公平な取引を推進する⑤全卸連の事業者団体としての活動を遂行する⑥卸、メーカーの活動の実態を把握し、返品削減に向けた課題を共有化する⑦EDI標準化への取り組みを推進する――の7項目。
「流通課題について、メーカー様と意見交換し、卸売業の考えを提示する」については、地域の卸流通研究会で店頭売価の乱れの要因、販促金の管理方法、販促企画の公平性の考え方などについて、メーカー6社との意見交換・研究を行い、地域の卸流通研究会は今年度で3年目に入っているが検討テーマや会議の進め方について、マンネリ化の課題が挙がっているが、一方で、じっくり議論ができ、双方の考え方を確認できることが良い点として挙がっている。具体的な成果に表には見えにくいが、今後、メーカーの取引制度改正に卸の要望が反映されてくると考えているとした。
ユニ・チャーム、11年春の新製品発表会開催 新キャンペーンを展開
ユニ・チャームは12月7日、代理店・販売店関係者ら約900名を招き首都圏地区の「2011年春の新製品発表会」を開いた。
高原社長は、今年度の業績見込みについて「売上高は過去最高を達成できると考えていますが、経常利益はデフレ環境の中で積極的な広告投資や販売促進投資を行ったこと、さらに昨今の円高の影響もあり、昨年度の実績を少し割ったところで着地する見込みです」と発表。今年は年頭に発表した「風」をテーマに事業を推進したことを説明するとともに、「エンドユーザーの変化に、我々がタイムリーに対応できるか否かが業界全体で試されています。今後も流通の皆様と一体になって消費者の生活満足度を高めることを追求し続け、これまでにない“新しい購買の潮流を生み出すパワーを持った新製品”を導入し続けていくことが不可欠です」と指摘。
また、同社が来年2月に創業50周年を迎えること、これを記念して4月末から6月末まで「やさしさのチカラをありがとうキャンペーン」を実施することを発表。「当社の職業人としての人生観である3つのDNA(尽くし続けてこそナンバー1、変化価値論、原因自分論)を胸に、これから新しい潮流を生む新製品をご紹介します。『デフレからの脱却』、『業界総資産全体の価値向上』に向けて社員全員が精一杯の奮闘を続けていきます」と述べた。
JACDS、年末恒例の記者会見開き1年間の協会の動きを報告
日本チェーンドラッグストア協会は12月6日、年末恒例の記者会見を開催した。
はじめに寺西会長が①第1類医薬品の販売動向②改正薬事法遵守状況③登録販売者対策(試験対策、日登協の支部設立への協力、継続研修)④薬科大学の実務実習への協力⑤アジアの同業団体との協力関係構築――など、今年1年間の協会の動きを報告。
次にJACDS政治連盟・松本南海雄会長(マツモトキヨシホールディングス)があいさつに立ち、同連盟がインターネット問題に加えて、改正薬事法の運用における諸問題の解決も目指していることを表明するとともに、「現在は年に2回パーティを開いており、活動資金は微々たるものだが、行動力に関しては他団体に負けないと自負している。来年もしっかりとまとまり、活動を続ける」と発言。
続いて、来年3月に開催する「第11回JAPANドラッグストアショー」の概要について櫻井実行委員長(丸大サクラヰ薬局)が「次回は、①面分業②介護③セルフメディケーション推進施策④日本企業のアジア進出サポート――をテーマに設定。来場者数目標は12万人だが、昨年が12万9000人だったことを考えると13万人を達成できるのではないか。また、現在の出展社数は279社だが、これを開催時には300社・1200小間にまでもっていきたい」などと発表。最後に宗像事務総長が、「調剤支払におけるポイント付加」に関する常任理事会での決定事項を発表した後に散会した。
花王「アタックNeo」がエコプロダクツ部門で大賞(環境大臣賞)受賞
花王の衣料用超コンパクト液体洗剤「アタックNeo」が、「第7回エコプロダクツ大賞」において、「エコプロダクツ部門エコプロダクツ大賞(環境大臣賞)」を受賞した。
同大賞は04年、環境負荷の低減に配慮した優れた製品・サービス(エコプロダクツ)の更なる普及を図るとともに、企業などの環境への取り組みを支援することを目的に創設。エコプロダクツ部門とエコサービス部門の2部門で構成し、各部門で大賞4件などを選出する。アタックNeoは、配合組成中の水分を極限まで絞り安定的に濃縮化した液体洗剤。ボトル1本(400㌘)で同社従来液体洗剤1㌔㌘と同じ回数使えるほか、泡切れもすばやく、1回のすすぎで同社従来洗剤使用時の2回分のすすぎに相当する効果が得られるため、節水・節電につながる。今回の大賞受賞は、同品の「すすぎ1回で節水・節電、時間短縮」という商品特長が評価された。
フマキラー、11年3月期第2四半期決算 家庭・園芸用品が苦戦 海外は増加
フマキラーは、12月3日、決算説明会を開き、11年3月期第2四半期の業績並びに11年3月期の計画と通期予想などについて説明した。
同期の業績は、売上高141億7600万円(前年同期比92%)、売上総利益45億1800万円(同74.6%)、営業利益4億2300万円(同20.4%)、経常利益3億4700万円(同16.7%)、四半期純利益1億1000万円(同9.5%)となった。
海外売上高は28億2600万円(同126%)となり、インドネシア、欧州を中心に大幅に拡大したものの、国内が家庭用品、園芸用品の落ち込みにより苦戦。上期としては6期ぶりの減収となった。売上総利益は、アルコール除菌関連等、高採算・高付加価値商品の大幅減収が影響、価格競争激化による販売価格の下落も響き、粗利率は7.4ポイント低下し、31.9%となった。販管費は殺虫剤の売上拡大に向け、広告宣伝費を投下しことなどにより増額、販管比率は28%となった。利益は、粗利の低下、販管費の増加により大幅な減益となった。
カテゴリー別の状況では、殺虫剤は4月~5月は天候不順の影響で低調なスタートとなったが、6月~7月にかけ、「どこでもベープ未来」「おすだけベープ90日分」「虫よけバリア」「虫よけ天然ハーブ」「凍殺ジェット」「コバエバリア」「コバエ激取れ」等の新製品を中心に回復に転じた。家庭用品は「アルコール除菌」関連商品は前年の新型インフルエンザ特需の反動を受けて減少。園芸用品は第1四半期に殺虫・殺菌カテゴリーが苦戦、第2四半期は前年同期並みに盛り返したが期初の出遅れをカバーするには至らなかった。防疫剤は工場や飲食店をターゲットにした「ウルトラベープPRO」が順調に推移。海外売上高は、28億2600万円(前年同期比126%)で好調に推移した。
2010年12月15日号 記事一覧
会合・発表会
- 近石工組、第87回技術部会・工場見学会開催 4工場を見学
- クラシエHP販売、大阪で11年春・新商品発表会開催 70SKUを紹介
- カスタマー・コミュニケーションズ、10周年記念フォーラムに230名が参加
- グリーンベル、春の新製品商談会を大阪でも開催
- 大日本除虫菊、上山専務が大阪企業家ミュージアムで講演
経営・施策
- メセナアワード2010、贈呈式開催 資生堂が「ことばの花賞」に
- ユニリーバ、新ビジネスプラン「サステナブル・リビング・プラン」を発表
- 流通経済研究所、中国進出支援を強化 2月に中国流通セミナー開催
- 大幸薬品、シンガポールで衛生管理製品「クレベリン」発売開始
- 大阪バイオファンド、2号投資案件に脳科学香料を決定 500万円を出資
- アイスタイル、美容に特化した情報拡散サービスを開始
製品・サービス
- 第40回日本PM協会展開催 白元「快適ガードプロ」現物展示POPが金賞
- マンダム、「ルシード」ヘアスタイリング剤シリーズを全面リニューアル
- ホーユー、若い男性のニーズと不安に応えた新ブランド「レクシィ」誕生
- クラシエHP、理美容店向け男性用エイジングケア化粧品「BASARA」発売
- 資生堂、「マキアージュ」新ポイントメーキャップ発売
- ニッサン石鹸、春の新製品発売 「ファーファ」シリーズを強化
- サティス製薬、関根桐材店とコラボ 桐灰の化粧石鹸を新発売
- 小林製薬、消臭元から春季限定で「さくらの香り」を発売
- ライオン、リードクッキングシートから数量限定で「お菓子作り品」発売
- ニッサン石鹸、「ファーファ超濃縮柔軟剤」九州地区でテスト販売開始
- 貝印、キッチン用品「シリコーンチュロス型」など新発売
- サンスター、「VO5ヘアスプレイ」が@cosmeベストコスメ大賞で殿堂入り
- 伊勢半、@cosmeベストコスメ大賞で3商品が1位、2位を獲得
- シャボン玉石けん、ハンドソープが好調推移 「バブルガード」が牽引
- ポーラ、美白メークシリーズ「ホワイティシモ ベースメーク」を新発売
宣伝販促
- 白十字、サルバ「介護川柳」コンテスト実施 川柳作品を募集
- ジョンソン、「第7回おそうじ川柳」入賞作品を発表
- 明色化粧品、豆しば豆乳イソフラボンシリーズモニターキャンペーン実施中
決算
- 大木、11年3月期第2四半期決算は増収増益に 全国流通対応のOTC専業卸へ
研究・開発
- マンダムなど、「ボタンエキス」の紫外線による炎症抑制と美白効果を発見
- 花王、梅9種を分析 香りの特徴により4つのグループに分類
- ニベア花王、自然由来成分の脇臭や汗臭の原因菌に対する殺菌効果を確認
調査・統計
- 本紙が選ぶ2010年業界10大ニュース 自然現象に振り回された1年に
- 首都圏の卸組合、第6回アンケート調査を実施 利益貢献商品は分散傾向に
- 経済産業省 10年9月度洗浄剤販売統計 残暑の影響で洗顔ボディ用等好調
- JFA 10年10月度コンビニ統計 タバコ特需落ち着き売上減
- JCA 10年10月度チェーンストア販売統計 総販売額が23カ月連続減に
- 東家同、10年11月度紙関連市況概況価格調査 売価固定で採算割れ傾向に
- DIY協会 09年度DIY小売業実態調査を発表 全店売上高は前年割れに
- DIY協会 10年10月度HC統計 急な冷え込みで季節商品が好調
- マックスファクターが意識調査、20代も「百貨店で化粧品購入」高い
イベント・展示会
- 家庭用品-生活雑貨展 11年6月に初の開催 出展社を募集
施設・店舗
- ラッシュ、日本初上陸の英国式スパ店舗「LUSH SPA」を代官山に開店
- 美香園、本社・工場・物流拠点を移転 12月21日から営業開始
時評・コラム
- 日雑談 話題のアバクロで買い物 独特の雰囲気を体験
- 私説・布衣の交わり(47) 最終回によせて 作田信幸
その他
- 資生堂・前田社長がベストドレッサー賞(政治・経済部門)受賞
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。