2010年10月6日号掲載記事より
全国衛生材料工業会、“原料高”受けて状況を報告 価格改正の動きも
日本衛生材料工業連合会傘下の全国衛生材料工業会(岩月宏昌会長/イワツキ)は、9月29日、記者会見を開き、医療用ガーザや医療用脱脂綿など“綿花”を原料とする衛生材料の原料価格・原価が高騰している状況を報告した。
会見は、会員を代表してイワツキの大関正博取締役、スズランの國枝和広専務、川本産業の川本武副社長が出席。藤田直哉専務理事が司会を務め、国枝専務が綿花の価格や中国での人件費高騰の状況などを説明し、質疑応答後に散会した。
日本の衛生材料業界は、国内生産による安定供給確保が難しくなったことを理由に、90年代から生産拠点を中国など海外に求め、中国では現在、医療用ガーゼの90%以上、医療用脱脂綿の40%程度を生産するまでに生産量が拡大しているという。しかし、世界的な人口の増加や後進国の発展により、世界的に繊維製品の需要が拡大したことにより、綿花の消費量が22%増加。それに伴い綿花の価格が国際的に高騰している。
加えて、近年は「工員の平均賃金」も高騰しており、現在は対06年比で60・91%上昇。今後2~3年間は毎年15~20%の上昇が続くと見込まれている。
こうした状況を踏まえて出席各氏は「会員各社は、それぞれで合理化努力を続けているが、“原綿価格の上昇”などは我々の努力以上のスピードで進んでおり、対応しきれていないのが現状だ」(川本氏)などと自社の状況を説明するとともに、今後は「価格改正」を行う会員が登場する可能性を示唆していた。
麻友・清水俊吉会長の叙勲を祝う会に各界のトップ280名が出席
春の叙勲で旭日雙光章を受賞した清水俊吉氏(麻友会長)の受賞祝賀会が、9月27日、川越プリンスホテルに得意先・取引先・親戚関係者など約280が出席して盛大に開催された。
この祝賀会は発起人会(発起人代表・小仲正久日本香堂会長、発起人・藤重貞慶ライオン社長、鎌田真白元社長、斎藤英雄川越商工会議所会頭、小谷野和博協同組合川越パンテアン理事長)による案内のもとに催され、得意先からはウエルシア関東・池野社長、北辰商事・太田社長、寺嶋薬局・松本社長、ぱぱす・根津社長など、取引先からはライオン・藤重社長、日本香堂・小仲会長、大日本除虫菊・上山会長、白元・鎌田社長、エステー・鈴木社長など、同業卸からはパルタック・折目社長、あらた・畑中社長、森友通商・森友社長、J‐NET・中野社長など多くの各界首脳が出席し、清水氏の業績を称えた。
祝賀会式典では、発起人代表の小仲会長があいさつの後、来賓祝辞を川合・川越市長、池野・ウエルシア関東社長、藤重・ライオン社長、斉藤・川越商工会議所会頭が述べ、ご夫妻への花束贈呈を令孫達が行い、清水会長が謝辞を述べた。引き続き代表18名による鏡開きが行われ、乾杯発声を鎌田・白元社長が行って祝宴に移り、さらに来賓代表として全卸連・森友会長、全家協・岡部理事長、J‐NET中央・相澤会長、埼玉りそな銀行・戸所副社長が述べ、歓談中にはピアノ生演奏及び3人の女性オペラ歌手による共演などがあり、会社代表謝辞を清水政弘社長が述べて閉会した。
ユニ・チャーム、ロシアのベビー用パンツ紙おむつの新工場が竣工
ユニ・チャームが、ロシアのトゥーラ州ヴィニオに建設中だったベビー用パンツタイプ紙おむつの新工場が竣工し、9月20日、現地でテープカットセレモニーが行われた。
このセレモニーには、同社・高原豪久社長と、SCA社(本社=スウェーデン、1兆円規模の売上高を誇る製紙メーカーで、欧州と米国で同社と合弁事業を展開しているパートナー)のJan Johansson社長兼CEOとともに、トゥーラ州知事、スウェーデン大使館経済大臣が出席し、地元の雇用創出や経済的成長に対する期待感を実感するセレモニーになった。
同社は、不織布吸収体事業でグローバルシェア10%の獲得を目指す「グローバル10」を推進中で、現在は東アジアやアセアン、オセアニア、MENAエリアを中心に海外事業を展開中。成長著しいロシアでは、オランダにある工場から輸出して販売していたが、ロシア国内のベビー用パンツタイプ紙おむつ市場は非常に高い成長が続いていることから、供給能力の拡大が必要になっていた。そこで、ロシア国内に新たに工場を建設することにより安定供給体制を築き、ロシア市場での販売強化および物流面での効率化を達成して、より鮮度の高い商品をお客様に届ける体制を構築することにした。
同社では「これにより、ロシアのベビー用パンツタイプ紙おむつ市場のさらなる拡大に貢献できるものと確信している」としている。
CFSコーポ、2011年2月期第2四半期決算 今後は4つの事業戦略を推進
CFSコーポレーションは9月27日、2011年2月期第2四半期決算説明会を開き、石田岳彦社長が同期の決算概況と今後の事業戦略について発表した。同期の連結業績は、売上高698億8400万円(前年同期比4・5%減)、営業利益6億9100万円(同24・5%減)、経常利益7億2700万円(同29・9%減)、当期純利益3億6000万円(同356%増)となった。
売上面では、調剤部門の売上げが10・7%増となり、猛暑の影響で夏物商品が好調に推移したものの春先の天候不良と昨年の新型インフルエンザ需要の反動の影響から既存店売上高が96・7%となり減収となった。利益面では、販売費及び一般管理費が前年同期より3・4%削減したが、売上高の減少に伴い営業利益、経常利益ともに減益。当期純利益は、在庫評価方法の変更に伴う特別損失が発生しなくなったことで大幅な増益となった。
また同社では、イオンとの提携関係強化に伴い、スーパーマーケット事業を分離させ、イオン100%子会社のイオンキミサワに継承させたことについて石田社長は、「イオンキミサワでは、収益基盤強化に向けた店舗網整備を行い、『キミサワ』ブランドの復権を目指していく。これにより当社の売上規模は、スーパーマーケット事業が無くなるため、一時的に年間ベースで1000億円強となるが、既存店の活性化と積極的な新店舗の展開を行い、早期に1200億円規模の売上げ体制の構築に注力していく」と語った。
今後の事業戦略については、①都市型・郊外型モデルの水平展開②新業態店舗の開発と展開③コスト構造の改善④店舗収益の強化――の4項目を掲げた。
キリン堂、2011年2月期第2四半期決算発表 連結売上高5.3%減に
キリン堂は9月27日、大阪市内のいちよし証券で2011年2月期第2四半期(平成22年3月~8月)の決算説明会を開いた。連結売上高は500億8700万円で前年同期比(以下同)5・3%減。減収の原因としては季節商材の不振や前期にあった新型インフルエンザ関連特需の反動などの影響を上げた。
また利益面では、販売費及び一般管理費は5億1300万円減と前年同期比で3・9%の削減を果たせたが、構造改革の途中にあり成果が計数面に表れるにはいたらず、連結累計期間の営業利益は2億4100万円(58・5%減)、経常利益は4億3100万円(39・6%減)、四半期純損失は6200万円となった。店舗状況は、スーパードラッグストアを5店舗出店し、5店舗を閉店、連結子会社も含め7店舗の改装を実施。会計期間末の店舗数は311店舗となった。
今後の方向性については、地域コミュニティの中核となるドラッグストアチェーンの確立を目指し、小商圏で徹底した関西地域ドミナント深耕と住まいの近くでの安心と便利の実現並びに地域医療への貢献を挙げ、①セルフサービスの徹底②専門性の強化③マーケティング戦略強化――を打ち出した。
2010年10月6日号 記事一覧
会合・発表会
- 兵庫県線香協同組合、恒例の線香物故先覚者慰霊祭を開く
- マンダム、東京でも記者懇談会開催 ブランド・技術・マーケの一体化推進
- ネイチャーズウェイ、フィトセラピー基礎セミナーを開催
経営・施策
- 資生堂、南アフリカ共和国で化粧品の販売を開始
- 中央物産、連結子会社のシステムトラストを解散
- ピンクリボン活動支援 ユニ・チャーム、男性社員の意識向上目指す
- ピンクリボン活動支援 花王、キャンペーン実施 海外でも活動展開
- ピンクリボン活動支援 ライオン、「バストロジー」でキャンペーン実施
- ビーバンジョア、9日開催のせんば鎮守の杜芸術祭に協賛
- 資生堂、女性のエンパワーメントの協同制作ガイドラインに日本初の署名
- pdc田島俊一社長インタビュー 「グループシナジーを有効活用」
製品・サービス
- クレハ「NEWクレラップ」がグッドデザイン賞5年連続・通算6度目受賞
- ライオン、「トップNANOX」「香りつづくトップ」がグッドデザイン賞受賞
- グリーンベル、「驚きの毛抜き」「舌クリーナー」がグッドデザイン賞受賞
- P&G、「パンテーンクリニケア」を進化 「大人の髪質」に着目
- 王子ネピア、「nepia GENKI!」パンツ型おむつ2アイテムをリニューアル
- フェザー安全剃刀、ピアニィLMシリーズ限定ハンガーセットを発売
- 宇部フィルム、NEWポリラップ50mを改良 プラスチック刃を採用
- サティス製薬、みかんエキス配合化粧品でふるさとに貢献
- ロート製薬、キッチンベールうるおいハンドミルクを新発売
宣伝販促
- 大王製紙、エリエール+Water発売記念旅行プレゼントキャンペーン実施
- ニトムズ、「コロコロ」今年も「おこづかいキャンペーン」実施
- 明色化粧品、「MTボディケア」モニターキャンペーン実施中
- エステー、「ムッシュ熊雄」キャラクタービジネスを開始
- ジュジュ化粧品、「アクアモイスト」黒川智花を新CMに起用
人事・組織
- 中央物産、10月1日付けで組織変更・人事異動を発表
研究・開発
- ポーラ化成工業、国際化粧品技術者連盟世界大会で論文を発表
- 資生堂、第26回IFSCC最優秀賞全3部門を独占受賞
調査・統計
- 経済産業省 22年7月度販売統計 浴用・固形石鹸が好調な動き
- 西化工 22年1~7月期販売統計 セットローション2ケタ増、頭髪用は改善
- ポーラ化成工業、皮膚温度の低下が乾燥肌を引き起こすメカニズムを解明
- シュワルツコフ ヘンケル、ヘアケアに関する意識調査実施
イベント・展示会
- グッドデザイン賞、2010年度の受賞デザインを発表 1110件が受賞
施設・店舗
- CFSコーポ、ドラッグ・CVS融合「れこっず磯子広町店」7日プレオープン
- 大島椿、新「八王子みなみ野工場」見学会実施 生産・品質管理が向上
訃報・葬儀
- 訃報 豊田萬實氏(光陽社蝋燭工業所社長) 95歳
時評・コラム
- 時評 GMSは商店街との連携を
- 泡沫 スポーツの秋迎えゴルフに燃える
- 私説・布衣の交わり(37)南里寿氏 作田信幸
その他
- 石洗工「クリーンエイジ」No.223
特集 【化粧石鹸】
- 化粧石鹸市場 “石鹸ブーム”で市場構造に変化 マイソープ志向が拡大
- 花王 「花王石鹸」発売120周年 石鹸づくりのこだわりを継承
- ペリカン石鹸 「レッドハートソープ」「ファミリー緑茶石鹸」を新発売
- ニッサン石鹸 「ファーファ薬用せっけん」販売 やさしい泡で手肌を殺菌
- 日本石鹸 「無添加せっけん ピュアソープ」「美麗石」など好調
- アロインス化粧品 もっちりとした吸着泡の「あろえの森 泡粘石鹸」発売
- マックス 「マックス石けん3個入」5アイテムが好調
- マスター 創業80周年迎えより強固な企業目指す
- フェニックス ロングセラーの「新豆腐石けん」をリニューアル
- クロバーコーポ 主力ギフト「ローズスパ」が根強い動きを維持
- 牛乳石鹸共進社 「自然ごこち 洗顔石けん」が好調に推移
- バーモントソープJ 100%オーガニック石鹸ジェルの輸入・販売を展開
- 手洗い用液体石けん市場 22年1~6月は新型インフルエンザの反動で需要減
- ライオン 冬場は“手洗い、うがい、消毒”を啓発
- サラヤ 100万人の手洗いプロジェクト始動 ウガンダで正しい手洗いを
- サティス製薬 山﨑智士社長インタビュー 高価格帯石鹸のOEMを展開
- ミヨシ石鹸 “石けん”に特化した環境循環型企業へ
- ヱスケー石鹸 「手洗い用無添加石けん」が小学校でトップシェアに
- 太陽油脂 「パックスお肌しあわせシリーズ」からリップクリーム追加発売
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