2010年7月14日号掲載記事より
エステー、夏の卸店説明会開催 「“開発のエステー”の原点に立ち返る」
エステーは7月6日、関東地区の卸店営業責任者約100名を招き「2010年夏の卸店説明会」を開催。はじめに鈴木喬社長が経営方針を発表。続いて加藤孝彦常務営業本部長による営業方針説明、上月洋マーケティング部門長による秋の新製品発表があった後、グループ各社社長の紹介、スリーエム・エステー販売および住友スリーエムからの挨拶、東京・関東・仙台各支店長の挨拶で会を終了。
鈴木社長は、「今秋の新製品については“開発のエステー”の原点に立ち返り、例年よりもさらに充実した品揃えになっている。具体的には『デザイン革命』に『フレグランス革命』を加えて、デザイン、香りなど五感に訴える商品を投入していく。日用品業界は成熟市場だといわれているが、私はそのようには思わない。当社は、今後も世にない商品を生み出していく。消費者の観点から考えると商品開発のチャンスは無限にあるはずだ。
なお、先般、フマキラー社と資本業務提携を締結した。エステーは創業60年余、フマキラー社は創業120年の歴史ある会社だ。当社の創業者・鈴木誠一は、創業当時、日用品業界のことはほとんど分からず、フマキラー社を訪ねてはビジネスの“いろは”から勉強させてもらったという。このように当社の創業から今日まで、両社は固い絆と赤い糸で結ばれており、共同でビジネスも展開してきた。今後は業務提携推進委員会において具体的なシナジー効果を出すよう取り組みを進めていく」と語った。
寺島薬局、ドラッグ・調剤・介護の3部門集約した「新規店舗」今秋開設
茨城県を中心に120店舗を展開する寺島薬局(茨城県つくば市、池野隆光社長)は、7月5日、高齢者向け“デイサービス”の提供を目的に、「ドラッグストア」「調剤」「介護」の3部門を集約した「新規店舗」を、この秋以降オープンさせる計画だと発表した。
同社は、加盟するグローウェルホールディングス(東京都千代田区、高田隆右社長)のビジネスモデルである「調剤併設型店舗」の展開を積極的に進めており、今期中には合計50店舗(30店舗増)にまで拡大させる計画。また「介護」では、既に茨城県内で「訪問介護」を実施し、高い認知と信頼を獲得している。
この「新規店舗」は、まず「ドラッグストア」部門では同社既存店との比較で介護用品を大幅に充実させるほか、「調剤室」を併設することにより処方せん薬を含む医薬品の提供、さらに高齢者に向けた健康に関するアドバイスをしっかり実施できる体制を整える。
さらに「介護」では、約100坪の「老人デイサービスセンター」を設置することで高齢者に対する入浴や食事を提供。加えて、介護している家族の負担軽減を目的に“コミュニケーションスペース”も設ける予定だという。
この件について同社では「茨城県の健康を司り、地域密着した企業を目指す一環として、『ドラッグストア』『調剤』『介護』を集約した『新規店舗』を立ち上げて地域の高齢者に提供する。この3部門の相乗効果により新たなドラッグストア展開を図りたい」と話している。
花王、20代の肌のための新スキンケア「ソフィーナ ジェンヌ」発売
花王は、9月14日、20代の肌のための新スキンケアシリーズ「ソフィーナ ジェンヌ」(5品目8品種、ノープリントプライス)を新発売する。
「ソフィーナ ジェンヌ」は、肌内部の不足しがちなセラミドの働きを守って補い、潤いをたくわえる肌に整える20代のために開発した新スキンケアシリーズ。カサつきがちな20代の肌を、みずみずしく潤いに満ちた肌に導く。シリーズの中心となる「ジェル乳液」は、ソフィーナの最新のセラミド技術を採用した。ノンオイリーでベタつかず、クリーム(同社従来20代向けクリーム) 以上の潤い効果が期待できる。
「ソフィーナ ジェンヌ」の「ジェンヌ」は、パリジェンヌ(パリっ娘)のような、“ソフィーナの若い女の子”を意味する造語。音の響きも、20代の若々しく可愛らしいイメージを込めた。
容器は、いつの時代にも女性に好まれる“レース”を表現。レースから潤いが透ける様子を、20代の美しくみずみずしい肌にたとえ、「あなたの大切な肌をていねいに包み込む」という想いが込められている。箱は、アイテム毎に異なるカラーを使い、20代が興味をひく、若々しくシンプルなデザインに仕上げた。やさしいパステルカラーと半透明の質感でみずみずしい潤い感を表現。
ラインアップは、▽ジェル乳液▽化粧水▽デイプロテクター▽リキッドメイク落とし(200㍉㍑)▽ミルク洗顔料。
クスリのアオキ、22年5月期通期決算は増収減益に
クスリのアオキは7月7日、平成22年5月期(通期)決算説明会を開催。同期の連結業績は、売上高539億9400万円(前期比9・3%増)、営業利益16億6600万円(同3・9%減)、経常利益17億2100万円(同3・7%減)、当期純利益9億3200万円(同4・2%減)と増収減益になった。
ドミナント戦略に基づくドラッグストアの新規店舗が売上げ増に貢献したほか、上期は新型インフルエンザ関連品の特需があったが、下期に入り消費者の節約志向の更なる高まりと、客足の伸び悩みなどを要因に既存店が苦戦。その対策として、チラシ配布頻度の拡大や、会員カードのポイント増加キャンペーンなど、積極的な販促施策を展開した成果により、売上高は前期を上回ったものの、販促費が増加したことで減益に終わった。
ドラッグストア事業では、新たに既存店活性化の推進部署「営業推進室」を新設したほか、医薬品や化粧品におけるカウンセリング機能の更なる充実、調剤薬局併設店の拡大などを推進。今後の事業拡大に向けた土台作りを進めた。
一方、今期の経営戦略については、引き続き新規出店によるドミナント化を推進するとともに、近くにあって便利なお店「ドラッグストア&ファーマシー」をコンセプトにした店舗作りを強化する。
青木社長は「前期は、自動発注システムの導入や店舗従業員の適正化など『ローコストオペレーション』を軸とした経営改革に取り組んだが、結果として社員やパートの“商品や売り場に対する意識”が低くなり、欠品の増加やサービスの質の低下が起こった。今期はこの点の改善に努めたい」と述べた。
大日本除虫菊、恒例の入谷朝顔まつりに「金鳥ブース」を設置
大日本除虫菊は7月6~8日、東京・入谷鬼子母神周辺で開かれた「入谷朝顔まつり」に今年も参加。恒例の“金鳥ブース”で特製うちわの配布などを行った。
東京下町の伝統行事「朝顔まつり」は、鬼子母神(真源寺)と入谷中央商店街に100店以上の朝顔市が立ち並び、3日間で2万鉢以上の朝顔が取引される夏の風物詩。同社は05年から、この朝顔まつりを応援するため、会場近くに金鳥ブースを設置。毎年同社が配布する“特製金鳥うちわ”でパタパタと涼をとる見物客は、まつりに欠かせない風景の1つになっている。
一方、金鳥ブースでは、浴衣美人“あさがお娘”と同社関係者が金鳥うちわの配布とともに、主力商品「金鳥の渦巻」「キンチョール」「カトリス」「虫コナーズ」などをPR。見物客数がピークを迎える各日夕方からは、あさがお娘とのジャンケン大会などを実施したほか、初日(7月6日)正午頃には、この企画の立案者である上山久史専務もあさがお娘と一緒にうちわの配布を行った。
さらに同社は、祭りの盛り上がりを応援するため、7月2~8日の1週間、会場最寄駅の東京メトロ日比谷線・入谷駅の構内3カ所に特製大型ポスター(縦1㍍×横3・6㍍)を掲出。同社の夏のキャッチコピー“日本の夏、金鳥の夏”にかけた「入谷の夏、金鳥の夏」というメッセージとレトロなタッチで描かれた浴衣美人、そして時事ネタとして“坂本龍馬”もこっそり登場しているユニークかつ情緒あふれる同社ポスターは、多くの人の目を楽しませていた。
2010年7月14日号 記事一覧
M&A・設立
- ツルハHD、CVSのポプラと業務提携で合意
会合・発表会
- エステー、関東地区「夏の商談会」に約540名が来場 新製品を多数紹介
- 日本ロレアル、「メイベリンNY」秋の新製品発表 リップクリームなど
- ユースキン製薬、新製品発表会開催 かかとの荒れに“フットケア”提案
経営・施策
- ピップ、11月に「フジモトHD」に社名変更 子会社2社は合併へ
- ライオン、固定資産を連結子会社に譲渡 資産管理業務の効率化図る
- 小林製薬、「フェミニーナ膣カンジダ錠」の販売権を取得
- ライオン、CSR報告書2010を発行 ステークホルダーの声取り入れる
- ミヨシ石鹸、「せっけんBOOK」発行 石けん生活をより豊かにするために
製品・サービス
- P&G、「ファブリーズ」からオイルタイプ消臭剤など新発売
- 小林製薬、「消臭元アロマ」など秋の新製品6品目を発表
- 白元、「バスララ」「バスキング」など秋の新製品を発売
- 資生堂、美容バランス飲料「綺麗のススメ」新発売
- 伊勢半、「ヒロインメイク」「ヘビーローテーション」など新製品発売
- P&G、香りの新テクノロジー配合した「新レノアハピネス」発売
- カネボウ化粧品、「エビータ」から特潤アイテムを新発売
- コロンブス、「メンズフットソリューション」シリーズ第1弾商品新発売
- 花王、「リーゼナイトケアホイップ」新発売 翌朝のスタイリングしやすく
- 花王、ベタつき感ゼロのヘアスプレー「ケープフリーアレンジ」新発売
- ユニリーバ、「アックス」から男性用ボディソープ新発売
- J&J、「リーチ」から歯周病対策歯ブラシ「アルファ」改良新発売
- ザ・ボディショップ、男性用フレグランスを新発売
宣伝販促
- 明色化粧品、明色シリーズ5億本突破記念プレゼントキャンペーン実施中
- ユニリーバ、「Dove」キャンペーンにイ・ビョンホンを起用
- エステー、「消臭力」新CM「リョクじゃなくてリキ篇」を放映
人事・組織
- ココカラファインHD、新組織体制と組織人事を発表
- フェザー安全剃刀、藤田直人氏が社長に就任 後藤雄介氏は会長に
- 宇部フィルム、森田秀世氏が社長就任
- 牛乳石鹸共進社、6月28日付けで役員人事を発表
- ライオン、7月1日付けで人事異動を発表
- リブドゥコーポレーション、取締役・監査役を選任
- 日本製紙クレシア、6月17日付けで役員人事を発表
決算
- CFSコーポレーション、23年1月期第1四半期決算は売上げ減に
調査・統計
- 東家同 22年6月度市況概況調査 原料高騰で悪循環を懸念
- SM3団体 スーパーマーケット販売統計 22年5月度実績速報発表
- ライオン、世界3都市の洗濯に関する意識調査実施 洗濯時には環境を意識
イベント・展示会
- 国際化粧品開発展が初の開催 延べ6万7000人が来場
- エステー、「赤毛のアン」チケット抽選会開催 応募総数33万通超える
- アスコット、「情報化促進貢献賞」受賞記念セミナーを大阪で8月に開催
訃報・葬儀
- 訃報 大下高明氏 (フマキラー元社長) 88歳
- 平和堂、創業者の故夏原平次郎氏の合同葬、8月5日に執り行う
時評・コラム
- 時評 石鹸関連品でギフト需要喚起
- 泡沫 日本は本当に物価が高い?
- 日雑談 化粧品開発展に初の出展 展示会の舞台裏を見る
- 私説・布衣の交わり(26)中だい久夫氏 作田信幸
特集 【洗濯用品】
- 衣料用洗剤市場、液体の需要拡大 適正価格での拡販が市場活性化の鍵に
- 花王 「アタックNeo」トライアル促進策を実施
- P&G 洗剤3ブランドそれぞれの特長明確に打ち出し積極訴求
- ライオン 衣料用漂白剤「ブライトW除菌&抗菌」新発売
- ミマスクリーンケア 「緑の魔女」が人気 超濃縮洗剤の開発に成功
- ブルーベル カナダ生まれの超濃縮液体衣料用洗剤を今夏新発売
- ニッサン石鹸 超濃縮液体衣料用洗剤「ウルトラファーファ」を展開
- サラヤ 「アラウ.洗濯用せっけん」に新アイテムを追加
- ヱスケー石鹸 「うるおい」「しっとり」から洗濯用粉せっけんなど展開
- マルフククレンザー製造 「アミノ酸由来の洗剤」をシリーズ展開
- トイレタリージャパンインク 「香りサフロン」をリニューアル
- 東邦 洗濯用石けん「ウタマロ」がネット・クチコミで評判呼ぶ
- ミヨシ石鹸 粉石けん「そよ風」と無添加液体「衣類のせっけん」を訴求
- カネヨ石鹸 濃縮液体タイプ「濃縮作業衣ハイパワー」今秋新発売
- UYEKI 「ドライニング」が根強い人気 ジェル・液体の2タイプ
- 太陽油脂 3種類の液体石けんを展開 黄ばみ防止に「衣類のリンス」提案
- 第一石鹸 濃縮液体衣料用洗剤「FUNS」発売 リピート需要に期待
特別企画
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