2010年6月23日号掲載記事より
クラシエHP、新製品発表会開き販売方針など説明 「主力ブランドが進化」
クラシエホームプロダクツは6月9日、新製品発表会を開き、計46SKUの新製品・リニューアル品と販売方針について次のように発表した。
今回の新製品は、同社が1月「マーケティング力強化」を目的に従来のトイレタリー事業部とコスメティックス事業部を統合して新設したマーケティング室(インバス、ビューティケア、スキンケア、コスメの4グループ)が初めて手掛けたもので、岩倉社長は「ヘアケアや基礎化粧品の主力ブランドを確実に進化させた」と紹介。
なお発表会では、岩倉社長が今年度第1四半期の業績を「今年度第1四半期は『海のうるおい藻』が売上げに大きく貢献したほか、発売27周年を迎えたむだ毛処理ブランド『エピラット』のメンズ用も商品として確実にミートしていることから、売上・利益とも計画通りに推移している」と報告。下期については「昨年度から新マーケティング戦略=カスタマーズマーケティングに基づきブランド強化、技術力強化、生産性向上、コストダウン推進を進めるとともに、事業を成長軌道に乗せるべく店頭重視・差別化戦略を徹底推進している。この方針は、下期も変更するつもりはない。ただ、社会情勢・市場環境が先の読めない形で進んでいることから、変化を読み取り『朝令朝改』も辞さない柔軟な軌道修正を加えながら独創的な付加価値商品を提案するとともに、各ブランドに合わせた売場提案や宣伝販促を実施することで収益の向上に努めたい」と説明した。
ニッサン石鹸、09年度売上高は22%増の122億円に プレス説明会開く
ニッサン石鹸は6月16日、プレス説明会を開き、今秋の新製品と09年度の同社の業績について発表を行った。齋藤洋社長は、「当社の業績は、08年度は厳しい状況だったが、09年度はV字回復することができた。回復した1番の要因は、柔軟剤以外のカテゴリーでも『ファーファ』を積極的に展開し、ブランド売上高が62億3740万円と前期を大幅に上回ったことだ。今後は、むやみやたらにカテゴリーを拡げるのではなく、お客様にブランドに対する違和感を与えないような形で展開していきたいと考えている。また、『ファーファ』に続く、第2の新ブランドを立ち上げて化粧品関連の商品を展開する計画を現在進めており、今期中にはブランド立ち上げの目処をつけたい。さらに、社名を変更する計画も進めている。」と述べた。
09年の同社の業績については、売上高は122億5700万円となり前期比122%と大幅増で推移。売上の構成比は、NB商品が63%(前期46%)、PB商品が19%(同26%)、OEMが18%(同26%)、その他1%(同1%)となっており、よりNB商品に特化した形で展開した。NB商品のシリーズ別売上構成比については、「ファーファ」が81%(前期62%)、「作業着専用洗い」が6%(同10%)、マウスウォッシュが3%(同3%)、その他10%(同26%)となり、「ファーファ」ブランドを中心にNB商品を展開。「ファーファ」ブランドの今後の売上目標として、2010年度には80億円を、2011年度には100億円をそれぞれ目指すことを表明した。
小林製薬、「漢方医学と皮膚美容」ランチョンセミナーを京都で開催
小林製薬は6月11日、京都で行われた「第10回日本抗加齢医学会総会」において、あきば伝統医学クリニック院長・秋葉哲生氏を講師に迎え、「漢方医学と皮膚美容」テーマにランチョンセミナーを開催、医師、看護師、エステ・ヘルスケア関連企業関係者ら140名が聴講した。
同セミナーは、①漢方医薬の概要(法医学との対比)②美容における漢方の考え方③具体的な方剤とその効用④美容領域における漢方治療の可能性--という構成で進行。
同氏は、漢方医学の世界では「経験による洗練を重視しつつ、常に古典に帰って発想を再検討する」という考え方があること、2000年以上前の古典医書が現在でも読まれていること、漢方医学が日本でも発達し、「和剤局方」という日本独自の処方があることなどを紹介した。また、漢方における美容の考え方について、「病気は必ず皮膚に現れる」「皮膚のキメは身体内部の状態を表わす」「血の作用が調わず、流れが滞ったりすると皮膚の黒ズミの要因となる」などの古典医書の記述例をあげながら、「漢方では、血液の状態が皮膚や頭髪に関係が深いと考えられている」と述べた。
セミナーの後半では、和剤局方「加味逍遙散合四物湯」の市販品を用いて、皮膚の悩み(シミ、シワ、乾燥など)を持つ女性被験者の、服用前、服用中、服用後における皮膚指標を測定・評価した臨床試験の事例について説明。その結果、皮膚血流量の改善効果が認められるとともに、角質水分量の増加、皮膚のキメを整える効果、弾力性の上昇などが認められたことを紹介した。
花王、「花王社会起業塾」プログラムを開始 若手起業家を支援
花王は、本年より、若手社会起業家を支援するプログラム「花王社会起業塾」を開始する。同社は、豊かな社会の実現とその持続に貢献するために、「次世代を育む環境づくりと人づくり」をテーマに社会貢献活動に取り組んでおり、このたび、持続可能(サステナブル)で、よりよい社会を次世代へ継承することをめざし、社会の課題をビジネスの手法で解決しようとする社会起業家を支援することを決定した。
社会起業家の支援では、すでに実績をあげている特定非営利活動法人ETIC.が、本年より「社会起業塾イニシアティブ」を主催し、企業、行政、NPOが連携する社会起業家支援プラットフォームが始動することになり、花王もこのスキームに参画し、オフィシャルパートナーとして「花王社会起業塾」を実施し、社会起業家を支援することとなった。
「花王社会起業塾」では、よりよい暮らしをめざし、特に家族を取り巻く課題の解決に目を向けている起業家3組を支援。主に事業開始直前直後の若手起業家を公募により募集・選考し、支援対象となった起業家には、約半年の期間中に専門家や先輩起業家によるアドバイスを受ける機会を提供し、事業を成長軌道にのせるための支援を行なう。
6月11日より、支援対象となる起業家の募集を開始。募集は9団体(プラットフォーム全体での支援予定数)。なお、公募・選考は「社会起業塾イニシアティブ」が協働して実施する。
ライオン、ユニセフとタイアップ「アジアに広げようキレイの輪」活動推進
ライオンと日本ユニセフ協会は、アジアの衛生環境改善および手洗い・うがいなど衛生教育の普及を目指し、キレイキレイ「アジアに広げようキレイの輪」活動を6月21日より実施する。本活動を通じ、アジア地域における水と衛生の課題やユニセフの活動を広く伝えると同時に、活動期間中の「キレイキレイ」シリーズの売上金の一部を、ユニセフがミャンマーで実施する衛生環境改善と衛生習慣の普及活動に役立てる。
海外の開発途上国では、多くの人びとが安全な水やトイレなどの衛生施設を利用できず、手洗い等の衛生習慣も広まっていないことから、毎年多くの子どもたちが命の危機にさらされている現状を踏まえ、同社はこのほど、アジア地域において衛生的な生活を広めることを目的に、6月21日から8月22日までの間「キレイキレイ」シリーズの売上の一部をユニセフに寄付し、アジアの一国であるミャンマー連邦においてユニセフが実施する衛生環境改善と衛生習慣の普及活動を支援していく。
「アジアに広げようキレイの輪」活動は、「キレイキレイ」シリーズ対象商品の売上1個につき1円をユニセフに寄付し、アジア地域の水と衛生分野の支援活動に役立てるもので、寄付金は、本年から3年間、ミャンマーでユニセフが実施する小学校やコミュニティにおける「水と衛生」プロジェクトに活用され、子どもたちが衛生的な環境のなかで健やかに成長できるよう、衛生施設や衛生習慣の改善を実施する。
2010年6月23日号 記事一覧
会合・発表会
- 日石工組東日本支部、研修会開き航空自衛隊、東芝、サントリーを見学
- 宮城卸組合、総会・設立50周年記念式典開催 「縦横の連携で一歩ずつ」
- 長野卸組合、第50期通常総会開催 「商道徳など日本人の心取り戻す」
- ヤフー、タオバオが日中間のインターネット販売サービスを開始
経営・施策
- 花王芸術・科学財団、第12回花王研究奨励賞受賞者決定
製品・サービス
- モルトベーネ、新ヘアケアブランド「Moe Moe」全国の理美容室で発売
- クラシエHP、「いち髪」「プロスタイル」など秋の新製品46SKU発売
- ライオン、「CHARMY泡のチカラ」から2つの香りを数量限定で発売
- ウエ・ルコ、「たぬきの食器棚用防虫・消臭・芳香剤」を新発売
- ニッサン石鹸、「ファーファ」改良品、濃縮作業着専用洗いなど秋の新製品
- ショーワグローブ、「キッチンでつかっ手」パッケージ形態を一新
- 花王、「プリティア」から男性向けヘアカラー新発売
- アース製薬、「消臭たまご」シリーズから夏季限定の香りを発売
- 小林製薬、「消臭元」から夏季限定品「マリンパラダイス」2品発売
- 商品探訪 ツムラLS 「バスクリンの原点」 6月22日は何の日?
- ヤマサキ、「ラサーナ」から限定企画品「ローズの香り」発売
宣伝販促
- ライオン「ストッパ」、スペシャルウェブサイト「ひとりストッパ党」設立
研究・開発
- ペガサスキャンドル、廃油を使ったグリーンワックスの開発に成功
調査・統計
- 家庭紙工業会、22年4月統計・5月出荷速報発表
イベント・展示会
- 油脂工業会館、定期講演会開催 技術力で勝る日本がなぜ事業で負けるのか
- 大阪卸商連合会、第45回卸商中堅幹部研修を8月に開催
- 桃谷順天館グループ、「大阪企業家ミュージアム」で7月31日まで特別展示
施設・店舗
- プラネット物流、本社事務所を東京都中央区築地に移転
時評・コラム
- 時評 創刊5000号が目前に迫る
- 泡沫 地球温暖化防止を考えての判断?
- らいたあ ゲーム万歩計でダイエット成功!
- 私説・布衣の交わり(23)植木康夫氏 作田信幸
その他
- 小林製薬News Letter
特集 【電気メディア関連】
- 電池市場 新タイプ“ハイエンドアルカリ”が牽引 充電池の普及率拡大
- 三洋電機 「eneloop lite」新発売 気軽に使える充電池
- パナソニック エントリーモデル「充電式エボルタe」投入
- 東芝HA 「インパルス」などの規格品投入 Tシャツキャンペ実施
- FDK “ジャパンクォリティ”テーマに「G.D.R」提案
- ソニー 新「サイクルエナジー」シリーズ発売 用途別に展開
- 日立マクセル 「ポケモン」ボルテージ新発売 液もれに強い電池を訴求
特別企画
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