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2010年6月9日号掲載記事より

元卸3社が協働で一元受注システム「BOS」開発 10月からスタート

元卸3社が協働で一元受注システム「BOS」開発 10月からスタート

 花生堂、中央物産、森友通商の3社は6月2日、地域卸、メーカーの受発注の効率化を推進するための一元受発注システム「Basic Order System」(略称:BOS)の説明会を開き、BOSの開発背景や概要などを説明した。地域卸の発注作業は現在でも電話やFAXが多いが、インターネットを利用したこのBOSが稼動すれば地域卸、元卸、メーカーにとって受発注業の効率化、ミスの削減等が期待できる。BOSは本年10月1日から稼動する。
 BOSでは電話、FAXの注文からは事前の帳合マスタ登録によって、帳合先に関係なく、ハンディターミナルによる商品のスキャンもしくはカタログのJANコードをスキャンすることによって、データを取り込んで発注することができる。BOS本部では受注データを帳合先ごとに3社に振り分け、さらに3社からプラネット経由、あるいはFAXでメーカーへ発注を行う。FAX受注のメーカーは手書きのFAXはなくなる。つまり地域卸は、商品によって帳合先を振り分ける作業がなくなるなど効率化する。
 また、3社と取引していないメーカーでシステムを利用したいメーカーは、別途費用がかかるが、3社を通さず、直接メーカーへ発注していた卸店の発注もデータ化、定型フォーマットでの受信が可能となる。BOSは3社だけのものではなく、協賛メーカー、主催卸以外の卸も別途費用を支払うことで利用可能。流通業界全体の効率化をめざしている。
 BOSでは商品マスタ登録が重要となることから、商品マスタの情報の登録更新を呼びかけているが、プラネット参加メーカーのプラネット仕様(業界統一商品データベース)による登録と参加していないメーカーのためのインターネット経由でのテキストCVSファイルと画面登録の2通りを用意している。

サンスター、第6回Mouth&Bodyプレスセミナー開催

 サンスターは6月1日、「第6回Mouth&Bodyプレスセミナー」を開講した。
 2部構成で行われ、第1部は「歯周病と骨粗鬆症の深い関係」をテーマに、はじめに愛知学院大学歯学部教授で歯学部長の野口俊英先生が「歯周病と全身との関わり」と題して歯周病と糖尿病の関わりなどを紹介。次に同大短期大学部歯科衛生学科教授の稲垣幸司先生が「歯周病と骨粗鬆症の関連について」と題して、「歯周病」「口腔の骨量減少」「骨粗鬆症(骨量減少)」の間に関連があるという指摘が増加傾向にあることを具体例とともに報告。
 第2部は、はじめにサンスターオーラルケア事業部・白川英一商品開発部長が登壇。
 同社の「Mouth&Body」という方針を改めて紹介するとともに、新製品「オーラルヘルスタブレット カルシウム&イソフラボン」は日本初の「歯ぐきの健康を保つ特定保健用食品」として、申請から6年かけて許可を得たことを紹介し、「今後は歯科医や学会、メーカーが正しく情報を発信して、口腔衛生に対するさまざまな選択肢を消費者に提供することが大切だ」と説明。続いて研究開発部新規開発商品グループの清水康光氏が「女性をサポートする特定保険用食品の許可取得」と題して、「カルシウム&イソフラボン」の製品設計と臨床試験の結果を発表。最後にマーケティング部・田中英治部長が「G・U・Mブランドの現状と今後の戦略」をテーマに発表を行い、既存カテゴリーでは、改良やライン追加により強化するとともに、歯周病の有病者率と自覚率の“差”を埋める取り組みを進めることを発表。さらに、新規成長領域の確立に向けて①骨粗鬆症や糖尿病、喫煙など「歯周病と全身の関係に着目したターゲット戦略」、②全身の健康と歯周病リスクとの関係に着目した製品開発(食品・医薬品など含む)――を推進することを明らかにするとともに、新CMを披露して、今後も歯周病と全身の関係に着目した啓発型コミュニケーションを継続実施することを表明した。

丸富製紙、宮崎県に義援金100万円寄附 口蹄疫被災地・被災畜産農家支援

丸富製紙、宮崎県に義援金100万円寄附 口蹄疫被災地・被災畜産農家支援

 丸富製紙は、宮崎県で発生している口蹄疫の被災地及び被災畜産農家を支援することを目的に、宮崎県に義援金を寄附することを決定。5月31日、同社・佐野武男社長が宮崎県庁を訪問して、同県福祉保健部・高橋部長に義援金100万円を寄附した。
 同社は、今年4月に、宮崎県JA西都とのコラボレーションにより共同開発した「フルーツバスケット・みやざき完熟マンゴー」を発売しており、パッケージ、香り、ロールカラーの全てにこだわって作られたことが消費者から評価され、好調な動きを続けている。また同品の新発売を記念して、「フルーツバスケット」全商品を対象に、2パック購入者の中から抽選で100名に「みやざき完熟マンゴー2玉」が当たるキャンペーンも、6月15日までを期限に実施しており、こうした縁を踏まえて同社では、今回の口蹄疫発生により甚大な被害を受けた宮崎県の被災地や被災畜産農家の力になれればとの思いから、同品の売上金の一部を義援金として寄付することにした。

あらた、22年3月期連結業績は増収増益 中期計画目標達成に向け順調

あらた、22年3月期連結業績は増収増益 中期計画目標達成に向け順調

 あらたは5月28日、平成22年3月期の連結業績並びに中期経営計画の課題と戦略などについて説明した。同期の業績は、売上高が5898億5800万円(前期比103・5%)で、前期より201億円の増加。売上総利益は763億2600万円(同104・5%)で、売上構成比率では12・9%となり、前期から0・1%改善。販管費は762億5500万円(同102・6%)で、売上構成比12・9%となり、前期から0・1%改善した。営業利益は7100万円(前期マイナス12億5900万円)で大幅に伸長。経常利益38億8800万円(前期比167・9%)、当期純利益12億9500万円(同630・4%)となり、大きく伸長した。
 中期経営計画に対する実績では売上高が22年3月期計画5820億円に対し、実績5898億円、経常利益34億円に対し、実績38億円、当期純利益6億円に対し、実績12億円となり、いずれも計画を上回り、最終年度(平成24年3月期)の計画売上高6000億円、経常利益58億円、当期純利益19億円の計画に向け、順調に推移している。
 中期経営計画は、代替できない付加価値の高い卸機能「あらたブランドの深耕」を目標に掲げており、具体的には①販売・店頭マーケティング機能強化②グループ経営によるカテゴリーマネジメント機能強化③全国最適な物流機能の構築④コーポレートガバナンス体制の確立による経営基盤の向上――の4つに注力していく。

フマキラー、2010年3月期決算は増収増益、売上高は6期連続伸長

 フマキラーは5月31日、決算説明会を開き、10年3月期の業績並びに11年3月期の計画と重点施策などについて説明した。同期の業績は、売上高237億9200万円(前年比111・9%)、売上総利益85億1000万円(同112・2%)、販管費72億9900万円(同111・5%)、営業利益11億8500万円(同112・9%)、経常利益13億500万円(同226・8%)、当期純利益6億4900万円(同127・8%)となり、売上高は6期連続の増収。営業利益、経常利益、当期純利益ともに増益を達成した。
 商品別の売上高は、殺虫剤147億5200万円、家庭用品39億3400万円、園芸用品22億3800万円、防疫剤14億600万円、その他14億6200万円となった。
 殺虫剤は成長カテゴリー商品を中心とした店頭販売が好調で、伸び率業界1位(同社調べ)を達成。家庭用品は新型インフルエンザの感染拡大により「きれいな手」「ウィルシャット」等、アルコール除菌関連商品が好調に推移し、売上は前年同期比60%増と大幅拡大。園芸用品はハンドスプレーの殺虫剤が好調だった。
 海外売上高は、インドネシアを中心として順調に拡大し、為替がルピア高に推移したこともあり、前年同期比26・7%増の48億1000万円となった。現地通貨ベースでインドネシアは前年同期比14・9%増、インドは11・2%増と2桁の増収。
 11年3月期の重点施策は、①成長カテゴリーへの新価値創造型新製品の投入・拡売②海外事業の強化・拡大-を挙げ、①では殺虫剤=ワンプッシュ式蚊取り、電池式蚊取り等、家庭用品=アルコール除菌、花粉対策商品等、園芸用品=殺虫・殺菌ハンドスプレー等、防疫剤=業務用不快害虫駆除器ウルトラベープPRO等に注力。成長カテゴリーでシェア40%を目標にしていく。


2010年6月9日号 記事一覧

会合・発表会

  • ハリマ共和物産、第59回第一線会開催 過去最高の業績を報告
  • シック、肌をうるおす男性用新システムレザー「シック ハイドロ」新発売
  • ブラシ組合、第41回通常総会開催 「安心・安全な歯ブラシを提供」
  • 家同連・東家同、定時総会開催 「業界の価値向上と適正利潤の確保を」
  • 家洗工・安対協、定時総会開催 矢田英樹氏が新会長に就任

経営・施策

  • エステー、住友スリーエムが販売業務提携を解消
  • 桃谷順天館グループ、創業125周年記念してロゴマークを作成
  • 油脂工業会館、21年度ワーク・ライフ・バランス研究会の報告書を発刊

製品・サービス

  • コーセーコスメポート、「ライセルホワイト」「クリアターン」新製品発売
  • PRページ P&G 「パンパース」高品質と新たな価値提供続けて高い評価

宣伝販促

  • ユニリーバ「ドメスト」、「毎日が菌曜日。『きん』が当たる」キャンペ
  • 小林製薬、「小学校のトイレぴかぴか計画」キャンペーンを始動
  • シック、「ワンピース」コラボの店頭プロモーションを実施
  • クラシエHP「エピラット」、「むだ毛カルタ」作成 サイトなどで公開
  • ライオン、「部屋干しトップ」新キャラクターのCM放映開始

人事・組織

  • 花王、6月1日付けで人事異動を発表
  • 花王CMK、5月31日付けで人事異動を発表
  • 美香園、加藤勲氏が新社長に就任
  • ニッサン石鹸、5月28日付けで役員を改選
  • 伊勢半、グループ各社の役員人事を発表
  • J-NET、5月24日付けで役員を選任
  • ユニ・チャーム、新任監査役を内定 株主総会後に正式決定
  • 日本家庭紙工業会、黒崎暁氏を新会長に選任

決算

  • プラネット、22年7月期第3四半期業績は増収増益で推移
  • ハーバー研究所、22年3月期決算は主力品、新製品が好調で増収に

調査・統計

  • 西化工 22年1~3月期販売統計 染毛料は順調、シャンプーは縮小傾向
  • FC協会 22年4月度コンビニ統計 天候不順で総売上高減
  • チェーンストア協会 22年4月度販売統計 総販売額17カ月連続減に

施設・店舗

  • シャボン玉石けん、液体石けん増産に向け本社工場の設備を増設

訃報・葬儀

  • 訃報 富田郁夫氏(冨士化学工業元会長) 78歳

時評・コラム

  • 時評 団体活動の有効性を実感
  • 泡沫 iPad日本上陸に見る市場特性
  • 私説・布衣の交わり(21)城啓氏 作田信幸

その他

  • 伊勢半本店「紅ミュージアム通信」Vol.14
  • マッチ時報第373号

特集 【ペット関連】

    特別企画

    • ペット関連市場 付加価値商品の効果的な売り場展開で活性化へ
    • エステー 「ペット/タバコの消臭力」新発売 “持続+瞬間消臭”提案
    • ニトムズ ペット用ブランド「コロペット」シリーズを新発売
    • ライオン商事 「クイック&リッチ」が好調 “ペット用除菌剤”定着推進
    • アース・バイオケミカル ペットのトータルヘルスケアを提案
    • マースジャパン 愛犬のための歯周病啓発キャンペーンを開催中
    • 花王 「ニャンとも」「ワンだふる」など積極展開
    • ジョンソントレーディング ペット王国アメリカで人気の消臭剤など発売
    • ユニ・チャームペットケア 泌尿器ケアキャットフード発売で健康ケア参入
    • らいたあ 野良猫の出産に遭遇 逞しく育ってほしい

    特集 【薫香・ローソク】

    • 線香市場 「日薫工」の需要活性化策がスタート 新たな取り組みを模索
    • ローソク市場 製配販の協働で適正な展開で切り開く
    • 巣鴨地蔵通商店街で聞く 各店舗が趣向凝らして展開
    • 日本香堂 小仲正克社長インタビュー 「母の日の供養」習慣化目指す
    • ローソク工業会 鳥居会長に聞く 「ローソクの正しい安心・安全を訴求」
    • ローソク工業会 ローソクの使い方啓蒙へパンフレットを配布
    • カメヤマ 谷川晋社長インタビュー 「高収益の商材として提案」
    • こもりコーポレーション 直近の荷動きは好調 今年創業100周年迎える
    • 恒例のイベント「キャンドルナイト」19日に東京・表参道で開催
    • 孔官堂 新浜健営業本部長インタビュー 「薫風使の更なる育成に注力」
    • 東京ローソク製造 塩田社長に聞く 「ローソクは安定した動き」
    • 梅栄堂 爽快感漂うミントの香りの線香「ダブルミント香」新発売
    • キャンドル・ジュン 「キャンドル・オデッセイ ザ・ブック」発刊
    • 佐藤油脂工業 おしゃれな新キャンドル「ラウンドキャンドル」を発売
    • 国光産業 手作りローソクの材料やキャンドルで売上げ増図る
    • 東亜ローソク 2工場の効率的な稼動体制整う 販売面でも取り組み着手
    • 鳥居ローソク本舗 高級蜜蝋ローソク「蜜蝋夕映」新発売
    • 薫寿堂 茶の園と珈琲のかおりの2品にお試し用の小箱入り新発売
    • マルエス 「読経入般若心経ろうそく」「クリスタル四季彩蓮花」新発売
    • ニホンローソク 適正価格の維持と変化への対応で経営基盤の強化図る
    • カメヤマキャンドルハウス事業部 植物原料の「キャンドルナイト」提案
    • 「キャンドルナイト」大阪・茶屋町で開催 でんきを消してスローな夜を


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。