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2010年5月26日号掲載記事より

Paltac、サプライチェーン・イノベーションのPioneer企業へ

Paltac、サプライチェーン・イノベーションのPioneer企業へ

 Paltacは5月17日、2010年3月期決算会見を開き、同期の業績並びに次期業績予想、11年3月期を初年度とする中期経営計画について説明した。中期計画ではサプライチェーン・イノベーションのPioneer企業を目指し、売上高1兆円、経常利益200億円の基盤の構築に取り組み、3年間で300億円の戦略的設備投資を行い、RDCの構想の完成、SCL(物流受託)事業の基盤拡大等に取り組むことなどを表明。また、5月14日に発表した折目光司副社長の次期社長指名については「総合的に考えて指名した。お客様の立場、メーカー様の立場、従業員の立場を考えられる最適の人物」(三木田社長)と語った。
 同期の業績は、売上高は7391億円(前期比1・4%増)、計画比では58億円の未達となったが、これは消費低迷による影響と風邪薬等ヘルスケア製品が予想以上に低迷したことが影響。売上総利益は810億円で計画比2億円のマイナスとなったが、生産性の向上により、販管費は730億円で計画を4億円下回った。これにより経常利益は計画を2億円上回る127億円(同5・2%増)を達成。営業利益は79億円(同12・9%増)、当期純利益67億円(5・9%減)となった。事業部門別業績は、卸売事業が売上高7303億円(前期比0・7%増)、経常利益115・4億円(同0・2%増)、SCL(物流受託)事業が売上高87億円(同134・3%増)、経常利益11・7億円(同109・7%増)。
 次期は中期経営計画の初年度として、同計画の達成に向けた「新たな成長基盤の構築」を掲げ、重点方針として①重点取引先との取組強化によるインストアシェアの拡大②ローコスト体制構築に向けた戦略的設備投資の実施③物流受託事業の拡大に向けた事業基盤の構築の3項目を掲げ、事業活動を行う。

歯磨工、歯の衛生週間の活動内容発表 住民全体で8020運動の展開推進

歯磨工、歯の衛生週間の活動内容発表 住民全体で8020運動の展開推進

 日本歯磨工業会(藤重貞慶会長)は5月13日、記者発表会を開催。白川英一広報委員長(サンスター)が、今年度の「歯の衛生週間」の活動内容を説明した。
 今年度は重点目標として「住民主体による8020運動の新たな展開」を掲げ、“各地域の住民参加型”の新たなスタイルの8020運動を推進する。具体的な活動内容としては、今年度の標語「広げよう 『噛む』から始まる 健康づくり」(静岡県・深見友香さんの作品)を掲載した「歯の衛生啓発ポスター」を27万枚制作。全国の小・中学校、保健所、歯科医院、各関係官庁、協力団体などに配布する。
 さらに6月30日まで、10回目となる「標語募集キャンペーン」を実施。今年も“歯の大切さ、歯をみがくことの大切さを言葉にしてみませんか”をテーマに標語を募集することで、歯の健康の関心を喚起するとともに歯みがきの重要性の啓発につなげる。この標語募集は、お昼の歯みがき啓発ホームページ「みがこうネット」でも実施。
 そのほか、白川広報委員長は、同工業会の平成21年度の活動内容として①日本歯科衛生士学会第4回学術大会でランチョンセミナーを開催(技術委員会)②薬用歯みがき類製造販売承認申請要領2009の作成(薬事委員会)――の2点を報告。また平成21年1~12月期の歯磨出荷実績が、数量4億3221万個(前期比0・0%減)、中味総量7万3284㌧(同1・4%減)、金額916億4600万円(同2・1%増)と金額ベースでは前年実績を上回ったことも報告した。

全卸連 通常総会開催 「卸流通アカデミー」設立で若手経営者育成へ

 全国化粧品日用品卸連合会(全卸連)は5月14日、平成22年度「第36回通常総会」を開催。3期目となる森友徳兵衛会長(森友通商)の続投、卸売業の経営トップを育成する研究機関「卸流通アカデミー」の設立などを決議した。
 今年度の重点活動項目として①メーカーと流通の課題について意見交換②経営トップを育成する研修機関「卸流通アカデミー」を設立③全卸連活動の見直し④組合のブロック化の推進ならびにブロック活動の活性化⑤公正な取引の推進⑥全卸連の事業者団体としての活動を遂行⑦返品削減に向けて卸店、メーカーの活動の実態確認と課題の共有化⑧EDI標準への取り組みの推進――の8項目を承認。
 特に②卸流通アカデミーに関して、総務委員長を兼任する森友会長は、同アカデミー設立理由の1つを「私自身、20代で卸店の経営者となり、経験もなく右も左も分からないまま日用品化粧品業界に飛び込んだ。その際、ライオン主催の卸向け勉強会に参加し、実践的なものから、将来の土台になるものまで非常に多くのことを学ぶことができた。若手の卸関係者たちに、卸業界を活性化する原動力になってもらうためにも、全卸連会長として、このような勉強会などが充実した業界にしなければならないと感じていた」と説明した。

メディパルHD、2010年3月期決算は増収減益に

メディパルHD、2010年3月期決算は増収減益に

 メディパルホールディングス(メディパルHD)は5月17日、2010年3月期決算説明会を開いた。10年3月期の連結業績は、売上高2兆5460億円(前期比103・3%)、売上総利益1910億円(同102・1%)、販管費1726億円(同99・4%)、営業利益184億円(同137%)、経常利益268億円(同92・4%)、当期純利益19億円(同15・7%)と、3月9日に発表した修正計画値と同等の結果で着地。当期純利益の大幅減益は、希望退職の実施やPaltac上場に伴う株式売却損などが影響した。
 売上高の内訳は、「医療用医薬品、医療機器、試薬」が1兆8257億円で同104・4%、「医療用医薬品」は1兆6478億円、同104・5%で、市場と同程度の成長を達成。メディセオ事業で目指していた「医療機関との早期妥結」は一定の成果を上げた。また「化粧品・日用品、一般用医薬品」は7166億円、同100・9%で推移した。
 2011年3月期は、売上高2兆6510億円(同104・1%)、売上総利益2102億円(同110%)、販管費1778億円(同103%)、営業利益324億円(同175・8%)、経常利益405億円(同151・1%)、当期純利益132億円(6・7倍)が目標で、①単品単価交渉(新薬創出加算対象品300品目を中心に交渉し、価値に見合った価格を実現)、②薬価差の圧縮(1・5%~2%が目標)、③「ALC」の機能/得意先の深堀によりにより、売上を伸ばしてコストを下げる――などに取り組む。

マンダム、22年3月期業績を発表 売上高2ケタ成長維持

 マンダムは5月13日、平成22年3月期の業績について、売上高543億400万円(前期比98・4%)、営業利益53億6800万円(同109%)、経常利益57億1500万円(同110・4%)、当期純利益28億200万円(同93・1%減)と発表した。
 前期は国内売上高で2・6%増を達成。当初からアジア通貨の対円レートが弱くなると予測していた海外は9・5%の減収だったが、前期レート換算による海外売上高は2ケタ成長を維持。グループ売上の単純合計は1%減。売上高に占める海外の売上比率は31・7%で、為替レートの影響を除くと38%に拡大する。
 グループ重点事業別売上高の前期比は、男性グルーミング事業が0・4%増(前期レート換算比5・5%増)、女性コスメタリー事業が15・3%減(同7・9%減)、女性コスメティック事業が19・4%増(同33・3%増)で、男性グルーミング事業のうち「ギャツビー」は、国内ではフェイス&ボディが、海外ではスタイリング剤がそれぞれ好調に推移したが、海外での為替レートの影響から伸び率は2%増(同7・4%増)に留まった。
 国内ヘアスタイリング市場では、前期は「ムービングラバーワックス」が前期比99%で着地し、そこに「ムービングミスト」の売上げがプラスオンする形で終了したが、今後も市場動向を注視していく。フェイス&ボディでは、使用率の関係から成長余地のあるボディ用シートの拡販に注力。“コモディティ化”が進んでいるシェービングクリームは、前期はリニューアル効果から堅調に推移した。一方、女性コスメティック事業は、国内では「マンダムビューティ」が、アイテム拡大により好調に推移した。


2010年5月26日号 記事一覧

会合・発表会

  • 近石工、第60会通常総会並びに創立60周年記念式典を開催
  • 大阪卸組合、第32回定時総会開催 新理事長に井上正治氏が就任

経営・施策

  • 全卸連、「卸流通アカデミー」受講者募集開始 第1回は9月15日に開催
  • フマキラー アルコール除菌シリーズを展開 消費者キャンペーン実施
  • 資生堂、子会社の株式を取得 アジア市場の事業拡大に寄与

製品・サービス

  • PRページ 花王 「ビオレu」から手指の消毒スプレー新発売
  • ライオン、「おふろのルック」フレッシュハーブの香りを数量限定発売
  • いいもの王国、デオドラントボディソープ新発売
  • 資生堂、「ベネフィーク」から新収れん化粧水を発売

宣伝販促

  • 富士フイルム、スキンケア化粧品「アスタリフト」新CM放映中
  • 王子ネピア、「nepia GENKI!」元気をひとつにキャンペーン実施
  • エステー、「自動でシュパッと消臭プラグ」新CM放映開始
  • CM総研 「CMベスト・アドバタイザー09」発表 花王が総合5位に

人事・組織

  • Paltac、6月24日付けで取締役・監査役・執行役員人事を発表

決算

  • ハリマ共和物産、22年3月期決算発表 過去最高益を達成
  • 大幸薬品、2010年3月期決算発表 増収増益を達成

調査・統計

  • 日家工 紙・板紙 22年4月度出荷高など発表

時評・コラム

  • 時評 「卸流通アカデミー」が始動へ
  • 泡沫 人間の欲と対立構造
  • 日雑談 気温の低温化が業界にも影響 季節商材は天気に左右
  • 私説・布衣の交わり⑲杉原稔氏 作田信幸

その他

  • 小林製薬News Letter

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    • コーセーコスメポート 「サロンスタイル」つめかえ用が好調
    • セルフヘアカラーリング市場 泡タイプが市場拡大 トレンドの中心に
    • ダリヤ 中木滋専務インタビュー 「男性用泡タイプ白髪染めを新発売」
    • ホーユー ビューティラボふりふりホイップヘアカラーが好評
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    • ユニリーバ 「ラックス」2シリーズを全面改良 キャンペーンも実施中
    • 企業探訪 椿化工 企業スローガンは「自社工場生産のこだわり」
    • ツムラLS 「モウガ」インセント、モルティLをリニューアル
    • 大島椿 「ツヤ髪戻るお試しパック」を限定発売
    • 資生堂 TSUBAKIに新ライン「ヘッドスパ」登場
    • クラシエHP 海のうるおい藻を改良 タラソ美容成分を新配合
    • ヤマサキ 夏の髪悩みに「ラサーナヘアケア」シリーズを提案
    • ドクターベルツ 「シャンミークスカルプシリーズ」新発売


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。