2009年12月16日号掲載記事より
全卸連、「ブロック化活動の推進、概ね順調」 業界紙懇談会開く
全国化粧品日用品卸連合会(全卸連)は12月4日、業界紙懇談会を行った。今年度の重点項目として進めている組合のブロック化の状況や、地域の卸流通研究の活動状況、製・販委員懇談会での返品問題を中心に活動報告を行った。
組合活動委員会では、組合のブロック化について、現在まで概ね順調に推移していると説明。総務委員会では、全卸連の基盤強化を進めることを目指していることを紹介。また、返品削減については「メーカーも卸も同じ方向を向け、返品の所在の明確化、返品処理のコスト削減のための議論などを進めた。メーカーもアイテムの絞り込みなど発生させない対策も見られるようになり、ある程度の効果は出てきた。だが卸として不当な返品費用の負担を強いられるケースについては目を光らせ、今後も話し合っていく必要がある。来年度は返品削減対策の強化として削減目標の設定と追跡、返品基準とコスト負担の明確化を進めていく」(森友会長)と述べた。
ユニ・チャーム、2010年春の新製品発表会開く 店頭基点の拡大図る
ユニ・チャームは12月3日、東京で2010年春の新製品発表会を開いた。
同社は今期、売上げ、利益ともに過去最高を更新する見込みで、売上高は海外の堅調と国内の大人用ヘルスケア、ペットケア、マスクの成長が、利益は原材料調達価格の下落に伴う生産性の改善がそれぞれ寄与したこと、また上期における既存店ベースの納品実績は前年同期比102%を達成したことを紹介し、引き続き店頭を基点に対策を講じて拡大を図る方針を発表した。
高原社長は、「以前に比べて消費者様の各商品の値頃感に対する感覚や価値の見極めが一層厳しさを増していますが、これをメーカーは、本物の価値が評価されるデフレ環境をチャンスだと捉えることが重要です。同時に消費者の2極化に伴い、今後は価格も品質も中間にあるような商品は選択されにくくなる傾向にあると考えています。今後は今まで以上に明確な製品力の格差を作り出す開発とマーケティング活動にまい進するとともに、流通の皆様を通じて消費者様に商品の価値を正しく伝えきることが企業力、引いては業績の差に繋がると気持ちを戒めています。今後は小売業の店頭を基点とした卸売業とメーカーが一体となった売場を実現することが重要であると改めて考えています」と提唱した。
さらに、フェミニンケアカテゴリーと大人用排泄リハビリケアカテゴリーにおける成功事例を発表しながら「卓越した商品と店頭、テレビ広告を中心としたマーケティングが『勝ちパターン』に繋がる」と説明して、「それぞれの商品が持つ魅力や価値を直接消費者に訴求して購買意欲を掻き立てるためのテレビCMを、第3四半期(9月~12月)は前年同期比2・4倍、第4四半期(10年1月~3月)は同5・4倍と大量投資します。このタイミングを逃すことなく、店頭とのコラボレーションにより相乗効果を最大限に発揮していただきたい」と要請した。
クラシエHP、春夏の新製品発表会開催 7ブランド46SKUを紹介
クラシエホームプロダクツは、12月10日、2010年春夏の新製品発表会を開催した。
岩倉社長は、「昨年度に続いて“新マーケティング戦略(カスタマイズド・マーケティング)”に基づくブランド強化や技術力強化、生産性の向上、コストダウンを図り、売上げは価格下落傾向を受けながらも前年並みを確保できる見込みだ。10年度は、既存ブランドに強化アイテムを投入し、店頭対策にも注力して維持・発展を図る」と報告するとともに、「市場環境の急激な変化は期待できないが、このような環境こそ、社内各部門が総力を結集して確実な成長を目指す」と述べた。
次に「海のうるおい藻」「ナイーブ」「ピュアな美」「肌美精」「モイスタージュ」の新製品・改良品7ブランド46SKUならびにマーケティング戦略を紹介。事業方針については、「『重点ブランド戦略』は、『ナイーブ』『いち髪』『海のうるおい藻』それぞれに販売政策を立案。『流通戦略』では、〝キーアカウントマネジメント〟を導入して①チャネル別販売政策立案②キーアカウントの設定③企業別情報の整理④アカウントプラン/行動プランの作成と実践――を通してWin-Winの関係構築を目指す。『営業戦略』では、カテマネ提案による提案型営業の推進、営業日報を活用した先考営業の推進、フィールドスタッフを積極活用した店頭重視営業を推進する」と説明した。
大島椿、ベストコスメ大賞で特別総合大賞受賞 ヘアケア用椿油「大島椿」
大島椿が発売するヘアケア用椿油「大島椿」が、@cosmeが年末に発表するベストコスメ大賞で、サイト開設から10年間に寄せられた約730万件のクチコミの中で最もポイントの高かったアイテムに贈られる特別総合大賞を受賞した。
大島椿は、@cosmeサイト開設当初から、ダメージヘアにツヤと潤いを与えるヘアケア用品として20代の女性を中心に人気を集めてきた。毎年発表されるベストコスメ大賞では、01年~04年度ヘアケア部門4年連続1位、併せて02年~04年度には全てのアイテムの中で最もポイントが高かった商品に贈られる総合大賞を3年連続受賞し、翌05年に殿堂入りを果たした。
今回受賞した特別総合大賞は、@cosme10周年記念として設けられた特別賞で、会員135万人から寄せられた10年間約730万件のクチコミの中で最高ポイントを獲得、最もユーザーの支持を集めたアイテムとして大島椿が選ばれたもの。
これを受け、同社では「これまで多くのクチコミを寄せていただいた方々、ご愛用いただいた方々への感謝企画」として、HP上に受賞記念スペシャルサイトをオープンする。コンテンツとして毎月変わるプレゼントや@cosmeにおける大島椿ヒストリー、またファンの交流ページなどを用意し、大島椿ファンの拡大と交流、商品理解の向上を目指す。一方、商品パッケージには特別賞ロゴ入りPOPを付け、受賞を訴求していく。
大木、2010年3月期第2四半期決算は増収増益に OTC市場拡大目指す
医薬品卸の大木は12月4日、2010年3月期第2四半期決算説明会を開き、松井社長が期中の概況や、同社が今年からスタートした中期3カ年計画についてなどを報告した。
第2四半期は売上高718億2100万円(前年同期比10%増)、営業利益6億5600万円(同437・4%増)、経常利益8億7000万円(同214・5%増)、四半期純利益4億8700万円(同632・4%増)の増収増益を達成。
売上高は、化粧品やコンタクトケア、一般店を対象にした「ID事業部」(2000円の会費で、注文を受けたらどんな商品でも1ケース300円の配送費で届ける、米国・マッケンソンをベンチマークして作り上げた仕組み)の好調が貢献し、また既存得意先との関係を深めたことから、全営業所で前年実績をクリアした。
なお同社は、今年から「存在感のあるユニークな卸としてのビジネスモデル確立」を〝柱〟に中期3カ年計画を開始した。〝美と健康と快適な生活〟を守備範囲、消費者をターゲット、小売業とメーカーをパートナーに設定し、「配送卸」ではなく「潜在需要創造型中間流通」(カテゴリーマーチャンダイザー、販路ネットワークを持つマーケティング卸)を目指すというもの。
2009年12月16日号 記事一覧
M&A・設立
- CFSコーポレーション、薬樹と業務提携を発表 薬剤師など人材交流推進
会合・発表会
- 薬業4団体が会見開く JACDS「10兆円産業の実現目指す」
- 日本香堂、年末年始プロモ施策を発表 進物用お線香の需要拡大目指す
- ザ・ボディショップ、美白スキンケアライン「モイスチャーホワイト」改良
経営・施策
- エコ・ファースト推進協議会設立 ライオンなど参加企業が決意表明
- 資生堂、資生堂販売の営業車両に電気自動車の導入を発表
- サラヤ・更家悠介社長がTV番組「賢者の選択」に出演 企業理念など披露
- ユニ・チャーム、CSR報告書09を発刊 WEBサイトで全項目を開示
- 資生堂、点字版美容テキストを刷新 初めて男性向けテキストを作成
- イオン、イオンリテールのSM事業を分割 2010年2月から子会社に
製品・サービス
- アイスタイルとマンダム、フェイスクリームをコラボ開発 @cosme10周年
- ライオン、新ヘアケア「ソフトインワン シルキエ」を2010年3月に発売
- クラシエHP、「いち髪」ヘアマスクがベストコスメ大賞ヘアケア部門新人賞
- ヤマサキ、「ラサーナヘアエッセンス」がベストコスメ大賞6位入賞
- ポーラ、ハンドクリーム「ハンドトリートメント純美掌」を新発売
- ライオン、年末年始に向け「おふろ・トイレのルック」企画品を発売
- 花王、エッセンシャルダメージケアからヘアメイクトリートメント新発売
- ツムラLS、日本の名湯から限定品「全湯お試しパック」発売
- ジュジュ化粧品、ヒアルロン酸配合「アクアモイスト」新製品を発売
- プレジール、男性用プレミアムソープ「柿渋ソープ」を新発売
- 貝印、新製品商談会開く カミソリ市場の活性化と拡大図る
宣伝販促
- P&Gジレット、年末年始限定TVCM放映 松坂大輔選手を起用
- クラシエHP、ナイーブ新CMに辻希美を起用 2010年2月から放映
- ジョンソン、「第6回ジョンソンおそうじ川柳」入賞作品を発表
人事・組織
- 花王、12月1日付けで人事異動を発表
研究・開発
- 常盤薬品工業と鳥取大が共同研究 アトピー性皮膚炎にビフィズス菌が効果
- ライオン、新たな手指用消毒液の抗インフルエンザウイルス効果を確認
調査・統計
- 2009年業界10大ニュース 新型インフル、低価格販売、液洗新製品が話題
- 首都圏5卸組合、第5回アンケート結果発表 総合評価第1位は日本香堂
- 日本DIY協会 2009年10月度HC統計 全店・既存店とも売上高減
- 東家同 21年11月度市況概況価格調査結果を定例会見開き発表
イベント・展示会
- 日経BP社「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010」発表 花王・呉氏など受賞
- アイスタイル、ベストコスメ大賞発表 09年総合大賞はクリニークに
施設・店舗
- ライオン、MES製造の海外拠点となる新工場をマレーシアに竣工
訃報・葬儀
- 訃報 資生堂、三宮正彦特別顧問が死去 91歳
時評・コラム
- 斜凡珠 09年の出来事をイロハ歌留多で纏める
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。