バックナンバー

2009年6月10日号掲載記事より

イオン・ウエルシアS、グループ名・専売商品名「ハピコム」に変更

イオン・ウエルシアS、グループ名・専売商品名「ハピコム」に変更

 イオン・ウエルシア・ストアーズは、6月1日にグループ及び専売商品の名称を「ハピコム(HAPYCOM)」に変更した。改正薬事法の施行で、ドラッグ業界は歴史的な転換期に直面しているが、同グループは薬事法改正をドラッグストアの存在意義を問い直す機会と認識し、〃地域のお客さまの健やかな暮らしの一翼を担うトータルヘルスケアステーション〃を目指すとしている。
 戦略の柱として、①専門性の探求②地域に密着した事業展開③優位性のある商品開発の3つを掲げ、「専門性の探求」においては、現在の調剤併設36%(国内ドラッグストア平均の2倍)を更に高め、全店調剤併設を理想像として、各社が質・量ともに業界最先端を目指すこと、また、薬剤師を中心とした幅広い専門家人財の育成へ力を注ぎ、さらには地域の連携のために介護福祉士、栄養士などの採用・育成を進める。商品開発では、現在の医薬品190品目、年間売上高170億円の専売商品「ウエルシア」を「ハピコム」に変更して、2011年度には300品目・売上高300億円を目指す。
 09年2月末現在ハピコムの加盟企業は、ドラッグストア8社(ツルハHD、クスリのアオキ、グローウェルHD、CFSコーポレーション、ウェルパーク、シミズ薬品、タキヤ、イオンリテール)と調剤薬局2社(メディカル一光、クラフト)の合計10社、合計売上高8690億円(09年度実績及び見通し)、総店舗数2758店舗の1大ドラッグストア・調剤薬局グループ。2011年初頭には全体の年間売上高が1兆円を超える見通しだ。

あらた、中期経営計画発表 次世代卸に向けた成長戦略描く

あらた、中期経営計画発表 次世代卸に向けた成長戦略描く

 あらたは6月1日、09年3月期決算説明会を開き、同期決算並びに平成22年度を初年度とする中期経営計画について説明した。
 畑中社長は、同期連結決算が売上高5696億円(前期比3・3%)、営業損失12億円、経常利益23億1500万円(同20・1%増)、当期純利益2億円で、増収増益になったが、経常利益と当期純利益との差が大きく、その要因は特別損失における投資有価証券の評価損、のれん代償却の税金、事業税の均等割りなどで所得税以外の税金などがあると述べ、経常利益を58億円規模にし、純利益を増加させなければ、あらたの合併は真に完結していないとの見解を示した。
 新中期経営計画では成長軌道へ進めるとともに、不況に強い産業として、中間流通業のステイタス向上によって、より企業価値を高めていく考えを示し、次の具体的な内容について説明。具体的な目標は、平成24年3月期に売上高6000億円、経常利益58億円、当期純利益19億円を目指すが、その達成プロセスは売上高を1年目0・94%、2年目1・74%、3年目2・56%、トータル5・33%アップし、粗利は12・1%を維持、販管費を1年目0・47%、2年目0・30%、3年目0・23%、トータル1%削減することで、経常利益58億円(売率売上高対比1%)の達成を図る。「あらたブランドの深耕」を成長戦略の中心に、具体的には①販売・店頭マーケティング機能の強化②グループ経営によるカテゴリーマネジメント機能強化と経営効率化の実現③全国最適な物流機能の構築④コーポレートガバナンス体制の確立による経営基盤の向上を挙げた。

マツキヨ、日本薬剤師会ら38社3団体、プラネット提供の説明文書DB採用

 プラネットが提供する「医薬品説明文書データベース」サービスがマツモトキヨシ、キリン堂、ユタカファーマシーなど38社の小売業で採用された。各社は6月1日施行の改正薬事法で義務化されるOTC医薬品(一般用医薬品)販売時の情報提供を円滑に行うため、「医薬品説明文書DB」からOTC医薬品の説明文書情報を収集、各社のシステムを利用して各店舗に配信する。これにより、小売業38社の薬剤師と登録販売者は、店頭の端末で説明文書の閲覧や印刷が可能となる。
 また、日本薬剤師会、全日本薬種商協会、全国医薬品小売商業組合連合の3団体も、会員の薬剤師または登録販売者に医薬品の説明文書情報を提供するための情報源として、「医薬品説明文書データベース」を採用した。
 「医薬品説明文書DB」は、プラネットが日本チェーンドラッグストア協会から依頼を受け、「セルフメディケーション・データベースセンター」からのデータ提供を受けて開始したサービス。
 改正薬事法で情報提供が義務付けられる第1類医薬品ほぼ全ての99品目の登録が完了。情報提供が努力義務とされている指定第2類医薬品と第2類医薬品は一部準備が遅れているメーカーがあるため、市場の80%にあたる約4000品目のデータを6月1日以降、提供できる見通しだ。指定第2類、第2類医薬品の情報提供にも努力しようという企業や団体から、「医薬品説明文書DB」に対する期待が寄せられている。また今後、「スイッチOTC」の増加が見込まれているため、OTC医薬品の情報源として「医薬品説明文書DB」の利用が更に広がるものと考えられる。

クラシエHP、「いち髪」リニューアル “純・和草エキス”を進化

クラシエHP、「いち髪」リニューアル “純・和草エキス”を進化

 クラシエホームプロダクツは昨春、主力のインバスヘアケアブランド「いち髪」の中味成分を強化するとともに、ロゴタイプを日本語表記の「いち髪」に変更してリニューアル発売した。以来、同社では積極的に〝サンプリングを通した試用体験者増加策〟を推進。その成果もあり、発売1年後の現在、同ブランドの市場シェアはリニューアル前との比較で大きな伸長を達成し、今なお拡大をしているという。
 同社では、「サンプリングはリニューアル前にも実施していたが、調査によってトライアルに対する有効性が改めて確認できたことから、今回は配布サンプル数を拡大。街頭を中心に、カタログ通販とのタイアップによる配布など購買に結びつく配布方法を考慮しながら実施した。サンプリング実施中には高い反響があり、売上げ増加に大きく貢献した」とコメント。
 同時に店頭では〝立体ホノグラム〟をつけたアクリル製定番什器の導入を進めることで、店頭からの情報発信力強化を図った。これらの取り組みにより、高い使用感が口コミで伝わり、発売3ヵ月後の7月には、アットコスメでランキング1位を獲得。この成果を、店頭ツールを用いてアピールしたことで、さらなる成功を実現した。同社では、今年度も、サンプリングを通した試用促進を図ることで、新たな愛用者の獲得を積極的に進める方針だという。

東流社、第14期業績は減収増益に 第15期はバランス重視の経営に徹する

 東流社(寺嶋大祐社長)は第14期(08年2月~09年1月)の業績並びに第15期(09年2月~10年1月)の経営方針を明らかにした。中期経営計画最終年度にあたる第15期は経済環境のさらなる悪化が予測される中、バランス重視の経営に徹し、売上高430億円(前期比0・2%増)、経常利益1億6500万円(同13・8%増)を必達目標に活動していくとしている。
 東流社の第14期の業績は、売上高429億円3400万円(前年比4・9%減)、経常利益1億4500万円(同7・6%増)の減収増益となった。
 減収要因は大型小売業の不振、大手小売業による政策変更(直取引)、与信管理の視点から販売予算の減額・縮小、J―NETグループ内での帳合移行などで、第15期は自社内の機能(役割・精度・体質)を洗い直し、感動を与えられる行動により、厳しい状況に立ち向かっていくとしている。
 第15期の経営方針は、「経済環境のさらなる悪化が予測される中、徹底してバランス重視の経営に徹する」としており、具体的には①財務基盤のさらなる強化②生存領域を明確にし、人・モノ・金の集中投下③アクション・プログラムの推進(売上追求に走るのではなく、経営上必要とする売上確保)④カテゴリー別新規アイテムの拡大促進(従来の取扱い商品にこだわらない)⑤システム投資の促進(業務・物流における仕組みの改革・見直しの促進)⑥教育の強化推進(「商いは人」を根本に据えた教育の実施)を推進する。


2009年6月10日号 記事一覧

M&A・設立

  • グローウェルHD、イレブンを完全子会社化 関西地区での戦略を優位に

会合・発表会

  • NAS、セル協が8月に合併 「日本の国益に資する団体に」
  • 家洗工・安対協が通常総会開催 家洗工新会長に榊原健郎氏(ライオン)
  • ブラシ組合、第40回通常総会開催 「業界発展に向け一層活動を充実」

経営・施策

  • ケンコーコム、改正薬事法施行でコメント発表「誠に遺憾」
  • ハピコム、新ブランドで展開開始 2011年度に300品目売上高300億円目指す
  • ライオン、前年同期比77トンのCO2排出量削減 環境保全活動結果報告

製品・サービス

  • 小林製薬 消臭元から夏季限定品「シトラスパイン」を発売
  • 小林製薬、「ブルーレット」発売40周年記念キャンペーン展開
  • 花王、「ソフィーナボーテ」から泡マッサージケア洗顔料を新発売
  • 資生堂、「マジョリカマジョルカ」からアイライナーなど新製品発売
  • 伊勢半、エイジングケア新ブランド「リフトモイストQ10」8月から新発売
  • ポーラ、「アグレーラ」から新ベースメークシリーズを新発売

宣伝販促

  • ユニ・チャーム「マミーポコ」、選ばれてNo.1感謝キャンペーンを実施
  • エステー、「CMアドバタイザー」好感度獲得効率などで上位にランクイン

人事・組織

  • ライオン、7月1日付けで人事異動を発表
  • 全家連/東家同、平成21~22年役員を発表
  • 花王CMK、5月29日付け、6月1日付けで人事異動を発表

決算

  • プラネット、21年7月期第3四半期業績発表 売上高は1.3%増の18億円に
  • ハーバー研究所、21年通期決算発表 基礎化粧品が好調で増収増益に

調査・統計

  • 経産省09年3月度販売統計 数量・金額ともに微減を堅持

イベント・展示会

  • 日本OTC医薬品協会、セルフメディケーションハンドブックを銀座で配布
  • ブラシ組合、近鉄八尾駅前で恒例の歯ブラシ感謝祭開催 歯ブラシの配布も

施設・店舗

  • JR東日本、横浜駅に女性応援施設「リフレスタ」オープン 花王など協賛

時評・コラム

  • 時評 経済復活の鍵は対アジア戦略
  • 泡沫 収束しつつある新型インフルエンザ
  • 人(ひと) ブラシ組合・山尾専務理事が退任 縁の下の力持ちとして奔走
  • らいたあ 九州になぜ多い!? 成功する通販企業

その他

  • 桃谷順天館、「ピンクリボン」ロゴマークデザインを募集

特集 【ペット関連】

    特別企画

    • ペット関連品市場は活況 ペットの“美と健康”ニーズ高まる
    • ユニ・チャームペットケア 国内ペット飼育トレンドに対応した製品を提供
    • ニトムズ 「コロコロ」シリーズがペットの毛取りの定番品に
    • 第一衛材 ペット用のマナーグッズが人気 オーナーの様々な不安を解消
    • ライオン商事 「瞬乾ペットシートSalari」など高付加価値製品を市場導入
    • フマキラー 「フマキラーペット用蚊とり線香50缶入り」を展開
    • エステー ペットのニオイケアに「消臭プラグ」を提案
    • 花王 ペットと暮らす快適な毎日を応援 犬の皮膚トラブル対応商品が好評
    • アース・バイオケミカル 食べられる歯みがきロープに“ソフト”を追加
    • ジョンソントレーディング JOYPETからリンスインシャンプーシリーズ展開
    • マースジャパンリミテッド 「ペディグリー」2ライン展開で人気

    特集 【薫香・ローソク】

    • 薫香業界の今 業界一丸の活性化策実現目指して 初の全国組織が発足
    • ローソク市場 ワックス価格の高止まり続く アピール強化で市場活性化
    • 日本香堂 小仲正克社長インタビュー
    • 梅栄堂 「IMAGINEシリーズ」「飛び梅」など新製品が好調
    • カメヤマ 谷川晋社長インタビュー
    • 誠寿堂 カラー微煙香「うらわか」シリーズに桃の香を追加
    • キャンドル・ジュン、「ドクロキャンドル」に平和を込めて
    • 「キャンドルナイトEco Avenue09夏至」19日に表参道で開催
    • 日本薫物線香工業会が発足 初代理事長に福永稔氏(薫寿堂)が就任
    • 佐藤油脂工業 「花の小舟 花わらべ」展開 省資源タイプなども発売
    • 巣鴨地蔵通商店街で聞く 需要活性化策訴える声 線香・ローソク小売事情
    • こもりコーポレーション 小森健司社長インタビュー
    • 全日本ローソク工業会 鳥居会長インタビュー
    • 東亜ローソク 事業統合から1年経過、徹底した効率化を推進
    • ニホンローソク 「プチシリーズ」新発売 使いきりタイプで安心を訴求
    • 鳥居ローソク本舗 新盆用高級蜜蝋ローソクを専門店ルートで展開
    • カメヤマキャンドルハウス事業部、「キャンドルナイトミニ」新発売
    • 孔官堂 山下茂営業本部長インタビュー
    • マルエス 高付加価値製品「転写ローソク」が人気
    • 東京ローソク製造 塩田博幸社長インタビュー
    • 薫寿堂 一般小売店向け商品の充実図る 茶の園、珈琲のかおり新発売


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。