2008年10月15日号掲載記事より
メディ・パルHD、アルフレッサHDと合併へ 4兆円超えるメガ卸誕生
医薬品・日用品卸トップのメディセオ・パルタックホールディングス(以下メディ・パルHD、熊倉貞武社長)と同2位のアルフレッサホールディングス(以下アルフレッサHD、渡邉新社長)は10月10日、来年4月1日付での合併に向け基本合意書を締結したと発表した。 合併が実現すれば、4兆円を超えるメガ卸の誕生となり、業界内外に大きなインパクトを与えるのは必至だ。
メディ・パルHDとアルフレッサHDの合併方式は、対等の精神での合併となるが、手続き上、メディ・パルHDを存続会社とし、アルフレッサHDは解散する。合併に係る割り当ては、メディ・パルHDが1に対して、アルフレッサが4・15となり、合併により交付する新株数は普通株式1億7451万5061株を予定。合併後の商号は「アルフレッサ・メディパルホールディングス㈱」となる。
代表取締役には、会長に福神邦雄氏、社長に熊倉貞武氏、副社長に渡邉新氏、専務に三木田國夫氏が就任予定。
合併の目的については、「医療費適正化に資する経費削減や事業改革に取り組みつつ、医療用医薬品の安全かつ安定的な供給という社会的な使命を果たし、一般用医薬品市場における環境変化に対応するためには、経営統合が最良の選択と判断した」としている。
両社の売上高(08年3月期)は、メディ・パルHDが2兆2549億円、アルフレッサHDが1兆7694億円。
プラネット、トップセミナー開催 業界の未来とプラネットの役割を説明
プラネットは10月9日、「プラネット トップセミナー」を開催した。同セミナーは、参加メーカー、接続卸店の経営トップ約50人が参集。玉生弘昌社長が業界の未来とプラネットの役割について説明するともに、外部講師としてトリンプ元社長で、「残業ゼロの仕事力」の著者である吉越浩一郎氏(吉越事務所)がトップマネジメントの改革について示唆に富んだ講演を行った。
玉生社長は、プラネットの役割について①インフォメーションオーガナイザー②EDIの要件(コード・プロトコル・フォーマットの標準化)③徹底した安全と徹底した機密保護―について詳述。また、EDI事業は現在メーカー342社、卸売業490社と接続し、標準化されたデータ24種を月間約1億レコード通信していること、創業以来、業績が安定成長を続けていること、センターマシンを4度入れ替え、IT進歩を享受していること、災害時のシステム障害対策についてセンターマシンの3重化で備えていることなどを報告。
成長戦略については、隣接異業種への展開を継続しつつ、卸・小売業間のEDIの拡大を図っていくことを方針に展開しており、09年6月施行の改正薬事法で義務化される説明文書のデータベースの構築・運用にいて日本チェーンドラッグストア協会から依頼を受け対応しているとともに、日本OTC医薬品協会のセルフメディケーション・データベースセンターの運用・管理業務を引継ぐこと、チェーンドラッグストア業界のEDIについては運用センター方式のEDIを提案していること説明した。
JACDS、第26回記者意見交換会を開催
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は10月3日、第26回記者意見交換会を開催。次の内容を報告した。
◎「そらぷちキッズキャンプを創る会」支援事業
9月25、26日、全国4カ所で開催されたブロック総会で、8月27日に738万円の浄財を寄付したことに対して同会からJACDSならびに募金活動に参加した55社の会員企業に対して感謝状が贈呈された。
◎政治連盟秋のセミナー開講
11月12日、グランドプリンスホテル赤坂で開催する。今回は日本経済新聞社編集局産業地域研究所所長の為定明雄氏を講師に招いた特別講演「日本経済の将来(仮題)」と、同協会事務総長で日本リテイル研究所・宗像守所長の特別セミナー「改正薬事法の省令内容とドラッグストア10兆円産業への仮題」を予定している。
◎第4回薬剤師フォーラム
今までJAPANドラッグストアショーと併催していた同フォーラムを、10周年記念事業として単独開催し、過去3回の集大成として、薬学および薬剤師が社会的可能性を高めるためのアクションプラン作りを行う。
◎実務実習指導薬剤師“養成ワークショップ”の受講生募集開始
薬学6年制の実務実習を受け入れるための、指導薬剤師“養成ワークショップ”の受講者募集を開始した。今までは各地区の薬剤師会が行っていたことから、JACDSはタッチできなかったが、厚生労働省の後押しもあり、今回は実験的に大阪地区20名、東京地区45名限定で受講できることになった。来年度は1000名超の指導薬剤師を誕生させたい。
ライオン、「ラクトフェリン」に内臓脂肪低減効果 技術説明会開く
ライオンは10月9日、「乳由来成分『ラクトフェリン』のヒト臨床試験による内臓脂肪低減効果について技術説明会」を開催。京都府立大学医科大学教授で国際がん予防学会副会長などを務める西野輔翼氏が、がん治療におけるラクトフェリンの有効性などを説明。続いて、同社薬品第1研究所主任研究員の村越倫明氏が、今回の研究に関する背景説明と、その成果を発表した。
今回の研究は、牛乳や母乳などに含まれる多機能性タンパク・ラクトフェリンが、ヒトの内臓脂肪低減に有効であることを2重盲検臨床試験によって確認するとともに、その作用メカニズムを明らかにする一環として、脂肪細胞に対するLFの脂質蓄積抑制効果を、世界で初めて確認した。
ラクトフェリンは、“初乳”に多く含まれている安全性が高い成分で、長期服用が必要な予防医学の世界で期待を集めている。今回、ライオンでは、歯周病研究の一環として、“う蝕(虫歯)予防におけるフッ素”のような働きを示す成分を探索する過程において、ラクトフェリンが歯周病菌毒素・LPSを不活性化し、炎症の進行を抑制する効果を発見。歯周炎が自然発症するビーグル犬での臨床試験を通して、それの効果を確認したが、同時に、内臓脂肪低減効果も発見したという。
第35回国際福祉機器総合展に国内外から600社が出展
福祉機器・介護用品の総合展「第35回国際福祉機器展」(主催=全国社会福祉協議会、保健福祉広報協会)が9月24日から26日までの3日間、開催され、福祉業界関係者を中心に延べ12万773人が来場した。
今回は、国内外約600社/団体の出展のもと、高齢者や障害者の日常生活における「食べる」「寝る」「移動する」といった場面で利用される福祉機器・用品を一堂に紹介。出展社ブースとともに、主催者企画では、恒例のシンポジウムやセミナーのほか、子供向け福祉機器の総合展示や育児相談などを行うイベントゾーン「子ども広場」も展開した。
当業界からの主な出展社にみると、王子ネピアは、介護用おむつブランド「ネピアテンダー」名義でブースを出展。ブース内イベントスペースで正しいおむつの着用方法教室などを実施した。白十字は「サルバしっかりガード」「同お肌安心パッド」などを中心に展示。10周年を迎えた介護食ブランド「愛情厨房」も注目を集めていた。
ユニ・チャームは日立製作所と共同開発した排泄介護ケア機器「排泄介護向け自動採尿システム」を出展。ユーザーからの声をパネル展示で紹介し、パッドの交換のしやすさなど同システムの利便性を提案した。サラヤは、①衛生②栄養改善③ヒューマンケアの3テーマにブースを分け、福祉施設向け洗剤や健康食品など同社の衛生・福祉用品の紹介を行った。ライオン歯科材は、義歯関連製品「エラック」シリーズをメーンに展開。実演を交えながら義歯洗浄剤などを提案していた。
2008年10月15日号 記事一覧
M&A・設立
- イズミヤ、大阪地盤のスーパー・はやしを子会社化
会合・発表会
- 大阪卸組合、組合員研修会開く 「大阪経済の展望と成功の秘訣」を講演
- ビジネスブレイン太田昭和、初の記者懇談会開催
経営・施策
- ツルハHD、ツルハドラッグ2店で居宅介護支援の営業を開始
- サンスターほか、「STOP AIDS!チャリティ古本市」今年も開催
- 企業メセナ協議会、「メセナアワード08」受賞企業7件を発表
製品・サービス
- GSX、統合リスク管理(ERM)コンサルサービスを開始
- 貝印、国内初の5枚刃ディスポカミソリ「プレミアムディスポ5」発売
- 白元、レンジでゆたぽんに「リラックマ」起用した新製品発売
- ノバルティスファーマ、禁煙補助ガム「ニコチネルミント」新発売
- 日本製紙クレシア、「クリネックスペーパータオルハイパードライ」新発売
- 澁谷油脂、ペーストタイプの重曹クリーナー新発売
- ユニ・チャーム、生理用ナプキン「ソフィシンクロフィット」新発売
宣伝販促
- P&G「ブラウン」、Series7発売記念で消費者キャンペーン実施
- ユニリーバ「AXE」、チョコマンと松崎しげるが競演 動画サイトで公開
人事・組織
- ジュジュ化粧品、福岡営業所を新設 沖縄含めた九州全域の拠点に
調査・統計
- 国民生活モニター調査まとまる 値上げに対する“生活防衛”浮き彫りに
- 東家同、9月度市況発表 大手第2ブランドの価格が下落傾向に
イベント・展示会
- 乳房健康研究会、表参道ヒルズで「ピンクリボン」啓発イベント開催
施設・店舗
- 埼玉県越谷市に「イオンレイクタウン」オープン
- アルフレッサファーマ、岡山製薬工場に医薬品第二製棟を建設へ
時評・コラム
- 時評 「売上増」から「我慢比べ」に
- 泡沫 偉大なる王監督の引退
- 日雑談 進む物価高に困惑 PB需要と消費者動向
その他
- 小林製薬News Letter
- ピーターラビット、こども動物自然公園ハロウィンイベントに登場
特集 【入浴剤・ボディソープ】
- 入浴剤市場 市場は堅調に推移 疲労回復・脱ストレスなどニーズ多様化
- 花王 新しくなった「バブ」に「胡蝶蘭の香り」新発売
- 白元 「バスキング発泡入浴剤」2アイテムを新発売
- ライオン 「バストロジー」TVCM大量投下 人気雑誌にサンプル付録も
- オカモト ロハス層に向けて「バスロハス」2アイテム新発売
- ツムラLS 「薬用ソフレ」改良新発売、「きき湯」は新アイテム追加
- クラシエHP 「旅の宿・くすりの湯シリーズパック」新発売
- アース製薬 新感覚の入浴剤2品投入 バスロマンでプレゼントキャンペ
- ボディソープ市場 パーソナルユース化が進行
- 牛乳石鹸共進社 「ミルキィボディソープ」新発売
- 資生堂 ボディソープ3ブランドを展開 幅広い年齢層から支持集める
- ペリカン石鹸 ハワイがテーマの入浴料「ロコガールスパ」発売
- ユニリーバ 「ラックスシャイニーホワイト」など新発売
- 澁谷油脂 SOCシリーズから美容ジェルとクリーム新発売
- 椿加工 延伸PETボトル「POU(ポウ)」のラインアップを拡充
- 日本合成洗剤 トータルブランド「ウインズ」シリーズが好評
- フタバ化学 「スパジアス」シリーズに追加品
- トレイン 川島なお美プロデュースの「ワイン風呂」3種新発売
- 日本浴用剤工業会 11月26日=「いい風呂の日」キャンペーン実施
- 東邦 「新・桃湯物語」ボディソープが好調
- ウィズ 「ふろずきんチャンたのしーバスタイム」など浴玩シリーズ新発売
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