2008年9月17日号掲載記事より
グローウェルHD、設立説明会開催 今期売上高目標は1590億円
埼玉県を中心に関東甲信越地区でドミナントを展開するウエルシア関東(鈴木孝之会長兼社長)と、静岡県を中心に神奈川、東京に店舗を構える高田薬局が設立したグローウェルホールディングス(高田隆右社長/高田薬局社長)は9月5日、設立説明会を開催した。
事業会社2社は、それぞれのビジネスモデルを相互導入するとともに、スケールメリットを生かして収益拡大を図ることで業績を拡大させる方針を掲げているが、経営は本部主導ではなく、各社の自己責任において進める。
具体的には、ウエルシア関東は、高田薬局の高付加価値商品販売力(顧客管理によるカウンセリング力)を導入する一方で、高田薬局に対して深夜営業や調剤店展開のノウハウを提供する。高田薬局では既に8店舗で深夜営業を実験しており、今後は深夜営業実施店を22店舗、調剤併設店を44店舗にまで増加させる方針を打ち出している。
2011年8月期を期限とする中期目標は、売上高2000億円、経常利益率4%以上、店舗数500店で、これを実現すべく、関東近県と静岡への出店を加速し、あらゆる地域でドミナント化を推進。事業面では、全店を調剤併設店舗(ドラッグ+調剤)にすることで調剤売上の拡大と第1類OTCの販売強化を通して“かかりつけ薬局”になることを目指す。PBは、ウエルシアブランド、イオンのトップバリューブランドに加えて、高田薬局ではNID商品も展開する。
新規出店53(ウエルシア関東46、高田薬局7)、閉店16(ウエルシア関東11、高田薬局5)、期末店舗数447店で臨む初年度(平成21年8月期)の業績目標は、売上高1590億円、売上総利益459億5000万円、販管費407億5000万円、営業利益52億円、経常利益54億円、当期純利益25億3000万円。
JACDS、「薬剤師フォーラム」11月に開催 記者意見交換会開く
日本チェーンドラッグストア協会は9月5日、記者意見交換会を開き、最近の活動状況を報告した。
10周年記念事業については、①既存事業のバージョンアップ②新規事業③10周年記念ロゴ作成を実施。①では、第9回JAPANドラッグストアショーを最大級規模で実施。合わせて華やかでグローバルな実施を目指す。現在、海外ブースや食品ブースの出展を要請中。また、第4回薬剤師フォーラムを11月8日、9日に品川プリンスホテルで開催する。
そらぷちキッズ支援キャンペーンに関して、頑丈な募金箱の作製するほか、ポスターを作製し、店舗に掲示する。また、参画企業を増やす。
②については、地球温暖化防止に向けた啓蒙・啓発活動を行う。これについてはポスターや小冊子の配布も検討するほか、10周年記念式典・パーティーを平成21年6月9日グランドプリンスホテル赤坂で行う。また、10周年記念書籍(記念誌)をドラッグストア流通記者会の全面協力で制作、記念式典で配布する。このほか8カ国語OTC販売応対マニュアルの制作。改正薬事法とパッケージ表示の告知。健康川柳の一般募集を本年11月から来年1月まで行い、優秀作品の発表・表彰を第9回JAPANドラッグストアショーで行う。
マンダム、「ギャツビー誕生30年」機に政策発表
マンダムは9月9日、ギャツビーブランドが30周年を迎えたのを機に、国内外のマーケティング政策の変遷と今後の施策についての会見・懇談会を開いた。
西村元延社長は、キャツビーが300億円を超えるブランドに成長した軌跡を語るとともに、2011年3月期にグループ売上高750億円を目指し、①ギャツビーを中心にしたグルーミング事業の安定成長②同社の独自技術を生かした女性コスメタリー・コスメティック事業の成長戦略③海外事業の継続強化を報告。海外事業では、インドでの商品展開が順調に進んでいることも明らかにした。
マンダムの経営の根幹は「Only One&お役立ち精神」であり、経営理念として「生活者発・生活者着」「全員参画経営」「社会との共存共栄」を挙げるとともに、高い目標を掲げ熱い情熱を持って閉塞感を打破するという意味の造語「考働」(英文表記:kohdoh)を指針としていることを説明した。
また、業界で最も早い海外進出を果たし、アジア市場での高いプレゼンスがあることを紹介。マンダムグループの海外事業売上げは単純合計で全体の34.5%、営業利益では38%を占めており、今後は「日本のビジネスも(海外で)展開する1エリアである」という考え方で、グループ経営戦略を更に積極的に展開することを明らかにした。
更に、ギャツビーについては、「4億6200万個(08年3月期・連結)を販売し、303億9400万円を売上げ、6度のリニューアルを経て30年生き続ける」スーパーブランドであることを強調した。
ユニリーバ、10月から新取引制度導入 卸との“協働体制”を推進
ユニリーバは、10月1日から、粧業品事業に新取引制度を導入することを発表した。新取引制度は、卸店の機能に対する対価を基本理念としており、業界卸の間では早くも導入後の取組みに期待が寄せられているという。
同社では、さらなる成長を実現するためには「大型店から地域密着型小売店まで配荷を拡大」することと、「全ての店頭での定番やエンドでの展開強化」を図る必要があり、チャネル政策も、今までの“自己完結型”から、中間流通=卸をパートナーとするビジネスモデルに変更して、卸と協働関係を構築しなければならないと判断し、「約1年半前から、卸店様にとって“最も信頼されるパートナー”になれるよう、『協働戦略』を練ってきた」(上垣内社長)という。そして今年3月には同社の営業部門、物流部門、情報管理部門、販売会計部門を一元化した「カスタマーサービス部」を、新取引制度の導入に先行して発足。「カスタマーサービス部」では、得意先に対して各種サービスや情報を正確かつタイムリーに提供するとともに、“効率的な発注方法”など、同部署により各種情報を一元管理することで初めて提供できる卸の利益改善に関するアドバイスも行い、“協働体制”を推進する。「カスタマーサービス部」をインターフェイスとして導入される新取引制度は、卸店ごとの機能に対して対価を支払うことを基本理念とし、①透明性②カスタマーサービスの向上③トータルでの環境配慮――の3点をベースに策定された。
東邦薬品、連結子会社のエトス、資本提携会社の須江薬品を完全子会社化
東邦薬品は9月11日、連結子会社のエトス及び資本提携会社の須江薬品を11月1日付で完全子会社化することを発表した。
エトスは関東甲信越及び東北地方南部で調剤薬局経営及び医薬品分割販売業を展開する企業であり、一方の須江薬品は、群馬・栃木の両県を地盤に医療用医薬品等の卸売業を営んでいる。東邦薬品では、医薬品等の流通企業集団としてグループシナジーの最大化に取り組む中、両社を完全子会社化することがコスト競争力やマーケティング力の強化、グループ企業価値の最大化につながると判断した。当該子会社化は簡易株式交換の方式で実施される。
2008年9月17日号 記事一覧
M&A・設立
- アライドハーツHDとキリン堂、経営統合に向け協議開始
会合・発表会
- 薬業研修センター、記者会見で登録販売者試験に関する中間報告行う
経営・施策
- 花王、SRIインデックスに選定される
製品・サービス
- 花王、「セグレタ」から髪と地肌の美容液ミストを新発売
- J&J、「ニュートロジーナノルウェーフォーミュラ」のパッケージを改装
- 資生堂、「化粧惑星」から秋冬のメーキャップ新製品発売
- ダリヤ、「サロンドプロ」からヘアカラー・カラートリートメント新色発売
- マックスファクター、「イリューム」から高保湿美容液新発売
- ユニリーバ、「モッズ・ヘア」から乳液状ワックス新発売
- 資生堂、「ベネフィークリニュー」から薬用美白マスク新発売
- 商品探訪 エスエスエルヘルスケアJ フットケア新製品を展開
- 小林製薬、「ムクミキュア保温タイプ」など新製品・改良品発売
- 大王製紙、ベビー用紙おむつ「グ~ン」改良 より肌着感覚のおむつに
- 白元、「サニーク快適ガードプロ」シリーズに新製品・改良品追加
- 花王、おだんごヘアをしっかりキープする「ケープスタイルロック」新発売
- 大王製紙、「エリエールハーブガーデン」新発売
- 日本製紙クレシア、大人用紙おむつ「アクティプレミアム・感謝」発売
- ユニ・チャーム、「ウェーブ立体フロアワイパー」から限定品発売
- 日本製紙クレシア、「クリネックスローションティシューエックス」新発売
- 住友3M、スコッチ・ブライトからセルロース使用のキッチンクロス新発売
- 花王、「メリーズキッズぐっすりパンツ」新発売、肌へのやさしさ訴求
宣伝販促
- ポーラ、新TVCMに坂東玉三郎を起用 「美しい、の内側へ」をテーマに
- クラシエHD、「あなたの暮らし記念日」キャンペーンの大賞を決定
- ウテナ、クラシックコンサートに協賛
人事・組織
- 資生堂、本社コーポレートスタッフ部門の機能を再編成
- エステー、10月1日付けで執行役員の管掌変更・人事異動行う
- メディパルHD、9月9日付けで組織変更・人事異動行う
調査・統計
- 花王、現代女性の体の不調と生活行動の実態を調査
イベント・展示会
- 第66回東京ギフトショーに国内外から約2200社が出展
- 日本香堂、東京ギフトショーに出展 新製品「アンミングⅡ」など発表
- エステー主催のミュージカル「赤毛のアン」が名古屋で千秋楽迎える
施設・店舗
- プロロジス、東京オフィスを港区新橋に移転
- ポーラ、埼玉県のまるひろ川越店にポーラコーナーをオープン
時評・コラム
- 時評 政府は優先して景気浮揚策を
- 泡沫 加速する小売店の生活防衛対応
その他
- ピーターラビットが115歳の誕生日 しらさぎ幼稚園でお祝い開く
特集 【キッチン・手袋】
- 食器用洗剤市場 高まる除菌・香りニーズ 食洗機用洗剤は2ケタ成長
- 花王 キュキュット好調 マスカットの香りつめかえ用ジャンボ発売
- ハイネリー 手肌にやさしい台所用石けん「キッチン純」を展開
- P&G 「スーパー泡ジョイ」「除菌泡ジョイ」がジョイ全体の伸長に寄与
- ライオン 泡のチカラ エクストラクリーン新発売 クリスタジェルは改装
- ジョンソン 「カビキラー 除菌@キッチン」が順調なスタート切る
- UYEKI 「オー!レンジシート」で台所周りの小さい汚れも簡単除去
- グローブ工業会 19年度市場規模調査 家庭用手袋は1億双台を割り込む
- エステー 新タイプ手袋2品発売で若年層の掘り起こしを目指す
- ショーワグローブ ユーザーの使い心地を基準に商品構成
- オカモト “メイド・イン・ジャパン”の高機能商品を積極訴求
- ダンロップHP 「ママサヤン」「デジハンド」など好調
- 三興化学工業 マレーシア工場が設立20周年 海外の主力生産拠点に
- おたふく手袋 ベストセレクション企画実施で前年比20%増加
- サラヤ 「ヤシノミ洗剤つけおき野菜洗い」を新発売
- ニッサン石鹸 「ファーファ」から台所用洗剤&食洗機用洗剤新発売
- ミマスクリーンケア 「緑の魔女」が人気 今秋に価格改定を実施
- カネヨ石鹸 「香りのソープン」が好評 一貫して“キッチン周り”を提案
- ウェ・ルコ IHクッキングヒーター対応のシートタイプクリーナーを展開
- フマキラー 「アルコール除菌キッチンクリーナー」が順調に推移
- 第一石鹸 「キッチンクラブ」シリーズを展開 再度の価格改定実施へ
- マルフククレンザー製造 「アミノ酸由来の台所用洗剤」を積極展開
- エステー 「フレッシュアップ」で“食洗機のトータルケア”を提案
特別企画
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。