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2008年5月21日号掲載記事より

全卸連、第34回通常総会開く 「地域卸流通研究会」発足などを決議

 全国化粧品日用品卸連合会(略称・全卸連、森友徳兵衛会長)は5月15日、平成20年度「第34回通常総会」を開催。2期目(1期2年)となった森友会長は「困難から逃げずに事実を直視すれば、それは夢に変わるはずだ」と語り、引き続き今年度も各地域の卸流通の活性化を目的に、全卸連の改革に取り組み、県単位の組合活動をブロック単位での活動に移行すること、新たに「卸流通研究会」を発足することなどを決議した。
 森友会長は、あいさつの中で1期目の成果を「地域卸を中心に全卸連活動の活性化に取り組んできたが、この“活性化”は単位組合の活性化なくしては成り立たない。全卸連では、その単位組合の会員の多くが地域卸であることも踏まえて『地域卸活性化セミナー』の開催を積極的に推進したが、今では全卸連からの働きかけがなくても、各組合・ブロックが自発的に活動するようになるなど、それぞれの地域の卸企業が自分たちの知恵と行動力で動き始めたことを実感している」と振り返った。
 今年度の全卸連活動の重点項目は①全卸連の組織変更②(地域の)卸流通についての研究③公正な取引の推進④返品の削減⑤流通の実態把握及び課題・要望の取りまとめと対応⑥EDI標準への取り組み――の6項目。スローガンは前年度の「卸売業 未来への先導」を継続する。中でも「②(地域の)卸流通についての研究」について、賛助会員メーカーを含めた業界関係者をメンバーとする勉強会「卸流通研究会」を立ち上げ、卸側の意見だけでなく、メーカー側の事情も考慮した公平・公正な論議を行い、機能フィー問題、返品問題などをテーマに“客観性があり納得性のある取引制度”や“地域の卸流通のあるべき姿”を研究する。その研究内容は「全卸連ロードマップ」としてまとめ、短期・中期・長期的に解決すべき課題を明確にし、努力目標として推進する。

日本OTC医薬品協会、記者会見開き今年度の活動について説明

日本OTC医薬品協会、記者会見開き今年度の活動について説明

 今年4月1日、日本大衆薬工業協会から団体名を変更した「日本OTC医薬品協会」は、5月12日、定時総会を開いた。総会終了後には記者会見が開かれ、三輪芳弘会長(興和社長)が今年度の活動について別項のように説明した。
 なお会見終了後には、総会の盛会と「OTC医薬品辞典第11版」の出版を記念する懇親会も催された。
 三輪会長はあいさつで「近年のOTC市場は、①抗アレルギー剤や肝班改善薬、口唇ヘルペス剤などのスイッチOTCの上市②新需要を開拓した漢方製剤③データを使用した広告の解禁(新聞、雑誌、インターネット限定)④協会の積極的な広報活動――などが貢献して上向きに転じ、06年=前年比100.7%、07年=同102.3%と堅調に推移した。市場が復調の兆しを見せているのは喜ばしく、今後は維持・拡大に向けて更に努力を重ねる」と語り、今年度の取組みについては、次の3点を行っていくと述べた。
 1つ目は「OTC医薬品活性化のための広報活動の強化」で、生活者がOTC医薬品と聞く、またはロゴマークを見るだけで、OTC医薬品の役割や特保・健康食品との違いを明確にイメージしてもらえるまで浸透に注力する。
 2点目は「スイッチOTC促進による市場活性化」で、よく効く、切れ味の良いOTC医薬品の上市を実現する活動を進める。
 3つ目は「アジア太平洋地域におけるセルフメディケーション推進という国際化への取組み」。

花王、「メリット」改良、新CMタレントには藤井隆・乙葉夫婦を起用

花王、「メリット」改良、新CMタレントには藤井隆・乙葉夫婦を起用

 花王は5月17日、家族のすこやかな髪と地肌を考える「メリット」シリーズを改良新発売した。より泡立ちが豊かになり、子供の細い髪や地肌をやさしく洗い上げる新処方になった。
 今回の改良は、洗髪を自分でするようになる頃から、頭皮に落屑(フケ)や赤み(炎症や荒れ)の発生する子供が増える傾向の理由の1つとして、頭皮の洗い残しが考えられると同社の調査で判明したことによるもので、泡立ちをより豊かにすることで、指どおりがなめらかになり、子供の細い髪や地肌まで洗いやすくなった。また植物由来のリコリスCとユーカリα(保湿成分)を配合し、育ち盛りの子供の地肌をすこやかに保つ。弱酸性、リラックスフローラルの香り。
 CMタレントも一新し、夫婦揃ってのCM出演は今回が初めてという、藤井隆と乙葉を起用。
 「メリット」は1970年の発売以来、髪と地肌の研究を続けてきたが、これからも「子どもにはすこやかに育ってほしい」という親の気持ちに応えるブランドとして、大切な家族の髪と地肌の健康を考えた提案を続けていく。

メディ・パルHD、20年3月期決算は増収増益、売上高2兆2549億円に

メディ・パルHD、20年3月期決算は増収増益、売上高2兆2549億円に

 メディセオ・パルタックホールディングスは5月15日、08年3月期連結決算説明会を行い、決算概況、メディセオ事業の取り組み、パルタック事業の概況、取り組みについて説明した。
 メディ・パルHDの連結売上高は2兆2549億円(前年比4.1%増)、売上総利益は1916億円(同1.8%増)、販管費1637億円(同2%増)、営業利益279億円(同0.6%増)、経常利益426億円(同2.6%増)、当期純利益277億円(同45.5%増)の増収増益となった。
 医療用医薬品等卸売のメディセオ事業は、売上高1兆7141億円(計画比プラス125億円)、売上総利益1404億円(同マイナス11億円)、販管費1192億円(同マイナス29億円)、営業利益212億円(同プラス18億円)となり、順調に推移した。 
 化粧品・日用品業界・一般用医薬品卸売のパルタック事業については、売上高5359億円で当初計画を79億円上回った。売上総利益は511億円(計画値プラス14億円)。販管費は424億円(同プラス5億円)、営業利益は87億円で計画を9億円、経常利益は96億円で計画を11億円上回り、パルタック事業は増収増益となった。このうち化粧品・日用品事業は、大手ドラッグチェーンとの取引の増加を背景に好調に推移、売上高4510億円、売上総利益448億円、販管費357億円、営業利益90億円、経常利益99億円となり、売上・利益ともに計画を大きく上回った。同事業の営業利益率は2%、経常利益率は2.21%。
 一方、ヘルスケア事業は、一般店での売上減少等で、売上・利益ともに当初計画を下回り、売上高849億円、売上総利益63億円、営業損失3億円、経常損失3億円となった。

マンダム、20年3月期決算は売上高562億円、次期3カ年計画も併せて発表

 マンダムは5月14日、決算説明会を開催した。売上高は562億8900万円で前期比9.8%増となった。内訳は、国内が379億5700万円、同105.4%、海外が183億3100万円、同120.4%で、グループの単純合計では634億1900万円、同108.4%(国内=415億6900万円/106%、海外=218億6000万円/同113.5%)となった。期中は為替市場で円が強く推移したことから、海外事業の単純増加分13.5%のうち約30%で、為替によるプラス効果が出ている。
 営業利益は68億3700万円で同31.6%増、計画比106%、経常利益は67億400万円で同31.2%増、計画比107.3%、当期純利益は34億9900万円で同40.6%増、計画比109.4%となり、以下、ROE8.4%、EPS147.13円、配当性向54.4%、DOE4.6%、営業活動によるキャッシュ・フロー=76億1400万円、投資活動によるキャッシュ・フロー=マイナス50億4000万円、財務活動によるキャッシュ・フロー=マイナス16億5900万円となった。海外事業が業績に占める割合は、売上高が前期末の29.7%から32.6%に、単純合計では34.5%に、営業利益では、前期の36.7%に対して今期は38%に拡大した。


2008年5月21日号 記事一覧

会合・発表会

  • 大阪卸組合、第30回定時総会開く 藤原会長「卸の規模を越えて共存を」
  • 日石工組東日本支部、20年度第1回研修会開き四ツ葉油化千葉工場を見学
  • 全家協協力会総会、「完成価値商品」実現へ取り組み強化
  • 日本浴用剤工業会、第20回定期総会で新会長に熊沢裕行氏(花王)を選出
  • JACDS、定例会見開き取り組みを発表、日本薬剤師会と対話開始などを報告

経営・施策

  • 花王グループ、中国四川省地震被災者支援のため義援金を赤十字に寄託
  • ライオン、医療用医薬品「バファリン」の販売元をエーザイに変更へ
  • マンダム、中国・上海に販売・マーケティングに特化した子会社を設立
  • 日本ロジスティクス協会、第2期ロジ環境会議活動成果をHPで公開
  • 中国・桂林投資環境説明会開催にサラヤが協力
  • FDK、アルカリ乾電池を7月1日から価格改定
  • ユニ・チャーム、中国四川省地震で中国紅十字に義援金を寄託

製品・サービス

  • 花王、ヘルシアウォーターからアセロラ味を夏季限定発売
  • コーセーCP、ソフティモが2ケタ伸長でグループ代表ブランドに成長
  • 資生堂、マキアージュから秋の新製品を発売
  • クレハ、ラバーメイドコンテナーにカラーパックを追加
  • 花王、消臭・漂白活性化成分を高配合「ワイドハイターEX」新発売
  • アンデス電気、ホタテ貝殻を応用した除菌スプレーを新発売
  • アース製薬、ゴキブリ用毒餌剤「プロ仕様チャバネ退治ジェル」新発売
  • ライオン、キレイキレイ薬用泡ハンドソープから2つの香りを限定発売
  • ライオン、チャーミー2品にピュアオイルを高配合して改良新発売

宣伝販促

  • ダリヤ、新CMに益若つばさら人気読者モデル3名を起用

人事・組織

  • マンダム、5月13日付の役員人事を発表

決算

  • アルフレッサHD、20年3月期連結決算は売上高1兆7694億円に
  • ベルーナ、20年3月期決算はカタログ事業など低調で減収減益
  • 攝津製油、20年3月期決算は増収増益、売上高89億3500万円に
  • マツキヨHD、20年3月期業績予想を修正

調査・統計

  • 東家同20年4月度市況調査、精彩欠く価格状況に
  • NPO法人ごみじゃぱん、ごみ減装実験を神戸市灘区で実施

イベント・展示会

  • 三洋電機、「環境フェア in KOBE」にエネループなど環境関連商品を出展
  • IT関連8展示会開催、RFID、モバイルECサイト構築支援などに注目
  • 日本香堂、米国で「香道」イベントを開催し盛況

時評・コラム

  • 時評 国家間、近隣との互助精神育め
  • 泡沫 国家として最低限の責務とは
  • 日雑談 東北縦貫線ついに着工へ、ラッシュ緩和と風情の変化

その他

  • P&G、「プリングルズグルメ」から限定「ハーブローストチキン」新発売

特集 【ヘアケア】

    特別企画

    • ヘアケア市場、高付加価値化すすみ拡大 シャンプーは4年連続伸長
    • 花王、アジエンスビューティコレクション発売 美髪オイルを追加
    • 資生堂、「TSUBAKI」2年経過し好調維持 美髪カテゴリーを創造
    • P&G、各ブランドから高機能商品発売でヘアケアビジネスのシェア伸長
    • クラシエHP、「海のうるおい藻」全面改良、海藻成分をさらに強化
    • シュワルツコフヘンケル、若者向けヘアカラーシリーズを積極展開
    • コーセーCP、ヘッドスパに着目した「サロンスタイル」が好調
    • ユニリーバ、ラックススーパーダメージリペアを強化
    • ライオン、「プロテクヘッド」で頭皮環境正常化システムを提案
    • セルフヘアカラーリング市場、白髪用が健闘し全体を底上げ
    • ダリヤ中木滋専務インタビュー、「パルティ大胆なリニューアルが高評価」
    • マンダム、「ギャツビームービングラバー」が躍進
    • ホーユー、「シエロ」独特のニオイがない新シリーズが好調
    • サンスター、「サンスタートニック」で大規模広告キャンペーンを実施
    • 大島椿、2種類のフケに対応した「頭皮のためのオイルとシャンプー」好調
    • プラスチックボトルメーカーの椿化工、自社工場で生産一貫ライン実現
    • 東邦、「新・桃湯物語」シャンプー・ボディソープが好調


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。