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2008年5月14日号掲載記事より

第1回ラクトフェリンフォーラム開催 ライオンやサンスターなどが協賛

第1回ラクトフェリンフォーラム開催 ライオンやサンスターなどが協賛

 「第1回歯周病・ラクトフェリンフォーラム」が4月27日、ライオン、サンスター、森永乳業の3社の協賛によって開かれ、歯科医師や口腔衛生分野の研究者が出席した。
 このフォーラムは、ラクトフェリンの歯周病に対する有益な効果が明らかにされつつある中、歯周病改善・予防のためのラクトフェリン研究及びその応用の発展を図るため、産学が連携し開催したもの。
 ラクトフェリンは鉄結合性の糖たんぱく質で、乳汁、特に初乳に多く分泌され、また、唾液、涙液などの分泌液、血液中に存在する。ラクトフェリンの抗菌活性、抗炎症活性、免疫調整活性など多彩な生理機能を示し、生体防御に重要な成分として注目されている。歯周病に対する有益な効果も明らかにされつつある。
 特別講演が行われた後、懇親立食昼食会、ポスターセッションが行われ、ライオンは、「歯周病原LSPがヒト歯科繊維芽細胞に与える影響とそれに対するラクトフェリンの作用について」「ラクトフェリンのビーグル犬歯肉炎抑制効果」を、サンスターは「リポソーム化ラクフェリンタブレットのヒト予防摂取試験」などを、それぞれパネル展示し、出席者の関心を集め、担当者が質問の回答に追われていた。

サプリコ、長野商店が加入してメンバー社72社に

 中小卸売業の全国ネットワーク・サプリコ(秋葉吉秋社長)に埼玉県の長野商店(長野進社長・サプリコ岩槻)が5月1日付で加入した。同社の参加でサプリコメンバーは72社となった。埼玉県のメンバーとしては5社目。
 長野商店は、江戸時代「嘉永年間」創業の老舗卸。取扱商品は石鹸洗剤、トイレタリー、家庭紙、電池管球、線香・ローソク、業務用品、ギフト用品など。
 サプリコは、①共同企画販売②商品開発③共同納品の3つの事業を順調に進めており、東京1カ所での商談で全国に配荷が可能なことから、良質な流通チャネルとしてメーカーから注目を集めている。サプリコは順調に参加メンバーを増やしているが、丁度の新年度(第6期)を迎えた5月1日から幸先よく新メンバーが加わった。

ユニ・チャーム、20年3月期連結決算は増収増益 売上高は過去最高に

 ユニ・チャームは4月28日、平成20年3月期連結決算について、売上高3368億6400万円(前期比11.6%増)、営業利益337億3100万円(同12.7%増)、経常利益323億2700万円(同7.5%増)、当期純利益166億8300万円(同10.8%増)の増収増益と発表、売上高は過去最高値を更新した。
 国内では、パーソナルケアとペットケアの両事業で新需要創造型製品や高付加価値製品を発売して市場の活性化による収益向上に取り組んだ結果、フェミニンケア、ヘルスケア、ペットケアの各事業で順調に売上高を伸ばすことに成功。国内売上高は前期に比べて105億8200万円増の2174億7400万円となった。
 海外では、フェミニンケア事業、ベビーケア事業の売上高が順調に推移。アジアの参入各国では、中国、インドネシアなどが大きく成長したことから、157億7700万円増の売上高724億2100万円を達成。さらにヨーロッパでの大人用失禁製品及びベビー用紙オムツ、中東・北アフリカ地域でのベビー用紙オムツの売上高も順調に拡大したことで、海外売上高は前期比244億100万円増の売上高1193億8900万円を達成。連結売上高に占める割合も35.4%にまで増加した。
 一方、利益段階では、原油価格の上昇や世界的な衛生用品の需要増加に伴う原材料価格の高騰の中、ブランド育成に向けた広告宣伝費の継続的な投下や、競争力強化を目的とした販売促進費の増加などによる利益の減少はあったものの、売上高の増加に伴う利益の増加やコストダウンの推進により、各段階での増益を達成した。

資生堂、20年3月期連結決算は引き続き増収増益堅持

 資生堂は4月30日、平成20年3期の決算を発表した。連結売上高は前期比4.2%増と順調な実績を確保。このうち、国内売上高は下期の消費マインドの冷え込みの影響などを受け、前期実績を下回ったが、海外売上高は中国を中心として好調に推移した。
 営業利益は、売上増に伴う差益増に加え、売上原価の低減、販売管理費の効率運用を進めたことにより、前期比26.9%増と大幅に増加した。売上高営業利益率は8.8%となり、当期を最終年度とする3カ年計画で目標としていた8%以上を達成した。
 また、営業利益の増加に伴い経常利益も前期比21.7%増と大幅に増加。減損損失や特別退職関連費用などによる特別損益があったが、資生堂物流サービスと資生堂リースの株式売却益による特別利益もあり、当期純利益は355億円、前期比40.2%増となった。
 事業別概況は、国内化粧品事業では、売上高は前期比1.9%の減収、営業利益は前期比17.0%の増益となった。海外化粧品事業では、売上高は、前期比17.6%の増収、営業利益は、前期比71.1%の大幅増益となった。その他の事業では、売上高は前期比8.6%の減収、営業利益は前期の水準を11.1%下回った。

エステー、原料価格上昇で増収減益に 20年3月期連結決算を発表

 エステーは4月30日、平成20年3月期連結決算を発表した。
 連結業績は、売上高470億500万円(前期比3.9%増)、営業利益32億1800万円(同3.7%減)、経常利益27億7100万円(同9.7%減)、当期純利益12億9500万円(同25.8%増)と、ほぼ計画通りの増収減益で推移した。国内ではカイロや手袋などが好調な売上を記録し、韓国をはじめとするグローバル展開も順調で増収を達成したが、昨年8月の社名変更に伴うコスト増、主要子会社の収益低下、原材料費の上昇、物流費・返品ロスによる経費増――などを要因に減益となった。
 部門別の業績をみると、衣類ケア(防虫剤)と湿気ケア(除湿剤)は天候不順の影響で低調だったものの、サーモケア(カイロ)が昨冬の厳しい冷え込みと返品率改善に取り組んだ成果で過去最高業績を記録。主力のエアケア(消臭芳香剤)は、競合他社とのシェア争いが激化する中、新製品「消臭ポットジュエリア」などがヒットして堅調に推移。ホームケア(その他製品)も増収を達成。昨年11月の食洗機専用洗剤の販売委託契約終了というマイナス要因を、新たに独自開発した食洗機専用洗剤「フレッシュアップ」、働く女性たちのニーズをつかんだ「セルフケア立体着圧ソックス」といった大型新ブランドの売上げがカバーした。グローバル展開(国際部門)は、アジアと欧州が大きく伸長し、売上高22億9000万円(同54%増)を達成している。

小林製薬、20年3月期連結業績発表 当期純利益は10期連続の増益を記録

小林製薬、20年3月期連結業績発表 当期純利益は10期連続の増益を記録

 小林製薬は5月8日、平成20年3月期決算記者発表会を開催。今年1月から家庭用品卸事業が連結対象外となったことで減収となった一方、家庭用品製造販売事業の好調により当期純利益は10期連続の増益を記録したことを発表した。
 20年3月期連結業績は、売上高2288億2600万円(前年同期比11.0%減)、営業利益185億7600万円(同3.0%増)、経常利益156億8700万円(同4.5%増)、当期純利益85億400万円(同2.5%増)で終了。今期は今年1月の株式交換により、家庭用品卸事業のコバショウがメディセオ・パルタックHDの完全子会社となったため、第4四半期以降は家庭用品卸事業が小林製薬の連結対象が外れることで、今回の減収の大きな要因となった。
 主要事業の業績については、家庭用品製造販売事業では、売上高1109億2000万円(前年同期比8.2%増)、営業利益180億500万円(同8.7%増)となった。家庭用品卸事業(第4四半期を除く9カ月間の業績概況)では、売上高1319億6200万円(前年同期比19.9%減)、営業損失1億3100万円となった。医療関連事業では、売上高107億2800万円(前年同期期35.0%減)、営業損失4億1800万円となった。


2008年5月14日号 記事一覧

M&A・設立

  • イオン、PB商品開発事業、SCM機能などを3子会社に継承
  • 持株会社「ピップ㈱」5月1日設立 役員人事を発表

会合・発表会

  • 協和薬品、新美容成分配合ドリンク「プチ・オーシャン」を新発売
  • 長野市組合、東京研修会実施 最新商業集積を視察

経営・施策

  • 原材料価格高騰に苦悩する中小洗剤メーカー 大手との価格差打破が必要
  • ポーラ、「デタイユ・ラ・メゾン」ブランドのライセンス契約を転結

製品・サービス

  • キャドバリーJ、「リカルデント」から新フレーバーを新発売
  • P&G、ハーバルエッセンスから数量限定品「ムーンナイトエレガンス」発売
  • 資生堂、「マジョリカマジョルカ」から夏の新製品を限定発売
  • 資生堂、「エリクシールシュペリエル」から新美容液発売
  • 貝印、「キャミ剃ーる」などビューティーケア新製品発売
  • ラッシュジャパン、夏向けボディスプレー・パウダーなど新発売
  • ニトムズ、「涼風日よけメッシュ」新発売 夏の直射日光をカット
  • 小林製薬、「消臭元」「サワデー」から夏季限定品を発売
  • ユニ・チャーム、「CO2排出権付ベビー用紙おむつ」を期間限定発売
  • エムキューブ、「熱帯UV」など新製品発売
  • 東芝ライテック、電球型蛍光ランプ「ネオボールリアルプライド」新発売
  • 東芝ライテック、環境配慮型蛍光ランプ「メロウZロングライフ」新発売
  • メタボリック、二日酔い改善サプリ「YOWAN」を新発売
  • 資生堂、「ホワイトルーセント」から目もと専用薬用美白クリーム新発売
  • 花王「オーブ」、ルージュ&マスカラ新発売 期間限定品も投入

宣伝販促

  • 低容量ピル情報サイト「オーシーフォーミー」、キャンペーン実施
  • マーズジャパン、「犬種別パールアクセサリー」プレゼントキャンペ実施中
  • 小林製薬、合計8000名に特撰食材など当たる「夏のフェア」実施中
  • J&J、ボディケアドリーミースキンボディウォッシュの新TVCM放映

人事・組織

  • 花王・後藤卓也会長が退任へ 「強くて、よい会社」への改革実施
  • メディ・パルHD、代表取締役人事を発表
  • ポーラ・オルビスHD、ポーラ、取締役・監査役を選任
  • 花王、5月1日付けで人事異動を発表
  • キリン堂、5月16日付けで人事異動を発表
  • 東流社、4月25日開催の取締役会で役員再任を決定

決算

  • 花王、次期業績は増収増益を予想 攻めの投資を実施
  • ライオン、20年12月期第1四半期業績は売上2.4%増に

研究・開発

  • 資生堂、「シカクマメ種子エキスに再生促進効果」を発見
  • 小林製薬、医薬品・栄養補助食品の相互作用に関するデータベースを作成

調査・統計

  • コンビニ20年3月度統計 既存店の売上高・平均客単価伸び悩み
  • 機械すき和紙連合会/日本家庭紙工業会、3月度出荷高など発表
  • 西化工、20年1~2月出荷統計 ヘアトリートメントが大幅伸長

イベント・展示会

  • 「コラボレイト21 16th」 6月11日大阪を皮切りに全国で開催

施設・店舗

  • マスター、堺市に新工場建設 第一期工事分が本格始動

訃報・葬儀

  • 訃報 高木志哲氏(アスト会長)

時評・コラム

  • 時評 商品における値上げの意味
  • 泡沫 年収崩壊時代に輝くアイデア商法

連載・講演

  • ブラシ組合・山尾専務理事、大阪商業大学で講演 歯ブラシ産業の現状語る

その他

  • お詫び
  • 近石工理事長・日本合成洗剤社長の瀧山謙氏、旭日双光章を受章
  • 資生堂、ヘア&メーキャップアーティストのマサ大竹氏が黄綬褒章を受章
  • @cosme、「本当に良かったコスメ467」を発刊

特集 【家庭紙】

    特別企画

    • 原資材高騰で価格復元に追い風 本格的マーケティング時代がスタート
    • 中央物産・原専務インタビュー 全体最適な家庭紙事業を展開
    • 日本製紙クレシア スコッティから消毒ウェットタオル新発売
    • 大王製紙 高級商材の商品力強化 フェイシャルティシュー4ライン展開
    • 王子ネピア 「ネピアティシュ」リニューアル
    • 丸富製紙 「ペンギンカラーワンタッチ(香りつき)」を新発売
    • 正和 中央ホームズに加盟 本社のほか営業所4カ所構える
    • 春日製紙工業・原社長インタビュー 付加価値製品の販売に注力


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。