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2008年2月6日号掲載記事より

ピップトウキョウとピップフジモト、経営統合承認 新商号「ピップ」に

 ピップフジモトならびにピップトウキョウは1月30日、同日開催したそれぞれの定時株主総会において、「株式移転による経営統合(株式移転計画書)」が承認されたことを発表した。
 今回の経営統合は、両社が今後も得意先・仕入先の期待に応え、社会に貢献し続ける企業として存続するためには、全国を網羅する広域営業・物流ネットワークを整備し、市場にマッチするマーチャンダイジング機能の更なる強化を実現することを目的に行うもので、今年創業100周年を迎える節目にあたり、近い将来の合併も視野に入れた事業持株会社を設立することにした。
 今後は、今年5月1日を設立期日として、統合委員会の活動拠点を東京に設置し、設立手続きや統合後のビジョン、システムなどを協議していく。
 【新会社の概要】 設立=平成20年5月1日▽商号=ピップ株式会社▽資本金=20億円▽資本準備金=12億円▽事業内容=ピップフジモト、ピップトウキョウの経営計画・管理ならびにそれに付随する業務を営むこと▽本店所在地=大阪市中央区▽設立時取締役 代表取締役社長=藤本久士▽同副社長=松浦由治

日本製箔、三菱アルミニウム・エムエーホイルと業務提携

 日本製箔は1月31日付で、三菱アルミニウムならびにその100%子会社であるエムエーホイルと、アルミ箔成型品その他の日用品の開発および生産において業務提携を行うことで合意したと発表した。
 今回の提携内容は、アルミホイル、アルミニウムおよび非アルミニウムの成型品並びにアルミケースなど日用品全般について①新商品の開発および既存商品のコスト改善の共同推進②相互OEM(相手先ブランドによる製造)の実施およびこれに伴う金型共用化、外注先の起用の一本化、原料・副資材の購入先の選択と集中等の検討――を行なうこととしており、これにより業務効率の向上、生産コストの低減を図り、両社の日用品事業の強化を目指すという。
 日本製箔は、今回の提携の理由を「昨今日用品業界を取り巻く環境は、市場の成熟に加え、諸原料コストの高騰が続く極めて厳しい状況にあり、単独での収益力向上努力にも限界があるため、事業存続のためには双方が相互に協力し、コストメリットを創出していくことが不可欠との認識に達した」としている。

花王・尾崎社長が重点施策発表 変化の本質見極め高付加価値化達成へ

花王・尾崎社長が重点施策発表 変化の本質見極め高付加価値化達成へ

 花王・尾崎元規社長は1月30日、販売店懇談会に先立つ記者会見を行い、グループ全体の企業活動の方向性、今年度の重点施策並びに花王CMKの今後の方向、及び今春の主要新製品などの概要を説明した。
 同社は、“商品の高付加価値化”のスピードをさらにアップさせているが、一方で、「社会全体の変化(少子高齢化・晩婚化・単身世帯の増加)や消費者の変化(価値観・購買意識・行動)に加え、原油高・天然油脂原料高などが、中・長期的に企業活動に影響を及ぼす可能性がある」とし、花王としては「変化の本質を的確に見極めながら、長年培ってきた技術を活かし付加価値の高い商品で市場を活性化するとともに、新しいニーズを提供したい」と述べた。さらに、今まで以上のコストダウン、効率化などへの取り組みを強化すると同時に、「高付加価値商品を消費者に提供することで、新しい〝価値に見合った適正価格販売と適正利益の確保〟を提案し、消費者・販売店・メーカー3者のWIN―WIN―WIN関係を永続的に築いていく」ことを重点施策とし、目標達成のための体制作りとして昨年導入した4事業ユニット制度を説明した。
 今年度以降の花王は、「広く社会の中の一員として、企業の社会的責任(CSR)を強く意識した活動を展開していくが、当社のCSRとは〝お客様満足〟の製品・サービスを実現していくことであると同時に、環境保全、省資源に配慮した“よきモノづくり”であると考えている」と所信を述べた。

パルタックが「パルタックKS」へ 事業方針は中間流通イノベーション

パルタックが「パルタックKS」へ 事業方針は中間流通イノベーション

 メディセオ・パルタックホールディングス(以下メディ・パルHD)は1月30日、パルタックが4月1日から商号を「株式会社パルタックKS」とすることを発表した。
 パルタック事業の中期経営計画の説明にあたった三木田パルタック社長は、08年3月期の決算は売上高で開示計画を96億円上回る5376億円、営業利益も計画を6億円上回る84億円で、増収増益で着地する見通しであり、2013年3月期の売上高8000億円(08年3月期5376億円)、販売管理費569億円・販管費比率7.11%(同421億円・7.82%)、営業利益130億円・営業利益率1.63%(同84億円・同1.57%)を目標に事業を進めていくことを明らかにした。ただ2010年3月期には北海道・東北・神奈川にRDC新設による原価償却費等20億円が増加するため、一時的に営業減益となることも付け加えた。
 また、コバショウ統合によるシナジー効果についても触れ、物流統合による家賃負担の軽減、業務統合による内部委託料の減少などにより、13年3月期のコバショウ分の業績は売上高1761億円(08年3月期1659億円)、販管費119億円・販管費比率6.77%(同126億円・7.58%)、営業利益15億円・営業利益率0.85%(同4億円・0.24%)となる見通しを示した。
 注目のパルタック事業の中期経営計画について三木田社長は「今後はヘルスケア事業を加えた新たな中間流通業に向けて改革の第2ステージに入る」と述べ、第2ステージでは中間流通イノベーションとして第2次業務改革を推進。生産から消費までのサプライチェーン全体に貢献できる中間流通を目指し、顧客満足の最大化と流通コストの最小化を目指し、①ストアソリューション機能を高め、新営業機能を構築する②取引先のコスト削減に貢献する物流の完全化を図る③「業態卸」の全国化と規模の拡大を図る④ローコスト化・生産性向上により収益力を強化する⑤継続的な成長を目指し、強固な基盤をつくる--の重点戦略を進めていく方針を明らかにした。

大日本除虫菊、金鳥製品説明会を開催 売上目標を前年比107%に設定

大日本除虫菊、金鳥製品説明会を開催 売上目標を前年比107%に設定

 大日本除虫菊は1月25日、大阪で平成20年度関西地区金鳥製品説明会を開き、300名余の卸・販売業者が出席、今期は売上目標を前年比107%に設定、「Customers 1st」のテーマのもと多様化する顧客ニーズの変化を捉えた店頭マーケティングに取り組むことを明らかにした。
 今春発表された新製品は、電池式蚊とりでは、白を基調としたコンパクトかつスタイリッシュなデザインの「蚊に効くカトリスお部屋用60日ホワイトセット」、超軽量小型カートリッジが240時間安定した効き目を発揮する「蚊に効くカトリスコンパクトタイプ」、昨年大ヒットとなった虫よけの虫コナーズでは、プレートタイプから60日用と30日用(中・小サイズの追加)、リキッドタイプから微香性フローラルの香りを追加、さらに速効性と残香性のW効果でアミ戸に付く不快な害虫を駆除する「アミ戸用」――などの計8品目17SKU(リニューアルは4品目11SKU)。
 上山社長は、昨年の同社業績が殺虫剤で前年比105%、家庭用品で同95%、トータル同103%となり、特に殺虫剤関連では、予防をコンセプトにした「虫コナーズ」「ダニよけハーブ」が大きな伸長を見せたことを報告。また、今回「金鳥の渦巻」「キンチョール」「サンポール」の3品目を中心に行われる価格改定について、「近年の原油価格高騰に伴う原料資材の値上がりは、すでにメーカーの合理化だけでは対応が難しい状況にあり、引き続き高品質の製品を安定供給するために必要と判断した」と説明し、来場者に理解を求めた。
 今後の同社の取り組みについては、殺虫剤では最盛期に向け新型器具を投入した電池式カトリスシリーズの拡販を図るとともに、虫コナーズを殺虫剤最盛期の前後を固める商品として展開、また、営業面では引き続き店頭マーケティングに力を入れていくことを表明した。


2008年2月6日号 記事一覧

会合・発表会

  • マースジャパンが新製品発表 「信頼勝ち得るために社名変更を実施」
  • フマキラー、東京で新製品発表会 今年のテーマは「VALUE UP」
  • 丸三産業、大阪で新商品発表会開く 「えりもとに汗ピタシート」など発表
  • 花王、有力販売店懇談会開催 「商品の高付加価値により成長戦略を推進」
  • 日本置き薬協会が新年互例会開き約100名が出席
  • アース製薬が東京で方針説明会「独自製品・サービスで流通の利益に貢献」
  • 日本香堂、新春懇親会開催、小仲社長「薫香ローソク業界の価値向上図る」
  • G&G、春季商談会開く 佐川社長「3年後に売上高100億円目指す」
  • 旭化成HP、新「サランラップ」リニューアル 新開発の波形フラップを採用

経営・施策

  • 白元、資本準備金の7億円減少を決議 資本余剰金に振り替え

製品・サービス

  • サンスター、新オーラルケア「C&F」発売 妊娠期からの母と子に向けて
  • オカモト産業、車用消臭芳香剤「キレイエア」新発売
  • 花王、「サクセス」から新育毛剤「薬用バイタルチャージ」新発売
  • ユニリーバ、「レセナ」に新香調「パッションインテンス」追加
  • 大島椿、新発想の「頭皮のためのオイル&シャンプー」新発売
  • ダリヤ、「パルティ」全面改良 パッケージに読者モデルを起用
  • 資生堂、「インテグレートグレイシィ」からリキッド口紅など春の新製品
  • ライオン、「消臭ブルーダイヤ」改良新発売 フラボノイド成分を配合
  • ユニ・チャーム、「ウェーブ」から立体フロアワイパーを追加発売
  • シック、洗顔もできるプレシェーブ剤「洗顔シェービングジェル」新発売
  • 日立マクセル、アルカリ乾電池「ダイナミック・ボルテージ」新発売
  • 大王製紙、新ブランド「エリスMegami」を積極展開 シルバーケアを再構築
  • クリエイティブヨーコ、ピーターラビットのおままごとセットを新発売

宣伝販促

  • P&G「パンパース」、ユニセフとタイアップ 1パックでワクチン1本分寄付
  • カメヤマ、春の感謝キャンペーン実施中 合計900名に商品券プレゼント

人事・組織

  • ポーラファルマ、代表取締役に稲岡靖規取締役の選出など新役員人事発表
  • 長谷川香料、昨年12月20日付けで新役員人事を発表
  • 東京医療用卸商協同組合、1月8日、15日付けで新役員を選出

決算

  • マンダム、平成20年3月期第3四半期連結業績は増収増益で推移

調査・統計

  • 西化工19年1~11月販売統計 ヘアケア3品が引き続き好調

イベント・展示会

  • P&G、「フュージョン5+1」新キャラクターを発表
  • 流通システム開発センター、大阪で新春セミナーを開催
  • ファンケル、セミナー開催し国内外の美白ケアを紹介

施設・店舗

  • 日本能率協会、丸の内事務所を東京都千代田区大手町に移転
  • 資生堂美容室、東京・銀座のギンザ・クラッセに「サロン&スパ」オープン

時評・コラム

  • 時評 古紙配合比率契約とCSR
  • 泡沫 大阪府知事選と大阪人気質

連載・講演

  • JACDS 米国最新流通視察レポート 米国小売業の現況③


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。