2008年1月23日号掲載記事より
CFSコーポが会見、アインファーマとの経営統合の取り組みを報告
CFSコーポレーションは1月11日、緊急記者会見を開き、アインファーマシーズとの共同持ち株会社「CFSアインホールディングス」(仮称)設立による経営統合に向けた現在までの取り組みを報告した。この経営統合を諮る臨時株主総会は1月22日に開催されたが、CFSの筆頭株主であるイオンはこの経営統合に反対を表明しており、昨年末から委任状勧誘活動を積極的に展開していることから、1月18日現在で、この経営統合案の成立は五分五分と推察されている。
CFSでは、昨年末に証券アナリスト向け説明会を開催して以来、今年1月7・8日に従業員向け、9・10日に株主向けの説明会を断続的に開き、現在の同社を取り巻く環境について、改正薬事法施行による医薬品登録販売者制度の開始=他業態での一般用医薬品販売スタートや、薬学6年制実施により2010~2011年の2年間にわたり新卒薬学生が誕生しないこと、少子高齢社会の到来に対して流通業全体が同質化によるオーバーストア状態に陥っている状況を挙げながら、「08年度も380名の新卒薬学生を採用したアインファーマシーズと経営統合することで、当社は薬剤師の確保、高い教育システムの共有、仕入れにおける競争力、つまり『予防から医療まで手がける日本初のトータルヘルスケア企業』として、今後の調剤併設型ドラッグストアの開設を有利に運べるなど、同質化競争からの脱却というメリットを享受できる」と合併効果を紹介してきた。
一方のイオンは、この経営統合に対して①現在、CFSの業績が低迷していること(前期は無配当)②低迷期に統合新会社との株式交換比率を算出したこと――の2点を問題視。
これに対してCFSでは、業績については「平成20年2月期第3四半期決算で表れていた回復傾向は現在でも続いており、10、11、12月と3カ月連続して既存店を含めた前期比100%を達成した。自力での業績回復は可能だ」と反論するとともに、時期についても「医薬品登録販売者制度の開始、薬学6年制による新卒薬学生“空白の2年間”を控えた今がベストだと判断した」と説明した。
ハリマ共和物産、第57回第一線会開く ホールセール事業は前年増で推移
ハリマ共和物産の第57回第一線会が1月11日に開かれ、220人が出席。津田隆雄社長は以下の通り今期の業績と平成20年度の運営方針を発表した。
「昨年11月下旬に発表した当期中間決算では、連結で168億3200万円(前年同期比5.5%増)、経常利益5億9200万円(同46.6%増)と増収増益となり、100周年に花を添える業績となった。
ホールセール事業においてはここ数年売上減が続いていたが、第40期より好転し、今期(41期)上半期も前年を上回る成績(同5.3%増)となっている。サードパーティ・ロジスティクス事業も物量が順調に伸び(前年同期比106.9%)、1000億円を超える物量をこなせるようになり、各センターの生産性も向上。また、受託物流センターと卸物流センターの一元管理をし、センター毎の部門別管理、労務管理、社員教育等を充実し全国に物流できる体制が整ってきた。今期の見通しについては、連結売上高330億円(前期比5.6%増)、経常利益11億8000万円(同10.5%増)、当期純利益6億3000万円(同5.0%増)を見込んでいる。
皆さまのお陰で、無事100年を通過でき、今期も今のところ順調に推移している。しかし、時代の変化が激しく、日本社会は少子高齢化によるマイナス成長に突入し、また環境問題が地球規模で叫ばれ、原油をはじめとする資源、食料の高騰が始まっており、従来の価値観を変える必然性に迫られている。そういった時代の変化に順応するため、人を含めた〝ソフト〟に対する投資をこれまで以上に行い、全社員一丸となってこの難局に立ち向かっていく所存である」
ライオン、春のプレゼンテーション開催 「バストロジー」など紹介
ライオンは、1月7~9日の3日間、東京地区の「2008年ライオン春のプレゼンテーション」を開き、今春の新製品を中心に積極的なプレゼンテーションを行った。
今回のプレゼンテーションは、入浴中から肌をケアするインバススキンケアシリーズ「バストロジー」、独自のメカニズムにより香りが着る時まで長続きする衣料用液体洗剤「香りつづくトップ」、携帯しやすくさわやかに香る「newBanデオドラントミスト」など新アイテムを追加新発売する「newBan」、脱毛につながる毛穴の皮脂汚れを取り除く毛穴洗浄を実現する「ウォッシングブラシ」「ジェルシャンプー」と毛髪の気になり具合に応じて使用する2種類のケア剤「スプレートニック」「インパクトジェット」の4アイテムからなる話題の新・頭皮ケアシステムの「PRO TEC HEAD」、独自のスピードウォッシュ技術により、スピードコースで洗っても高い洗浄力を発揮し、食器から食器洗い機の庫内の汚れまですっきり落とすジェルタイプの食器洗い機専用洗剤「CHARMYクリスタ庫内もすっきりジェル」など同社製品の商品特長やマーケティング計画を研究員、マーケティング担当者が映像や実験を交えて紹介した。出席した卸店、小売店も熱心に説明に耳を傾けていた。
同社は、本年を同社の経営ビジョンである「新・快適生活産業№1企業をめざす」「環境対応先進企業をめざす」「企業文化の活性化を推進する」への取り組みを深化させ、その内容を充実させる年と位置づけているが、今回の東京地区のプレゼンテーションからも社員の事業活動への意欲が伝わった。
エステー、東京地区で春の商談会開く 「フレッシュアップ」を投入
エステーは1月15日、春の商談会に先立ち、関東エリアの卸店営業責任者44名を招き「2008年春の卸店説明会」を開催した。
小林寛三社長は、今春の重点政策について以下の3点を挙げた。
①食洗機専用洗剤市場に自社ブランド「フレッシュアップ」シリーズで再参入し、売上の拡大とシェアの伸長を図る。2月の発売時から様々なプロモーション活動を行い、初年度シェア10%・売上10億円を目指したい。
②エアケアのシェア目標40%、衣類ケアのシェア目標50%の実現。エアケアでは、今春の大型商品として「消臭ポットジュエリア」「エアコンから消臭エアウォッシュ」「アロマな消臭プラグ」など従来にない切り口の商品を投入。エアケア市場をリードし、ナンバー1シェアを獲得する。
③新分野の柱をつくる。具体的にはチャレンジ第1弾として昨年9月「セルフケア立体着圧ソックス」を発売し、これまで販売数12万6000個を記録した。今年3月は、新ラインアップ「立体着圧レギンス」「同トレンカ」の2品を追加し、フットケア市場をさらに拡大したい。
カメヤマ、谷川晋新社長が会見 「家族と過ごす時間」を新事業テーマに
カメヤマは、昨年12月の取締役会で新社長に谷川晋(たにかわすすむ)氏を選任し、1月1日から新体制がスタートしたことに伴い、1月15日、大阪市内の本社会議室に業界紙6社を招き、谷川新社長の記者会見を開いた。
谷川社長は今後の取り組みとして、「年金で暮らされているヘビーユーザーなどが、お求めになりやすい製品価格での安定供給の実現」をはじめ、①新しい時代を生きる消費者が求める同社独自の機能性を付加した商材の開発②神仏用ローソク及び線香の事業部と、主に海外輸入雑貨を扱うキャンドルハウス事業部の2つを両輪として発展させる--などを挙げた。
更に、新しい事業テーマを「家族と過ごす時間」とし、「家族同士が殺しあうような暗い事件が頻繁に起きる世相を見た時、家族を大切にする時間が必要であり、それを大切にする心を企業として訴えていきたい」と強調。同社のローソク・線香をはじめ、癒しの商材としての「GELGEM」やバースデイキャンドルなどを家族と過ごす時間に有効活用できる企画の創出、先祖供養の大切さを若い世代へわかりやすく提案することなどに全力を挙げることを明らかにした。
このほか、営業戦略として、小売業へのアプローチ強化に向けて、営業本部の人員を三重県亀山市内の本社工場に移し、営業企画を充実させることで、小売業のニーズをしっかりと把握する体制を4月の新年度上期には確立させることを発表した。
コスモス薬品、20年5月期連結中間決算は増収減益で推移
コスモス薬品は1月16日、平成20年5月期中間連結中間決算説明会を開催した。
宇野正晃社長が中間期の業績を売上高702億4100万円(前期比14.8%増)、営業利益14億9400万円(同8.0%減)、経常利益18億3200万円(同7.2%減)、中間純利益10億3400万円(同0.7%減)の増収減益と発表するとともに、今期の取組みなどについて次のように説明した。
前期に実施した“ノンフーズ強化”は「食品の販売力を保ったまま異業種が取扱いを縮小する雑貨市場を取りに行く」ことを意味していたが、陳列量まで減少させたことで販売力が低下。ノンフーズのアイテム増に合わせて通路幅を縮小したことも影響し、既存店売上高は低調に推移したが、計画売上高はクリアした。ノンフーズに関しては、ドラッグストアで売れるカテゴリーと売れないカテゴリーを把握することができた。ペット関連、介護用品、ベビーケア用品、文具、トイレ周り並びにキッチン周り商品といった売れるカテゴリーについては、今後も維持・発展させていく。食品は、今中間期には32店の棚替を実施するなど取組みを進めており、復調傾向にある。棚替は今期トータル80店で実施する予定。
利益段階では、ノンフーズ強化に伴う品目数や営業時間の1時間延長などで人件費がアップしたが、対計画比では計画通り推移した。
出店に関しては、北九州地区都市部では500平方㍍クラス、同郊外ならびに中四国ではメガドラッグストアの出店に注力する。
2008年1月23日号 記事一覧
M&A・設立
- 東邦薬品、全快堂薬局グループを子会社化へ 基本合意書を締結
倒産・廃業
- 医療用品卸サンマルイが民事再生法申請 負債額は約60億円に
会合・発表会
- エステー、春の卸店説明会開催 「知恵と勇気をもって大胆に改革実行」
- 東北3卸組合が合同賀詞交換会、「あえて挑戦する決断を」
- 家庭紙2団体が合同新年互礼会、「適正価格訴求に邁進」
- 全日本ブラシ工協組合が年賀懇親会、「安心して使用できる商品を開発」
経営・施策
- 清水京十郎商店がサプリコに加入し「サプリコ延岡」に メンバー社は66社
- アライドハーツHD、昨年12月発表の定款の一部変更の内容を一部変更
製品・サービス
- 小林製薬、「ブルーレット漂白玉プラス」など春の新製品発表
- 松下電器産業、新アルカリ乾電池「エボルタ」発表 世界No.1長持ちを実現
- ライオン、株式報酬型ストックオプションの発行内容が確定
- PRページ クリークグローバル、日本製オーガニック100%の化粧石鹸誕生
- J&J、アレルギー専用眼科用薬「バイシン アルメディモイスト」新発売
- 資生堂、「ザ・メーキャップ」から春夏の新色など新発売
- 花王、「ソフィーナファインフィット」からファンデーション新製品発売
- マックスファクター、「エンジェリックリップ ブリリアンテ」新発売
- カネボウ化粧品、「インプレスアイシー」から薬用美白美容液新発売
- J&J、「ジョンソンボディケア」からボディウォッシュ新シリーズ発売
- ドクターベルツ、手肌・爪用保湿剤を発売中
- モメンティブPM、化粧品向けシリコーン樹脂を発表
- グリーンベルが春の新製品商談会 創業40周年に併せた製品展開実施
- P&G、女性用3枚刃ボディシェーバー「ヴィーナスブリーズ」新発売
- 王子ネピア、ネピアテンダーを一新、「ネピアテンダーうららか日和」に
- ライオン、子供用オーラルケア「クリニカKid’s」パッケージ改良
- 小林製薬、「サワデー」「消臭元」から桜の香りを春季限定発売
- ユニ・チャーム、マミーポコから「バンビ&とんすけ」採用の限定品発売
- P&G、防臭柔軟剤「レノアハピネス」新発売 「ジョイ」つめかえ用を増量
- サンスター、「ラーク マウススプレー」新発売 口中のタバコの臭い消去
- マザーズ、義歯洗浄剤「スカイデント」がコラボレイト21出展で注目
宣伝販促
- フマキラー、「虫や植物とふれあうコンテスト」審査結果を発表
- 白元、似顔絵プレゼントキャンペーン実施 「わらべ」シリーズ対象に
人事・組織
- メディ・パルHD孫会社・那覇薬品が商号変更 「アトル那覇薬品」に
研究・開発
- ライオン歯科衛生研究所が「健口美」「口腔」意識調査実施
- 長瀬産業、海藻ポリフェンオールエキスの抗糖尿病効果知見を発表
調査・統計
- 東家同、19年12月市況調査 価格修正に一定の成果
イベント・展示会
- JILS、第3回グリーン物流基礎コースを2月4日に東京で開催
施設・店舗
- マックス、東京支店を東京都豊島区に移転 2月12日から営業開始
訃報・葬儀
- ニッサン石鹸元社長・森田和男氏が逝去 78歳
時評・コラム
- 時評 資源高騰とスタグフレーション
- 泡沫 今年の賀詞交換会で話題となったテーマとは
- 日雑談 混迷するエネルギー事情 エコ商品に注目集まる
連載・講演
- JACDS米国最新流通視察ツアーレポート 米国小売業の現況①
その他
- プラネットVANVAN第77号
- 小林製薬News Letter第14号
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