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2007年12月12日号掲載記事より

DCM Japan HD、オージョイフルを完全子会社化

 DCM Japan ホールディングスは12月4日、オークワおよび個人が保有する「オージョイフル」(本社大阪府豊中市、矢島和久社長)の全株式を取得し、完全子会社化することを決議し、株式売買契約を締結することを発表した。
 オージョイフルは、和歌山、大阪、奈良、三重の1府3県で25店舗のホームセンターを展開し、平成19年2月期には売上高232億9700万円、営業利益3億2000万円、経常利益2億4700万円を計上している。
 今回DCM Japan HDが取得するのは、オージョイフルの発行株式25万9890株(自己株式8910株を含む)の内、海堀正章氏の持つ13万8180株(所有比率53.1%)、オークワの持つ11万2800株(同43.4%)の計25万980株(同96.5%/議決権割合は100%)。株券引渡し期日は12月20日で、取得価額は44億400万円。
 今回の株式取得についてDCM Japan HDは、「今回当グループの理念に賛同し、DCM(デマンド・チェーン・マネジメント)の具現化に向けて共に進む仲間として、新たにオージョイフルを迎えることとなった。近畿圏において強固な事業基盤を持つ同社がグループに加わることで、さらなる経営基盤の強化が図られることとなる」としている。
 また、今回の株式取得に伴う平成20年2月期連結業績に与える影響については「軽微なため修正はない」としている。

改革進む全卸連 ブロック単位の組合組織に 地域卸流通の研究会発足へ

改革進む全卸連 ブロック単位の組合組織に 地域卸流通の研究会発足へ

 全国化粧品日用品卸連合会(略称・全卸連)は、12月6日、年末恒例の業界紙懇談会を開き、来年度の活動予定を中心に報告した。
 森友会長から平成19年度の活動予定について、①全卸連組織のブロック化②公正公平な取引実現への活動③地域卸流通についての研究会の発足の3点を中心に、地域卸の活性化、全卸連の諸問題に対し、積極的な活動を行っていく旨の報告があった。
 また、大塚副会長からは、本年度のアンケート調査結果についての報告が行われ、卸各社が返品への取り組みに真剣さが増しており、減少傾向になってきたことが報告された。
 平木副会長からは公正取引推進活動について、これまで意欲的に取り組んできた優越的地位の乱用問題だけでなく、不当廉売(安売り)、差別的対価(えこひいき)の問題解決へ環境づくりに取り組み、専門化(公正取引委員会OB)を講師に、勉強会の開催など活発に行っていくことなどが説明された。

クラシエHP、平成20年春夏戦略発表 髪・肌ケアに事業領域を集中

クラシエHP、平成20年春夏戦略発表 髪・肌ケアに事業領域を集中

 クラシエホームプロダクツは12月6日、平成20年春夏の経営方針・基本戦略並びにトイレタリー事業部・コスメティック事業部のマーケティング戦略及び新商品の説明会を開催した。
 岩倉社長は、「量の拡大(ボリューム)」から「価値の追求(バリュー)」を事業方針とし、安定した収益と継続的な成長を目指した平成19年度の概況について説明。主力の「ナイーブ」が引き続き好調であったとした上で、特にボディソープは4年連続伸長し、同市場で確固たる地位(シェア3位)を築いており、また、重点課題の基礎化粧品も2桁伸長で推移していると報告。一方で、ヘアケアの「いち髪」はパワーゲーム化した競争激化市場で苦戦を強いられているが、今一度存在感のあるブランドにすべく20年度ではマーケティング戦略を刷新し、「必ずやナイーブに次ぐ第2の柱に育成する」と強調した。
 さらに、平成20年度の方針では、「広範囲の事業領域を『髪・肌のケア』(ヘアケア・スキンケア・ボディケア)にフォーカスし、資源を手中することで専門性を高め、化粧品とトイレタリーのマーケティングを融合した高付加価値創造企業を目指す」と述べ、ライフスタイル商品に特化した事業戦略として次の4点を掲げた。①お客起点の店頭を第1としたカスタマイドマーケティングを実施②化粧品とトイレタリーを融合した高付加価値商品(ライフスタイル商品)の提案③ブランド集約とリポジショニングの実施④営業生産性向上による収益の拡大。

ユニ・チャーム、新製品発表会開く 協働で“勝ちパターン”創造を要請

ユニ・チャーム、新製品発表会開く 協働で“勝ちパターン”創造を要請

 ユニ・チャームは12月4日、2008年度春の新製品発表会を開催した。
 高原社長は、同社グループの今年度業績(中間期、通期見込み)について「通期計画では売上高3280億円、営業利益は過去最高となる330億円の増収増益を見込んでいる。中間期は、国内では市場全体が成熟している中、革新的な新商品とマーケティング、そして営業活動を通して、成長カテゴリーと呼ばれるヘルスケア、クリーン&フレッシュ、ペットケアの健全な成長の持続と、当社事業の根幹でもあるベビーケア、フェミニンケアでは付加価値商品を通じた成熟市場の中での成長を実現したことで増収増益を達成した。この結果を通して、今後も業界の健全な成長につなげていきたい」と報告。
 また、業界全体の健全な成長(金額ベースでの規模の拡大)を継続させていくために必要なポイントとして、「新しい需要と市場の創造が必要で、革新的な新製品、卸売業、小売業との協働で売り場、売り方を開発することにより、革新的な新商品の価値を、特に店頭において100%伝えきること」と指摘し、「“飽くなき欲求にジャストミートする新しい需要の創造”を実現するために、製配販がそれぞれ自己流ではない“集団で力を増すような型”、言い換えれば『製配販3者の相互利益を増加させるための勝ちパターン』を創出する必要がある」と述べた。

あらた、売上高9.7%増、売上総利益率改善 重点地区・カテゴリーが伸長

あらた、売上高9.7%増、売上総利益率改善 重点地区・カテゴリーが伸長

 あらたは11月30日、平成20年3月期中間決算並びに提案型卸商社を目指す同社の方針、中期経営計画、資本計画などについて説明した。
 平成20年3月期の中間連結決算は売上高2785億3600万円で前年に比べて9.7%増加、売上総利益は353億4000万円となり、11.5%増、販売管理費は361億3400万円で11.6%増加。営業利益は7億9400万円の損失、経常利益は9億9900万円で13.9%の減少、中間期純利益は6億5300万円の損失となった。売上高の増加、また売上総利益率の増加(前期12.5%から12.7%に改善)は、シスコとの合併効果が主要因。一方、販管費率の増加(12.8%から13%)は、シスコとの合併による暖簾代の償却を上したことによるもの。
 部門別の売上高は、パーソナル・ヘルス・化粧品部門803億1400万円(前期比117.9%)、洗剤部門368億8100万円(同120.9%)、家庭用品部門426億3900万円(同104.9%)、紙・衛生材料部門601億7700万円(同99.3%)、電気関連用品部門718億円(同114.2%)、ペット・その他513億4100万円(同107.8%)となった。同社が拡大を目指しているパーソナル・ヘルス・化粧品部門、家庭用品の売上が伸びており、これが粗利改善につながっている。
 平成20年3月期の通期連結決算予想は、売上高5300億円(1.5%増)、経常利益16億円(25.2%増)、当期純利益は6億円の損失を予想。


2007年12月12日号 記事一覧

会合・発表会

  • 日石工組東日本支部、講演・情報交換会開く 来年の景気見通しなど解説
  • クラシエHP販売、大阪で春の新商品商談会 「海のうるおい藻」改良など
  • 神奈川卸組合、3地区合同ブロック会「地域卸ならではのサービスを模索」

経営・施策

  • JACDS、「米国最新流通視察ツアー」を実施
  • ライオン、上海・マレーシアの連結子会社を解散
  • P&G 店頭での消費者満足の向上目指して 重本営業本部長インタビュー
  • あらた、新たな取り組み推進 店頭管理専門子会社、活動エリアを拡大
  • 正念場迎えた価格改定の動き 石鹸・洗剤メーカー各社も値上げ実施へ
  • 資生堂、「ウーノふくだけ洗顔シート」の生産をユニ・チャームに委託

製品・サービス

  • バンダイ、「うまい棒」モチーフにした入浴剤を新発売
  • オーエスケー、ピーターラビットを採用したランチシリーズを新発売
  • ラッシュジャパン、「歓喜のファンファーレ」など新製品発表
  • 常盤薬品工業、「サナエクセル」からスプリングパワーカーラー限定色発売

宣伝販促

  • ジョンソン、「第4回おそうじ川柳」入賞作品を発表
  • 日本香堂、「ふるさとの思い出絵画コンクール」入賞者を決定
  • 日本香堂、「香道」新春特別番組「奥深き香道を継ぐ」の冠スポンサーに
  • 日本香堂、3つのキャンペーンで年末需要喚起
  • サンスター、WEBサイト「Mouth & Body PLAZA」をオープン

人事・組織

  • 資生堂、08年1月1日付けで中国事業部を再編 人事異動も発表
  • マツモトキヨシ、12月1日付けで人事異動発表
  • ライオン、本社スタッフ機能を強化 ヘルスケア・ハウスホールド機能再編

調査・統計

  • 本紙が選ぶ2007年業界10大ニュース

イベント・展示会

  • エコプロダクツ、「ダイエット!Co2」テーマに13日から東京で開催
  • 資生堂、メセナ大賞受賞で表彰 「資生堂ギャラリーの運営」が評価
  • @cosme、07年ベストコスメ大賞授賞式開催

施設・店舗

  • ネサンス、営業本部を東京都千代田区麹町に移転
  • マツモトキヨシ、島根県第1号店「ラピタはまやま店」を7日にオープン
  • ラッシュジャパン、新宿エリア初の路面店「新宿駅前店」オープン

訃報・葬儀

  • ミマスクリーンケア会長・阿部六喜千氏が逝去 97歳

その他

  • ポーラ、アネックスで企画展「ライトオンキャンバス」を開催
  • 寺岡精工、次世代ディスプレイ「ELEXY」が大丸東京店デリカに採用
  • 小林製薬News Letter第13号


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。