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2007年10月3日号掲載記事より

パルタック、コバショウが合併 業態卸の機能更に高める

パルタック、コバショウが合併 業態卸の機能更に高める

 パルタックとコバショウの合併が決まった。昨年12月から進めていた経営統合の話し合いは、来年4月1日にパルタックを存続会社、コバショウは消滅会社として合併することで、パルタックの親会社のメディセオ・パルタックホールディングス(以下、メディ・パルHD)、コバショウの親会社の小林製薬を含めた4社が合意した。これによりパルタックの事業は7000億円規模に拡大、メディ・パルHDは2兆3330億円規模となる。化粧品・日用品にメディセオとの合併により一般用医薬品(OTC)を加えた業態卸として進化したパルタックがOTC分野でリーティング卸であるコバショウとの合併で、さらに企業基盤を磐石なものとする。
 9月26日には4社社長(メディ・パルHD熊倉社長、パルタック三木田社長、コバショウ小坂社長、小林製薬小林社長)の記者会見が行われた。
 合併の意義は、効率的な「サプライチェーンマネジメントの実現」「業態卸の機能を高める」「企業基盤を磐石にする」-ことの3つを挙げ、「サプライチェーンの効率化」においては、小売業が巨大化、チェーン化、近代化が進む中で卸の対応はやや遅れている現状、特に医薬品流通は法的な規制や独特な商慣習もあり、部分最適で不合理な面もあるが、規制緩和を前に医薬品流通全体の効率化に向けて、サプライチェーンマネジメントの実現が重要であり、経営統合によりさらに進化させるとした。
 また、「業界卸の機能を高める」点では、コバショウの強みであるヘルスケア市場での営業力とネットワークにパルタックの強みである化粧品・日用品市場での営業力と高品質なロジスティクス力を相互に生かして、真のニーズに対応できる機能をさらに高められると説明。「企業基盤を磐石にする」という意義では、統合による売上高が約7000億円となり、得意先、メーカーに貢献するために、ある程度の規模も必要という認識にあるとした。
 卸機能の一本化については両社の営業、仕入、システム・物流、小売支援を一本化することで、得意先、メーカーの流通効率化への貢献が可能あることを説明。パルタックにおいても営業力強化、システム・物流統合によるコストダウンなどの効果が期待できる。仕入は、2社の仕入を一本化、システム・物流はパルタックの仕組みに一元化する。

フジとレデイ薬局が資本・業務提携を締結 「強固な企業集団作り上げる」

 中四国に90店舗を展開する総合小売業のフジ(松山市、尾﨑英雄社長)と、四国を中心にドラッグストア92店舗を展開するレデイ薬局(松山市、三橋信也社長)は、9月25日開催の各取締役会で資本・業務提携に係る契約締結について決議し、同日、契約を締結したことを発表した。
 契約の内容をみると、資本提携では、フジが本年12月末日までに、レデイ薬局の既存株主から同社の株式1795株(発行済株式総数の11.46%)を取得する予定。
 一方、業務提携では、フジの100%子会社であるドラッグストア、メディコ・ニ十一とレデイ薬局の提携を検討するほか、物流や会員カードの相互利用、各種ノウハウの情報交換などを軸に検討を進めていくとしている。
 両社は提携の主旨について、「両社のもつ経営資源を有機的・効果的に統合し、今後の大競争でもゆるぎない強固な体質・体力をもった企業及び企業集団を作り上げたい」としている。

ユニ・チャーム、初の“肌ケアナプキン”「ソフィはだおもい」発表会開く

ユニ・チャーム、初の“肌ケアナプキン”「ソフィはだおもい」発表会開く

 ユニ・チャームは9月26日、全国で新発売した「ソフィはだおもい」の新製品発表会と新CM発表会を開催した。
 はじめに高原社長があいさつに立ち、同品について「日本の生理用品の歴史を革新するような、画期的な新製品」だと紹介するとともに、「画期的で革新的な技術のイノベーションを伴う日本の生理用品の変化は、過去50年間で2回しか起きていない。1つは46年前、ティシュやガーゼなどの使用から、製造設備の革新により不織布製で今と同じような形状の生理用品が登場した時。もう1つは20年前の表面素材にメッシュ素材を採用した時だ。今回は20年ぶりに素材開発ならびに製造設備のエンジニアリング技術の革新を伴う新しい提案が可能になった。『ソフィはだおもい』は、“生理中にカユミが起きやすい敏感肌にやさしい”という、今、最も高度で解決しにくいニーズに対して応えることができる初めての“肌ケアナプキン”で、世界初、日本メーカー発のグローバルスタンダードになる可能性があると確信している。女性の生理を科学して『自分らしく毎日を送りたい』、『いつでも自由に暮らしたい』という女性をサポートする、当社の企業姿勢を代弁するような新商品に仕上げることができた」と述べ、今後の販売に対する協力を要請した。

あらた、神奈川センターを披露 取扱高・出荷個数ともに増加

あらた、神奈川センターを披露 取扱高・出荷個数ともに増加

 あらたは9月25日、「神奈川センター見学会」を実施。同社の関東エリアにおける物流拠点の1つ「神奈川センター」(神奈川県南足柄市)の設備・機能を紹介した。
 当日は、あらたから鈴木隆二執行役員経営戦略室物流企画部部長、神奈川支店・神奈川センター佐藤伸彦センター長らが出席。
 見学に先立って行われた説明会では、鈴木隆二執行役員経営戦略室物流企画部部長があいさつに立ち「現在、当社は関東で約1350億円の商圏を持っており、神奈川と西東京をカバーする“神奈川センター”と、千葉、茨城、東東京をカバーする“つくばセンター”(茨城県土浦市)の2カ所でその物流を支えている。そして更なる物流体制の強化を目指して、来春、関東3番目の“埼玉センター”を竣工する予定だ。同時に千葉エリアの物流も再編し、関東における物流を確固たるものにする」と述べるとともに、これらの関東3センターでは、得意先店舗のロケーションや納品リードタイムなどの条件に合わせて、①各センターから得意先センターに納品する「センターtoセンター」②各センターから同社支店・デポを経由して得意先センターや店舗に納品する「移送」③各センターから得意先店舗に直接納品する「店舗納品」――の3通りの物流を行っていることを説明。
 また、神奈川センター並びにつくばセンターの物流実績について「当社の関東商圏での取扱高は順調に増加しており、今期の取扱高は神奈川センター前期比104%、つくばセンター同111%、出荷個数は神奈川センター同105%、つくばセンター同112%を達成する見込みである。来期は埼玉センターを稼動することで関東の物流体制を確固たるものにし、より的確に得意先の要望に応えていきたい」と報告した。

マツモトキヨシ、ミドリ薬品とドラッグストア事業のFC契約締結

 マツモトキヨシは9月20日、ミドリ薬品(鹿児島県鹿児島市・百﨑栄一社長、シャスダック上場)との間で、マツモトキヨシのフランチャイズ・パッケージによるドラッグストア事業を行うフランチャイズ契約を締結したと発表した。
 マツモトキヨシでは現在、フランチャイズ・M&A・業務提携推進など販売チャンネルの拡大を図っており、9月18日には山梨県・イタヤマメディコとの間でも、フランチャイズ契約を締結している。ミドリ薬品とは平成18年2月の業務・資本提携に関する基本合意書契約により、PB商品の供給、物流センター機能の共有化など一定の成果を上げており、マツモトキヨシでは、西日本エリアにおけるさらなるグループシェア拡大に向けて、今回の契約を締結することとした。
 今後はこの契約に基づき、本年内にマツモトキヨシフランチャイズ店舗をオープンする予定で、その後の展開については双方で検討をしているとのこと。


2007年10月3日号 記事一覧

M&A・設立

  • パルタック、コバショウが合併 4社社長会見詳報
  • スズケン、コムスンの在宅介護事業を子会社のサンキ・ウェルビィが継承

会合・発表会

  • 日本薬業連絡協議会定例会見 「そらぷちキッズキャンプを創る会」に支援
  • シック、トレードコンベンション07開き、今秋・来春の戦略を説明
  • J&J、「バイオフィルムの管理とコントロール」テーマにセミナー開く
  • 兵庫県線香組合、線香物故先覚者慰霊祭・懇親会を開催

経営・施策

  • 太陽油脂、パックスナチュロンコスメシリーズを販売中止
  • ユニチャーム、カーボンオフセット事業に協賛 生活CO2をオフセット

製品・サービス

  • P&G、「ブラウン」から電動ハブラシ改良新発売
  • カネボウ化粧品、新トータルメークブランド「コフレドール」発表
  • 旭化成、「ズビズバ」から長持ちネットスポンジ新発売
  • シック、クアトロ4チタニウムにデザインカッター付けた新製品発売
  • ユニ・チャーム、「ライフリー」から男性向け軽い尿もれパッド新発売
  • 花王、ヘルシア緑茶から新風味「まろやか」を新発売
  • ウェ・ルコ、磁気治療器用貼り替えシールを新発売
  • ニベア花王、リップグロス「スタイリッシュグロス」新発売
  • レック、“貼るだけで消臭”トイレ用吸着消臭シートと同テープを新発売
  • カネボウ化粧品、「フリープラス」から新ベースメイクライン発売
  • 花王、トータルメークブランド「オーブ」から美容液ベースの口紅新発売
  • マックスファクター、SK-Ⅱから目もと用クリーム新発売

宣伝販促

  • 資生堂、「白ツバキ」新イメージキャラクター6名を発表
  • ツムラLS、「バスクリンカラダプラス」CMに藤原紀香を起用

人事・組織

  • ユニ・チャーム、10月1日付けで人事異動発表

調査・統計

  • 西化工19年1~7月出荷統計、ヘアトリートメントが2ケタ増
  • サンスター、亀田クリニックなどが妊婦の全身と口腔内状態の関連を調査

イベント・展示会

  • ビジネスガイド社、東京ギフトショー08春の出展社募集開始
  • 大王製紙、「介護の日」セミナーに特別協賛 「アテント」販売を訴求
  • 日本香堂、奈良国立博物館で特別講演共催 テーマは「香文化」
  • 寺岡精工がニューバランスフェア開催 英テスコ・ベイフォード氏が講演
  • ユニリーバ、「ラックススーパーリッチシャイン」新CM発表会開く

時評・コラム

  • 時評 既存品の値上げが難しい理由
  • 泡沫 ドラッグストアの新PBは脅威か
  • らいたあ エステー広報部で中学生が“職場体験”

その他

  • “ピーターラビット”コンセプトのフラワーショップがオープン

特集 【化粧石鹸】

    特別企画

    • 石鹸が持つ可能性への探求が深化 マイソープ時代の到来へ
    • 化粧石鹸の現状 縮小傾向も新たなニーズ 嗜好品・スキンケアに期待
    • 花王、「花王ホワイト」「ピュアホイップ」など展開
    • 牛乳石鹸、ロングセラー「赤箱」「青箱」 こだわりの釜だき製法で提供
    • 資生堂、「資生堂石鹸」品質・香り・デザインにこだわって開発
    • 石鹸売り場訪問 LUSH渋谷文化村通り店 巨大ソープの量り売りが人気
    • クロバーコーポレーション、「ローズスパ」量販ルートで認知進む
    • マスター、中堅メーカーの存在価値を発揮 自由な企画で商品開発
    • フェニックス、OEMと介護衛生用品を柱に オリジナルブランドも提案
    • マックス、OEMでの評価を自社ブランドに活用
    • ミヨシ石鹸、泡タイプのボディソープが好評
    • 美香園、弱酸性透明石鹸FiZフェイシャルクリアソープ新発売
    • まるは油脂化学、手間ひまかけて石鹸製造 お風呂のせっけんから新製品
    • ニッサン石鹸、「レディローズ化粧石鹸」などアイテム揃える
    • 石鹸売り場訪問、東急ハンズ渋谷店 ユニークな付加価値石鹸を販売
    • ユニリーバ、「ダヴ」「ラックス」で石鹸を展開
    • ライオン、洗浄成分100%「植物物語化粧石鹸」を展開
    • カネヨ石鹸、「Q10クリアソープ」が着実に浸透
    • ペリカン石鹸、いちごミルク石鹸「プチベリーソープ」女性ユーザーに人気
    • ユーザーから見た石鹸市場 石鹸の今後の可能性は
    • 太陽油脂、“健康”キーワードにユーザー拡大図る
    • エスケー石鹸、製品への酸化防止剤の無添加を継続 NBライン再構築
    • シャボン玉石けん森田光徳氏を偲んで 無添加石鹸普及にかけた人生


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。