2007年7月25日号掲載記事より
エステー化学、関東地区で秋の卸店説明会 “新生エステー”経営方針発表
エステー化学は7月10日、関東エリア卸店営業責任者約100名を招き「2007年秋の卸店説明会」を開催した。会では、はじめに鈴木喬取締役会会長があいさつした後、小林寛三社長が8月1日の社名変更を目前に控えた〃新生エステー〃の経営方針を発表。次に影浦憲章常務営業本部長ならびに加藤佳明エステーマイコール社長が下期の営業方針を説明。続いて秋の新製品を紹介するVTRを上映した。
小林社長は、「今年、当社が行う『新体制への移行』『社名変更』という2つの大きな変化は“世にないことをやる会社”として、当社の『すべてを変えて次の成長に向けて進化していくんだ!』という強いメッセージと決意を込めており、私はこの大きな節目を『第二の創業』と捉えている。これからの第2次成長期の実現に向けた『3つの戦略』として①効率化経営②成長経営③チームワーク経営を進めるとともに、今期は『イノベーション45V』をテーマに掲げて、グループ売上=チャレンジ目標500億円、営業利益率=連結ベース10%、エアケア=シェア目標40%、衣類ケア=シェア目標50%を目指していく。
エアケアのシェア目標40%はもう手に届くところまで来ている。『エアウォッシュ』は、今春の新製品『収納空間用』『ミストプラス』などが新規需要層を獲得してマーケット拡大に大きく貢献した。下期も、トイレ空間の変化などで生まれた新たなニーズに応えた『エアウォッシュキューブ』という画期的なアイテムを投入し、エアケア市場でナンバー1シェアを目指したい。衣類ケアでは、今春シーズンもシェアを伸ばし、目標であるシェア50%に近づいている。商品政策では『ムシューダ』ブランドの更なる強化を行うほか、新製品では『ムシューダ防虫カバー』に消臭効果をプラスした商品を発売する」と語った。
シャボン玉石けん、森田隼人社長就任披露祝賀会開く
シャボン玉石けんは7月9日、今年3月に新社長に就任した森田隼人社長の「社長就任披露祝賀会」を開催し、業界関係者、地元の政界、財界関係者ら270人が出席した。
冒頭森田光徳会長があいさつに立ち、「昔、私が社長になったときにある人から『社長になるだけなら誰でもなれるが、ただその社長を最後まで全うするのはなかなかできることではない』と言われた。うちの息子もまだまだ世間知らずであり、これからも皆様のご支援を何卒よろしくお願い申し上げる」と述べた。
引き続き森田隼人新社長が登壇し、「ことし3月から社長に就任し、まだまだ一人前の社長というわけにはいかないが、会長も健在であり、専務の高橋はじめ、ベテラン社員にも助けられ、社員みんなに支えられつつ、何とか勉強しながら頑張っている。会社に入ってまだ8年、まだまだ未熟だが、シャボン玉石けんに対する思いは、誰にも負けないつもりである。現在私どもの会社を取り巻く現状というのは、バイオエネルギーの需要増の影響もあり、石鹸原料が高騰し、利益を圧迫する状態となっている。一方、良い面としてはロハスと言われるようなエコロジーブームがあり、また食の安全同様、安心安全への関心が高まっており、これは当社にとっては追い風である。私も健康な体ときれいな水を守るという企業理念を変えることなく、この若い力でいろんなことにチャレンジしてシャボン玉石けんを広げていきたいと考えている。皆様のご支援、ご指導よろしくお願い申し上げる」と決意の程を述べた。
エビス、5月期業績は増収増益で推移 高単価新製品が寄与
エビスは7月18日、業界紙4社を招いて懇談会を開き、06年度の業績報告並びに07年度経営方針について発表した。
06年度業績は、売上高=前年同期比7.2%増、営業利益=同61.3%増、経常利益=同58.8%増、当期純利益=同56.8%増と大幅な増収増益となり、「110周年にふさわしい業績になった」と述べた。なお部門別売上高では日用品が前年同期比8.5%増、家庭用品が同5.2%増となった。業績が好調に推移した要因については、オーラルケアの新製品が大きく寄与したこと、各販売業者への積極的な提案営業ときめ細かなフォロー活動でエビスブランドを着実に浸透させたことを挙げた。また家庭用品では、ほとんどのカテゴリーが伸長し、保存容器などの新製品が2ケタ増となり利益面での押上げを図れたこと、更に生産部門では原料高騰に対応したコスト削減が効果を上げたことを説明した。
続いて07年度の経営方針を説明。110周年で掲げた「NEW EBiSU」のコンセプトのもと、中期経営計画(NEP)の2年目にあたる年度として、新たなる①成長軌道の確立②組織力の向上に全力を挙げることを表明。最後に「お客さまに感動される商品や仕事の提供。お客さまへの心地良い生活支援で信頼される企業を目指す」と述べ、07年度の業績目標は、売上高=前年同期比4.8%増、営業利益=同19・9%増、経常利益=同18.1%増、当期純利益=同16.4%増を見込んでいることを明らかにした。
このほか、秋の新製品についても説明があり、9月21日発売予定として高単価歯ブラシの「オラクル超コンパクト」や「フローラルハブラシ」、舌クリーナー「くりたんカプセル」、レンジで簡単に調理できる「レンジでじゃがバター」「レンジでさつまいも」などの商品を紹介した。
新潟県中越沖地震 卸の被害は軽微も販売店は甚大 一部店舗で営業中止も
新潟県では7月16日、中越沖を震源地とするマグニチュード6.8、最大震度6強の新潟県中越沖地震に見舞われ、死者10名、負傷者1304名、避難した人約9000名(いずれも18日現在)という大きな被害が出た。今回は、柏崎市の沖を震源地としていたことで、被害は柏崎市や刈羽村に集中したようだが、一部長野県などにも被害は広がっている。
あらたでは、社員及びパートなどの人的被害もなく、商品の供給についても倉庫内作業環境に被害がなかったので、ピッキング作業も通常通りに進んでいるとのこと。
新潟県見附市にあるパルタック新潟支店(RDC新潟)でも、商品棚から荷物が落ちるなどの被害があったが、支店並びにRDCの従業員が総出で復旧作業に取り組んだ結果、出荷業務は無事に終了させたという。さらに地元有力卸の共栄商事では、「弊社自身には特に被害は出なかったが、得意先様には“店内が散乱していて営業したくとも出来ない”とか、“商品が棚から落ちて不良品になった”などの被害が多く出ており、要請を受けて店内整理のお手伝いに追われている」というが、主要幹線道路が寸断されているため、抜け道を通って店舗にたどり着くのが大変だとか。
一方、被災地域を中心とした県内の販売店には、直接的な人的被害はなかったものの営業中止に追い込まれるなど被害が続出しており、ホームセンターのコメリでは、今回の地震で26店舗が被災したが、17日までに22店舗が営業を再開し、残る4店舗でも店頭や駐車場などで仮設営業を行っている。また、県内を中心に42店舗を持つホームセンターの原信ナルスでは、18日現在で再開未定が1店舗のみで、後は鮮魚・精肉・惣菜など1部商品を除いては通常の営業を行っている。
北陸・新潟など中心にスーパーセンターを展開するPLANTは、新潟県内に4店舗を持っているが、震源地に近い刈羽店が商品の破損や商品棚が倒れるなどのほか、建物の一部損壊、駐車場のひび割れなどが発生しており、復旧には相当の日数を要するため、18日現在で営業を中止している。また、アークランドサカモトが経営するホームセンターのムサシでも、数店舗で商品の落下や建物の一部損傷などの被害が出ており、一刻も早い復旧に向けて全力で取り組んでいるほか、県内に71店舗を展開するくすりのコダマも、柏崎駅前店のみが営業を見合わせている。
さらにクスリのアオキは、震源地に近い柏崎市内の2店舗で商品の破損や商品棚が倒れるなどの被害があり、18日現在、2店舗とも営業を中止し、本部から人員を派遣して復旧作業を開始しているが、「再開には2週間程度かかる見込み」(経営企画室)だという。
P&G、新ヘアケア「h&s」発表 地肌トラブル予防する“根本ケア”提案
P&Gは7月19日、「ヘアケア新ブランド発表会」を開催。〃根本から美しい髪は健やかな地肌から〃をテーマにした新ヘアケアブランド「h&s(エイチアンドエス)」(9月1日新発売)を発表した。
世界第2位ブランドを日本人特有の髪質やニーズに応えるように調整・開発した「h&s」は、ヘアケア=髪のケアではなく“ヘア&スキンケア=髪と地肌のケア”という新発想「根本ケア」を提案するヘアケアブランド。
同ブランドは、地肌のライフサイクル“細胞代謝リズム”を整える「高純度アクアミネラル」を配合することで、地肌トラブルを予防し、髪の美しさを根本から引き出すと同時にすべての髪をすっきり洗い上げ、なめらかな手触りの艶あふれるサラサラ美髪へと導く。
“日本人のニーズに合わせて開発”については、同ブランドの基本技術はそのままに、配合成分の処方などを大幅に変更するとともに、パッケージを日本人が好むカラーとデザインに刷新。香調も穏やかな「朝露に輝く可憐な花々の香り」を採用した。
さらにスポークマンパーソン(イメージキャラクター)には女優の山口智子を起用。8月下旬から同ブランドの誕生を予告するテレビCMの全国放送を開始する。今後、同社では、同ブランドを国内ヘアケア市場における基幹ブランドと位置付け、テレビCMや店頭展開、サンプリングなど包括的なマーケティング活動に取り組み、地肌からの「根本ケア」という新しい美の価値観の構築を目指す。
2007年7月25日号 記事一覧
会合・発表会
- 日石工組東日本支部、花王・神田氏招き研修・講演会開く
- ロート製薬、新規ペプチドを開発 「エラスチン」産生を向上
- プラネット、名古屋でユーザー会開き中部地区の卸売業を招く
- エステー化学、大阪で夏の商談会開催 「第2創業」をアピール
- フマキラー、卸店・販売店招き大阪で下期販売方針説明会開催
経営・施策
- 日本精鑞、8月21日出荷分からワックス製品の価格改定を発表
- サンスター、静岡がんセンターなどとがん患者向け口腔ケアセットを考案
製品・サービス
- 花王、コンパクトヘッドハブラシ「チェック」を改良 女性専用ブランドに
- リブドゥコーポ、リフレへんしん自在ピタッチパンツから2枚入り追加
- 丸三産業、秋の新製品発表 エンジェルコットンDr.ふわピュアなど
- 企業探訪 相模ゴム工業 薄さ0.02㍉コンドーム「ゼロゼロツー」拡充
- J&J、「リーチ」から口臭対策コンパクトなど新製品発売
- 資生堂、「ザ・メーキャップ」から秋冬の新製品発売
- P&G、ポテトチップス「プリングルズグルメ」から期間限定品発売
- ジャックス、“美口腔”を訴求するハブラシ「フレイア」新発売
- ライオン、「香りとデオドラントのソフラン」を改良新発売
- 住友3M、オフィス用品「ポストイット」新製品発売
- ユニ・チャーム、「ソフィはだおもい」など新製品・改良品発売
- ライオン、「アクロン」改良 型くずれ・色あせ防止効果を向上
- クラシエHP、「いち髪」「ナイーブ」など秋の新製品発表
- フマキラー、アルコール除菌クリーナーなど秋の新製品発売
- 赤穂化成、マグネシウムがしっかり摂れる「炊飯用ミネラルお米くん」発売
- フマキラー、「花粉 鼻でブロック チューブ入」が好評
- 伊勢半、「ヒロインメイク」など新製品・改良品発売
- ディシラ、新ディシラプレドミナからクリーム、美容液など3品発売
- 柳家本店、「ジェノスヘアクリーム」など秋の新製品発売
- リサージ、新発想のベースメイクテクニックを開発
- ヤマサキ、香りで癒される入浴剤「ハーブアロマバス」新発売
- コーセーコスメポート、「ソフティモ」から美容成分inシリーズを新展開
- 資生堂、オールシーズン用パウダリーファンデーション新発売
- カネボウ化粧品、「トワニー」新ライン ピュアナチュラルを改良
宣伝販促
- マスターフーズ、愛犬・猫を夏バテから守る取り組みを積極展開
人事・組織
- 王子ネピア、6月29日付けで役員を選任
- フェザー安全剃刀、6月28日付けで新役員人事を発表
調査・統計
- P&Gビューティリジェントラボ、髪と地肌に関する意識調査を発表
- 近化工19年1~5月出荷統計 セットローション・ヘアトニックが2ケタ減
イベント・展示会
- ビジネスガイド社、東京ギフトショーを9月4~7日に開催
- DIY協会、8月下旬開催のDIY HCショウの開催概要を発表
- 全家協、製・配共同見本市「リビングワンダーランド07」を9月に開催
時評・コラム
- 時評 政府統計数字の信用度合い
- 泡沫 神田川の緩やかな流れに想う
- 紙上ブログ 男のマラソン体験記① 夏の10㌔マラソンに挑戦!!
連載・講演
- 物流・ロジスティクス事情⑬ ロジスティックス&品質その3
その他
- ポーラ化粧品、「紙の造形」展を8月2日から開催
- マッチ時報第338号
- SUN、「セカンドライフ」に綜合コミュニティ「Tokyo ZERO番地」開設
特集 【暑中号①】
- 卸流通上半期の動向を見る 卸売業の機能の発現が全面に
- 全国上半期の流通動向を追う 北海道地区
- 全国上半期の流通動向を追う 東北地区
- 全国上半期の流通動向を追う 関東・甲信越地区
- 全国上半期の流通動向を追う 中京・北陸地区
- 全国上半期の流通動向を追う 近畿地区
- 全国上半期の流通動向を追う 中四国・九州地区
- あらた 畑中伸介社長インタビュー “店頭起点”の卸機能を充実
- J-NET始動から5カ月 生き残りのため“考え方”を構築
- 07年度大店立地法新設届出データ調査 1000㎡以上の商業施設は705店に
- プラネット物流 児玉博之社長インタビュー 業界のSCM構築へ
- 西日本共和 栗栖統括本部長に聞く グループ全社で取り組み強化
- 道粧連報告 06年北海道流通トピックス 流通業取り巻く状況好転せず
- 特別講演 「今、中小企業は何をすべきか」 黒崎誠氏
特別企画
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