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2007年5月2日号掲載記事より

白元、19年度ホールセールズ会開催 グループ運営体制を再構築

白元、19年度ホールセールズ会開催 グループ運営体制を再構築

 白元は4月25日、「平成19年度白元ホールセールズ会」を開催した。今回は、150名の会員とともに、全国から管理職以上の同社幹部社員も参加。席上、鎌田社長が①収益力強化を目標に進めているグループ運営体制の再構築②昨年度業績③主力5カテゴリーの概況と取り組みを報告した。
 同社が一昨年から進めている「グループ運営体制の再構築」については、“経営資源の集中”と“目標共有”の2点を目的として、営業部門を中心に“人頭効率”を最重視しながら、国内の同社グループを13社から5社体制に集約。分社経営のもとで重複していた過剰組織を見直し、過去3期で40%の改善を達成した。併せて、大三とキング化学の売上げ/利益も改善できたほか、白元が、両社の主力カテゴリーに効率参入できた、という効果も生んだ。“目標共有”では、1年半の準備期間を設けて新しい人事考課制度=「バランススコアカード」を導入。今後は企業、部門、個人業績目標に因果関係を持たせて一致させるとともに、経営の可視化を図り、鎌田社長が就任時に掲げた“全員参加型経営”実現を目指す。

ユニ・チャーム、07年度方針発表会開く 06年度業績は3000億円超に

 ユニ・チャームは4月26日、全国の有力代理店40名を招いて07年度の方針発表会を開き、高原社長から“フォーカス2007”をキーワードとした団塊3世代戦略など全社経営方針についての説明、森常務執行役営業本部長から“売り方の仕組みを創造する”07年度の営業方針を、木村執行役グローバルマーケティング本部長から“さらなる業界総資産の拡大に向けた”マーケティング方針についてそれぞれ報告された。
 06年度の連結業績について高原社長は、「社長就任以来6年、売上げは1.5倍に成長。07年3月期では3000億円を達成できた。株式の時価総額は5000億円を超えて2倍以上になった」と報告。成長の源泉は、中近東を含むアジア地域でのシェア拡大で、ベビーケア・フェミニンケアの市場は現在の1兆円強から2010年4兆円強が見込まれる有望市場であり、シェア10%獲得(グローバル単独第3位)を目指している。しかし、同社売上げの国内比率は65%を占めており、「“成長と成熟”市場を見極めながら、リーディングカンパニーとしての責務を果たしていく」ため、“SAPS”経営を基軸としたコミュニケーション活動による格差の是正と取り組むとしており、ターゲットを明確にする企画の立案、売れる売り場作りなど“店頭収益の拡大”“消費者起点の価値創造”のための、商品・制度・政策を展開していく方針である。

ライオン、“噛む効用”に着目したガム新製品を愛三岐限定で発売

ライオン、“噛む効用”に着目したガム新製品を愛三岐限定で発売

 ライオンは4月20日、愛知・三重・岐阜エリア限定オーラルケア新製品発表会を開き、オーラルケア研究から“噛む効用”に着目し、口内環境を考えたお口の健康をサポートする新チューインガム「MEDISH Pタイプ」「同Cタイプ」を5月28日から当該地区で販売すると発表するとともに、歯周病とラクトフェリンに関するセミナーを行った。
 岩﨑春雄常務取締役ヘルスケア事業本部長は、「当社は4月1日からオーラルケア事業とビューティケア事業、独立していた薬品事業本部を統合し、ヘルスケア事業本部をスタートした。この背景には日本の市場は本格的なセルフメディケーションの時代を迎え、生活者が自分で薬や健康食品、化粧品などを買い揃え、自分の判断で状況に使い分ける生活者主権のヘルスケアマーケットが形成されていることがある。そうした中、当社のヘルスケア事業は、オーラルケア、ビューティケア、医薬品、機能性食品、生活空間を快適にし、疾病を予防するという意味での殺虫剤事業を基幹事業に、それぞれがユニークな商品を開発する。本日発表する機能性食品は、薬品の技術とオーラルケアの技術を融合して、安全性、有効性に明確なエビデンスをもった製品である」と語った。

花王、3月期連結決算発表 業界初の売上高1兆円企業に

 花王は4月23日、平成19年3月期決算を発表した。売上高は、モルトン・ブラウン社やカネボウ化粧品が加わったことなどで、前期より2605億円増加し1兆2318億円(前期比26.8%増)となり、海外売上高の円安による為替変動の影響(192億円増)を除いた実質的な伸長率は24.8%となった。
 国内事業の売上げは30.5%の伸びとなり、家庭用製品では、消費者・流通・社会の変化に加えて、厳しい市場競争が続いているが、高付加価値商品の発売や積極的なマーケティング活動により売上げは拡大。化粧品では市場が横バイに推移する中、カネボウ化粧品が加わったことにより大幅に増え、ほぼ計画通りに推移。工業用製品では、注力製品の伸長により堅調に推移した。一方、海外事業の売上げは、日本との一体運営に取り組んでいるアジアの家庭用製品が着実に回復しており、欧米家庭用製品と工業用製品も順調に推移し、17.2%の伸びとなった。(為替変動の影響を除くと6.4%増)。
 次期の業績見通しは、売上高は前期より581億円増加の1兆2900億円(4.7%増)を予定。営業利益は、ビューティケア事業での積極的な店頭展開活動などにより販売費及び一般管理費が増加することや原材料価格の上昇などにより、1140億円(5.7%減)、経常利益は、借入金や社債など有利子負債の金利負担もあり、1110億円(7.6%減)を見込んでいる。当期純利益は660億円(6.4%減)を見込んでいる。

資生堂、3月期連結決算発表 連結売上高3.5%増 海外が伸長

 資生堂は4月26日、平成19年3月期の決算を発表した。同期の連結売上高は前期比3.5%増と順調に推移。このうち、国内売上げは若干前期実績を下回ったが、中国を中心とした海外売上げは大きく伸長した。営業利益は、前期比28.6%増と大きく増加。これは、海外の売上伸長による差益増や経費の削減によるもの。営業利益の増加に伴い経常利益も前期比26.8%と大きく増加した。当期純利益は253億円、前期比75.2%増と大きく増加した。
 国内化粧品の売上高は前期比1.3%減。セルフ化粧品・トイレタリー製品が増収となったが、カウンセリング化粧品とヘルスケア製品が伸び悩んだ。化粧品事業の売上高は、前年並みを確保。営業利益は、前期比7.6%増益となった。
 海外化粧品の売上高は、前期比14.3%増。営業利益は、アジアを中心とした売上げの大幅伸長が差益の増加につながった。中国など一部地域では積極的にマーケティング費用を投入したが、これを十分に吸収し、前期比268.4%の営業増益となった。
 なお、次期の見通しは、連結売上高は7200億円(前期比4%増)、営業利益は580億円(同16%増)、当期純利益は330億円(同30%)を見込んでいる。

エステー化学、3月期連結決算は減収も“絞り込みと集中”で増益達成

 エステー化学は4月26日、小林寛三社長が平成19年3月期決算の概況を報告。同期連結業績は、売上高452億2700万円(前年同期比2.0%減)、営業利益33億4200万円(同6.7%増)、経常利益30億7000万円(同16.3%増)、当期純利益17億4600万円(76.9%増)と減収増益になった。
 また、今期の方針については「“第2創業のスタート”と位置付け、これまでのトップ依存型から“現場力”を強めたチームワーク重視の企業となり、部分最適から全体最適に変革する。従来の『世にないことをやる会社』『空気をかえよう』という方向性に変わりはない。企業は成長しなければ存在する意味がなく、改善し続けることで他社には真似できない“革新”へと結び付く。この革新が収益の増加にもつながり、最終的には当社が関わる人々に『エステーと共にいて良かった』と感じてもらえるようになるはずだ」と語り、今春の組織改革による新体制のもと「効率化経営の推進(営業利益率10%台)」「成長経営のための事業計画(売上・シェアの拡大)」「意識改革の推進(現場力のあるスピーディーな会社に)」の実現を目指し、4つの全社プロジェクト(①SCMプロジェクト②営業イノベーション③事業計画プロジェクト④内部統制プロジェクト)を実施すると述べた。


2007年5月2日号 記事一覧

会合・発表会

  • 中野粧業社、粧栄会総会開く 2月期決算は増収増益
  • ビジネスガイド社が発表会開き9月に大阪でギフトショー開催を発表
  • イオン・ウエルシアS、認定薬剤師研修制度の認証取得で総合研修を公開
  • ビジネスガイド社、ホームファッションフェアの開催を年2回に
  • JACDS、記者意見交換会開き活動状況、各薬業団体の状況など報告

経営・施策

  • 生協法、60年ぶり改正へ LAS系洗剤解禁も時代の流れ
  • 資生堂、ロシアに100%子会社設立 プレステージラインを展開
  • EPC global、EPCデータ共有標準仕様「EPCISv1.0」承認
  • マンダム、主要株主の異動を発表

製品・サービス

  • アース製薬、最小・最軽量の携帯虫よけ「虫よけタービン」新発売
  • 小林製薬、「ナイシダイエット」など新製品・改良品発売
  • サンスター、自然派歯磨「セッチマアロマティックハミガキ」新発売
  • ラッシュJ、母の日限定ギフト「そよ風の散歩道」発売
  • ダリヤ、「パルティつやうるヘアカラー」を新パッケージで発売
  • 資生堂、マキアージュから夏のメーキャップ新製品発売
  • 花王「ソフィーナパーフェクトUV」、薬用ホワイトプロテクトを発売中
  • アメーズユーP、イタリア発の夏向けボディケア「ソード」新発売
  • 常盤薬品工業、「サナ」からアイシャドウなどの新製品発売
  • 資生堂、ザ・メーキャップから夏季限定品を世界29カ国で発売

宣伝販促

  • 「夏の小林製薬フェア」実施 抽選で8000名に特選素材など当たる
  • 大島椿が新ファンサイト「椿GARDEN」オープン
  • ライオン、「デンタークリアMAX」新CMにウエンツ瑛士を起用
  • 大島椿、創業80周年記念してプレゼントキャンペーン実施
  • ジレット、ブラウン電気シェーバー「虜になる香り」キャンペーン実施

人事・組織

  • 花王、6月28日付け(予定)の役員人事を発表
  • 花王、4月23日付け人事異動を発表
  • ライオン、5月1日付けで人事異動を発表

決算

  • メディカル一光が2月期決算発表 調剤事業・医薬品卸事業が2ケタ増に

研究・開発

  • 長瀬産業、ローズマリーに「延命効果」が期待できることを発見

調査・統計

  • JACDS、JAPANドラッグストアショー報告書とダイジェスト発刊
  • 石洗工19年1~2月期販売統計 浴用固形石鹸が回復傾向
  • 自動認識システム協会、自動認識機器の市場動向を発表
  • コンビニ19年3月度販売統計調査、既存店の売上高9カ月連続減
  • チェーンストア19年3月統計、総販売額は天候変動でダウン

イベント・展示会

  • JILS、全日本物流改善事例大会を開催 物流のノウハウなど共有
  • サンスター、トニック新製品の体験イベントを東京・お台場で開催
  • ミセスがヒットを予測する「ヒットのタマゴ!グランプリ」発表

施設・店舗

  • ホームテック、リフォーム総合ショップ2号店を東京・多摩にオープン
  • 五幸商会、長野県長野市北長池山王沖に住所を移転

時評・コラム

  • 時評 業界企業と女子プロゴルフ大会
  • 泡沫 プロ野球開幕 弱さを再認識
  • らいたあ プロ“主婦”の目線 店の評価を斜め読み
  • 日雑談 40年ぶりの全国学力テスト実施で教育方針の矛盾露呈

連載・講演

  • 物流・ロジスティクス事情⑦ 「ロジスティクスと環境その3」

その他

  • プラネットヴァンヴァン第74号
  • 美しさ追求する女性のためのコミュニティ「デアトレ」オープン

特集 【カミソリ】

    特別企画

    • ウェットシェービング市場 高付加価値商品・替刃需要が市場を拡大
    • シック、夏季限定コラボ商品発売 「クアトロ4チタニウム」を積極展開
    • 花王、サクセスからカミソリ負け防ぐシェービングフォーム発売
    • 貝印、「替刃革命」ガンダム起用で売上げ好調
    • フェザー安全剃刀、MR3ネオホルダーを拡販
    • ジレット、高付加価値商品「フュージョン5+1」が好調に推移
    • BICジャパン、ディスポレザーブランドの認知向上に注力


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。