2006年11月8日号掲載記事より
JACDSが勉強会を開催、改正薬事法の内容、業界標準化の現状などを報告
日本チェーンドラッグストア協会は10月26日、正会員100社150名を含む300名超を招いて「勉強会」を開催した。
宗像事務総長はあいさつで、「ドラッグストア企業、関係メーカー、卸、ストアサポーターなどを含めた当業界は、大きな時代の変化への対応が求められており、この変化を捉え、しっかりと対応する」と勉強会の開催目的を説明。
併せて、今後の同協会の方針について「改正薬事法をベースにした『セルフメディケーション』、業界発展を牽引するための『インフラ整備』などを強力に推進するとともに、ドラッグストアの社会的役割を明確して“国民から信頼されるドラッグストア”にますます発展させていく。さらに、絶大な協調体制をますます固めて、リーダーシップとパートナーシップを確立する。ドラッグストアは年間6000万人もの人が美容と健康を求めて8日に1回来店している“場”であり、これを意識しながら、行政やNPO団体など社会との結びつきをさらに強固なものにする」と述べた。
続いて勉強会に移り、今回は①行政手続法②改正刑法③改正薬事法④業界標準化(EDIなど)――の4項目について、監督官庁の担当者が、現在の取組内容を報告した。
はじめに登壇した総務省行政管理局企画調整課行政手続法制度調査室企画法令係長の小森政人氏は、「行政手続法について」について同省作成の「行政手続法紹介DVD」を用いて具体的な事例を示しながら、同法の適応案件などを紹介。
勉強会終了後には、定例会見も行われ、①今回の勉強会について②薬剤師常駐指導への対応③業界標準化・EDI推進④薬剤師アンケート――の4点が報告された。
アイスタイル、特定の悩みをもとに情報提供する@cosmeお悩みナビを開始
コスメ情報専門サイト「@cosme」を運営するアイスタイルは、11月1日からコスメや美容に関する特定の悩みを切り口に、化粧品情報を紹介するサービス「@cosmeお悩みナビ」(http://onayami.cosme.net)を開始した。
@cosmeのユーザーが投稿するクチコミの中には、化粧品を使ったときの実際の感想を表現するコメントが多数含まれており、コメント以外にも、ユーザーはその化粧品を使用した際、感じた効果(乾燥・保湿・アンチエイジングなど)を、選択形式で任意に入力することができる。「@cosmeお悩みナビ」では、それらの入力されたクチコミデータを集計し、化粧品のユーザーが持っているコスメや美容の悩みと紐づけることにより、最適な化粧品情報を、ユーザーへ届ける。サービス内容は次の通り。
◎お悩み別クチコミランキング=ユーザーがクチコミを投稿するときに選択した効果を元に特定の悩みテーマ別に集計したクチコミの人気ランキング。悩みを持つユーザーは、悩み別の切り口から@cosmeでの人気の化粧品を見ることができる。
◎お悩みアドバイスクチコミ=ユーザーが投稿した多数のクチコミの中から、特定の悩みキーワードを含むコメントを抽出したクチコミ情報。悩みを持つユーザーは他のユーザーのクチコミを参考情報として見ることができる。
◎お悩み解決Q&A=@cosmeのユーザーQ&Aサービス「@cosme美容事典」と連動させ、特定の悩みキーワードを含むQ&Aをピックアップしてお届ける。悩みを持つユーザーは、他のユーザーのクチコミだけではなく、Q&A情報も参考にすることができる。
メディパルHD、平成19年3月期中間連結業績予想を修正、微減収増益に
メディセオ・パルタックホールディングスは10月31日、平成19年3月期中間連結業績予想及び同中間個別業績予想を次の通り修正した。
◎連結
売上高=1兆730億円(増減率1.3%減)▽経常利益=216億円(同21.3%増)▽中間純利益=86億円(同28.4%増)
◎個別
売上高=7460億円(同3.6%減)▽経常利益=66億円(同8.2%増)▽中間純利益=48億円(同9.1%増)
同社は今回の修正の理由について、売上高は化粧品・日用品事業は調に推移したものの、一般用医薬品事業は、市場全体が季節品の不振などによる需要低下により前年同期間を下回った影響を受け、低調に推移したため前回発表予想を下回った。
一方、経常利益及び中間純利益は、4月の薬価基準引き下げに伴い、適正利潤の確保を重視した事業活動とグループを挙げての統一営業施策を推進するとともに、業務効率の改善による販管費の削減に努力したことで、前回発表予想を上回る見通しとなった--としている。なお、同社では現在、通期の連結及び個別の業績予想について見直しを行っており、11月13日(予定)の中間決算短信の発表時に併せて公表する予定。
ライオン18年12月期連結第3四半期決算、売上高は0.4%減に
ライオンは10月31日、平成18年12月期第3四半期(連結)の業績を発表した。
第3四半期連結売上高は2345億4800万円(前年同期比0.4%減)、営業損失42億2200万円(前期は7億4000万円の営業利益)、経常損失25億4200万円(同24億700万円の経常利益)、当期純損失9億6000万円(同13億1400万円の四半期純利益)となった。
同社は、製造原価の低減を中心としたトータルコストダウンを積極的に推進するとともに費用の抑制に努めたが、売上高減少に加え、ブランド育成のための積極投資や原材料価格上昇等の影響を受け、営業利益、経常利益、当期純利益とも損失となった。
家庭品事業は、売上高1642億9200万円(前年同期比1.4%減)、損益は、主力ブランドへの積極投資や原材料価格の上昇等により、45億900万円の営業損失(前年同期は28億6600万円の営業利益)となった。
薬品事業は、売上高352億9800万円(前年同期比2.0%減)、損益は製造原価の低減等に取り組んだが、新規分野育成に向けて積極投資を行ったこと等により5億6700万円の営業利益(同70.7%減)となった。
化学品事業は、売上高238億1100万円(前年同期比5.5%減)、損益は、原材料価格の上昇等により、2億7600万円の営業損失(前年同期は8億7600万円の営業利益)となった。
その他の事業は、売上高111億4500万円(前年同期比47.8%増)、損益は5800万円の営業損失(前年同期は1億9700万円の営業利益)。
エステー化学が19年3月期連結中間決算を発表、絞り込みと集中で増益達成
エステー化学は10月26日、平成19年3期の連結中間決算発表会を開催、鈴木喬社長が上半期の製品動向および中間決算の概況などを報告した。
それによると、当中間期は、ハンドケア(手袋)部門、サーモケア(カイロ)部門、湿気ケア(除湿剤)部門で増収を達成したが、既存成熟ブランドの売上が一部縮小したエアケア(消臭芳香剤)部門と衣類ケア(防虫剤)部門が微減収となり、売上高は223億9900万円(0.4%減)と微減で推移。一方、利益面では、資材価格の上昇を購買・製造部門のコスト削減活動で吸収し、広告宣伝費を中心としたプロモーション投資の効率化と経費圧縮に努めた結果、営業利益24億9500万円(4.0%増)、経常利益23億2400万円(5.0%増)と増益を達成した。中間純利益は、昨年同期における限定資産の減損会計基準による特別損失が当期は発生しないため、13億1700万円(53.3%増)となった。
鈴木社長は、「財務体質を筋肉質にスリム化するため、自己株式取得を進めたほか、徹底したコストコントロールに取り組んだ。特に販売コストでは、昨年、外資系メーカーのエアケア市場参入に対抗すべく拡大した広告宣伝費を例年並みに戻し、逆に主力のエアケアでは、季節限定品を投入するなど商品力を強化、店頭販促を強化したことなどが利益拡大につながった」と説明。
下期については「引き続き、絞り込みと集中に取り組み、昨年度からのV字回復を狙いたい。具体的には、現在の364品種を300品種まで集約する一方、コア事業のエアケアでは、市場のパイを広げる可能性を持つ『消臭プラグ』や、100億ブランド目前の『消臭力』などをより強化する。さらに営業のイノベーションとして適正な価格での販売に取り組み、店頭支援などのフィールド活動を一層拡大していく」と述べた。
2006年11月8日号 記事一覧
M&A・設立
- アルフレッサHDの子会社・明祥がシーエス薬品と一般用医薬品卸事業で提携
- メディパルHD、動物用医薬品卸事業を展開する丸善薬品を完全子会社化へ
会合・発表会
- 全家協が40周年感謝の集いを開催、盟と絆を新たに40周年記念宣言を発表
- フィンランド虫歯予防研究会、妊娠期からの母子虫歯予防セミナーを開催
- ジレット、歯科医を対象にセミナーを開催、科学的根拠に基づく情報を提供
製品・サービス
- 日本製紙クレシア、クリネックスローションプラスアロエプラスを改良
- 白元、電子レンジで温める簡易保温具・レンジでゆたぽんLサイズ等を改良
- 小林製薬、「杜仲茶」の売上げが拡大、メタボリックシンドロームに注目
- 大王製紙、「エリスウルトラガード」シリーズをリニューアル
- ライオン、花粉ケアブランドのアルフレッシュから湿式フィルター等を発売
- 小林製薬、衣類の奥まで徹底消臭する「ファブショット」等の新製品を発売
- カネボウ化粧品、「テスティモ」をリ・デビューし、2007年春の新色を発表
宣伝販促
- 小林製薬、御当地食材等が合計8000名に当たる冬の小林製薬フェアを実施
- ジョンソン、「第3回ジョンソンおそうじ川柳」を公募
人事・組織
- プラネット、取締役及び執行役員を含む人事異動を発表
- フマキラー、「総合統括部」の新設を含む組織変更・人事異動を発表
- 日本製紙クレシア、田中三郎氏のマーケティング本部長代理就任を発表
調査・統計
- 家庭紙、仮需の「反動」表面化せず、価格修正が大詰めの段階に
- ショッピングセンター協会9月度販売統計調査、既存売上高は8カ月連続増に
- ユニチャームが風邪に関する意識・実態調査を実施、マスクは予防にも有効
- 西化工18年1~8月出荷統計、ヘアトニック、ヘアケア3品が好調に推移
イベント・展示会
- DIY協会、JAPAN HC SHOW 2007の説明会を開催、生活リフォーム柱に展開
- 薬害被害者団体協議会主催の薬害根絶フォーラムが11月18日に東京で開催
施設・店舗
- 大日本印刷、東京のICタグ関連展示施設「ICタグ実験工房」をリニューアル
時評・コラム
- 時評 知的財産権が通用しない中国
- 泡沫 知らない間に名称変更
- 日雑談 就職偏差値サービス 内定指標と成りえるか
その他
- PRページ サンスター 「いい歯の日」で口腔衛生意識の認知向上へ
- サンスター安岡社長が関西外大で講演 「向上心持ち失敗に強い人間に」
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