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2006年8月9日号掲載記事より

カネボウHP、新ヘアケアブランド「いち髪」を発表、初年度売上目標70億円

カネボウHP、新ヘアケアブランド「いち髪」を発表、初年度売上目標70億円

 カネボウ・トリニティ・ホールディングス傘下のカネボウホームプロダクツは8月1日、台大型ヘアケア新ブランド「いち髪」(シャンプー・コンディショナー・トリートメント全3品目5品種)を中心とした平成18年秋・冬新商品の発表会を開き、販売戦略・施策、商品内容などについて説明した。
 日本女性が本来持っている美しさを引き出すヘアケアブランド「いち髪」は、ネーミングには、日本女性の身だしなみの心得として語り継がれた言葉“一髪、二姿”(古来より、身なりを着飾るよりも、まず第1に髪を装うことが女性の美徳とされた)から採用し、日本人の髪と関わりの深い成分を、現代科学で解明した“和草エキス”を配合、髪のダメージを保湿・補修・予防する。9月1日の発売前には5700GRP、年間1万GRPという過去最大のプロモーションを実施する予定で、キャッチフレーズは“にほんの女髪(めがみ)たちへ、いち髪誕生!”。
 カネボウHP・岩倉社長は、「発売月のシェア8%獲得(年間で5%シェア獲得)により、ヘアケアトータルで10%シェアを狙う。販売金額は当初50億円を予定していたが、商談会での好評から70億円に上方修正した」と述べ、宣伝販促費については、かつてない規模の50億円を投入するという。

ライオン、LPC定期会合で18年中間業績を発表、アセアン地域貢献し増収に

ライオン、LPC定期会合で18年中間業績を発表、アセアン地域貢献し増収に

 ライオンは8月2日、ライオン・プレスクラブの定期会合を開き、平成18年12月期中間決算の概況を報告した。
 山田常務は、「中間決算は、国内では前年中間期の売上高を下回った。一方、海外では、アセアン地域(特にタイ、韓国)の売上げが好調に推移し、売上高は前年中間期を大幅に上回った」と報告。一方、半期だけで前年比約8億円のコストアップになったことや、原価率の高い商品が売上げを伸ばしたことなどから、「当中間期の連結売上高は1632億9500万円(前年中間期比2.1%増)と予想内の実績だったものの、営業利益が13億4300万円(同57.8%減)、経常利益が25億800万円(同43.4%減)で増収減益となった。中間純利益は、東京工場の閉鎖損失や早期退職制度関連費用等の構造改革費用等を特別損失に計上したが、特別利益として、固定資産の売却益等を計上したため17億7000万円(同33.4%減)となった」と説明した。
 セグメント別で見ると、家庭品事業の売上高は、1142億8200万円(前年中間期比1.9%)となった。営業利益は5800万円の営業損失(前年中間期は42億1600万円の営業利益)となった。オーラルケア事業分野の売上高は2533億100万円(前年中間期比9.4%増)と好調に推移。ビューティケア事業分野の売上高は172億9000万円(前年中間期比12.6%減)と苦戦した。ハウスホールド事業分野の売上高は716億9000万円(前年中間期比3.5%増)。
 薬品事業の売上高は236億3600万円(前年中間期比5.8%)となった。営業利益は15億5300万円(前年中間期比22.9%増)となった。
 化学品事業の売上高は160億7400万円(前年中間期比6.1%減)。営業利益は、原油価格の高止まりによる原料価格の上昇の影響などにより、1億2300万円の営業損失(前年中間期は7億8600万円の営業利益)となった。

花王、カネボウ化粧品とのシナジーで2010年度売上高1兆4000億円超目指す

 花王は7月26日、今後の成長戦略とカネボウ化粧品とのシナジーについて「企業価値増大に向けた2010年度までの目標」として、概要次の通り発表した。
 「成長戦略」については、①ビューティケアとヘルスケアの事業領域での成長加速②基盤事業であるファブリックケア&ホームケア事業のさらなる強化・発展③グローバルに特徴ある強い工業用製品事業への注力を柱にして連結での成長を加速させるとしているが、改めて2010年度における売上高は1兆4000億~1兆5000億円、フリー・キャッシュ・フローは200億円以上の増加、1株あたりの当期純利益は170~190円(05年度は130円)という数字的目標を挙げた。
 また、花王の“成長ドライバー”であるビューティケア事業を、カネボウ化粧品の取得により加速させることについては、「利益の拡大と成長に向けた積極的投資で、化粧品ブランドの価値向上を図る」とし、売上げ拡大策として①商品力の強化(花王、カネボウ化粧品の技術開発力を相互に最大限活用)②チャネル別の品揃えと店頭・カウンセリングの充実(オール花王の総合力を発揮して、チャネルごとのプレゼンス強化)③海外事業の強化・拡大(重点強化地域に特化したブランド戦略、中国での事業拡大=2010年度には売上高200億円を目指す、モルトン・ブラウンとの連携)と取り組むことを発表。
 さらに、化粧品事業はこうしたシナジー効果の発現により売上げの拡大を図り、現在の100億円超8ブランドを倍増させることで、01~05年度の年1~2%の成長率を、06年度から10年度には年4~6%に加速させる予定である。

花王、唾液の清浄作用に着目した新オーラルケア「薬用ピュオーラ」を発売

花王、唾液の清浄作用に着目した新オーラルケア「薬用ピュオーラ」を発売

 花王は9月9日から、唾液の清浄(浄化・殺菌)作用に着目した新発想のオーラルヘルスケアブランド「薬用ピュオーラ」(ハミガキ・洗口液)を新発売する。
 同社では、これまでの唾液研究や歯垢の発生メカニズム研究の中から、人間が本来持っている唾液の清浄作用に着目。“エリスリトール”が細菌の集合体(歯垢・舌苔)に素早く浸透し、その結びつきを弱め分散しやすくすることを発見、ハミガキと洗口液に清浄剤として初めて配合した。口に入れた瞬間から、サッととろけて、すみずみまでひろがり、スッキリ洗われる感じになる。花王は、これは“エリスリトール”の「新清浄感」と表現。不快なネバネバお口から、さわやかなサラサラお口へ。気持ちまでが、すがすがしく浄化されるような感覚になるという。
 “エリスリトール”とは、糖アルコールに分類される甘味料。果実やキノコ、ワイン・清酒・醤油・味噌など発酵食品に含まれている天然の糖類。原料はぶどう糖。酵母発酵で生産される「ぶどう糖発酵甘味料」。

資生堂19年3月期連結第1四半期決算、海外化粧品事業が大きく伸長

 資生堂は7月31日、平成19年3月期第1四半期の財務・業績概要を発表した。
 連結売上げでは国内化粧品が若干前年を下回ったものの、海外化粧品事業はヨーロッパ、アジアを中心に大きく伸長し、前年度第1四半期に比べて5.7%増収の1668億3400万円となった。
 また、営業利益は売上げ増による差益増はあるものの、国内における広告費の戦略的投下による販売費増などにより、前年同期に比べ21%減益の84億100万円、経常利益は同11.8%減益の102億7600万円となった。また、当期から事業区分を「国内化粧品事業」(トイレタリー事業及びその他事業に含めていた理・美容製品、美容食品、一般用医薬品を新たに含む)、「海外化粧品事業」「その他事業」の3事業区分に変更したが、これは化粧品事業と周辺事業の融合、海外化粧品事業の業績明確化、内部組織体制の変更に対応したもの。

エステー化学19年3月期連結第1四半期決算、天候不順の影響で防虫剤が縮小

 エステー化学は7月27日、平成19年3月期の第1四半期財務・業績の概況を発表した。
 同第1四半期の連結業績は、売上高96億6800万円(前年同期比2.8%減)、営業利益6億5800万円(同1.4%減)、経常利益5億3300万円(同2.9%減)、純利益2億7800万円(同6.8%減)となった。
 セグメント別で見ると、防虫・衛生関連事業の売上高は26億2800万円(前年同期比2.2%減)となった。衣類ケア(防虫剤)部門は、春先の天候不順の影響などで市場規模が縮小し、売上は22億3300万円、前年同期比7.1%減少したが、主力ブランド「ムシューダ」1年用を中心に市場シェアは前年比同率でトップシェアを確保。ハンドケア(手袋)部門は、ニトリルゴム手袋が安定的に寄与し、売上高6億6000万円、前年同期比2%の増収。サーモケア(カイロ)部門は、返品が大幅に減少した。
 家庭環境関連事業の売上高は70億4000万円(前年同期比3.1%減)。エアケア(消臭芳香剤)部門は、売上50億9500万円、2.9%の減。湿気ケア(除湿剤)部門は、前年同期比0.2%の微増。ホームケア(その他)部門は、売上げ10億4700万円、同6.3%の減収となった。

ユニチャーム19年3月期連結第1四半期決算、海外事業伸長で売上高11.7%増

 ユニ・チャームは7月28日、平成19年3月期第1四半期決算の概要を、売上高694億9000万円(前年同期比11.7%増)、営業利益52億3500万円(同3.1%減)、経常利益51億6200万円(同8.5%減)、四半期純利益27億2100万円(1.1%増)と発表した。
 第1四半期の国内事業は、リーディングカンパニーとして“価格から価値”への競争軸転換を図るために、パーソナルケアおよびペットケアの両事業で新需要創造型製品や高付加価値製品を発売、市場活性化による収益向上に取り組んだ。
 海外事業では、市場の成長が著しい中国をはじめタイ、インドネシアなどのアセアン諸国に加え、韓国・中東地域において順調に業容を拡大、海外売上高は前年同期から73億円増(同46.4%増)の大幅増収を達成。この結果、連結売上高は前年同期より72億円増加したが、連結営業利益は原材料価格上昇などの影響を受けて前年同期よりも1億円減収。連結経常利益も4億円の減収だったが、連結純利益は2900万円増加した。


2006年8月9日号 記事一覧

M&A・設立

  • イオン、埼玉の有力スーパー・ベルクと食品スーパー事業で業務・資本提携

会合・発表会

  • ユニチャーム、卸・小売業者を集め秋の新製品発表会を名古屋、大阪で開催
  • コバショウが第6回売場企画提案会を開催、3ターゲットに向けた買場を提案
  • G&G、第25回秋季商談会を大阪で開催、G&G商品を集めたショールームを設置
  • シーボン、初の一般流通向けスキンケア「C'BON DR」(計9アイテム)を発表
  • 石洗工、台所用洗剤をテーマにもっとよく知ってほしい洗剤セミナーを開く

経営・施策

  • 花王、総額1000億円の第1回及び第2回無担保社債発行に係る条件を公表
  • エステー化学、64万6851株の自己株式消却及び70万株の自己株式取得を発表
  • カネボウHPが秋冬の新製品を発表、総てのベクトルを「いち髪」成功に
  • エステー化学、執行役・使用人計7名のストックオプションの付与を決議
  • ニホンローソク・槌橋泰治常務に聞く 「原料高と市場への対応が必要」
  • ライオン、森林整備促進助成運動「ライオン山梨の森」をスタート
  • ミマスクリーンケア、OEM事業を積極展開、キメ細かな注文にも対応

製品・サービス

  • ツムラ、バスクリンから「もぎたてりんごの香り」を新発売
  • アメーズユープランニング、ロイヤルミルクティの香りの香水を新発売
  • ネサンス、美白と保湿が1本でできる夏用美容液を新発売
  • 住友3M、ポストイットシリーズから会議に役立つ文具・オフィス用品を発売
  • P&G、布製品消臭・除菌スプレー「ファブリーズ」の消臭力を20%向上
  • GSX、「デザイン&インテグレーション・システム診断サービス」の提供開始
  • ライオン、「部屋干しトップ」を含むファブリックケアラインの改良を発表
  • ニトムズ、フローリング用粘着クリーナー「コロコロフロアクリン」を発売
  • ジャックスが秋の新製品を発表、「Wハブラシプラスしろピカ」等を新発売
  • 白元、ミセスロイドから「防虫・ほこりよけシート12か月タイプ」を新発売
  • ニベア花王、センシティブバランス処方のボディミルクを新発売
  • アメーズユー、エンジェルハートブランドからボディ&ヘアケア品を新発売
  • 資生堂、セルフ型敏感肌シリーズ「デリエ」から美白アイテム3品を新発売
  • ビバニーズパドック、アロマボディソープ「suppli fizz」等を新発売
  • わかば、美長ファイバー採用のマスカラ「ドーン&マリリン」を発売
  • ディシラ、伸縮薄膜機能採用したベルベティフェイスラインシリーズを発売
  • ジャックス、「フレッシュブラックハブラシ」のリピーターが増加
  • J&J、ジョンソンソフトシリーズから新感覚の高保湿クリームを新発売
  • 東芝ライテック、ネオボールZレフランプ形電球に100ワットタイプを追加
  • ライオン、クリニカから先端パワー構造採用の「パワーフロント」を新発売
  • 白十字、エチケット発想の軽失禁専門商品「ウェルレディライナー」を発売
  • アース製薬、モンダミンから「薬用デンタルマニキュア」等を新発売
  • 花王、リーゼサプライからなめらかな「ヨーグルトワックス」を新発売
  • 牛乳石鹸が秋の新製品を発表、ミルキィボディソープに天然コラーゲン配合

宣伝販促

  • FDK、アルカリ電池「G.D.R」発売記念し小力グッズ等が当るキャンペを実施
  • 白元、ミセスロイド虫食い保険キャンペーンの第2期を今秋スタート
  • シービック、デオナチュレのトライアルセットが当る消費者キャンペを実施

人事・組織

  • ライオン、8月1日付け及び9月1日付けの人事異動を発表
  • 小津産業、長瀬健氏の取締役執行役員就任を含む新人事及び定款変更を発表

決算

  • メディパルHD19年3月期連結第1四半期決算、売上高は前年比26.6%増に
  • 小津産業18年5月期連結決算、市場価格下落の影響で減収に

研究・開発

  • ポーラ研究所、徳島大学との共同研究で目の下の「くま」の新評価法を開発
  • ライオン、「MES」の洗剤中のデンプン分解酵素活性化作用を世界初で確認

調査・統計

  • SSLヘルスケア、260名の女性対象に性生活に関するオンライン調査を実施
  • 小林製薬がニオイの嗜好に関する調査を実施、日常生活のニオイ8割が意識
  • フマキラー、「夏の子供の過ごし方と虫さされに関する調査」を実施
  • 花王が「冷えの意識実態調査」を実施、季節別の冷えは年齢・職業が影響
  • コンビニ18年6月度統計調査、店舗売上高は増加傾向も来店客数の減少続く
  • チェーンストア18年6月統計、クールビズ関連が好調に推移

イベント・展示会

  • 先端自動認識技術の総合展「第8回自動認識総合展」が9月に東京で開催
  • 第62回東京ギフトショー秋が9月に開催、ゆとり感覚の贅沢気分をテーマに
  • フマキラー、日本テレビ主催の子供向けイベント「大昆虫王国」に協賛
  • フマキッズこども研究所がツインリンクもてぎ内の「どんぐりの森」に出現

施設・店舗

  • プロロジス、アスクル専用の「プロロジスパーク舞洲Ⅰ」の竣工式を開く
  • ポーラ化粧品、ジェイアール名古屋タカシマヤにポーラコーナーをオープン
  • 伊勢半グループ、英国アロマセラピューティクスのスパを東京・青山に開店

時評・コラム

  • 時評 TSUBAKIのヒットが生む効用
  • 泡沫 増える中高年層のフリーター
  • らいたあ 「『オトコ香る。』ガム」を探して 購入意欲益々増大
  • 紙上ブログ 男のダイエット体験記③ 夜中の空腹に耐えてラストスパート

連載・講演

  • 企業探訪 相模ゴム工業 「サガミオリジナル0.02」が好調に推移

その他

  • アケボノ物産、恒例の納涼ビアパーティーを開催、鋭気養い夏商戦乗り切る
  • セルフサービス協会が高千穂大学と産学提携、インターンシップ派遣を実施
  • プラネットVANVAN第71号
  • 花王、「第7回みんなの森づくり活動」の助成対象団体の募集開始
  • 日本香堂、恒例の設立記念納涼会を開催、取引先関係者ら約400名が参加
  • ポーラ化粧品、静岡のMOA美術館で開催する「美しさの挑戦展」に展示協力
  • 東京都立産業貿易センター、平成19年度の展示会・会議室利用の受付を開始

特集 【暑中号③】

    特別企画

    • イオンはじめGMS、HCの動きが活発化、大型店の出店攻勢が依然続く
    • 06年上半期の業種別小売業の動向を見る
    • 経産省・大店立地法新設届出データ調査 2006年も高い出店ペースを維持
    • 万引犯罪防止機構 万引実態調査報告書(2) 犯罪意識欠落が原因か
    • 注目の流通業 特別インタビュー クスリのアオキ社長・青木保外志氏
    • 特別インタビュー 全日本ブラシ工業協同組合理事長 稲田眞一氏
    • 全卸連地域活性化セミナー紙上再録② ライオン常務 久保直一氏
    • 全卸連地域活性化セミナー紙上再録③ サンスター取締役 濱田和生氏
    • 家庭紙市場の上半期 製品価格修復実現へ、家庭紙卸に合従連衡の動き
    • コアレックスグループ、最高峰ティシュ「ブライティア」シリーズを発売
    • 王子ネピア 04年上期水準目標に価格復元、ネピネピで2ブランド制を導入
    • 丸富製紙、ミルクカートン原料にした「ローヤルティシュ」をリニューアル
    • 春日製紙、甘いローズの香り再現した「香りのおもてなしローズ」を新発売
    • 日本製紙クレシア、主力2ブランドを改良、需要予測共有で価格修復目指す
    • 大王製紙・井関取締役東日本営業本長に聞く 「8月1日から価格修正実施」


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。